JPS6230382Y2

JPS6230382Y2 -

Info

Publication number: JPS6230382Y2
Application number: JP9600378U
Authority: JP
Priority date: 1978-07-12
Filing date: 1978-07-12
Publication date: 1987-08-04
Also published as: JPS5513457U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はテレビジヨン受像機、ブラウン管デイ
スプレイ装置などの水平走査の直線性を表示する
装置に関する。

従来テレビジヨン受像機、ブラウン管デイスプ
レイ装置などの走査の直線性を測定するは、ブラ
ウン管面上に表示された格子縞の縦線間あるいは
横線間の間隔をノギス等で測定するか、または偏
向コイル電流波形の直線性を測定して類推するな
どの方法が採られ、前者は著しく手数がかかる割
合に精度が低く、後者は偏向コイル電流の直線性
とブラウン管面上の直線性とに差異があるという
欠点があつた。

本考案は上述した欠点を除去するため、ブラウ
ン管面上に表示された格子縞パターンの画面をテ
レビカメラで再撮像し、このテレビカメラの出力
である複合映像信号から、鋸歯状波信号生成回路
装置を使用して、格子縞の縦線が現われるごとに
パルスを発生させ、このパルス間隔に比例した振
幅の鋸歯状波信号を発生させ、この鋸歯状波信号
をオツシロスコープに入力してオツシロスコープ
面上に前記鋸歯状波を表示させる水平直線性表示
装置であつて、このような構成とすることにより
ブラウン管面上の直線性を簡便かつ実用上充分な
精度で表示し、直線性測定の手数を大幅に削除す
るものである。

以下本考案を実施例により図面を参照して説明
する。

第１図は本考案にかかる水平直線性表示装置の
実施例の全体の説明図である。

第１図について説明すると、テレビジヨン受像
機等１の画面２には縦線群３ａ，３ｂ……と横線
群４ａ，４ｂ……から成る格子縞パターン５を表
示させる。このパターン５をテレビカメラ６で撮
像すると、パターン５はレンズ７を介して撮像管
８の光電面９に光学像１０として結像する。した
がつてテレビカメラ６の出力端子１１には複合映
像信号１２が得られ、この信号を本考案の主要部
である鋸歯状波信号生成回路装置１３を経てオツ
シロスコープ１４の垂直軸入力端子１５に加え
る。さらにテレビカメラ６から水平同期パルスを
取出すか、またはテレビカメラ６の出力の複合映
像信号１２から水平同期パルスを分離するかし
て、この水平同期パルス１６をオツシロスコープ
１４の時間軸同期端子１７に加える。

第２図は第１図中の鋸歯状波信号生成回路装置
１３のブロツク回路図である。

以下第１図と第２図の動作について、第３図、
第４図を用いて説明する。

まず第１図のテレビカメラ６の出力端子１１か
ら出力される複合映像信号１２は鋸歯状波信号生
成回路装置１３に入力する。すなわち鋸歯状波信
号生成回路装置１３の詳細を表わす第２図の入力
端子２１に入力する。さてテレビ受像機等のブラ
ウン管面上の格子縞パターンの縦線間の間隔は一
般には画面の上下方向の中央にて観測することが
都合よく、あるいはまた希望する高さ位置にて観
測することが必要な場合もあり、従つて第３図に
示すように、垂直同期信号から所望の時間Tdだ
け遅延した１水平周期の抜取りゲート信号をつく
る必要がある。この働きをするものが第２図の同
期分離回路２２の後段にある遅延ゲート信号発生
器２３である。第２図の入力端子２１に入力した
第４図の１２にて示す複合映像信号はゲート回路
２４に入力するが、ゲート回路２４には前記遅延
ゲート信号発生器２３からの第４図の２３ａにて
示すゲート信号によつてゲートされ、その結果複
合映像信号１２中の縦線による映像信号V₁，
V₂V₃，V₄，V₅，V₆のみが抜取られて２４ａにて
示す信号となる。この信号２４ａは次いで微分回
路２６に入力し、ここにて微分され、第４図の２
６ａにて示す微分波形信号となる。

