JPS6238616Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案はロータリー式電気かみそりの清掃具に
係り、清掃具をロータリー内刃に沿つて摺動させ
て両者を相対的に回転させながら、ロータリー内
刃に付着する毛屑を清掃するようにしたものであ
る。

考案の背景 ロータリー式電気かみそりのロータリー内刃と
して、刃を軸方向に対するねじれ角を付与して幾
層ものひだ状に形成したものが知られている。か
かるロータリー内刃は、ひげそり時の高速回転に
よつて刃と刃の間に毛屑が入り込みやすく、しか
も刃と刃の間に入り込んだ毛屑は皮膚からの脂肪
油と混じり合つて殊に刃の立ち上り部などに強固
に付着する。かかる毛屑は定期的に清掃除去せね
ばならないが、ひだ状をなす刃と刃の間に入り込
んだ毛屑の清掃は甚だ面倒であつて、従来この毛
屑を簡単に清掃除去できる有効な手段がなく、こ
のことがロータリー内刃の実用化の遅れの一因と
もなつていた。

考案の目的 本考案は、軸方向に対するねじれ角を付与し
て、刃を軸方向一端側から他端側へかけて連続的
に形成して成るロータリー内刃に付着する毛屑を
簡単に清掃除去できる清掃具を提供することを目
的とする。

考案の概要 本考案は、清掃部と握り部とから清掃具を構成
し、清掃部にロータリー内刃の刃を含む断面形状
と合致する内周形状を有するかき出し口を形成す
るとともに、清掃部を握り部に対して回動可能に
装着したものである。このように構成することに
より、清掃部のかき出し口をロータリー内刃に当
接して、清掃具をその軸方向に直線的に摺動させ
ることにより、清掃部をロータリー内刃に摺接さ
せたまま回転させながら、ロータリー内刃に付着
する毛屑を一気に清掃するようにしたものであ
る。

実施例 １ 第１図において１はロータリー内刃であつて、
その主体となる円筒体１ａの周胴面には、複数の
刃１ｂが軸方向に対するねじれ角を付与されて、
軸方向一端側から他端側へかけて連続的に突設さ
れており、各刃１ｂは深いひだ状をなしている。
このロータリー内刃１は、電気かみそりの本体ケ
ース２の上部に装着されており、歯車G₁，G₂，
G₃を介して本体ケース２内に配設されたモータ
により駆動されるが、このロータリー内刃１は片
持ち式であつて、歯車G₃にこれと同軸的に連結
されたシヤフト３によつて支持されている。

４は本考案に係るロータリー内刃１の清掃具で
あつて、握り部としての中空箱体５を主体とし、
その先端に清掃部としての円板状のかき出し板６
が装着されている。かき出し板６の中央にはかき
出し口７が形成されているが、第２図に示すよう
にこのかき出し口７の内周形状はロータリー内刃
１の刃１ｂを含む断面形状と同じであつて、ロー
タリー内刃１の主体となる円筒体１ａに対応する
円孔７ａ、および円筒体１ａの周胴面に突設され
た刃１ｂに対応するように円孔７ａの周囲に連設
された係合孔７ｂとから成つており、このかき出
し口７をロータリー内刃１に嵌合させてその軸方
向へ摺動させるものぜある。

第３図に示すように、かき出し板６の周縁には
凹部６ａが形成され、この凹部６ａは箱体５の先
端に突設された受部５ａに嵌着されており、かき
出し板６は箱体５に回動可能に装着されている。
また、かき出し口７の開口縁部ａはかき出し効果
を高めるためにテーパ状に成形されてその突端は
鋭利な刃形状となつている。

かかる構成において、箱体５を手に保持し、係
合孔７ｂを刃１ｂに係合させてかき出し口７をロ
ータリー内刃１に嵌合当接させ、そのままロータ
リー内刃１の軸方向に押し進めれば、ロータリー
内刃１に付着する毛屑はかき出し板６により進行
方向へ押し出される。ここで、ロータリー内刃１
の刃１ｂは軸方向に対してねじれ角が付与されて
いるが、かき出し板６は箱体５に回動可能に装着
され、且つ係合孔７ｂは刃１ｂに係合しているの
で、箱体５をまつすぐ直線的に摺動させれば、か
き出し板６は刃１ｂに沿つて摺接回転しながら毛
屑をかき出す。このように本清掃具４によれば、
刃１ｂと刃１ｂの間に強固に付着する毛屑を簡単
かつ一気に清掃除去することができる。特に上記
のように清掃具４をロータリー内刃１に沿つて摺
動させる場合、清掃部６は回転するがロータリー
内刃１は回転しないので、ロータリー内刃１を減
速駆動するギヤG₁〜G₃等の伝動部に不要な負荷
がかかるのを防止できる。またロータリー内刃１
を取りはずしてこれを手に保持して清掃する場合
も、ロータリー内刃１にはほとんど回転力は加わ
らないので、手に不要な負荷がかかることもな
い。

