JPS6230780B2 - - Google Patents
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- JPS6230780B2 JPS6230780B2 JP53154529A JP15452978A JPS6230780B2 JP S6230780 B2 JPS6230780 B2 JP S6230780B2 JP 53154529 A JP53154529 A JP 53154529A JP 15452978 A JP15452978 A JP 15452978A JP S6230780 B2 JPS6230780 B2 JP S6230780B2
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Description
この発明は改良された濾過再吸収型血液浄化除
水装置に関する。 慢性腎不全患者の治療方法としては現在血液透
析法が主流をなしているが、この血液透析法は血
液と潅流液とを半透膜で界し、互いの濃度こう配
による拡散現象を利用して血中有毒物質を除去す
る方法である。したがつて多量の透析液を必要と
するので装置の小型化、携帯化が難しい点、血中
の尿毒性物質が存在すると云われている中分子量
物質の除去効率が悪い点、血中に過剰に蓄積され
た水分の除水コントロールが難しい点、等の問題
点が指摘されている。 この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、
透析液を必要とせず装置の小型化携帯化ができ、
また血中の尿毒性物質が存在すると云われている
いわゆる中分子量物質の除去効率がよく、かつ容
易に血中水分の除水コントロールを行うことがで
き、しかも血中有効必要物質を排除することなく
血球成分に吸収させることができ、さらに血液濾
過圧及び血中有効必要成分の再吸収圧を独立して
それぞれ自由に調節することができ、その上除水
量を測定及び調節することもできる血液浄化除水
装置を提供することを目的とする。 以下この発明の一実施例を第1図に基づいて説
明する。 第1図はこの発明に係る血液浄化除水装置の構
成図を示すもので、1は濾過器である。この濾過
器1は内部に設けられたアミコン膜等の例えば孔
径50Å程度の濾過膜(図示せず)により血液を濾
過して血球成分と血漿成分とに分けるもので、第
1の血液パイプ2および第2の血液パイプ3と第
1の濾液パイプ4とを有する。また5は再吸収器
であり、内部が上記濾過膜より孔径の小さい例え
ば孔径5Å〜10Å程度の再吸収膜(図示せず)に
より一方の室(図示せず)と他方の室(図示せ
ず)とに分けられたもので、上記一方の室に連結
された血液パイプ6(上記第2の血液パイプ3に
連結)および第3の血液パイプ7と上記他方の室
に連結された第2の濾液パイプ8および上記第1
の濾液パイプ4に後述の濾液パイプ19を介して
接続されている濾液パイプ9とを有し、上記一方
の室内の血球成分に、上記他方の室内の血漿成分
中の人体に必要な水分、ナトリウムイオン、カル
シウムイオン等の血中有効必要成分を上記再吸収
膜を透過して再吸収させるものである。上記血液
パイプ2は患者Aの血管に通例の如く連結される
がこれにはヘパリン注入ポンプ10と血液ポンプ
11と動脈圧計12とが連結され、他の血液パイ
プ3には上記血液パイプ6が連結されるとともに
中間部にバイパスバルブ13が介在されたバイパ
スパイプ14が連結されている。このバイパスパ
イプ14には、上記第3の血液パイプ7が連結さ
れるとともに一端を流量調整バルブ16を介して
補充液タンク15に連結され、他端を患者Aの血
管に通例の如く連結される補充液パイプ17の中
間部が連結されており、この補充液パイプ17の
中間部には静脈圧計28が連結されている。また
上記濾液パイプ4には、中間部に濾過ポンプ18
が介在された濾液パイプ19が連結されるととも
に一端を貯液槽20の底部に導入され、かつ中間
部にヒータ21及び第2バルブ22が介在された
第3の濾液パイプ23の他端が連結され、さらに
この連結部に濾過陰圧計24が連結されている。
また上記第2濾液パイプ8にはその中間部に再吸
収圧計25及び第1バルブ26が連結され、かつ
第2濾液パイプ8の先端部は貯液槽20内に挿入
されている。 次に上記のように構成された濾過再吸収型の血
