JPS6244260A - 開存性に優れた人工血管 - Google Patents

開存性に優れた人工血管

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JPS6244260A
JPS6244260A JP60186050A JP18605085A JPS6244260A JP S6244260 A JPS6244260 A JP S6244260A JP 60186050 A JP60186050 A JP 60186050A JP 18605085 A JP18605085 A JP 18605085A JP S6244260 A JPS6244260 A JP S6244260A
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artificial blood
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fibers
pores
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野J 本発明は開存性に優れた人工血管に関する。
[従来の技術] 近年、血管外科手術の進歩とともに人工血管の研究も進
み、数多くの人工血管が開発されてきている。現存、管
内径約6M以上の中口径あるいは大口径動脈用人工血管
としては、たとえば米国USCI社製のダクロンの編物
であるドベイスキー人工血管や米国ボア社製の延伸ポリ
テトラフルオロエチレン(以下、EPTFEという)か
らなるボアテックスなどが臨床に用いられている。
これらの人工血管は、血管の内側から外側まで連通して
いる孔を有しており、生体に属人後すみやかに器質化さ
れ、人工血管としての使命をはたしている。このように
人工血管の器質化に役立つ連通孔を有することを、以下
、有孔性を有するという。
しかし、これらの人工血管は、開存性(血管のつまりに
くさ)に劣り、静脈用人工血管や内径約6mm以下の小
口径動脈用人工血管として臨床に使用できないなどの欠
点がある。たとえば膝から下の動脈や冠状動脈−大動脈
バイパスなどの血行再建手術には、自家静脈が使用され
ているのが現状である。
前記のような開存性が劣り、静脈用人工血管や内径約6
mm以下の小口径動脈用人工血管として臨床に使用でき
ないなどの現在の人工血管の欠点を改良し、優れた開存
性を有する人工血管をうるためには、器質化に適した有
孔性を有することに加えて生体血管に近似したコンプラ
イアンスを有することおよび器質化に適した血液接触面
を有することが重要であると考えられる。
本発明者は、既に管壁がエラストマーからなる多孔体か
ら構成された人工血管が、生体血管に近似したコンプラ
イアンスと器質化に適した有孔性と血液接触面とを有し
、開存性に優れていることを見出し、特許出願してきて
いる(特願昭59−39077号、同59−39971
号、同59−39972号、同59−44396号、同
59−44397号、同59−44398号、同59−
51768号、同59−52674号、同59−991
31号各明細書)。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は前記3つの重要な性質を併有し、さらに優れた
開存性を有する人工血管の開発をするため、とくに器質
化に適した血液接触面を有する人工血管を提供すること
を目的としてなされたものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、本発明者の開発した人工血管において、血液
接触面に特定の平均径の孔と穴とを存在させることによ
り、さらに開存性が向上することが見出されたことによ
りなされたものであり、管壁がエラストマーで構成され
た多孔体からなり、血液接触面に平均径1〜100μm
の孔と平均径0,01〜10.の穴とが存在する開存性
に優れた人工血管に関する。
[実施例] 本明細書にいう血液接触面とは、人工血管の内側表面、
つまり血液と接触する面のことである。
第1図は本発明の人工血管の血液接触面の一例を走査型
電子顕微鏡で約1000倍に拡大した影像にもとづく説
明図であり、血液接触面は孔(1)と孔(1)を形成し
ているエラストマ一部分(2)とエラストマ一部分(2
に存在する穴(3)とからなっている。
本明細書にいう孔とは、人工血管の管壁を単独で貫通し
ている管、あるいは管壁表面に存在するへつこみが管壁
内部の空隙と連通して管壁を貫通しているもののことで
、実質的に底のない構造のものである。
また穴とは底を有し、実質的に凹の構造を有するものの
ことである。
前記孔の平均径は1〜100JAであり、さらに5〜5
0項が好ましく、とくに10〜30虜が好ましい。該平
均径が1A1mより小さくなると人工血管の器質化が遅
くなり、孔径が100項をこえると血流がみだされて抗
血栓性が低下する。
前記穴の平均径は0.01〜10廓であり、さらに0.
