JPS6239497Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は飲料自動販売機において、コーヒーや
砂糖等の粉末原料と湯又は水を所定量ブレンダハ
ウジング内に放出せしめて撹拌する装置に関す
る。

(ロ) 従来の技術 かかる撹拌装置としては実公昭57−41884号公
報に示されている技術がある。これはブレンダハ
ウジングの底部に近似した撹拌羽根車を設け、該
羽根車の回転作用にて撹拌混合液に遠心力を与
え、その遠心力にて混合液をブレンダハウジング
内に保持し、粉末原料が湯に溶解した後に羽根車
を止めてブレンダハウジング底部の液体放出口か
ら販売カツプに放出するものである。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上記構成の撹拌装置において粉末原料を湯にて
溶解するには、長い時間を必要とする。したがつ
て溶解を短時間で達成させるためには、撹拌羽根
車を高速回転させる必要があるが、遠心力を利用
した羽根車では混合液が著しく飛散し、また飛散
方向も一定しないために、粉末原料シユータやブ
レンダハウジングの上蓋を汚す不具合がある。こ
れを防止するには、湯及び粉末原料の導入部を撹
拌室とは別に設ければよいが、構造が複雑化した
り大型化したりする欠点がある。

したがつて本考案は撹拌羽根車を具備した撹拌
装置において、混合液の飛散を大巾に減少させる
ことを目的としている。

(ニ) 問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案の自動販売
機の撹拌装置は、ブレンダハウジングの底部に形
成されており羽根車を設置するための凹部と、所
定の間隔を置いて羽根車の上方に位置するよう該
羽根車の上方に装着する飛散防止板とを具備して
いる。

(ホ) 作用 羽根車の回転により粉末原料と湯又は水とはブ
レンダハウジング内で撹拌混合されるが、このと
き混合液の飛散方向は凹部によつて主に軸方向に
規制される。そして軸方向の上方には飛散防止板
があるために混合液の殆んどは飛散防止板に当
り、ブレンダハウジング内における混合液の飛散
範囲は制限されることになる。

(ヘ) 実施例 本考案に係わる一実施例を図面に基づき詳述す
る。先ず第１図から述べれば１はコーヒーや砂糖
等の粉末原料を収納する粉末原料放出装置（以下
“キヤニスタ”と呼ぶことにする）で、該キヤニ
スタの底部には一端を粉末原料放出口２に臨むよ
う、他端をモータ等の駆動装置３と駆動軸とジヨ
イント部材４を介して結合している螺旋状のねじ
山を有したオーガ部５が装着されている。従つて
該オーガ部５が駆動装置３によつて所定時間（一
般には２〜３秒間）駆動されると該オーガ部５の
ねじ山にてキヤニスタ１内の粉末原料が押し出さ
れて定量前記放出口２より送出され、シユータ６
を介して後述のブレンダハウジング内へ落下す
る。７は前述したブレンダハウジングで、該ブレ
ンダハウジングは上部に該ブレンダハウジングを
覆う蓋部８が着脱自在に設けてあり、該蓋部８に
は前記シユータ６から落下してくる粉末原料を受
入れる受入口９と後述する撹拌用羽根車を固着す
る固定軸１０の一方を回動自在に軸支する第１の
軸支部１１が設けてある。また下部には上記撹拌
用羽根車で撹拌した後、混合液を販売口内のカツ
プ１２等へ放出する為の液体放出口１３を前記第
１の軸支部１１の略真下へ位置する状態で開口す
ると共に該液体放出口１３内へ更に上記固定軸１
０の他方を回動自在に軸支する第２の軸支部１４
を凹状に設けている。１５は前述した撹拌羽根車
で、該羽根車はブレンダハウジング７の底部に成
型した円筒状の凹部１６の内面と僅かな〓間を有
して、液体放出口１３を覆う様な格好で前記固定
軸１０へ固着されている。２０は上記撹拌羽根車
１５にてブレンダハウジング７へ落下してくる粉
末原料と注入管１７より注入される湯又は水と撹
拌混合する時、該羽根車１５を所定時間回転させ
るモータ等から成る駆動装置であり、該駆動装置
２０はブレンダハウジング７上方の基台１８に固
着されている。１９は飛散防止板で、該飛散防止
板は第２図に示す如く上面１９ａを傾斜面とな
し、下面１９ｂを平面又は若干球面となした傘状
の形状をしており、下面１９ｂが前述した撹拌用
羽根車１５と対向する様な形で撹拌用羽根車１５
の上方へ所定間隔を置いて、撹拌用羽根車１５を
固着した固定軸１０に装着されている。このよう
に撹拌用羽根車１５をブレンダハウジング７の底
部に成型した凹部１６内に設けることで、撹拌に
伴う飛散液の飛散方向は羽根車の直上方向に定め
られる。また飛散防止板１９は羽根車１５よりも
やや大きな径に設定しており、羽根車１５の回転
にて生じる混合液の上方への飛散は飛散防止板１
９の下面１９ｂにて阻止される。

以上の如く、ブレンダハウジング７の底部に形
成した凹部１６に羽根車１５を設置し、且つ羽根
車１５の上方には飛散防止板１９を設けた構成の
撹拌装置によると、混合液の飛散が軸方向に定め
られるとともに、飛散防止板１９により上方への
飛散が防止される。したがつて撹拌効果を上げる
ために羽根車１５を高速回転させても、ブレンダ
ハウジング７の上蓋への飛散を効果的に防止でき
る。また羽根車１５が回転している間は、羽根に
は回転力によつて混合液を上方に吹き上げるため
の角度が付けてあるために、混合液は流出せずに
ブレンダハウジング７内に保持されて撹拌され
る。そして羽根車１５が停止すると混合液は液体
放出口１３からカツプ１２へ放出される。

(ト) 考案の効果 本考案によると、羽根車を高速回転させてもブ
レンダハウジング上部の飛散液による汚れを防止
でき衛生的である。また撹拌装置を原料の導入部
と撹拌室とに分ける必要がなく小型化が図れ、し
かも短時間で効果的な撹拌を行なうことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係わる飲料自動販売機の要部
を示す断面図、第２図は第１図の部分拡大断面図
である。 １は粉末原料放出装置、７はブレンダハウジン
グ、１０は固定軸、１３は液体放出口、１５は撹
拌用羽根車、１６は凹部、１９は飛散防止板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 粉末原料と湯又は水とをブレンダハウジング内
   に所定量放出して、該ブレンダハウジング内に設
   けた羽根車により撹拌混合せしめると共に該羽根
   車の回転時には撹拌混合液をブレンダハウジング
   下部に設けた液体放出口より販売口内容器へ放出
   する様になし、該羽根車の停止によつて撹拌混合
   液を前記液体放出口より放出する様にした飲料自
   動販売機の撹拌装置において、ブレンダハウジン
   グの底部に形成されており羽根車を設置するため
   の凹部と、所定の間隔を置いて羽根車の上方に位
   置するよう該羽根車の回転軸に装着する飛散防止
   板とを備えた飲料自動販売機の撹拌装置。