一方第２図に示すように、同期分離回路２２か
らの水平同期信号を入力されてブランキングパル
ス発生器２７からは第４図の２７ａにて示す水平
ブランキングパルスが発生する。このブランキン
グパルスは水平走査の始端における鋸歯状波の立
ち上がりおよび、水平走査の終端における鋸歯状
波の立ち下がりを定めるものとして用いられる。
また、ブランキングパルスはテレビカメラ６のブ
ランキング期間に対応するように形成されてい
る。次いで微分回路２６の出力である微分パルス
２６ａとブランキングパルス発生器２７の出力で
ある水平ブランキングパルス２７ａとは同極性で
OR回路２８に入力し、OR回路２８から第４図の
２８ａにて示す両者を加算した信号が出力する。
この信号２８ａは次いで鋸歯状波発生器２９に入
力するが、鋸歯状波発生器２９は信号２８ａの電
圧が一定値以上のところでは放電し、一定値以下
のところでは充電積分する構成となつているの
で、結局信号２８ａを入力されることにより２９
ａにて示す鋸歯状波信号を発生し、第２図の出力
端子３０から出力し、これが第１図のオツシロス
コープ１４の垂直軸入力端子１５に入力する。オ
ツシロスコープ１４の時間軸同期端子には水平同
期信号が入力し、結局オツシロスコープ面上には
第４図の２９ａに示す鋸歯状波図形が現われる。

この鋸歯状波図形の両端を除く各鋸歯状波の高
さを観察することによつて水平直線性の良否を判
定することができる。すなわちテレビ受像機等の
ブラウン管面上の格子縞パターンの縦線が等間隔
に現われている場合には、両端を除く中央の各鋸
歯状波の高さは等しいが、若し縦線間の間隔が不
揃いの状態で現われている場合には、縦線間の間
隔が広いところでは鋸歯状波の高さは大きく、縦
線間の間隔が狭いところでは鋸歯状波の高さは低
く現われることになる。

ここで、一般にテレビ受像機では映像の表示サ
イズをブラウン管の画枠よりも若干大きく表示す
るいわゆるオーバースキヤンニングをしている。
これは電源電圧の変動などに起因する偏向回路の
動作変動により、ブラウン管の周辺部に画像が表
示されない区域が生ずるのを防止するためであ
る。したがつて、水平走査期間はそれより短い周
期の有効走査期間（オーバースキヤンニング）
と、さらにそれより短い周期の表示期間とに分け
られる。その結果、試験信号である格子縞信号が
テレビ信号の有効走査期間をＮ等分した位置で発
生させた場合、表示される格子縞は画面の上下、
左右両端で一部が画枠の外へはみ出るため端数の
表示となる。このため本案ではテレビ信号の帰線
消去期間と時間的に対応関係にあるブランキング
パルスを発生させるとともに、これとブラウン管
上の格子縞を撮像して得たパルス信号と併用する
ことにより偏向の直線性とあわせて、画面両端の
オーバースキヤンの程度をも表示できるようにし
ている。その結果、第４図２９ａの波形において
左右端部の積分波形を除く中央部分の積分波形の
各波高値はブラウン管上の格子縞間隔に比例す
る。また、第４図２９ａは左端積分波形の波高値
はブランキングパルスの後縁から第１の格子縞ま
での間隔に比例し、右端積分波形の波高値は最後
の格子縞からブランキングパルスの前縁までの間
隔に比例する。したがつて、ブラウン管上の画面
の表示とオシロスコープ１４上の波形との関係
は、画面の表示が左方へ偏移しているときには左
端積分波形の波高値が小、右端の積分波形の波高
値が大となる。また、画面の表示が右方へ偏移し
ているときには、左端の波高値が大、右端の波高
値が小となる。さらに、偏向振幅が大きい場合に
は左右両端の波高値いずれもが小さくなる。そし
て、偏向振幅が小さい場合には左右両端の波高値
いづれもが大きくなる。その結果、本案によれば
ブランキングパルスが用いられることによつてテ
レビ受像機の偏向状況をオシロスコープ１４上の
表示波形で一目で知ることができる。