1〜5−が好ましく、とくに、0.5〜3加が好ましい
。該平均径が0.01 、isより小さくなると器質化
に対する穴の効果が現われず、10遍をこえると血液接
触面の強度が低下したり、孔と穴とが結合した不均一な
形状を有する部分が生じたりして抗血栓性が低下する。
前記孔や穴の形状、分布状態、単位面積当りの数、孔と
穴との比率などにはとくに限定はないが、形状としては
円形、楕円形、これらに類似の形状であることが好まし
く、分布状態としては孔や穴が血液接触面に実質的に均
一に分布することが好ましく、単位面積当りの数として
は孔でo、1x1os〜20X 105個/〜が好まし
く、0.5X 105〜13.XloS個/dがさらに
好ましく、穴で1×10S〜200×10s個/ ci
が好ましく、10X 105〜150x 105個/C
iがさらに好ましく、孔/穴の数での比率としては1/
1〜1/10ooが好ましく、115〜1/100がさ
らに好ましい。
該孔は新生内膜などのアンカーとしての役割を果し、迅
速かつ安定な器質化を促進し、穴はエラストマ一部分と
血液の接触面積を少なくすることにより抗血栓性を向上
させていると考えられる。
なお本発明の人工血管の血液接触面に存在する孔や穴の
寸法や形状とは、血液接触面に開口している部分の寸法
や形のことであり、孔の平均径または穴の平均径とは、
血液接触面2.5×10’如2当りに存在する孔または
穴の最大径を測定し、相加平均した値である。
本発明の人工血管の管壁はエラストマーで構成された多
孔体から形成されている。
該エラストマーからなる多孔体には、内側表面から外側
表面まで厚さ全体にわたって貫通する孔が存在しており
、有孔性を有している。眼孔を形成している隔壁はエラ
ストマーからなり、連続的につながっている。さらに前
記隔壁自体も、その内部に微小な孔や穴を多数含有する
ことが人工血管が疎な構造となら、生体血管に近似した
コンプライアンスを有する人工血管をうるために好まし
い。
とくに好ましい多孔体は、管壁の内側から外側まで厚さ
全体にわたって実質的に均一な径の孔が存在する網目状
構造である。
管壁の内側表面近傍部分と外側表面近傍部分には、多孔
体の大部分を占める両者の間の部分に比しやや密になっ
ていて、孔が厚さ全体にわたって均一でないことがある
。しかし、それが有孔性を損ねるほど極端なものでなけ
れば孔は実質的に均一と解してよい。眼孔の管壁内部の
横断面の平均径にはとくに限定はないが、内側表面の孔
の平均径が1〜100麿であるから 1〜100項であ
ることが好ましく、3〜75虜であることがさらに好ま
しい。平均径が100Jslより大きくなると強度が劣
ったり、有孔性が大きくなりすぎる傾向にあり、1虜よ
り小さくなると有孔性が劣ったり、コンプライアンスが
小さくなりすぎる傾向にある。
本発明に用いるエラストマーとは、血液適合性に優れた
熱可塑性エラストマー、すなわち急性毒性、炎症、溶血
、発熱反応などを惹起するような低分子溶出物を含まず
、血液の生理機能に重大な損傷を与えず、抗血栓性に優
れたエラストマーである。このようなエラストマーとし
ては、たとえばポリスチレン系エラストマー、ポリウレ
タン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、
ポリエステル系エラストマーなどがあげられ、これらを
単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
前記本発明に用いるエラストマーは、人工血管に成形さ
れたときエラストマーとしての性質を有していればよい
ので、前記のようなエラストマーとエラストマーとして
の性質を有さないポリマーとの組成物であっても、最終
成形物がエラストマーとしての性質を有するならば、本
発明に用いるエラストマーとして使用しつる。
前記エラストマーのうちでは、強度、伸び、耐久性、抗
血栓性などに優れていることから、ポリエーテル型のセ
グメント化ポリウレタン(セグメント化ポリウレタンウ
