JPS624970Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、手動マーカーの基台に関し、特に電
線等に着脱自在に取付けられるマークバンドをマ
ーキングの目的で支持する基台に関するものであ
る。

最近、電線等に直接マーキングする必要がな
く、マーキングしたものを電線に指で簡単に嵌め
込むことができるマークバンドが提案されてい
る。このマークバンド１は、第５図に示すよう
に、弾力性のあるプラスチツクから成形された略
逆Ｕ字形のバンド本体１ａの両下縁から一体に斜
上向きに延びる係止縁１ｂを有する。このバンド
は両係止縁１ｂを圧縮しながら電線等に指で嵌め
込むと、これらの係止縁の弾性的拡がりで電線に
固着され長い電線をマーカーに支持してマーキン
グする必要がないので取扱が容易である。一方、
マーキング材料であるマークバンドは電線の寸法
に合せて種々の寸法を有し、従つてマーカーの基
台はこれらの種々の寸法のマークバンドに共通に
使用することができ、且つその基台への着脱を迅
速に行うことができることが要求される。

本考案の目的は、このマーキング材料を種々の
寸法に対し共通に使用することができ、且つ着脱
が容易である手動マーカーの基台を提供すること
にある。

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべる
と、第１図は本考案の基台１０を有する手動マー
カー１２の一部を示し、手動マーカー１２は通常
のようにピン３４によつて相互に揺動自在に連結
されハンドル３６，３８を手で押すことによつて
相互に接近する下顎１４と上顎１６と、上顎１６
に取付けられた電熱加熱式活字輪１８とから成
り、基台１０は下顎１４に取付けられている。マ
ーキング材料であるマークバンド１は、第５図に
示すように、基台１０の後にのべる材料受け２８
に滑り嵌めされる。従つて、マークバンド１を基
台１０に支持してハンドルを握ると、活字輪１８
が図示しない着色テープを介してマークバンド１
に圧接されてこのマークバンド１にマーキングが
施される。

本考案の基台１０は、第１図乃至第３図に示す
ように、下顎１４に固着されたホルダー２０を備
え、このホルダー２０は、通常の手動マーカーの
基台の一部を兼ねる略Ｕ字形の固定ホルダー２２
とこの固定ホルダー２２内に嵌め込まれる可動ホ
ルダー２４とから成つている。可動ホルダー２４
は一旦固定ホルダー２２内に嵌め込まれると指で
力を加えない限り固定ホルダーから抜け出ること
はない。可動ホルダー２４はその一端が開放さ
れ、他端に端壁２６を有し、また上面には縦溝２
４ａが設けられている。

材料受け２８は、第４図及び第５図に示すよう
に、可動ホルダー２４の縦溝２４ａ内に嵌め込ま
れる基体２８ａとマークバンド１の内面が係合す
る頂面２８ｂとマークバンド１の２つの係止縁１
ｂが係合する窪んだ両側面２８ｃとを有する。ま
た、この材料受け２８は、特に第４図Ｂから判る
ように、可動ホルダー２４の開放端に相応する端
部２８ｄが先細となつていてマークバンド１をこ
の先細端部２８ｄから容易に嵌合し易くしてあ
る。

材料位置決めねじ３０は、第１図及び第３図か
ら判るように、材料受け２８の中心から偏位して
端壁２６に螺合され材料受け２８の先細側と反対
側の端部に係合している。この材料位置決めねじ
３０は、第２図に示すように、端壁２６に対して
進退させて材料受け２８の嵌込深さを規制するス
トツパーとして働くが、特にこの材料位置決めね
じ３０は、第５図に示すように、材料受け２８に
係合する端面がこの材料受け２８からはみ出して
材料受け２８に滑り込ませたマークバンド１に係
合するのでその先端位置即ちストツパー面３０ｂ
の位置を調節することによつて第２図に示すよう
に材料受け２８に滑り込ませたマークバンド１が
活字輪１８に対して所定位置に対向するように設
定する働きを有する。位置決めねじ３０にはその
頭部３０ａと端壁２６とに係合するコイルばね３
２が巻装されていてねじ３０の緩みを防止してい
る。

マーキングすべきマークバンド１は、材料受け
２８の先細端部２８ｄから滑り嵌めさせ位置決め
ねじ３０に係合させる。尚、マークバンド１は材
料受け２８上では緩く嵌まるのでこのマークバン
ド１が位置決めねじ３０に寄り掛かるように手動
マーカー１２を傾ける。次いでハンドルを握つて
上下の顎１４，１６を接近させると、活字輪１８
が着色テープを介して材料受け２８上のマークバ
ンドに押付けられてマークバンド１にマーキング
が施される。その後ハンドルの握りを解放し手動
マーカー１２を反対側に傾けると、マークバンド
１は自重で材料受け２８から滑り落ちるので新し
いマークバンド１を滑り込ませて上記と同様の動
作を繰返す。第４図から判るように、材料受け２
８の窪んだ両側面は上向きに幅狭となつているの
で種々の寸法のマークバンド１をこの共通の材料
受け２８に支持することができる。

本考案によれば、上記のように、種々の寸法の
マーキング材料をマーキングすることができ、ま
たマーキング材料は材料受けの一端から滑り込ま
せたり滑り落したりして着脱するので効率よく作
業することができる実益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る基台を備えた手動マーカ
ーの一部の側面図、第２図及び第３図は本考案の
基台の正面図及び側面図、第４図Ａ，Ｂ，Ｃは材
料受けの正面図、上面図及び側面図、第５図は材
料受けの拡大断面図である。 １……マークバンド、１ｂ……係止縁、１０…
…基台、１２……手動マーカー、１４……下顎、
１６……上顎、１８……活字輪、２０……ホルダ
ー、２４ａ……縦溝、２６……端壁、２８……材
料受け、２８ｂ……頂面、２８ｃ……両側面、３
０……材料位置決めねじ、３２……コイルばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ピン３４によつて相互に揺動自在に連結されハ
   ンドル３６，３８を握つて相互に接近する下顎１
   ４と上顎１６と、前記下顎１４に取付けられマー
   キングすべき材料１が載置される基台１０と、前
   記上顎１６に取付けられ前記マーキングすべき材
   料１に着色テープを介して圧接してマーキングす
   る電熱加熱式活字輪１８とから成る手動マーカー
   １２に略逆Ｕ字形でその両下縁から一体に斜上向
   きに延びる係止縁１ｂを有するマーキング材料１
   を支持する基台１０において、前記下顎１４に固
   着され一端が開放され他端に端壁２６を有するホ
   ルダー２０と、前記ホルダー２０の縦溝２４ａ内
   に嵌込まれる材料受け２８と、前記端壁２６に螺
   合され前記材料受け２８の一端にその中心から偏
   位して係合してマーキング材料１を位置決めする
   材料位置決めねじ３０とから成り、前記材料受け
   ２８は前記マーキング材料１の内面が係合する頂
   面２８ｂと前記２つの係止縁１ｂが係合する上向
   きに幅狭となる窪んだ両側面２８ｃとを有するこ
   とを特徴とする手動マーカーの基台。