JPS6238229B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は値付装置に関する。

従来、計量値付装置として半自動と完全自動の
二種の装置がある。前者は、剥離板によつて台紙
からラベルをほぼ剥離し、そのほぼ剥離されたラ
ベルを作業員がつかんで商品の所定箇所に貼着さ
せるものであり、後者は、剥離板によつて台紙か
ら剥離されたラベルをラベル貼着装置のラベル保
持部で保持し、次にその保持されたラベルをエア
ーで飛行させるなどして商品の所定箇所に貼着さ
せるものである。

上記前者の場合には、作業員がラベルを手で取
つて商品に貼着するものであるから、商品の大き
さ、形状によらず、任意の位置にラベルを貼着す
ることが可能であるが、いちいちラベルを手で取
つて貼着するものであるから、手間がかかり、非
能率である。一方、後者の場合には、剥離された
ラベルが自動的に商品に貼着されるため能率的で
あるが、商品の大きさによつて、またラベルを貼
着する位置に自由度をもたせるためには、商品の
もたらされる位置の直上方にラベル貼着装置の保
持部を位置させる必要があり、それにつれてラベ
ルの剥離位置を前記保持部の手前近接して位置せ
しめなければならない。したがつてラベルの剥離
部はラベル発行機本体から大きく張出した構造に
しなければならない。故に後者の場合、前者の半
自動装置にラベル貼着装置の保持部を取付けただ
けでは実用上使用出来ない。結局、これら半自動
の装置と完全自動の装置とはともに一長一短を有
するため、従来はこれら半自動の装置と完全自動
の装置とをそれぞれ別個に製造している。

そこで本発明は、上記半自動と完全自動との機
能をあわせ持つとともに、両機能を任意に選択し
て利用できる値付装置を提供することを目的とす
る。

上記問題点を解決するため本発明は、ラベル発
行機に設置されたラベル剥離板から適当間隔離し
て形成されたラベル保持部と、該保持部と上記剥
離板との間に配設されたラベル搬送装置と、上記
保持部にもたらされたラベルを商品の所定箇所に
貼着する貼着手段とを有したラベル貼着装置を、
前記ラベル発行機に対して着脱自在に構成したも
のである。このような構成によると、ラベル貼着
装置をラベル発行機から離脱させることにより半
自動の機能を有するものとすることができ、また
ラベル貼着装置をラベル発行機に取付けることに
より完全自動の機能を有するものとすることがで
きる。

