JPS6245346Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案はオートローデイング型の磁気テープカ
ートリツジの改良に係り、特に磁気テープがテー
プリールに完全に巻き込まれ、カートリツジのテ
ープ出入口が閉鎖されると同時にその巻き込まれ
た磁気テープに対し、テープゆるみ防止を付加す
るようにした取扱い性のよい磁気テープカートリ
ツジに関するものである。

(b) 従来技術と問題点 近年、磁気テープの取扱い操作を容易化された
オートローデイングタイプのカートリツジ付き磁
気テープが数多く用いられている。このようなカ
ートリツジ付き磁気テープは、テープリールにカ
ートリツジを取付けた状態で磁気テープ装置に実
装することができると共に磁気テープの自動装填
動作（オートスレデイング）を確実に行うことが
できること、また保管、持運び時にコンテナに収
納しなくても磁気テープを損傷あるいは塵埃等か
ら保護することができ、操作面で優れた利点を有
する。しかしその反面使用終了後テープリールに
巻き込まれた磁気テープに対して巻きゆるみを防
止するための磁気テープ固定機構が設けられてい
ないので、かかるカートリツジ付き磁気テープを
装置から保管庫、保管庫から他の計算機室等へ運
搬する際に該運搬時の振動、衝撃等によつてその
磁気テープがゆるみ、テープ面を損傷させたり、
またテープのゆるみを使用のたびごとに再び巻き
なおさなくてはならないといつた欠点があつた。
さらに磁気テープをゆるまないように固定しない
状態で保管すると、温度及び湿度の変化によつて
該磁気テープが不規則に伸縮する不都合も生じて
いた。

(c) 考案の目的 本考案は上記欠点を解消するため、簡単な構成
により、カートリツジのテープ出入口開閉操作に
連動して容易に捲回した磁気テープ面を固定ある
いは開放し得る磁気テープゆるみ防止手段を施し
た新規な磁気テープカートリツジを提供すること
を目的とするものである。

(d) 考案の構成 上記目的を達成するため、本考案は磁気テープ
を捲回したテープリールの外周に該磁気テープを
覆うように環装するテープ出入口開閉機構を有す
るオートローデイング型の磁気テープカートリツ
ジにおいて、カートリツジ本体の開閉両端部に、
柔軟かつ可撓性を有するテープゆるみ防止用帯状
体を、該開閉両端部間を閉ざした時に内方向へ略
リング状を形成してテープ面を押圧するよう橋絡
する形に付設したことを特徴としている。

(e) 考案の実施例 以下図面を用いて本考案の好ましい実施例につ
いて詳細に説明する。

第１図は本考案に係る磁気テープカートリツジ
の一実施例を示す要部断面図であり、図において
１は磁気テープ１１が捲回されたテープリール１
２に環装したカートリツジ本体である。２及び３
はカートリツジ本体１の円周を広げるカートリツ
ジ開閉端部であつて、それらにはまたがるように
テープ出入口開閉機構４が取り付けられている。
そして該テープ出入口開閉機構４は開閉レバー５
を矢印６と逆の方向に反転することにより前記開
閉端部２に３が引き合わされて当接されると共
に、前記一方の開閉端部２より延長する形に導出
したテープカバー体７の先端部がカートリツジ本
体１に設けられたテープ出入口８を閉寒するよう
になつている。

しかして前記カートリツジ本体１の開閉両端部
２と３には、第２図の部分拡大平面図及びその
−′切断線に沿つた第３図の断面図に示す如
く、本考案の特徴とするテープゆるみ防止用帯状
体９が橋絡する形に付設されている。即ち、前記
帯状体９はテープカバー体７の幅より狭い幅を持
つ柔軟かつ可撓性を有するゴムあるいは軟質のポ
リエチレン等からなり、その一端は前記カートリ
ツジ本体１の一方の開閉端部２上に位置するテー
プカバー体７上に例えば接着剤あるいはねじ止め
等によつて固着され、またその他端は前記カート
リツジ本体１の他方の開閉端部３上に、テープカ
バー体７をまたぐ形に植設された保持具１０に固
定されている。そしてこのように配備された前記
帯状体９はカートリツジ本体１の開閉両端部２，
３間が広げられた時、その間のテープカバー体７
上において内方向に僅かに湾曲する形に橋絡さ
れ、逆に前記開閉両端部２と３間が閉ざされると
前記帯状体９が内方向に湾出してリング状に突出
する。