レアも含む、以下同様)がより好ましい。さらにハード
セグメントあるいはソフトセグメントにフッ素を含有す
るセグメント化ポリウレタンや、特開昭57−2113
58号公報に開示されている主鎖中にポリジメチルシロ
キサンを含有するセグメント化ポリウレタンが好ましい
。とくに好ましいものはソフトセグメントの一部にポリ
ジメチルシロキサンを式: (式中、R1へR6は炭素数1以上のアルキレン基、好
ましくは炭素数2〜6のエチレン、プロピレン、ブチレ
ン、ヘキサメチレンなどのアルキレン基、aSgは0〜
30の41数、b、c、e、fはOまたは1、dは2以
上、好ましくは5〜135の整数を示す)のような形で
含有するセグメント化ポリウレタンである。
本発明の人工血管の管壁は前記のようにエラストマーか
らなる多孔体で構成されているため、多孔体の中に占め
る孔の割合や孔を形成する隔壁の強度や用いるエラスト
マーの強度などを調iすることによりコンプライアンス
を生体血管のそれに近似させることができる。
生体血管のコンプライアンスは、動脈、静脈、血管の口
径などによって異なる。したがって、人工血管として好
ましいコンプライアンスGよ、人工血管の口径や使用部
位などによって異なり、−概には決められないが、本発
明の人工血管はそれぞれの生体血管に近似したコンプラ
イアンスを有するように製造される。通常の血行再建手
術の行なわれる生体血管のコンプライアンスが0.1〜
0.8程度であるため、このような範囲にすることがさ
らに好ましいと考えられる。本発明の人工血管のコンプ
ライアンスは前記のようにして調節することができ、0
.1〜0.8の範囲で任意のものを製造することができ
る。コンプライアンスが0.1〜0.8の人工血管は、
その太さなどにもよるが、動脈用血管などの用途に、ま
た内径が1〜6jIllでコンプライアンスが0.1〜
0,5のものは、小口径動脈用人工血管として好適に使
用しうる。
本明細書にいうコンプライアンスとは、式(1):%式
%(1) (式中、Cはコンプライアンス、vOは内圧50Ill
lHgのときの測定血管の内容積、ΔPは内圧50ml
Hgから内圧150nIl+Hgまでの100m’al
Hり1ΔVは内圧sommHgから内圧150mmHg
までの間に増加する測定血管の内容積である)で定義さ
れるものである。実際の測定は閉鎖回路に測定血管を挿
入し、微量足部ポンプを用いてこの回路に液体を注入し
、注入液量と回路内の圧力の変化とを測定し、式(1)
からコンプライアンスを求めることができる。有孔性を
有する人工血管の測定では、プレクロッティングなどに
より管壁の連通孔を塞ぐ処理をすればよい。
本発明の人工血管は血液適合性に優れたエラストマーか
ら形成され、有孔性を有し、器質化に適した血液接触面
を有し、かつ生体血管に近似したコンプライアンスを有
するため、開存性に優れた人工血管であるが、手術時な
どのように異常に高い血圧が生じたばあいの破裂・損傷
を防いだり、長期間にわたる耐久性の維持向上のために
は、さらに繊維で構成された管状物で補強することが好
ましい。とくに生体血管に近似した応力−歪曲線を有す
るように繊維で構成された管状物で補強することが好ま
しい。
本明細書にいう繊維で構成された管状物が補強された人
工血管とは、エラストマーからなる多孔体に管状物の少
なくとも一部が接触および(または)結合して存在する
人工血管のことで、エラストマーからなる多孔体と管状
物とが血圧や外部から加わる応力に対してほぼ同じ歪を
起こす程度に両者の力学的相互作用があることを意味す
る。
前記繊維とは、糸、網、綱、織物、編物、組物、不織布
などをつくるのに使われる長さが径の100倍以上の細
くて長い物体である。前記繊維は、生体に対して安全で
、生体内での劣化が無視でき、滅菌操作に耐え、目的の
管状物に加工できるものであれば、有機系、無機系を問
わず、とくに限定されることなく使用しつる。加工性、
入手の容易さ、しなやかさ、均一性などの点からすると
、再生人造Il維、半合成繊維、合成!l雑が好ましい
。これらの具体例としては、セルロース系、タンパク質
