JPS6246865Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はポンプ設備に関するもので、特にポ
ンプ場の吐出水位が大きく変動する場合の吐出管
の構成に、関するものである。

従来吐出水位が大きく変動するポンプ場におい
ては、逆流を防ぐために、ポンプ系に逆止弁を
設置したい、ポンプの吐出管を吐出水位より高
いレベルに設置して空気中に放流したり、サイ
フオン方式を採用し、サイフオン破壊弁を設置し
たり、堰を設けたり、又はそれらの組合せに
よる逆流防止を行なつていた。しかしこれらの逆
流防止対策はその設備費、ポンプ場のスペース、
及びメンテナンス等に問題があつた。

この考案はこれらの欠点を除去するため、吐出
管をフローテイング方式にして、吐出水位の変動
とともに上下させて逆流防止とポンプ動力費の低
減を図るものである。即ち吐出水位が高くなれば
吐出口部分が上昇し、吐出水位が低くなれば吐出
口部分が降下し、常に吐出水位に連動するような
構成になつている。

図について説明すれば第１図ないし第３図は従
来の逆流防止の構成を示すもので、第１図は逆止
弁を有する場合の例で、ポンプ１から吐出管２を
経て液体は吐出口５から吐出水槽６内に吐出され
る。吐出管内に逆止弁３、電動蝶形弁４が装備さ
れており、この逆止弁により逆流を防止する。尚
１０は吐出水位を示す。

第２図はサイフオンを用いた場合を示し、ポン
プ１から吐出管でサイフオン７を経て液体は吐出
口５から吐出水槽６内に吐出される。１０，１
０′は低水位、高水位を示す。ポンプが停止した
ときには、サイフオンに取りつけられたサイフオ
ン破壊弁から空気を吸入し、逆流を防止する。

第３図は堰を用いた場合を示し、ポンプ１から
液体は吐出管２を経て吐出口５から堰９の内に吐
出され、そこから吐出水槽６内に流出する。こう
しておけば仮令吐出水位１０が堰の高さから上昇
しても、堰の高さに戻つてしまえば、吐出水槽内
の水位１０が堰の高さがそれより低くなれば、逆
流するのは堰の内部の液体のみである。

以上のような従来の構成は前記の如き種々の欠
点を有するが、この考案はこの欠点を除くため
に、吐出口を吐出槽内の水位に応じて上下動する
ようにしたものである。

第４図はこの考案の構成の一例を示し、ポンプ
１から固定吐出管２を経て液は流れるが、第４図
の例においては、固定吐出管の先端に可撓性の材
料からなる伸縮可能な自在管１１を接続し、その
先端にフロート１２をつけてある。フロート１２
は水面１０の上下に応じて上下するので、伸縮吐
出管１１の先端の吐出口５は常に水面上にあり、
逆流が発生することはない。別な例として伸縮管
の代りに、固定吐出管に上下に滑動しうる滑動吐
出管を嵌装し、その先端にフロートをつけ水位に
応じて滑動管を上下させてもよい。

第５図，第６図は別な実施態様を示し、第５図
は平面図、第６図は側面図であつて、吐出管２に
嵌合部２１，２１において、左右の連結水管２
０，２０が回動しうるようにとりつけられてい
る。水管２０はジヨイント板２４を介してピンジ
ヨイント２５によつて支持されている。水管２
０，２０の先端には嵌合部２２，２２によつて吐
出水管２３が回動しうるようにとりつけられてい
て、その円周状部の先端５が吐出口となつてい
る。そして吐出水管２３はフロート２６によつて
水面１０上に位置している。水面１０が上下して
フロート２６が上下すれば水管２０は嵌合部２１
のところで回動して上下に揺動し、吐出管２３と
ともに上下に動く。その際吐出管２３は嵌合部２
２のところで回動しうるので、吐出口５は常に水
平に維持される。尚図で２６′，…は補強用管で
ある。

この考案はこのように吐出水位に応じて吐出管
の吐出部を上下動させ、逆流を防止したものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は逆止弁を有する装置の説明図、第２図
はサイフオンを有する装置の説明図、第３図は堰
を有する装置の説明図、第４図はこの考案の一つ
の例の説明図、第５図は仝じく他の例の平面図、
第６図は第５図の側面図を夫々示す図である。 符号の説明、１……ポンプ、２……吐出管、３
……逆止弁、４……蝶形弁、５……吐出口、６…
…吐出水槽、７……サイフオン管、８……サイフ
オン破壊弁、９……堰、１０……水位、１１……
自在吐出水管、１２……フロート、２０……連結
水管、２１，２２……回動嵌合部、２６……フロ
ート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ポンプに連設した吐出管により吐出水槽に揚
   水するポンプ設備において、吐出管は、固定部
   分と、固定部分の先端に、固定部に対し相対的
   に動きうるように取り付けられている可動部分
   とからなり、可動部分先端の吐出口部は、ポン
   プの上方にある吐出水槽内の液位に応動して上
   下動するフロートに取り付けられていることを
   特徴とするポンプ設備。 (2) 前記のフロートに取り付けられている吐出口
   部を有する吐出管の可動部分は、固定部分に対
   して伸縮自在の配管であることを特徴とする前
   記実用新案登録請求の範囲第１項記載のポンプ
   設備。 (3) 前記の伸縮自在の配管は可撓部材よりなるこ
   とを特徴とする前記実用新案登録請求の範囲第
   ２項記載のポンプ設備。 (4) 前記の吐出口部を有する吐出管の可動部分
   は、吐出管の固定部分に対し、滑動自在に嵌装
   されていることを特徴とする前記実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のポンプ設備。 (5) 前記の吐出口部を有する吐出管の可動部分
   は、吐出管の固定部分に上下方向に回動自在に
   取り付けられていることを特徴とする前記実用
   新案登録請求の範囲第１項記載のポンプ設備。