JPS6246461Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、円柱体、円錐楕円体等の回転体の側
面に所望の印刷（ベタ塗り）をするための印刷機
に関するものである。

従来、回転体の側面にベタ印刷するには、印刷
インキを付着させたインキ付けローラーを手に持
つて、軸を中心に回転する回転体の側面にこのイ
ンキ付けローラーを当接させて行うか、シルクス
クリーン方式によつて行つていた。

しかし、これらの従来方法は、インキ付けロー
ラーが１回転する毎にインキを供給しなければな
らなかつたり、回転体の大きさや形状が非常に限
定される、等の欠点を有していた。

本考案は、以上のような事情に鑑み成されたも
のであり、種々の大きさ、形状の回転体側面への
ベタ刷りが非常に簡便かつスピーデイーに行える
ようにした印刷機の提供を目的とする。

すなわち本考案は、回転体固定用治具と、該回
転体固定用治具を回転させるための第１回動装置
と、該回転体固定用治具に取付けられて回動して
いる回転体の側面に接するときのみ第２回動装置
の回転に伴つて回転体の回転方向とは同一又は逆
の方向に回転するインキ付けローラーと、インキ
貯蔵ケースと、該インキ貯蔵ケース中のインキを
該インキ付けローラーに供給するためのインキ呼
出しローラーと、前記インキ付けローラーに、イ
ンキ呼出しローラー、インキ貯蔵ケース及び第２
回動装置を一体的に移動させるための移動装置
と、該移動装置によつて移動するインキ付けロー
ラーが該回転体に接するときのみ、該第２回動装
置によつて回転するように制御する制御手段と、
該回転体固定用治具を支持するとともに該回転体
固定用治具に固定してある回転体の側面が、該イ
ンキ付けローラーと接する位置に設定できるよう
にした支持装置とを少なくとも具備していること
を特徴とする印刷機である。

以下、図面を参照にして本考案を詳細に説明す
る。

図面は本考案に係る印刷機の概略構成説明図で
あつて、第１図は正面図、第２図は側面図をそれ
ぞれ示している。

図中、１は回転体固定用治具であつて、円柱
体、円錐体、回転楕円体等の回転体２が取付け可
能になつており、更に連設する第１回動装置３に
より回転体固定用治具１の軸４を中心に回転でき
るようになつている。第１図では、回転体２は矢
印５の方向に回転するようになつている。

６は天燃ゴム、合成ゴム、スポンジ等から成る
インキ付けローラーであつて、回転体固定用治具
１に取付けられて回動している回転体２の側面７
に接するとき、第２回動装置８の回転に伴ない回
転体２の回転とは同一又は逆の向きに回転できる
ようにしてある。この実施例においては、第２回
転装置８は、第２図から明らかなように、モータ
ー９、このモーター９の駆動によつて回動するギ
アー１０、ギア１１及びインキ付けローラー６の
軸端に取付けられたギアー１２から構成されてい
る。従つて、モーター９が回転するとインキ付け
ローラー６は矢印１３の方向に回転する。

１４はインキ貯蔵ケース１５内のインキ１６を
インキ付けローラー６に供給するためのインキ呼
出しローラーであつて、インキ付けローラー６と
の間にインキ１６を介在させつつ密接するように
設置してある。

従つて、インキ呼出しローラー１４は、インキ
付けローラー６が回転しないときには回転せず、
当然のことながら、この間はインキ付けローラー
６へのインキ供給が行われない。

