JPS6240939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、フレキシブルコンテナ用つり装置に
関する。

フレキシブルコンテナは粉粒体などを大量輸送
するための柔軟な材料を用いた折りたたみ可能で
反復使用できる運搬用容器である。第１図に示す
如く、従来のフレキシブルコンテナ１０は、ゴム
引き布、樹脂加工布、織布等の布製の可撓性本体
１１を有し、本体１１にはつり装置１２、注入口
１４、および排出口１５が設けられている。つり
装置は列車やトラツク等えの積込み積おろし作業
でフオークリフトのフツクに掛けたり、内容物の
排出のための吊上げを目的とするためのものであ
り、本体１１に融着した布に縫合されたつりベル
ト１６と、つりベルト１６の輪に通された状態で
つりベルト１６に連結したつり金具１７と、２つ
のつり金具１７に結ばれてフツクに掛けられるル
ープを形成するつりロープ１８と、から成つてい
る。

この構成から明らかなように、従来のフレキシ
ブルコンテナ１０のつり装置１２にあつては、粉
粒体などの内容物がフレキシブルコンテナ１０に
入れられた状態においては、つり金具１７の形状
およびつりロープの可撓性（腰の軟かさ）に起因
して、つりロープは自立することができず、下方
に垂れ下がるものであつた。このため、積込み、
積おろしのためにフオークリフトのフツクに掛け
る際に、フオークリフトの運転者に加えて、つり
ロープ１８を上方に持上げてフオークリフトのフ
ツクに通すための介助者が必要であつた。このこ
とは、輸送の合理化を目的として開発されたこの
方式における大きな欠点であり、作業能率の低下
にもなつていた。

したがつて、本考案の目的は、従来技術に伴な
うこれらの欠点を解消した、新規なフレキシブル
コンテナ用つり装置を提供することにある。

本考案のつり装置は、コンテナに内容物が充て
んされフオークリフトに掛けるため置かれた状態
においては、自立性を有するため、上方にループ
状で立ち上つた状態が維持され、したがつて、フ
オークリフトの運転者以外の他の作業員を必要と
せずに容易にフオークリフトにフツクに掛けられ
ることができ、一方リフトのフツクに掛けられた
後においては、作業中の振動に充分対応して従来
のつり装置と同様に可撓性を有するように構成さ
れている。

以下本考案を添付図面を参照して説明する。

第２図は、フレキシブルコンテナ２０の本体２
１に取付けられた本考案のつり装置２２のフオー
クリフトのフツクに掛けられる前の状態を示して
いる。

つり装置２２は本体２１に融着した布２３に縫
合した織布２４を有している。ベルト２４は、好
ましくは樹脂から作られるが、可撓性であるがそ
の形状を保つ、すなわち自立性である材料であれ
ば任意のものでもよい。ベルト２４は輪２４ａが
形成されておりこの輪２４ａの内には、詳細に後
述するつり金具２５に支持したボルト２６および
そのボルト２６に支持した補助金具２７が配置さ
れる。このつり装置２２のつり金具２５は、その
上部板部分２５ａを介して前述のベルト２４と同
様な材料で作られ且つ同様な形状を有するベルト
２９の輪２９ａに通された状態でベルト２９に連
結される。このつり金具２５には、前述の補助金
具２７と同一形状の、詳細に後述する補助金具２
８が支持されており、補助金具２８はベルト２９
の輪２９ａ内に配置される。このベルト２９はロ
ープ３０をその内部に囲むように縫合され、その
両端が各つり金具２５に連結されて、フツクに掛
けられるループを形成する。

第４図は、本考案のつり装置２２の一部を構成
する前述の、つり金具２５、ボルト２６、このボ
ルトに嵌合するナツト３１、補助金具２７，２８
の詳細を示す分解拡大斜視図である。

つり金具２５は、Ｕ形状であり、上部板部分２
５ａ、その上部板部分２５ａの両端から下方に曲
げられた脚部２５ｂからなる。２つの脚部の下部
には、ボルト２６を通すための角型の孔２５ｃが
形成されている。

ボルト２６は、その軸２６ａが断面角型に形成
され、つり金具２５の孔２５ｃにぴつたりと嵌入
するようになつている。

ナツト３１はボルト２６をつり金具に固定する
ためのものである。

なお、ボルト２６がつり金具２５にナツト３１
によつて取付けられたときには、これら３つの部
品は一体となるため、ボルト２６、ナツト３１は
つり金具２５の一部を形成すると考えられる。

補助金具２７は、尖がつた先端部分２７ａと、
長方形部分２７ｂと、から成り、その内部形状は
ボルト２６の軸２６ａとほぼぴつたりと嵌合する
ような寸法に定められている。