液浄化除水装置の使用方法について述べると、バ
イパスバルブ13を閉じ、第2バルブ22及び第
1バルブ26をそれぞれ所定の濾過圧、再吸収圧
が得られる程度に予め開弁し、流量調整バルブ1
6も適当に開弁した状態でヒータ21に通電し、
血液ポンプ11及び濾過ポンプ18を作動させて
血液ポンプ11の作用により血液を第1の血液パ
イプ2を通じて濾過器1に送り、濾過ポンプ18
の作用により吸引し、血液を濾過して血球成分と
血漿成分とに分離する。このようにして分離した
血液の血球成分を第2の血液パイプ3およびこれ
に連結した血液パイプ6を通じて再吸収器5の一
方の室に流通させるとともに第1の濾液パイプ4
から流出する濾液すなわち血漿成分を濾過ポンプ
18により濾液パイプ19,9を通じて再吸収器
5の他方の室に流通させる。そして上記再吸収器
5の一方の室内の血球成分に上記再吸収器5の他
方の室内の血漿成分中の人体に必要な水分、ナト
リウムイオン、カルシウムイオン等の血中有効必
要成分を第1バルブ26により再吸収圧を調整し
て再吸収器5内の再吸収膜を透過して再吸収させ
た後、第2の濾液パイプ8を通じて貯液槽20に
貯える。次いでこの貯液槽20内の液を第2バル
ブ22により濾過圧を調整して濾過ポンプ18に
より第3の濾液パイプ23、ヒータ21、第2バ
ルブ22、濾液パイプ19、濾過ポンプ18、濾
液パイプ9を通じて再吸収器5の上記他方の室に
還流させて濾液を再吸収器5の上記他方の室から
濾液パイプ8,23,19,9によつて順次連絡
された第1バルブ26、貯液槽20、ヒータ2
1、第2バルブ22、濾過ポンプ18、及び再吸
収器5の他方の室からなる循環回路内で循環させ
る。従つて濾過器より濾過された濾液は再吸収器
を何回も通ることになり、次第に濃縮されていく
ことになる。通常は第1バルブと第2バルブの調
整により濾過量よりも再吸収量の方が少なく設定
されるので、貯液槽20の濾液量が増えてくる。
貯液槽20の上部から過剰濾液はオーバーフロー
して排棄する。これと同時に上記した再吸収器5
内で血球成分に血漿成分のうちの血中有効必要成
分を再吸収して血液パイプ7,14に流出した血
液成分に補充液タンク15より流量調整バルブ1
6を介して所定流量のリンゲル液、生理的食塩水
等からなる体液補充用の補充液を補充して患者A
に補充液パイプ17を通じて再導入させて血液の
浄化除水をなす。 上記において、濾過器1から排出された濾液の
大部分は再吸収器5によつて血液に戻されるが血
液に戻されない濾液分は貯液槽20に排液され
る。この貯液槽20には目盛り27が付されてお
り除水量が測定できるようになつている。またオ
ーバーフローした濾液を別の槽にうけこの槽に目
盛を付けてもよい。また補充液タンク15からは
約4の補充液が血液に補充される。さらに濾液
はヒーター21によつて加熱されているので再吸
収器が熱交換器として働き血液の温度低下を防ぐ
ことができる。上記濾過量をf、血中有効必要成
分の再吸収量をr、補充液量をs、貯液槽からの
排液量をdとすると f−r=d、d−s=f−r−s=除水量(体重
減少分)の関係がある。例えばf=20、r=14
、d=6、s=4とすると除水量は2と
なる。 なお通常、濾過量20〜25で約5時間治療が行
なわれる。 次にこの発明に係る実験の一例について述べ
る。 1 実験方法 第1図に示す患者Aの代りに容量20タンク
(ポリバケツ)を用い、このタンク内に血液パイ
プ2及び補充液パイプ17を導入し、第1図中の
ヒータ21を除いてこの部分を短絡し、この外の
部分は第1図通りの回路とし、また、血液は使用
せずこれの代りに水道水を用いて常温で実験を行
い、水の移動状態をみることとした。その模擬血
液流量を200ml/minに固定し、濾過陰圧は−50
mmHg、−100mmHg、再吸収圧を0mmHg、200
mmHg、400mmHgの各値に設定し、また濾過ポ
ンプ流量を200ml/minとして1時間当りの除水
量を求めた(第1図参照)。 (1) 濾過器1 ユアサUFモジユール(商品名) 面積0.03m2、濾過膜ユミクロンED−01(商
品名) ポアサイズ0.4μ、膜の厚さ0.11mm、本数4.5
φID×19本 (2) 再吸収器5 メラホローフアイバー型ダイアライザーI−
FLOW150、(商品名) 面積1.5m2、膜材質クプロフアン、ボアサイ