系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、
ポリエチレン系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系、
ポリ塩化ごニリデン系、ポリフルオロエチレン系、ポリ
アクリル系、ポリビニルアルコール系などの繊維があげ
られる。これらのうちでも伸縮性を有する繊維であるこ
とがさらに好ましく、その具体例としては、ゴム系、ポ
リウレタン弾性系、ポリエステル弾性系などの繊維のよ
うに、繊維自体が伸縮性を有するものや、ウーリーナイ
ロン、ウーリーテトロンに代表される伸縮性かさ高加工
糸や、ゴムあるいはスパンデックスフィラメントを伸張
状態にして他の紡績糸あるいはフィラメントを巻き付け
た糸であるカバードヤーンなどがあげられる。
前記繊維で構成された管状物とは、前記m帷、前記繊維
の少なくとも1種以上を紡績した糸、前記IInの少な
くとも1種以上のマルチフィラメント、これらを組合わ
せた糸などを用いた織物、編物、組物、不織布、これら
を組合わせたものなどである。また発泡ポリウレタンな
どからなるスポンジ状物などからなる管状物を用いても
よい。
前記管状物は繊維または繊維からつくられたもの単独で
管状構造に形成されていてもよく、エラストマーからな
る多孔体と組合わされて人工血管になったときに管状構
造を形成するようになっていてもよい。加工性、作業性
、生体血管に近似した応力−歪曲線をうるなどの点から
すると、繊維の編物から°なる管状物であることが好ま
しく、伸縮性繊維をメリヤス編した管状物であることが
さらに好ましい。
管状物はエラストマーからなる多孔体と組合わせたとき
、生体血管に近似したコンプライアンスや応力−歪曲線
を有するものとな、るものであれば、管状物であるかぎ
りとくに限定はない。
該管状物のこのような性質は、たとえば次の2つの方法
の単独あるいは組合わせで達成しつる。
1番目は繊維の組合わせ頻度や組合わせる点をルーズに
調節したりする方法である。
2番目は伸縮性の繊維を使用する方法である。
つぎに本発明の人工血管の製造方法を説明する。
(工程1) 造孔剤を含有するエラストマー溶液を心棒上にコーティ
ングしたのち、乾燥させる工程。
(工程2) 同じエラストマー溶液を該乾燥物上にコーティングした
のち凝固液に浸漬し、エラストマーを析出させる工程。
(工程3) 工程2を必要に応じて繰返し、所望の肉厚をえたのち、
心棒を抜取り、造孔剤や溶媒を完全に除去する工程。
本発明の人工血管は前記の方法で製造することができる
が、繊維で構成された管状物で補強するばあいは、工程
1あるいは工程2のいずれかの段階で心棒上に繊維で構
成された管状物を存在させればよい。
前記造孔剤を含有するエラストマー溶液はエラストマー
と良溶媒(エラストマーを溶解する溶媒)と造孔剤とを
必須成分として調製される。
前記良溶媒は、エラストマーの種類によって変化するの
で一概には決定できないが、たとえばN、N−ジメチル
アセトアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、トメチ
ル−2−ピロリドン、ジオキサン、テトラヒドロフラン
などの溶媒があげられ、これらを単独で用いてもよく、
2pj以上併用してもよい。
また前記造孔剤は良溶媒に不溶であり、造孔剤を含有す
るエラストマー溶液から管状物を製造したのち該管状物
から除去できるものであればよい。たとえば、食塩、炭
酸カルシウム、グルコース、デンプン、カゼイン、コラ
ーゲン、ゼラチン、アルブミンなどで、粒径が10〜7
41!m程度のものが好適な具体例としてあげられる。
さらに前記凝固液は良溶媒とは良く混和するが、エラス
トマーを溶解しないものであればよい。
たとえば水、低級アルコール類、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリ
セリンなどがあげられ、これらを単独で用いてもよく、
