JPS623008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は刈取つた穀稈や刈取脱穀後の空穀稈を
一定量づつ束ねて紐で結束する装置の結束用紐を
供給する装置における紐感知装置に関する。

コンバインや刈取結束機に装着した結束装置の
紐供給装置において、結束用紐を円筒状に巻成し
てなる紐コイルに形成し、これを円筒状等のケー
スに収納し、前記紐コイルの内径側から紐を引き
出すようにすれば、紐引き出しに際し、紐コイル
自体を回転させなくて良いと共に収納ケースの構
造が極めて簡単となる。

本考案では結束装置の紐供給装置におけるこの
種紐コイルの収納ケースの底板に、紐コイルの一
側端面に押圧接当するセンサを設けることによ
り、簡単な方法で確実に紐の有無を感知して作業
者に知らせることができるようにしたものであ
る。

次に本考案をコンバインに適用した実施例に基
づいて説明すると、図において１は従来公知の自
走自脱式のコンバイン本体を示し、その後部に設
けたカバーケース２内には、コンバインのフイー
ドチエン（図示せず）につながる空穀稈チエン３
から傾斜状ガイドデツキ４，５上に沿つて送られ
て来る空穀稈を、適宜量づつ集束したのち結束し
て、ガイドデツキ板４，５上に沿つて後方に放出
するようにした従来公知の結束装置６が設けられ
ている。

この結束装置６は、側面Ｌ型の伝動ケース７
と、該伝動ケース７の側面上部から突出する軸受
ケース８及びこの軸受ケース８内に軸支した結節
軸９の先端に取付く結節部１０と、前記伝動ケー
ス７の側面下部に前記結節軸９と平行に軸支した
入力軸１１、クラツチ軸１２及びドア軸１３の先
端に取付く集束部１４とからなり、前記結節部１
０は、結節軸９により駆動されるビル１５及びホ
ルダ１６を備え、その軸受ケース８には、その軸
方向に適宜間隔で２つの放出アーム１７，１８，
１９を有するブラケツト２０をリンク２１を介し
て連結する一方、該ブラケツト２０に、前記結節
軸９端に嵌着したクランク２２の先端を枢着する
ことにより、結節軸９の回転により各放出アーム
１７，１８，１９の先端が第１図に二点鎖線２３
で示す軌跡に沿つて矢印方向に揺動運動するよう
に構成されている。

前記集束部１４は、パツカー２４、ニードル２
５及びドア２６を備え、入力軸１１はコンバイン
の動力源からの動力伝達によつて常時回転駆動さ
れている。パツカー２４はその基端部が湾曲状の
リンク２７を介して伝動ケース７に連結され、且
つ前記入力軸１１の先端に嵌着したクランク２８
の先端が枢着して、入力軸１１の回転によりパツ
カー２４の先端が第１図に二点鎖線２９で示す軌
跡に沿つて矢印方向に揺動運動するように構成さ
れ、前記ニードル２５は、その基端が前記ドア軸
１３に回転自在に枢支されると共に、クラツチ軸
１２の先端に嵌着したクランク３０の先端が枢着
して、クラツチ軸１２の回転により、ニードル２
５の先端が前記結節部１０におけるビル１５に向
つて上昇運動して、このニードル２５に予め通し
た紐（図示せず）の両端をビル１５によつて結着
するように構成され、また、前記ドア２６は、ガ
イドデツキ板４，５の間から上面に突出するよう
にドア軸１３に嵌着されている。

前記伝動ケース７内におけるクラツチ軸１２上
には、入力軸１１に嵌着の歯車３１に噛合する歯
車３２を回転自在に被嵌すると共に、クラツチ３
３を備えて、該クラツチ３３と前記ドア軸１３と
はクラツチ連動機構３４を介して関連し、ドア軸
１３に取付くドア２６が後方に回動すれば、クラ
ツチ連動機構３４の作用によりクラツチ３３と遊
転歯車３２とが係合してクラツチ軸１３が回転を
始め、クラツチ軸３３が１回転すればクラツチ連
動機構３４によつてクラツチ３３と遊転歯車３２
との係合が自動的に外れてクラツチ軸１２の回転
が停止するようになつており、このクラツチ軸１
２に嵌着したスプロケツト３５から中間軸３６の
スプロケツト３７にチエン３８伝動する一方、中
間軸３６のスプロケツト３９から前記結節軸９上
のスプロケツト４０にチエン４１伝動して、クラ
ツチ軸１２が１回転すれば同時に結節軸９が１回
転して停止するように構成されている。