ズ30〜50Å、膜の厚さ16μ、本数215μφID×
11500本 (3) 貯液槽20 目盛り付吸引びん使用、容量3 (4) 血液ポンプ11 メラ血液ポンプMBP−107、(商品名)(ロー
ラポンプ)、回転数0〜50rpm、流量0〜500
ml/min (5) 濾過ポンプ18 メラ血液ポンプMBP−107(商品名)(ロー
ラポンプ) (6) 動脈圧計12 測定範囲−50〜400mmHg (7) 濾過陰圧計24 測定範囲+100〜−500mmHg (8) 再吸収圧計25 測定範囲−50〜+400mmHg (9) 第2バルブ22 ステンレスボールバルブ (10) 再吸収圧調節クランプ(第1バルブ26の代
用) メラ静脈圧クランプ(商品名) (11) バイパスバルブ13 ステンレスニードルバルブ 2 実験結果 実験の結果を表1及び第2図並びに第3図に示
す。第2図中Aは濾過陰圧−100mmHg、Bは濾
過陰圧−50mmHgの場合の再吸収圧と除水量との
関係を示し、また、黒丸印は濾過陰圧−100mmH
g、再吸収圧200mmHgのときバイパスバルブ1
3が開かれ、そのときの除水量が1480ml/hであ
ることを示す。
水装置に関する。 慢性腎不全患者の治療方法としては現在血液透
析法が主流をなしているが、この血液透析法は血
液と潅流液とを半透膜で界し、互いの濃度こう配
による拡散現象を利用して血中有毒物質を除去す
る方法である。したがつて多量の透析液を必要と
するので装置の小型化、携帯化が難しい点、血中
の尿毒性物質が存在すると云われている中分子量
物質の除去効率が悪い点、血中に過剰に蓄積され
た水分の除水コントロールが難しい点、等の問題
点が指摘されている。 この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、
透析液を必要とせず装置の小型化携帯化ができ、
また血中の尿毒性物質が存在すると云われている
いわゆる中分子量物質の除去効率がよく、かつ容
易に血中水分の除水コントロールを行うことがで
き、しかも血中有効必要物質を排除することなく
血球成分に吸収させることができ、さらに血液濾
過圧及び血中有効必要成分の再吸収圧を独立して
それぞれ自由に調節することができ、その上除水
量を測定及び調節することもできる血液浄化除水
装置を提供することを目的とする。 以下この発明の一実施例を第1図に基づいて説
明する。 第1図はこの発明に係る血液浄化除水装置の構
成図を示すもので、1は濾過器である。この濾過
器1は内部に設けられたアミコン膜等の例えば孔
径50Å程度の濾過膜(図示せず)により血液を濾
過して血球成分と血漿成分とに分けるもので、第
1の血液パイプ2および第2の血液パイプ3と第
1の濾液パイプ4とを有する。また5は再吸収器
であり、内部が上記濾過膜より孔径の小さい例え
ば孔径5Å〜10Å程度の再吸収膜(図示せず)に
より一方の室(図示せず)と他方の室(図示せ
ず)とに分けられたもので、上記一方の室に連結
された血液パイプ6(上記第2の血液パイプ3に
連結)および第3の血液パイプ7と上記他方の室
に連結された第2の濾液パイプ8および上記第1
の濾液パイプ4に後述の濾液パイプ19を介して
接続されている濾液パイプ9とを有し、上記一方
の室内の血球成分に、上記他方の室内の血漿成分
中の人体に必要な水分、ナトリウムイオン、カル
シウムイオン等の血中有効必要成分を上記再吸収
膜を透過して再吸収させるものである。上記血液
パイプ2は患者Aの血管に通例の如く連結される
がこれにはヘパリン注入ポンプ10と血液ポンプ
11と動脈圧計12とが連結され、他の血液パイ
プ3には上記血液パイプ6が連結されるとともに
中間部にバイパスバルブ13が介在されたバイパ
スパイプ14が連結されている。このバイパスパ
イプ14には、上記第3の血液パイプ7が連結さ
れるとともに一端を流量調整バルブ16を介して
補充液タンク15に連結され、他端を患者Aの血
管に通例の如く連結される補充液パイプ17の中
間部が連結されており、この補充液パイプ17の
中間部には静脈圧計28が連結されている。また
上記濾液パイプ4には、中間部に濾過ポンプ18
が介在された濾液パイプ19が連結されるととも
に一端を貯液槽20の底部に導入され、かつ中間
部にヒータ21及び第2バルブ22が介在された
第3の濾液パイプ23の他端が連結され、さらに