なお第１図のテレビカメラ６はビデイコンのよ
うな残像性の撮像管を有するものが適するが、蓄
積撮像管のようにテレビ受像機等１の画面の１フ
イールドの表示だけを撮像蓄積するものを使用し
てもよい。

以上に述べたように本考案によるときは、テレ
ビカメラと特殊電気回路装置とオツシロスコープ
とを使用することにより、テレビ受像機のブラウ
ン管面上に現われる格子縞パターンの縦線間の間
隔の大小をオツシロスコープ面上の鋸歯状波の高
さの大小に変換して表示させることができるた
め、テレビ受像機等の水平直線性を極めて簡便に
かつ実用上充分な精度で観測することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例装置の全体の説明図、第
２図は第１図中の鋸歯状波信号生成回路装置１３
のブロツク回路図、第３図はテレビ受像機等のブ
ラウン管面上の格子縞パターンと縦線間間隔測定
位置との関係を示す図、第４図は第１図のテレビ
カメラからの出力信号と第２図の各回路ブロツク
からの出力信号の波形図を示す。なお図面に使用
した符号のうちの主なるものはそれぞれ以下のも
のを示す。１……テレビ受像機等、２……１の画面、３
ａ，３ｂ……縦線群、４ａ，４ｂ……横線群、５
……格子縞パターン、６……テレビカメラ、７…
…レンズ、８……撮像管、９……８の光電面、１
０……光学像、１１……６の出力端子、１２……
テレビカメラ出力の複合映像信号、１３……鋸歯
状波信号生成回路装置、１４……オツシロスコー
プ、１５……垂直軸入力端子、１６……水平同期
パルス、１７……時間軸同期端子、２１……１３
の入力端子、２２……同期分離回路、２３……遅
延ゲート信号発生器、２４……ゲート回路、２６
……微分回路、２７……ブランキングパルス発生
器、２８……OR回路、２９……鋸歯状波発生
器、３０……１３の出力端子、Ａ……観測位置、
２３ａ，２４ａ，２６ａ，２７ａ，２８ａ，２９
ａ……それぞれ２３，２４，２６，２７，２８，
２９の出力信号。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

格子縞パターンが表示されたテレビ受像機等の
画面を再撮像するテレビカメラと、このテレビカ
メラからの複合映像信号出力が入力されてそれぞ
れの高さが格子縞縦線間の距離に比例した一連の
鋸歯状波信号を生成する鋸歯状波信号生成回路装
置と、この回路装置からの信号が垂直軸に入力さ
れ前記テレビカメラの水平偏向周波数の鋸歯状波
信号が時間軸に入力されるオツシロスコープとか
ら成り、前記鋸歯状波信号生成回路装置は、前記
テレビカメラより入力される複合映像信号から水
平および垂直同期信号を分離する同期分離回路
と、この分離回路から出力される垂直同期信号か
ら任意の位相遅れたゲート信号を生成する遅延ゲ
ート信号発生器と、このゲート信号発生器からの
ゲート信号により前記入力される複合映像信号か
ら、垂直同期信号より所望の時間だけ遅延した１
水平周期の映像信号を抜取るゲート回路と、この
ゲート回路からの信号を微分し、所定の極性の微
分パルスを生成する微分回路と、前記同期分離回
路出力から前記微分パルスの極性と一致した水平
ブランキングパルスを生成するブランキングパル
ス発生器と、前記微分回路出力と前記ブランキン
グパルス発生器出力のOR回路と、このOR回路か
らの信号により鋸歯状波信号を生成する鋸歯状波
発生器とから成ることを特徴とするテレビ受像機
等の水平直線性表示装置。