そして４２は前記結束装置６のガイドデツキ板
４の下部側方に配設した結束用紐供給装置で、そ
の円筒状収納ケース４３は一端面を開放し、他端
底体４４の中心部には外側に連通する紐Ｔ引き出
し案内管４５を内向き突設し、収納ケース４３を
その円筒軸線が略水平となるように配設する。収
納ケース４３内には所定の外径及び円筒長さにコ
イリングした紐コイルT′をその一側端面が前記
ケース４３の底体４４内面と対面するように収納
する。

また収納ケース４３の円周外側面には収納され
た紐コイルT′の他側端面を外側から囲むように
押圧接当するゴムバンド等の保持具４６を着脱自
在に備える。

前記収納ケース４３の底体４４外側には、当該
底体４４の下端もしくは下端近傍に穿設された孔
４７から紐コイルT′の円筒一側端面の外径部近
傍かつ略水平配置の紐コイル下端寄りに押圧接当
する紐有無検出センサ４８を設け、このセンサ４
８のスイツチ機構４９を電気回路５０に関連させ
て、収納ケース４３内の紐コイルT′が無くなる
か残り少なくなればセンサ４８が収納ケース４３
内方向に移動して電気回路５０におけるブザー表
示灯等の警報装置５１を作動させるように結線す
る。

第４図の実施例では、底体４４外側に設けたブ
ラケツト５２にスイツチボツクス４９′を位置調
節自在に設け、このボツクス４９′に摺動自在に
嵌挿された棒状センサ４８の先端を底体の孔４７
に向つてばね５３付勢し、センサ４８の収納ケー
ス４３内への突入動によりスイツチONとなるよ
うに関連させる。この場合棒状センサ４８の先端
を針状にしても良く、紐コイルT′への面圧力を
弱めるため平板状に形成しても良い。この他に第
５図に示すようにマイクロスイツチ４９″の片持
ばねレバーをセンサ４８として利用しても良い。

また、収納ケース４３底体４４外側適宜箇所に
は、前記紐引き出し案内管４５から案内輪５４を
経て引き出される紐Ｔを結束装置６に引き渡すた
るみ取り竿５５を当該等５５に掛る紐の引張力に
抗して回動自在となるように装着し、この竿５５
の近傍に紐切断検出センサ５６を配置し、このセ
ンサ５６のスイツチ機構５７を前記警報装置５１
を備えた電気回路５０に結線し、前記竿５５への
紐引張力がなくなれば、警報装置５１が作動する
ように構成する。例えば第２図及び第４図に示す
ように、ばね鋼棒からなる竿５５の先端を湾曲状
の紐通し部に形成し、中途部をコイル状に折曲さ
せてねじりばね部に形成し、この竿５５の基端を
底体４４外面に固着する一方、前記底体４４外側
には紐引張りによる竿５５のたわみ方向と反対側
位置に導電体からなる逆Ｌ字状等のセンサ５６を
絶縁的に固着し、紐引張り力がなくなつて竿５５
とセンサ５６とが接触すれば電気回路５０が継が
るように結線しているが、リミツトスイツチの片
持レバーをセンサとして利用しても良い。

