JPS6244524Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来多数の小物品に対する印刷塗装その他の加
工処理を有利にするため、これらの物品ｃを第１
図で例示するように帯状基材ａと片面粘着テープ
ｂとの間に挟持結着させて長尺のテーピング材Ａ
に形成し、これを移送装置により所定の加工部に
送込むことが行はれ、この場合テーピング材Ａに
等間隔に係合孔ｄを配設し、周面に突起を配設し
た円盤を利用して該突起を係合孔ｄに嵌入させつ
つ円盤の回動によりテーピング材Ａを移送させる
が、第１図示例のように例えばダイオード、抵抗
片又はコンデンサー等のようにリード線ｅを有す
る電気部品を該リード線ｅによりテーピングして
物品ｃの一部c′をテーピングの結着部から突出遊
離させたものでは、該突出遊離部c′におけるリー
ド線ｅの易彎曲性により不安定で少しの振動によ
るも揺動するので例えば物品ｃに対する印刷位置
が定まらず特に小型物品に対する処理に不都合が
あつた。

本考案はこのようなテーピングされた物品ｃの
突出遊離部c′を不動に安定させつゝ移送し印刷そ
の他の加工処理の位置決めを的確にすることを目
的とするもので、物品ｃをリード線ｅにおいて結
着したテーピング材Ａをその長さ方向に等間隔に
設けた係合孔ｄにおいて円盤１の周面に配設した
突起３に嵌入係合させて円盤１の回動によりテー
ピング材Ａを一方に移送させるものにおいて、該
円盤１の周面２に、突起３列に沿つて更に遊離突
出部c′におけるリード線ｅの間隔と略同径の太さ
で先端を錐状に細くした突ピン４の多数を円盤１
の周面２から出没するように等間隔に列設し、該
突ピン４を常時没入させるようにばね５で附勢し
て設けると共に円盤１の回転に連動して固定円板
カム６によりばね５に抗して突ピン４を突出させ
て該突ピン４をテーピング材Ａにおける物品ｃの
突出遊離部c′におけるリード線ｅの間隔内に嵌入
係止するようにしたことを特徴とする。

本考案の実施例をコンデンサーｃをテーピング
したテーピング材Ａを移送し、該コンデンサーｃ
の一面に印刷を施すようにした場合について説明
する。

物品コンデンサーｃはその多数を夫々リード線
ｅを帯状基材ａと片面粘着テープｂとの間に介在
結着して等間隔に配置させコンデンサー素子をテ
ープ結着部から一側に突出遊離させて該部に対し
記号その他の標識等を印刷し易いようにし、長尺
に形成されたテーピング材Ａにはその長さ方向に
沿つて等間隔に移送用の係合孔ｄを配設開口す
る。

１は回転円盤で、その周面２にはテーピング材
Ａの係合孔ｄに嵌入する突起３を所定ピツチ間隔
で列設し、該円盤１の回転により突起３と係合孔
ｄとの係合によりテーピング材Ａを確実に一方に
移送させる。

円盤１の周面２には突起３列と平行に更にその
上部に突ピン４の列を設ける。

該突ピン４はテーピング材Ａにおける物品ｃの
遊離突出部c′におけるリード線ｅの間隔と略同大
の太さで先端を錐状に細く形成し、これを円盤１
の周壁を内外に貫通させて出没し得るように設
け、内端はボール７を介して後述する円板カム６
に対向させ、各突ピン４は夫々弾発ばね５により
その尖端部を常に円盤周面２から没入するように
附勢させ、その附勢により内端をボール７を介し
て円板カム６の周縁に接圧させるようにした。

円板カム６は大径部６ａと小径部６ｂのカム面
を有し、第２図で示すように皿状円盤１の内側に
位置させて円盤１の回転軸８を囲繞し、固定部材
９に結着固設した。

図面で１０は印刷装置の回転版胴で、図示する
ように円盤周面２との間にコンデンサーｃを挟ん
で回転してコンデンサーｃに印刷を施すもので、
前記円板カム６のカム面は、第２図で示すように
その大径部６ａを該版胴１０に対向する関係位置
とする。

以上の構成において、円盤１を第２図で矢示方
向に回転し、テーピング材Ａをその一側から周面
２に沿はせて供給すれば突起３と係合孔ｄとの嵌
合によつてテーピング材Ａは順次矢示方向に連行
され、版胴１０に対向するに先立つて円盤周面の
突ピン４の内端がカム６の大径部６ａに対向する
ためばね５に抗して突ピン４は周面２から突出
し、その尖端をテーピング部から突出したコンデ
ンサーｃの遊離部c′即ち該遊離部c′における一対
のリード線ｅ，ｅ間に突入させて遊離部c′を不動
に拘束し、その状態でコンデンサー素子ｃを版胴
１０に対向させるから、コンデンサー素子ｃは的
確に位置決めされて印刷が行はれるもので、印刷
を終つた後は、適当な位置で突ピン４はカム面の
大径部６ａから離脱して小径部６ｂに対向するか
らばね５により没入してリード線ｅ，ｅ間から抜
出され、従つてテーピング材Ａは円盤１から円滑
に離反して次の乾燥装置等の次処理部に移送され
る。

このように本考案によるときは長尺テーピング
材Ａの移送用として、テーピング材Ａに設けた係
合孔ｄと係合する突起３を周面２に列設した回転
円盤１の該周面２に物品ｃの遊離突出部c′におけ
るリード線ｅの間隔と略同径の太さで先端を錐状
に細くした突ピン４の多数を列設し、該突ピン４
の適所での出没によつて突ピン４をテーピング材
Ａの一側に突出させた移送物品ｃの遊離部c′にお
けるリード線ｅの間隔内に係脱させるようにした
ので、その係合により突出遊離部c′を不動に拘束
して、該遊離部c′に対する印刷その他の加工処理
における位置決めを確実にし、テーピング材Ａの
移送と加工に対する位置決めを的確容易にして作
業性を高めた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
テーピング材の一例の斜視図、第２図は移送位置
決め装置の截断面図、第３図は同截断側面図であ
る。 １……回転円盤、２……円盤周面、３……突
起、４……突ピン、５……固定円板カム、６……
ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 帯状基材ａとテープｂとの間に等間隔で多数の
   物品ｃをこれから突設した一対のリード線ｅを挟
   持結着し、物品ｃの一部c′を結着部から一側に遊
   離させ、該結着部に等間隔に係合孔ｄを設けたテ
   ーピング材Ａを、円盤１の周面２に配設した突起
   ３に係合孔ｄを嵌入係合させて円盤１の回転によ
   りテーピング材Ａを連続的に一方に移送させるも
   のにおいて、円盤１周面２の突起３列に沿つて更
   に遊離突出部c′におけるリード線ｅの間隔と略同
   径の太さで先端を錐状に細くした突ピン４の多数
   を円盤１の周面２から出没するように等間隔に列
   設し、該突ピン４を常時没入させるようにばね５
   で附勢して設けると共に円盤１の回転に連動して
   固定円板カム６によりばね５に抗して突ピン４を
   突出させて該突ピン４をテーピング材Ａにおける
   物品ｃの突出遊離部c′におけるリード線ｅの間隔
   内に嵌入係止するようにして成るテーピングされ
   た物品の移送位置決め装置。