この連結部に濾過陰圧計24が連結されている。
また上記第2濾液パイプ8にはその中間部に再吸
収圧計25及び第1バルブ26が連結され、かつ
第2濾液パイプ8の先端部は貯液槽20内に挿入
されている。 次に上記のように構成された濾過再吸収型の血
液浄化除水装置の使用方法について述べると、バ
イパスバルブ13を閉じ、第2バルブ22及び第
1バルブ26をそれぞれ所定の濾過圧、再吸収圧
が得られる程度に予め開弁し、流量調整バルブ1
6も適当に開弁した状態でヒータ21に通電し、
血液ポンプ11及び濾過ポンプ18を作動させて
血液ポンプ11の作用により血液を第1の血液パ
イプ2を通じて濾過器1に送り、濾過ポンプ18
の作用により吸引し、血液を濾過して血球成分と
血漿成分とに分離する。このようにして分離した
血液の血球成分を第2の血液パイプ3およびこれ
に連結した血液パイプ6を通じて再吸収器5の一
方の室に流通させるとともに第1の濾液パイプ4
から流出する濾液すなわち血漿成分を濾過ポンプ
18により濾液パイプ19,9を通じて再吸収器
5の他方の室に流通させる。そして上記再吸収器
5の一方の室内の血球成分に上記再吸収器5の他
方の室内の血漿成分中の人体に必要な水分、ナト
リウムイオン、カルシウムイオン等の血中有効必
要成分を第1バルブ26により再吸収圧を調整し
て再吸収器5内の再吸収膜を透過して再吸収させ
た後、第2の濾液パイプ8を通じて貯液槽20に
貯える。次いでこの貯液槽20内の液を第2バル
ブ22により濾過圧を調整して濾過ポンプ18に
より第3の濾液パイプ23、ヒータ21、第2バ
ルブ22、濾液パイプ19、濾過ポンプ18、濾
液パイプ9を通じて再吸収器5の上記他方の室に
還流させて濾液を再吸収器5の上記他方の室から
濾液パイプ8,23,19,9によつて順次連絡
された第1バルブ26、貯液槽20、ヒータ2
1、第2バルブ22、濾過ポンプ18、及び再吸
収器5の他方の室からなる循環回路内で循環させ
る。従つて濾過器より濾過された濾液は再吸収器
を何回も通ることになり、次第に濃縮されていく
ことになる。通常は第1バルブと第2バルブの調
整により濾過量よりも再吸収量の方が少なく設定
されるので、貯液槽20の濾液量が増えてくる。
貯液槽20の上部から過剰濾液はオーバーフロー
して排棄する。これと同時に上記した再吸収器5
内で血球成分に血漿成分のうちの血中有効必要成
分を再吸収して血液パイプ7,14に流出した血
液成分に補充液タンク15より流量調整バルブ1
6を介して所定流量のリンゲル液、生理的食塩水
等からなる体液補充用の補充液を補充して患者A
に補充液パイプ17を通じて再導入させて血液の
浄化除水をなす。 上記において、濾過器1から排出された濾液の
大部分は再吸収器5によつて血液に戻されるが血
液に戻されない濾液分は貯液槽20に排液され
る。この貯液槽20には目盛り27が付されてお
り除水量が測定できるようになつている。またオ
ーバーフローした濾液を別の槽にうけこの槽に目
盛を付けてもよい。また補充液タンク15からは
約4の補充液が血液に補充される。さらに濾液
はヒーター21によつて加熱されているので再吸
収器が熱交換器として働き血液の温度低下を防ぐ
ことができる。上記濾過量をf、血中有効必要成
分の再吸収量をr、補充液量をs、貯液槽からの
排液量をdとすると f−r=d、d−s=f−r−s=除水量(体重
減少分)の関係がある。例えばf=20、r=14
、d=6、s=4とすると除水量は2と
なる。 なお通常、濾過量20〜25で約5時間治療が行
なわれる。 次にこの発明に係る実験の一例について述べ
る。 1 実験方法 第1図に示す患者Aの代りに容量20タンク
(ポリバケツ)を用い、このタンク内に血液パイ
プ2及び補充液パイプ17を導入し、第1図中の
ヒータ21を除いてこの部分を短絡し、この外の
部分は第1図通りの回路とし、また、血液は使用
せずこれの代りに水道水を用いて常温で実験を行
い、水の移動状態をみることとした。その模擬血
液流量を200ml/minに固定し、濾過陰圧は−50
mmHg、−100mmHg、再吸収圧を0mmHg、200
mmHg、400mmHgの各値に設定し、また濾過ポ
ンプ流量を200ml/minとして1時間当りの除水
量を求めた(第1図参照)。 (1) 濾過器1 ユアサUFモジユール(商品名) 面積0.03m2、濾過膜ユミクロンED−01(商