補助金具２８は、補助金具２７と同一形状であ
り、尖がつた先端部分２８ａと、長方形部分２８
ｂと、から成り、その内部形状は、つり金具２５
の上部板部分２５ａとほぼぴつたり嵌合するよう
な寸法である。

したがつて、第４図に示す各部品が組立てられ
たときには、補助金具２７および２８はボルト２
６の軸２６ａおよびつり金具２５の上部板部分２
５ａに対してそれぞれ左右方向に摺動するが、上
下方向に対しては、ほとんど動くことができない
ものである。

再び第２図を参照すると、第２図のフオークリ
フトのフツクに掛けられる前の状態においては、
下方の補助金具２７はその尖がつた先端部分２７
ａがつり金具２５、ベルト２９等の重力により、
ベルト２４の輪２４ａのくさび状部分に突刺さる
状態でベルト２４の輪２４ａ内に支持される。こ
のため、つり金具２５、ボルト２６、ナツト３
１、補助金具２７，２８から成る組立体は、直立
状態に維持される。このとき、上方の補助金具２
８が尖がつた先端部分２８ａがベルト２９の輪２
９ａのくさび状部分にやはり突刺さる状態でベル
ト２９が補助金具２８に対して支持される。その
結果、ロープを抱繞して自立性のあるループを形
成するベルト２９はフレキシブルコンテナ２０の
本体２１の上方にまたがつた状態に維持される。

したがつて、フオークリフトの運転者は自分ひ
とりでフオークリフトを運転して、フレキシブル
コンテナのつり装置をフオークリフトのフツクに
掛けて作業することができる。

次に、第３図を参照すると、フレキシブルコン
テナ２０が専用のフツクまたはフオークリフトの
フツクに掛けられた状態が示されている。この状
態においては、ベルト２９がつり金具をその下部
で支持しており、補助金具２８はベルト２９の輪
２９ａのくさび状部分から離れており、またボル
ト２６がベルト２４を支持しており、やはり補助
金具２７はベルト２４の輪２４ａのくさび状部分
から離れている。

このため、ベルト２９および２４はつり金具２
５およびボルト２６に対してそれぞれ回動自在で
あり、作業中の振動に対して充分対応しうるもの
である。

なお、ベルト２９がロープ３０を囲むように縫
合されているので、使用によつてベルト２９がロ
ープ３０を締め付けより一層強固なループを形成
するとともに、ロープ単独の場合におけるような
ロープの破損を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のフレキシブルコンテナーを示
す斜視図である。第２図は、フツクに掛ける前の
状態の本考案のフレキシブルコンテナ用つり装置
を示す斜視図である。第３図は、フツクに掛けた
後の状態の本考案のフレキシブルコンテナ用つり
装置を示す斜視図である。第４図は、本考案のフ
レキシブルコンテナ用つり装置の主要部品の分解
拡大斜視図である。 ２０……フレキシブルコンテナ、２１……本
体、２２……つり装置、２４……ベルト、２５…
…つり金具、２６……ボルト、２７……補助金
具、２８……補助金具、２９……ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレキシブルコンテナ２０の本体２１に取付け
   られた樹脂加工などにより自立性をもたせた第１
   ベルト２４と、第１ベルト２４の折り曲げた輪２
   ４ａ内に配置した、輪２４ａにほぼ相似形であ
   り、かつ輪２４ａにより小形の断面ほぼ三角形の
   中空体である第１補助金具２７と、第１補助金具
   ２７を支持する、板部材から成る中空四角形であ
   るつり金具２５と、つり金具２５に取付けられて
   フツクを掛けるループを構成する樹脂加工などに
   より自立性をもたせた第２ベルト２９と、第２ベ
   ルト２９の折り曲げた輪２９ａ内に配置した、輪
   ２９ａにほぼ相似形でありかつ輪２９ａより小形
   の断面ほぼ三角形の中空体である第２補助金具２
   ８と、を有し、フレキシブルコンテナ２０を静置
   しているときは、第１補助金具２７の下部の先端
   部分２７ａが第１ベルト２４の輪２４ａに支持さ
   れ、第１補助金具２７の上部の長方形部分２７ｂ
   がつり金具２５の下部を支持し、つり金具２５の
   上部が第２補助金具２８の下部の長方形部分２８
   ｂを支持し、第２補助金具２８の上部の先端部分
   ２８ａが第２ベルト２９の輪２９ａ支持すること
   により、第１ベルト２４、第１補助金具２７、つ
   り金具２５、第２補助金具２８、第２ベルト２８
   から構成されるつり金具が一体となつて自立する
   ことを特徴とするフレキシブルコンテナ用つり装
   置。