2種以上併用してもよい。
このようにしてえられた本発明の人工血管は、有孔性を
有し、器質化に適した血液接触面を有するため、開存性
に優れている。さらにコンプライアンスが生体血管に近
似している。また繊維で構成された管状物で補強するば
あいには、その応力−歪曲線を生体血管に近似させつる
さらに本発明の人工血管の管堅が実質的にエラストマー
の連続した多孔体であるため、縫合針の貫通性がよく、
縫合が容易である、縫合針の貫通孔が自己閉塞する、血
圧のかかった実際の使用状態では結節を生じ難い、など
の有用な性質をも併有する。
したがって本発明の人工血管は、動脈や静脈などの血行
再建手術にあたって、人工血管、バイパス用人工血管、
バッチ用材料に使用しうるとともに、ブラッドアクセス
などにも使用しうる。とくに0.1〜0.8のコンプラ
イアンスを有する動脈用人工血管として用いることが好
ましく、現在臨床に使用する人工血管が存在しない0.
1〜0,5のコンプライアンスを有し、内径約1〜6順
の小口径動脈用人工血管としても使用することができる
。それゆえ膝から下の動脈の血行再建や大動脈−冠状動
脈バイパス用人工血管として好適に使用することができ
る。また本発明の人工血管は、尿管などの生体の柔らか
い管状物の代替えとしての使用も可能である。
つぎに実施例にもとづいて本発明の人工血管の製造法を
説明する。
実施例1 4.4°−ジフェニルメタンジイソシアネート27.3
5部〈重量部、以下同様)とポリオキシテトラメチレン
グリコール(分子12000) 54.7部を用いてプ
レポリマーを合成したのち、エチレングリコール4.7
5部と両末端ポリエチレングリコールポリジメチルシロ
キサン(両末端のポリエチレングリコールの平均分子量
681、ポリジメチルシロキサンの平均分子11040
) 13.2部を用いて鎖延長を行ない、主鎖にポリジ
メチルシロキサンを含有するセグメント化ポリウレタン
を合成した。
えられたポリウレタンの抗張力は350Kg/c!!、
伸びは670xであり、ジスマンプロットから求めた臨
界表面張力は28dyn/nであった。
このポリウレタン10gと平均粒径20〜30左のカゼ
イン10gにジオキサン45−とN、N−ジメチルアセ
トアミド45mの混合溶媒を加えて攪拌した。
この分散溶液に直径3mn+のガラス棒を浸漬したのち
取出し、ガラス棒上に前記分散溶液を均一にコーティン
グし、約80℃の熱風で乾燥した。
つぎに該ガラス棒を前記分散溶液に浸漬させたのち取出
し、表面に分散溶液を付与させたのち水に浸漬し、エラ
ストマーを析出させた。この操作をさらに2回行なった
のちガラス棒を抜取り、管状構造物をえた。この管状構
造物をpH13の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、カ
ゼインを抽出除去したのち水洗浄を行ない、人工血管を
えた。
えられた人工血管は内径的31m、外径的4mmであっ
た。この人工血管を走査型電子顕微鏡倍率約1000倍
で観察したところ、内側表面に平均径約10〜15珈の
円形〜楕円型の孔と平均径約1〜2J!mの円形の穴が
それぞれ約6 X 105個/ ci、約esxios
個/ ci存在した。走査型電子顕微鏡で1!察したば
あいの影像にもとづく説明図を第1図に示す。
つぎにこの人工血管に120mmhの水圧で水をとおし
たところ、人工血管の内側表面1Ci当り1分間に約1
10−の水が人工血管の外側表面に浸透し、有孔性を有
することがわかった。
つぎにこの人工血管を生血でプレクロッティングしたの
ち、長さ8 cmに切って、閉鎖回路に挿入し、1スト
ローク0.05 d送液する定置ポンプで牛のACD血
液をこの閉鎖回路に送液して、内圧の変化を測定した。
定量ポンプのストローク数と内圧の変化とから、式(1
)よりコンプライアンスを測定したところ、0.4であ
った。
つぎにこの人工血管を雑種成人の大腿動脈に約7cmの
長さで移植したところ、2力月以上の開存性を示した。
またこの人工血管は、任意の箇所で切断しても切断部分