以下、本発明の一実施例を第１図〜第５図に基
いて説明する。１はラベル発行機、２は該発行機
１の正面に取付けられたラベル貼着装置であつ
て、上記発行機１から水平方向に張り出してい
る。３０はラベル貼着装置２の一方の側面とラベ
ル発行機１との間に配設されたヒンジであつて、
ラベル貼着装置２はヒンジ３０の支軸３０ａを支
点として水平方向回動自在である。なおラベル貼
着装置２の他方の側面とラベル発行機１との間に
は該貼着装置２をラベル発行機１に固定するため
のロツク装置（図示せず）を配設してある。３は
貼着ボツクスであつて、該ボツクス３内は仕切板
４で大部屋５と小部屋６とに区切られている。７
はボツクス３の底板３ａの上記小部屋６下部の箇
所に形成されたラベル保持口、８は上記大部屋５
内に配設されたフアンであつて、該フアン８の吹
出し口８ａは前記仕切板４を貫通してラベル保持
口７の上に位置している。１０は該保持口７とエ
アー吹出し口８ａとをつなぐエアー吹出し経路を
開閉するゲートであつて、該ゲート１０が第３図
に示す水平状態のときには、小部屋６内を上方室
６ａと下方室６ｂとに区切り、上記エアー吹出し
経路を閉鎖する。１１はボツクス３の両側壁に形
成された上方室６ａと外気とを連通させる第１の
連通孔、１２は仕切板４の両端に形成された下方
室６ｂと大部屋５とを連通させる第２の連通孔、
１３はボツクス３正面に本体１３ａがビス止めさ
れた一対のソレノイド、１４は水平部の両端が上
記両ソレノイド１３の伸縮ロツド１３ｂ先端にピ
ン１５連結されたＴ字板、１６は前記ゲート１０
の回転軸９にそれぞれ固着された円盤、１７は上
下端が該円盤１６の外周縁近傍とＴ字板１４の水
平部にピン連結された連結杆、１８はＴ字板１４
を下方へ引つ張るばね、１９はボツクス３に突設
されると共にＴ字板１４の垂直部に形成された垂
直方向のスリツト２０内に挿入されたＴ字板１４
の横揺れ防止用ピンである。２１はボツクス３の
下に設けられたラベル搬送装置であつて、ボツク
ス３下面に固着された案内板２２と、該案内板２
２下面に接近して設けられたベルトコンベア２３
とを有し、該ベルトコンベア２３は、ボツクス３
下面に固着された互いに平行する一対のフレーム
３５と、ラベル保持口７近傍において両端が上記
フレーム３５に回転自在に支持された小径ローラ
３６と、ラベル発行機１近傍において両端が上記
フレーム３５に回転自在に支持された支軸３７
と、該支軸３７上に固着された４つの環状溝３８
ａを有する大径ローラ３８と、該大径ローラ３８
の各環状溝３８ａと上記小径ローラ３６間にかけ
渡された伸縮自在な４本のゴムベルト３９と、ボ
ツクス３の底板３ａ上に固着されると共にプーリ
４０、ベルト４１およびプーリ４２を介して上記
支軸３７および大径ローラ３８を高速回転（約
100ｍ／min）させる駆動モータ４３と、両端が
フレーム３５に回転自在に支持されると共に前記
大径ローラ３８の上端に接当もしくは接近する押
えローラ４４とを有する。４５はラベル発行機１
に設けられた剥離板、４６は該剥離板４５と大径
ローラ３８との間に配設されたラベル案内台兼印
台、４７は該ラベル案内台兼印台４６の上方に設
けられた品名印版、４８は該印版４７を上下動さ
せる駆動装置、４９はラベル２５に重量、単価、
値段などを印刷するためのプリンタードラム、５
０は該ドラム４９にラベル２５を押し付けるため
のハンマである。２４はラベル保持口７に搬入さ
れてきたラベル２５の位置決め用ストツパであつ
て、ボツクス３下面にビス止めされている。２６
は保持口７内に一定間隔ごとに配設されたラベル
支持バー、２７は上記搬送装置２１から垂下され
た商品２８の位置決め板であつて、第１図および
第２図に示すごとく商品２８をこの位置決め板２
７の両基準面２７ａ，２７ｂに押しあてると、商
品２８上面の角部にラベル２５が貼着される。２
９は一方の基準面２７ｂの裏に配設されたリミツ
トスイツチであつて、前記ソレノイド１３を作動
させるものである。

上記構成の作用を説明する。たとえば計量値付
装置では、はかりで計重すると、その計重値に基
いてラベル発行機１内において所定のラベル２５
がハンマ５０によつてプリンタードラム４９に押
し付けられ、該ラベル２５に重量、単価、値段な
どが印刷される。次に台紙５１および上記ラベル
２５が矢印ロ方向に送られると、剥離板４５によ
つてラベル２５が台紙５１から剥離され、案内台
兼印台４６上にもたらされる。次に駆動装置４８
によつて印版４７が上記ラベル２５に押し付けら
れ、該ラベル２５に品名が印刷される。なおこの
状態では、ラベル２５が台紙５１から完全に剥離
されていないので、品名印刷後、台紙５１を引張
つてラベル２５を完全に剥離すると、それに判な
つてラベル２５が矢印ロ方向に送られ、ラベル２
５の端が大径ローラ３８と押えローラ４４との間
に挿入される。すると、この大径ローラ３８は高
速回転しているから、上記ラベル２５は高速度で
巻き込まれ、各ベルト３９と案内板２２との間を
高速度で矢印ロ方向に搬送され、保持口７内に入
つてストツパ２４に当たり、該保持口７に止めら
れる。なお、上記ベルト３９が高速送りされてい
ることと、保持口７近傍のローラ３６が小径であ
ることから、ラベル裏面に接着剤が塗布されてい
るにもかかわらず、ラベル２５はベルト４１から
容易に剥離されて保持口７内に入れられる。ラベ
ル２５が保持口７内に入つた状態では、ゲート１
０は水平であり、フアン８の吸引口８ｂにより保
持口７および第２の連通孔１２を介してエアーが
吸引されており、またフアン８の吹出し口８ａか
ら第１の連通口１１を介してエアーが吹出されて
いる。したがつて上記したごとく保持口７内に入
つたラベル２５は吸引されてバー２６にへばりつ
き、この保持口７内に吸引保持される。次に商品
２８を位置決め板２７の両基準面２７ａ，２７ｂ
に接当させると、リミツトスイツチ２９がオン状
態となり、ソレノイド１３が作動させられて、Ｔ
字板１４および連結杆１７がばね１８に抗して上
昇し、円盤１６および回転軸９を介して両ゲート
１０が矢印イ方向に回動し、水平状態から直立状
態になる。すると、フアン８の吹出し口８ａから
吹き出されたエアーは保持口７に向けて吹出され
ることとなり、その吹出されたエアーによつて保
持口７内のラベル２５が矢印ハ方向に飛行し、商
品２８の所定箇所に貼着させられる。