品名) ポアサイズ0.4μ、膜の厚さ0.11mm、本数4.5
φID×19本 (2) 再吸収器5 メラホローフアイバー型ダイアライザーI−
FLOW150、(商品名) 面積1.5m2、膜材質クプロフアン、ボアサイ
ズ30〜50Å、膜の厚さ16μ、本数215μφID×
11500本 (3) 貯液槽20 目盛り付吸引びん使用、容量3 (4) 血液ポンプ11 メラ血液ポンプMBP−107、(商品名)(ロー
ラポンプ)、回転数0〜50rpm、流量0〜500
ml/min (5) 濾過ポンプ18 メラ血液ポンプMBP−107(商品名)(ロー
ラポンプ) (6) 動脈圧計12 測定範囲−50〜400mmHg (7) 濾過陰圧計24 測定範囲+100〜−500mmHg (8) 再吸収圧計25 測定範囲−50〜+400mmHg (9) 第2バルブ22 ステンレスボールバルブ (10) 再吸収圧調節クランプ(第1バルブ26の代
用) メラ静脈圧クランプ(商品名) (11) バイパスバルブ13 ステンレスニードルバルブ 2 実験結果 実験の結果を表1及び第2図並びに第3図に示
す。第2図中Aは濾過陰圧−100mmHg、Bは濾
過陰圧−50mmHgの場合の再吸収圧と除水量との
関係を示し、また、黒丸印は濾過陰圧−100mmH
g、再吸収圧200mmHgのときバイパスバルブ1
3が開かれ、そのときの除水量が1480ml/hであ
ることを示す。
【表】
3 考 察
再吸収器としてはメラホローフアイバー型ダイ
アライザーI−FLOW150を使用したので、水の
場合限外濾過率は3.7ml/mmHg/hである。し
たがつて上記結果より濾過量及び再吸収量を計算
すると表2のようになる。
アライザーI−FLOW150を使用したので、水の
場合限外濾過率は3.7ml/mmHg/hである。し
たがつて上記結果より濾過量及び再吸収量を計算
すると表2のようになる。
【表】
また、ユアサUFモジユール、メラホローフア
イバーI−FLOW150の限外濾過性能を単独で試
験すると各々16ml/mmHg/h;3.6ml/mmH
g/hであり、第3図中UはユアサUFモジユー
ル、MはメラホローフアイバーI−FLOW150の
それぞれの限外濾過性能を示す。上記実施例の場
合、例えば実験4の濾過陰圧−100mmHg、再吸
収圧200mmHgにおいて5時間潅流を行なうと、
濾過量11.6再吸収量3.7、除水量7.9で、補
充液を4とすれば3.9の除水ということにな
る。 なお上記実験例は第1バルブ26、第2バルブ
22の調整により濾過圧及び再吸収圧を独立して
調節できること、及びバイパスバルブ13を開い
ても除水量はほとんど変化しないことを示してい
る。また上記実験は血液の代りに水を用いたもの
ではあるがその実験結果から上記回路が血液を用
いた場合でも充分満足し得るものであることを示
している。 以上説明したようにこの発明の装置によれば、
患者より体外に取り出した血液を濾過膜により濾
過して血球成分と血漿成分とに分離し、上記濾過
膜より孔径の小さい再吸収膜により一方の室と他
方の室とに分けられた再吸収器の上記一方の室に
上記血球成分を流通させるとともに上記他方の室
に上記血漿成分を流通させて上記再吸収器の一方
の室内の血球成分に上記他方の室内の血漿成分中
の人体に必要な水分、ナトリウムイオン、カルシ
ウムイオン等の血中有効必要成分を第1バルブに
より再吸収圧を調整して上記再吸収膜を透過して
再吸収させた後、貯液槽に流入させて貯え、この
貯液槽内の液を第2バルブにより濾過圧を調整し
て上記再吸収器の他方の室に還流させて上記血漿
成分を循環させ、さらにこの血漿成分の循環回路
から余剰水分を排棄するとともに上記血球成分に
血漿成分のうちの上記血中有効必要成分を再吸収
した血液成分に所定流量の補充液を補充させて患
者に再導入させることができるので、透析液を必
要とせず、したがつて装置の小型化、携帯化がで
き、また濾過器を使用するので尿毒性物質が存在
すると云われているいわゆる中分子量物質の除去
効率がよく、かつ再吸収器により血中有効必要成
分を血球成分に再吸収させることができ、さらに
第1バルブ及び第2バルブを調節することにより
濾過圧及び再吸収圧を独立して調節することがで
き、またこれにより血漿成分の循環回路から除水
される除水量を容易にコントロールすることがで