実施例 ２ 第４図において、清掃具２０の主体となる握り
部としての箱体２１は、二個の中空箱体２１ａ，
２１ｂを着脱自在に連結して形成されており、両
箱体２１ａ，２１ｂの先端にはそれぞれ清掃部と
してのかき出し板２２，２３が回動可能に装着さ
れている。このうち、前方のかき出し板２２に形
成されたかき出し口２４はロータリー内刃１にや
や緩く嵌合されるように少々大きめに開口されて
おり、且つその開口縁部ｂは非テーパ状となつて
いる。これに対し、後方のかき出し板２３のかき
出し口２５はロータリー内刃１に密接して嵌合さ
れるようにロータリー内刃１の外形とほとんど同
じ大きさに開口されており、且つその開口縁部ｃ
は上記第一実施例の場合と同様にテーパ状に形成
されている。２６は箱体２１ｂ後端に取り付けら
れた清掃ブラシである。

かかる構成において、箱体２１を握り、かき出
し口２４をロータリー内刃１に嵌合してそのまま
押し進めれば、かき出し板２２，２３は回転し、
ロータリー内刃１に付着する毛屑はまずかき出し
板２２により荒おとしされ、次にかき出し板２３
により完全にかき出される。特にかき出し板２３
によりかき出された毛は、両板２２，２３の中に
かき落とされるが、箱体２１ａと箱体２１ｂを分
離することにより簡単に取り出される（鎖線参
照）。また、この清掃作業によつて除去されずに
ロータリー内刃１に残存付着する手屑は、ブラシ
２６によつて掃き落せばよい。このようにかき出
し板を複数個設ければ、かき出し効果はより向上
する。

実施例 ３ 第５図および第６図において、清掃具３０は杆
状の握り部３１とその先端に回動可能に取り付け
られた円筒体３２とからなつており、円筒体３２
の前面にかき出し板３３が固設されている。ま
た、握り部３１の後端にはかき出し爪３４が取り
付けられている。

かかる構成において、握り部３１を保持し、か
き出し板３３のかき出し口３５をロータリー内刃
１に嵌合してそのまま押し進めれば、円筒体３２
は回転して毛屑のかき出しが行われる。またこの
かき出し作業において除去されなかつた毛屑や、
刃１ｂの立ち上り部などに強固に付着する毛屑
は、かき出し爪３４によりかき出せばよい。

考案の効果 以上説明したように本考案によれば、ねじれ角
を付与して刃１ｂが連続的に形成されたロータリ
ー内刃１に清掃部６のかき出し口７を当接し、こ
れの軸方向に直線的に摺動させることにより、清
掃部６をロータリー内刃１に摺接回転させなが
ら、簡単かつ一気にロータリー内刃１に付着する
毛屑を清掃除去することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであつて、第１
図は斜視図、第２図はかき出し板の正面図、第３
図は要部断面図、第４図は本考案の他の実施例の
一部切欠側面図、第５図および第６図は更に他の
実施例の斜視図および断面図である。 １……ロータリー内刃、１ａ……円筒体、１ｂ
……刃、５，２１，３１……握り部、６，２２，
２３、３３……清掃部、７，２４，２５，３５…
…かき出し口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸周りに回転する円筒体１ａの周胴面に、軸方
   向に対するねじれ角を付与して複数の刃１ｂを軸
   方向一端側から他端側へかけて連続的に形成して
   成るロータリー内刃１の清掃具４であつて、握り
   部５とこの握り部５に連設された清掃部６とから
   成り、該清掃部６に上記ロータリー内刃１の刃１
   ｂを含む断面形状と合致する内周形状を有するか
   き出し口７を形成するとともに、上記清掃部６を
   上記握り部５に対して回動可能に装着したことを
   特徴とするロータリー式電気かみそりの清掃具。