従つてこのように構成された磁気テープカート
リツジを環装した磁気テープを自動装着タイプの
磁気テープ装置内に実装し、テープ装填動作を行
うと第１図に示すようにカートリツジ本体１の一
方の開閉端部２より他方の開閉端部３がテープ出
入口開閉機構４の開閉レバー５を矢印６の方向に
操作されることによつて離間され、テープ出入口
８が開口されて自動的に磁気テープ１１が引き出
される。また使用終了後の磁気テープ１１を磁気
テープカートリツジ内に完全に巻き込むことによ
つて、前記装填操作とは逆に前記テープ出入口開
閉機構４の開閉レバー５が矢印６の方向とは逆に
反転操作され、第４図に示すように前記開閉両端
部２と３が閉ざされてテープ出入口８がテープカ
バー体７の先端部で閉鎖されると共に、開閉両端
部２，３間に橋絡された帯状体９が内方向に湾出
してリング状に突出し、捲回された磁気テープ１
１面を自動的に押圧保持する形となる。よつてか
かるカートリツジ付き磁気テープを装置から取り
外し保管棚あるいは保管庫へ運搬するならば従来
の如き磁気テープ１１がゆるむといつた不都合が
防止され、取扱い性が向上する。

(f) 考案の効果 以上の説明から明らかなように本考案の磁気テ
ープカートリツジによれば、構造を大きく変更す
ることなく、磁気テープがカートリツジ内に巻き
込まれテープ出入口が閉鎖されると同時に該磁気
テープに対するゆるみ防止用帯状体が自動的にリ
ング状に突出して押圧保持され、また一方前記テ
ープ出入口が開口されると自動的に前記ゆるみ防
止用の帯状体が磁気テープ面より解放される構成
がとられているので、当該磁気テープカートリツ
ジを適用した磁気テープは、磁気テープ装置より
取り外した状態においてすべてテープゆるみ防止
が施されることになる。よつて従来の如き磁気テ
ープのゆるみに係る不都合が解消され、磁気テー
プの取扱い性が著しく向上することから、各種磁
気テープカートリツジに適用して極めて有利であ
り、また実用上優れた効果を発揮するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る磁気テープカートリツジ
の一実施例を示す要部断面図、第２図は本考案に
係る磁気テープカートリツジの一実施例を部分的
に拡大して示す平面図、第３図は第２図に示す
−′切断線に沿つた断面図、第４図は本考案に
係る磁気テープカートリツジのゆるみ防止用帯状
体の機能を説明する要部断面図である。 図において１はカートリツジ本体、２，３はカ
ートリツジ本体１の開閉端部、４はテープ出入口
開閉機構、５は開閉レバー、７はテープカバー
体、８はテープ出入口、９はゆるみ防止用帯状
体、１０は保持具、１１は磁気テープ、１２はテ
ープリールを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気テープを捲回したテープリールの外周に該
   磁気テープを覆うように環装するテープ出入口開
   閉機構を有するオートローデイング型の磁気テー
   プカートリツジにおいて、カートリツジ本体の開
   閉両端部に、該開閉両端部を閉ざした時に柔軟か
   つ可撓性を有するテープゆるみ防止用帯状体を内
   方向に略リング状に突出してテープ面を押圧する
   ように橋絡した形に付設したことを特徴とする磁
   気テープカートリツジ。