次に上記装置を半自動の装置として使用する必
要がある場合には、ロツク装置によるロツクを解
除した後、ヒンジ３０の支軸３０ａを支点として
貼着装置２を第１図において右側へ回動させ、ラ
ベル発行機１の正面を解放する。次に作業員が剥
離板４５により台紙５１からほぼ剥離されたラベ
ル２５を直接つかんで剥がし、商品２８の所定箇
所に貼着させればよい。

上記実施例では、大径ローラ３８と同芯状の環
状溝３８ａにベルト３９を巻回したが、第６図に
示すごとく、ベルトコンベア２３の前に一対のつ
かみ取りローラ５２を配設してもよい。また第７
図に示すごとく押えローラ４４に代えて板ばね５
３を配設し、該板ばね５３によりラベル２５を押
えるようにしてもよい。また同図に示すごとく角
板状の剥離板４５に代えて三角状の剥離板５４を
用いてもよい。

以上述べたごとく本発明の値付装置によれば、
完全自動の装置として使用する必要がある場合に
は、ラベル貼着装置をラベル発行機に取付けた状
態で、ラベルを剥離板から剥離した後、搬送装置
により保持口内に搬入し、さらに貼着手段により
商品の所定箇所に貼着させることができるもので
あり、かかる作業を完全自動でおこなうことがで
きる。またかかる装置を半自動の装置として使用
する必要がある場合には、ラベル貼着装置をラベ
ル発行機から取外し、作業員がラベル発行機の剥
離板によつてほぼ剥離されたラベルを直接つかん
で剥がし、大形商品の所定箇所に貼着させればよ
い。したがつて冒頭に述べた従来の完全自動の装
置と半自動の装置の両方の利点をあわせもつもの
である。また製作上からみれば、ラベル発行機と
搬送装置を有する貼着装置とをそれぞれ別個に製
造しておき、需要者が半自動の装置を望むなら
ば、上記ラベル発行機だけを販売し、完全自動の
装置を望むならば、貼着装置を取付けたラベル発
行機を販売すればよく、従来のように半自動と完
全自動の２種の装置を製造する必要がないから、
大巾なコストダウンを図ることができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本発明の一実施例を示し、第
１図は正面図、第２図は側面図、第３図は縦断面
図、第４図は第３図の―線に沿う断面図、第
５図は第４図の―線に沿う断面図である。第
６図および第７図は本発明の他の変形例を示す要
部の縦断面図である。 １…ラベル発行機、２…ラベル貼着装置、３…
貼着ボツクス、７…ラベル保持口（ラベル保持
部）、８…フアン（貼着手段）、１０…ゲート、２
１…搬送装置、２３…ベルトコンベア、２５…ラ
ベル、２８…商品、３０…ヒンジ、３０ａ…支
軸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ラベル発行機に設置されたラベル剥離板から
   適当間隔離して形成されたラベル保持部と、該保
   持部と上記剥離板との間に配設されたラベル搬送
   装置と、上記保持部にもたらされたラベルを商品
   の所定箇所に貼着する貼着手段とを有したラベル
   貼着装置を、前記ラベル発行機に対して着脱自在
   に構成したことを特徴とする値付装置。