き、しかもその除水量を貯液槽に目盛りを付すこ
とにより測定することができ、その使用上の効果
は大である。
イバーI−FLOW150の限外濾過性能を単独で試
験すると各々16ml/mmHg/h;3.6ml/mmH
g/hであり、第3図中UはユアサUFモジユー
ル、MはメラホローフアイバーI−FLOW150の
それぞれの限外濾過性能を示す。上記実施例の場
合、例えば実験4の濾過陰圧−100mmHg、再吸
収圧200mmHgにおいて5時間潅流を行なうと、
濾過量11.6再吸収量3.7、除水量7.9で、補
充液を4とすれば3.9の除水ということにな
る。 なお上記実験例は第1バルブ26、第2バルブ
22の調整により濾過圧及び再吸収圧を独立して
調節できること、及びバイパスバルブ13を開い
ても除水量はほとんど変化しないことを示してい
る。また上記実験は血液の代りに水を用いたもの
ではあるがその実験結果から上記回路が血液を用
いた場合でも充分満足し得るものであることを示
している。 以上説明したようにこの発明の装置によれば、
患者より体外に取り出した血液を濾過膜により濾
過して血球成分と血漿成分とに分離し、上記濾過
膜より孔径の小さい再吸収膜により一方の室と他
方の室とに分けられた再吸収器の上記一方の室に
上記血球成分を流通させるとともに上記他方の室
に上記血漿成分を流通させて上記再吸収器の一方
の室内の血球成分に上記他方の室内の血漿成分中
の人体に必要な水分、ナトリウムイオン、カルシ
ウムイオン等の血中有効必要成分を第1バルブに
より再吸収圧を調整して上記再吸収膜を透過して
再吸収させた後、貯液槽に流入させて貯え、この
貯液槽内の液を第2バルブにより濾過圧を調整し
て上記再吸収器の他方の室に還流させて上記血漿
成分を循環させ、さらにこの血漿成分の循環回路
から余剰水分を排棄するとともに上記血球成分に
血漿成分のうちの上記血中有効必要成分を再吸収
した血液成分に所定流量の補充液を補充させて患
者に再導入させることができるので、透析液を必
要とせず、したがつて装置の小型化、携帯化がで
き、また濾過器を使用するので尿毒性物質が存在
すると云われているいわゆる中分子量物質の除去
効率がよく、かつ再吸収器により血中有効必要成
分を血球成分に再吸収させることができ、さらに
第1バルブ及び第2バルブを調節することにより
濾過圧及び再吸収圧を独立して調節することがで
き、またこれにより血漿成分の循環回路から除水
される除水量を容易にコントロールすることがで
き、しかもその除水量を貯液槽に目盛りを付すこ
とにより測定することができ、その使用上の効果
は大である。
第1図はこの発明に係る血液浄化除水装置の構
成図、第2図はこの発明に係る血液浄化除水装置
を用いて行つた血液処理実験における濾過圧と血
中有効必要成分の再吸収圧と除水量との関係を示
す図、第3図はこの発明に係る血液浄化除水装置
を用いて行つた血液処理実験における濾過圧およ
び再吸収器の限外濾過特性を示す図である。 1……濾過器、2……第1の血液パイプ、3…
…第2の血液パイプ、4……第1の濾過パイプ、
5……再吸収器、7……第3の血液パイプ、8…
…第2の濾液パイプ、15……補充液タンク、1
6……流量調整バルブ、18……濾過ポンプ、2
0……貯液槽、22……第2バルブ、23……第
3の濾液パイプ、26……第1バルブ。
成図、第2図はこの発明に係る血液浄化除水装置
を用いて行つた血液処理実験における濾過圧と血
中有効必要成分の再吸収圧と除水量との関係を示
す図、第3図はこの発明に係る血液浄化除水装置
を用いて行つた血液処理実験における濾過圧およ
び再吸収器の限外濾過特性を示す図である。 1……濾過器、2……第1の血液パイプ、3…
…第2の血液パイプ、4……第1の濾過パイプ、
5……再吸収器、7……第3の血液パイプ、8…
…第2の濾液パイプ、15……補充液タンク、1
6……流量調整バルブ、18……濾過ポンプ、2
0……貯液槽、22……第2バルブ、23……第
3の濾液パイプ、26……第1バルブ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 浄化を必要とする血液を内部の濾過膜により
濾過して血球成分と血漿成分とに分離する濾過器
に前記浄化を必要とする血液を流す第1の血液パ
イプが血液ポンプを介して接続されるとともに、