がほつれることなく、縫合性にも優れ、縫合針の貫通孔
は針を除くと自己閉塞した。
また該人工血管は、内圧が50〜150mmHg存在す
る状態で結節を生じ難かった。
以上のことからこの人工血管は優れたものであり、とく
に小口径動脈用人工血管として優れていることがわかる
実施例2 実施例1において分散溶液にガラス棒を浸漬する最後の
操作の前に、ウーリー加工した50デニールのポリエス
テル繊維を24針のリボンSIBを用いて編んだ管状物
をエラストマーが析出しているガラス棒上にかぶせた。
これ以外の操作は実施例1と同様に行ない、繊維で構成
された管状物で補強された人工血管をえた。
この人工血管を実施例1と同様にして観察したところ、
血液接触面の形状は実施例1と同じであった。実施例1
と同じ方法で測定したコンプライアンスは0.3であり
、透水】は約40d/dであった。この人工血管の応カ
ー歪み曲線は生体血管のそれに近似していた。
この人工血管の開存性は、実施例1と同じ方法で測定し
た結果、2力月以上の開存性を示した。
[発明の効果] 本発明の人工血管は、血液適合性に優れたエラストマー
から構成され、血液接触面に器質化に適した孔や穴が存
在するため開存性に優れている。また管壁が多孔体から
なっているためコンプライアンスも生体血管と同等の、
範囲にしつる。それゆえ、現在行なわれている血行再建
手術用の人工血管としてはもとより、現在臨床に使用さ
れていない小口径動脈用人工血管としても使用可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1でえられた本発明の人工血管の血液接
触面を走査型電子顕微鏡で観察したばあいの影像にもと
づく説明図である。 (図面の符号) (1):孔 (z:エラストマ一部分 (3):穴

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 管壁がエラストマーで構成された多孔体からなり、
    血液接触面に平均径1〜100μmの孔と平均径0.0
    1〜10μmの穴とが存在する開存性に優れた人工血管
    。 2 繊維で構成された管状物で補強された特許請求の範
    囲第1項記載の人工血管。
JP60186050A 1985-08-23 1985-08-23 開存性に優れた人工血管 Granted JPS6244260A (ja)

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JP60186050A JPS6244260A (ja) 1985-08-23 1985-08-23 開存性に優れた人工血管
US06/897,970 US4725273A (en) 1985-08-23 1986-08-20 Artificial vessel having excellent patency
EP86111543A EP0216149B1 (en) 1985-08-23 1986-08-20 Artificial vessel having excellent patency
DE8686111543T DE3682734D1 (de) 1985-08-23 1986-08-20 Kuenstliches gefaess.

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JP60186050A JPS6244260A (ja) 1985-08-23 1985-08-23 開存性に優れた人工血管

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JPH0262264B2 JPH0262264B2 (ja) 1990-12-25

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Cited By (4)

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