JPS6238520Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、一般家庭やホテル、喫茶店等のベラ
ンダやロビー等の比較的狭い場所で新鮮な野菜や
果物を簡便に栽培することができる組立式の回転
栽培装置に関するものである。

従来この種簡易栽培装置としては種々のものが
提案されており、その中でも狭い場所を有効に利
用することができる多段式の栽培装置が賞用され
ている。しかしながら従来のこの種装置は、構造
が複雑であると共に、重くその取扱いに難渋して
いるのが現況である。

上記に鑑み本考案は、構造簡単でしかも軽量、
安価にして、かつ組立、分解が可能な実用に供す
る組立式の回転栽培装置を提供することにある。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。

１は下面に数個のキヤスター２を備えてなる基
台で、この実施例では鋼材等をもつて十字型に構
成されており、その交差中央部に筒体３が立設さ
れていると共に、上面に数個の転子４が設けられ
ている。５は下面に前記筒体３に遊嵌される突起
６を有する回転板で、前記基台１の転子４上に載
置され、転子４を介して自由に回転する構成とな
つている。この回転板５は所望により自動回転さ
れる。即ち第２図に示すように基台１上面に止着
された減速機付モータ８の出力軸に止着されたゴ
ム等でなる摩擦車９が、この回転板５の下面に圧
着され、モータ８の回転で回転板５が自動回転す
るように構成する。このように構成すれば後述す
る複数の栽培台がゆるやかに自動回転して、栽培
作物にほぼ均等に採光、風等を与えることが可能
となり、その育成上有意義である。７は回転板５
に設けた透孔である。１０は線材で構成された深
皿型の栽培台で、その最下段に位置する栽培台１
０は、前記回転板５上に載置されその透孔７を介
して挿通された針金等若しくは栽培台１０より貫
設するボルト等（図示せず）をもつて、この回転
板５に一体的に止着される。ただし針金等の巻付
け、巻戻し若しくはボルト等の螺入螺戻で自由に
組付け、分解可能であることは勿論である。そし
て他の同構成でなる栽培台１０は二本の弓状の線
材をクロス状にし、この上方に位置するクロス部
を止めネジ１１をもつて組付け一体化したアーチ
型の支持部材１２をもつて、下段に位置する栽培
台１０上に順次載架されていくのである。この実
施例では三段構成となつている。尚支持部材１２
と栽培台１０の組付け、分解は例えば針金等の巻
付け、巻戻し若しくはボルト等（図示せず）の螺
入螺戻で自由になしえる。そして支持部材１２の
下端は栽培台１０の円型、方型等の枠材に喰い込
む様に分岐脚片１２ａとするとよい。

次に本考案の組立、分解並びに使用状態につい
て説明すると、基台１にキヤスター２及び転子４
を螺着し、ついで基台１の筒体３の回転板５の突
起６を挿入すると共に、転子４上に回転板５を載
置する。これによつて回転板５は転子４を介して
手動若しくは自動的に基台１上に回転可能に載架
される。この回転板５上に最下段の栽培台１０を
載置し、前述の如く針金、ボルト等をもつてこれ
に一体的に止着する。そしてネジ１１をもつて枠
組されたアーチ型の支持部材１２を最下段の栽培
台１０上に組付け、この支持部材１２上に次の栽
培台１０を載架し、前述の如く針金、ボルト等を
もつて一体的に組付ける。このような操作をもつ
て次の栽培台１０を載架して例えば三段の栽培装
置を構成するのである。尚支持部材１２と栽培台
１０とを予めボルト、フツク等（図示せず）ネジ
１１で一体化しておき、これを下段の栽培台１０
上に組付ける構成でもよい。このように構成した
栽培台１０内面にビニールシート１３を敷設し、
この中に栽培土、培養液１４を充填して使用する
のである。一方その分解は、前述の操作の逆をも
つてすれば容易になしえるので、その説明は割愛
する。尚ビニールシート１３を使用せず栽培台１
０上に直接植木鉢を載置することも可能である
し、又本考案の装置を例えばビニールシートで被
覆すれば簡易温室にもなる。

本考案は以上詳述した通りであつて、基台上に
回転自在の回転板を架設し、この回転板上に栽培
台を順次多段式に載架する構成としたので、構造
が頗る簡略化され、軽量でその取扱いが便利であ
ると共に、安価に提供でき簡易栽培装置として最
適である。とくに栽培台をアーチ型の支持部材を
介して多段に設けるようにし、いわゆる中央に立
設する柱体を有さない構成であるので、構造が簡
素化されると共に、軽量となり、しかも栽培面積
を拡大できる。また、栽培台を線材で構成したの
で、装置全体の軽量化に役立つし、ビニールシー
トを介して側面、底面等から作物の根の生育を観
察することができる。更に基台上に載架される回
転板及び栽培台を着脱自在とするとともに、この
栽培台に着脱自在の支持部材を組付け一体化でき
る構成にしたもので、いわゆる組立、分解式であ
るので、収納や保管、運搬等に誠に便利である。

更には本考案では、回転板の自動回転を介して
栽培台が自動回転する構成であるので、栽培作物
にほぼ均等に採光、風等を与えることが可能とな
り、その作物育成上において誠に有益である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は断面
図、第２図は他の一例を示す要部断面図、第３図
は第１図の分解状態を示す斜視図である。 １……基台、２……キヤスター、３……筒体、
４……転子、５……回転板、６……突起、８……
モータ、９……摩擦車、１０……栽培台、１２…
…支持部材、１３……ビニールシート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面にキヤスター、上面に転子及び減速機付き
   モータを備えた基台の中央に筒体を設け、この筒
   体に遊嵌される突起を設けた回転板を前記転子上
   に回転可能に組付け載架するとともに、この回転
   板を前記減速機付きモータを介して基台上に自動
   回転可能に設け、この回転板上に線材で構成した
   栽培台を着脱自在に止着し、この栽培台上に係脱
   可能なアーチ型の支持部材を介して前記と同構成
   の栽培台を載架するようにして前記回転板上に数
   段の栽培台を組付け可能に構成してなり、前記自
   動回転する栽培台内面にビニールシートを敷設し
   て栽培土、栽培養液を充填するか若しくは栽培台
   上に植木鉢を載置するように構成したことを特徴
   とする組立式の回転栽培装置。