この構成において、収納ケース４３内の紐コイ
ルT′内径から案内管４５を経て引き出される紐
Ｔは案内輪５４、竿５５先端の紐通し部を経て結
束装置６のガイド５８からビル１５へと引き渡さ
れる。そして、空穀稈チエン３から両ガイドデツ
キ板４，５に送り出された空穀稈は、入力軸１１
の回転によるパツカー２４の軌跡２９の揺動運動
により、ドア２６の前面部に順次集束され、この
繰り返しにより、ドア２６前面部の集束量が多く
なり、所定量に達すると、パツカー２４が集束空
穀稈を介してドア２６を後方に回動するから、こ
のドア２６が取付くドア軸１３の回動によりクラ
ツチ連動機構３４によつてクラツチ３３と遊転歯
車３２とが係合してクラツチ軸１２が回転を始め
る一方、ドア２６は更に後方回動してデツキ板
４，５より引込むことになる、このクラツチ軸１
２の回動により、結節軸９も回転を始め、ニード
ル２５がクラツチ軸１２の回転により、ビル１５
に向つて上昇運動することによつてこれに通した
紐Ｔを、前記集束空穀稈にかけ回したのち、ビル
１５によつて紐Ｔの両端を結着して結束し、この
結束中に放出アーム１７，１８，１９が軌跡２３
に沿つて後退運動し、前記の結束が終つた時点で
前進運動することにより、結束済空穀稈を両デツ
キ板４，５に沿つて後方に放出するのである。

この結束作業途中に紐Ｔが切れると、前記竿５
５に作用していた引張力がなくなり、第２図の二
点鎖線で示すように竿５５は回動して紐切断検出
センサ５６に接触し、スイツチONして警報装置
５１が作動する。同様に収納ケース４３内の紐コ
イルT′が無くなるか又は残量少なくなれば、そ
れまで紐コイルT′端面を押圧していた紐有無検
出センサ４８が収納ケース４３内方向に移動し、
スイツチONして警報装置５１を作動させる。こ
の場合紐有無検出センサを紐コイルの円周面外側
から半径方向内径側に向つて押圧接当するように
設けていると、紐コイルの紐を内径側から順次引
き出し内径が外径に近づいてくると紐コイルの剛
性がなくなると紐コイルの円周外側面が凹んで、
紐の残量が多いにもかかわらず無いものと誤動作
するが、本考案に従えば、結束装置に結束用紐を
供給する紐コイル収納ケースを、底体付き筒状に
形成し、該ケースをその筒軸線が略水平となるよ
うに配設し、これに収納される紐コイルをその筒
状一側端面が前記ケースの底体の内面と対面する
ように配置し、紐コイル内径からの紐を前記ケー
スの底体から外側に引き出すように構成し、前記
ケースの底体外側下端部には前記紐コイルの外径
寄り一側端面（筒軸線と直交する端面）にその筒
軸線と略平行な方向に押圧接当するように紐有無
検出センサを設けたので、筒軸線に平行な方向の
紐コイルの剛性は紐の残量が極めて少なくなけれ
ば小さくならず、しかも検出センサの押圧接当箇
所は略水平配置された紐コイルの一端面下側であ
るから紐残量が少なくなつた場合に紐コイル上側
が自重で変形したとき影響されずセンサが誤動作
しないから紐の残量が極めて少なくなつた場合又
は無くなつたことを確実に検出できる効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバ
イン後部の側面図、第２図は背面図、第３図は第
１図の−線断面図、第４図は第１図の要部一
部切欠断面図、第５図は他の実施例を示す断面図
である。 １……コンバイン本体、４，５……ガイドデツ
キ板、６……結束装置、１５……ビル、４２……
紐供給装置、４３……収納ケース、４４……底
体、Ｔ……紐、T′……紐コイル、４７……孔、
４８……紐有無検出センサ、５０……電気回路、
５１……警報装置、５６……紐切断検出装置、５
５……竿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 結束装置に結束用紐を供給する紐コイル収納ケ
   ースを、底体付き筒状に形成し、該ケースをその
   筒軸線が略水平となるように配設し、これに収納
   される紐コイルをその筒状一側端面が前記ケース
   の底体の内面と対面するように配置し、紐コイル
   内径からの紐を前記ケースの底体から外側に引き
   出すように構成し、前記ケースの底体外側下端部
   には前記紐コイルの外径寄り一側端面に押圧接当
   する紐有無検出センサを設けてなる結束装置の紐
   供給装置における紐感知装置。