濾過分別後の血球成分および血漿成分を流出させ
る第2の血液パイプおよび第1の濾液パイプが接
続され、 前記濾過膜より孔径の小さい再吸収膜により2
室に分けられている再吸収器の一方の室に前記第
2の血液パイプが接続されるとともに、同再吸収
器の他方の室に前記第1の濾液パイプが濾過ポン
プを介して接続され、さらに同再吸収器に前記各
室流通後の血球成分および血漿成分を流出させる
第3の血液パイプおよび第2の濾液パイプが接続
され、 前記再吸収器の他方の室内を流通する血漿成分
中の生体に必要な血中有効必要成分を前記再吸収
膜を透過させて一方の室の血球成分に再吸収させ
るために要する前記他方の室内の血漿成分圧を調
整する第1バルブが前記第2の濾液パイプに設け
られ、 前記第2の濾液パイプが貯液槽に導入され、こ
の貯液槽に中間に第2バルブが介在された第3の
濾液パイプの一端が挿入されるとともに、この第
3の濾液パイプの他端が前記第1の濾液パイプに
連結され、 前記第3の血液パイプ中の血球成分に前記血漿
成分の分離によつて失つた水分を補充するための
補充液タンクが流量調整バルブを介して前記第3
の血液パイプに連結されてなる血液浄化除水装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15452978A JPS5581657A (en) | 1978-12-14 | 1978-12-14 | Purifying waterrremoving method of blood |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15452978A JPS5581657A (en) | 1978-12-14 | 1978-12-14 | Purifying waterrremoving method of blood |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5581657A JPS5581657A (en) | 1980-06-19 |
JPS6230780B2 true JPS6230780B2 (ja) | 1987-07-04 |
Family
ID=15586240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15452978A Granted JPS5581657A (en) | 1978-12-14 | 1978-12-14 | Purifying waterrremoving method of blood |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5581657A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0245090A (ja) * | 1988-08-03 | 1990-02-15 | Miyamoto Kk | ミシンの糸端挟持装置 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60188169A (ja) * | 1984-03-07 | 1985-09-25 | 株式会社ニツシヨ− | 血漿採取システム |
US4708713A (en) * | 1984-11-16 | 1987-11-24 | Anisa Medical, Inc. | Method and system for removing immunosuppressive components from the blood of mammals |
-
1978
- 1978-12-14 JP JP15452978A patent/JPS5581657A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0245090A (ja) * | 1988-08-03 | 1990-02-15 | Miyamoto Kk | ミシンの糸端挟持装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5581657A (en) | 1980-06-19 |
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