このインキ呼出しローラー１４と、前記したイ
ンキ呼出しローラー６、インキ貯蔵ケース１５及
び第２回動装置８は、一体となつて移動できるよ
うにしてある。すなわち、モーター９はインキ貯
蔵ケース１５の側壁に、インキ付けローラー６、
インキ呼出しローラー１４及びギアー１０，１２
は、インキ貯蔵ケース１５の一部に付設の支持板
１７にそれぞれ取付けられていて、移動装置のガ
イド軸１９に沿つて移動できるようになつてい
る。図中、２０は引きコイル、２１は摺動部材、
２２はガイド軸支持脚であつて、移動装置を構成
している。従つて、インキ貯蔵ケース１５を例え
ばエアーシリンダーなどの手段によつて矢印２３
の方向へ押すと、このインキ貯蔵ケース１５はガ
イド軸１９に沿つて移動し、回転体２の側面７と
インキ付けローラー６とが接するようになる。ま
た、エアーシリンダー手段の動作を解除して矢印
方向２３方向への押圧をやめると、インキ貯蔵ケ
ース１５は移動装置の引きコイル２０の作用によ
つて矢印２０の方向へ移動し、インキ付けローラ
ー６と回転体２の側面７は離れる。

また、移動装置のガイド軸１９の近傍には、制
御装置を構成するリミツトスイツチ３０が配置し
てあり、インキ付けローラー６が回転体２に接し
たときにのみ第２回動装置８が作動し（モーター
９、ギアー１０、１２及びチエーン１１が回転す
る。従つて、インキ付けローラー６も回転し、回
転体２、側面７へのベタ印刷及びインキ呼出しロ
ーラー１４からインキ付けローラー６へのインキ
供給が行われる）、インキ付けローラー６が回転
体２から離れているときには第２回動装置８が作
動しない（モーター９が回転しない）ようになつ
ている。

また、２５は支持装置であつて、回転体固定治
具１を第２図に示すように支持しており、しかも
回転体固定用治具１に取付ける種々の大きさの回
転体の側面が、いつでもインキ付けローラー６と
接する位置に設定できるような構造になつてい
る。

本考案は以上のような構成なので、次のような
諸効果を有する。

インキ付けローラーが１回転するごとにイン
キを供給する必要がなく、作業性に優れる。そ
して、第１回動装置及び第２回動装置を駆動回
転動作させて、インキ付けローラー６を第１図
矢印５，１３のように回転体２に対して同一方
向に回転させれば、リバースコーターのような
塗布装置としての効果があり、又、第１回動装
置３の動力電源を切つて自由回転状態にした
後、第２回動装置８を回転駆動動作させて逆方
向に回転させれば、印刷機としての効果を発揮
する。

回転体固定用治具に取付けられて回転する回
転体の側面へインキ付けローラーを押付けて印
刷する方式なので、回転体の種々の大きさや形
状に対応してベタ印刷が可能となる。

構成が非常に単純なので、インキ皮膜の膜厚
の調整や清掃が容易であり、しかも故障率も少
ない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る印刷機の概略構成説明図で
あつて、第１図は正面図、第２図は側面図をそれ
ぞれ示している。 １……回転体固定用治具、２……回転体、６…
…インキ付けローラー、７……側面、８……第２
回動手段、１４……インキ呼出しローラー、１５
……インキ貯蔵ケース、１９……ガイド軸、２０
……引きコイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転体固定用治具と、該回転体用治具を回転さ
   せるための第１回動装置と、該回転体固定用治具
   に取付けられて回動している回転体の側面に接す
   るときのみ第２回動装置の回転に伴つて回転体に
   回転方向とは同一又は逆の方向に回転するインキ
   付けローラーと、インキ貯蔵ケースと、該インキ
   貯蔵ケース中のインキを該インキ付けローラーに
   供給するためのインキ呼出しローラーと、前記イ
   ンキ付けローラー、インキ呼出しローラー、イン
   キ貯蔵ケース及び第２回動装置を一体的に前記回
   転体の側面に対して接触又は離間移動させるため
   の移動装置と、該移動装置によつて移動するイン
   キ付けローラーが該回転体に接するときのみ、該
   第２回動装置によつて回転するようにリミツトス
   イツチ等で制御する制御手段と、該回転体固定用
   治具を支持するとともに該回転体固定用治具に固
   定してある回転体の側面が該インキ付けローラー
   と接する位置に設定できるようにした支持装置と
   を少なくとも具備していることを特徴とする印刷
   機。