JPS62297774A

JPS62297774A - 放射線線量計

Info

Publication number: JPS62297774A
Application number: JP14225586A
Authority: JP
Inventors: Keiji Ueno; 上野　桂二; Meikyo Katanosaka; 片ノ坂　明郷; Noriko Matoba; 的場　典子
Original assignee: Sumitomo Electric Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date: 1986-06-17
Filing date: 1986-06-17
Publication date: 1987-12-24

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】８、発明の詳細な説明〈産業上の利用分野〉この発明は、放射線線量計に関する。さらに詳細には、
電子線、γ線等の電離放射線の照射線量を簡単に測定で
きる、放射線変色塗料を使用した放射線線量計に関する
。

〈従来の技術〉近年、放射線の工業的利用は、食品の保存、医療器具の
滅菌、電線および収縮チューブなどのプラスチックの架
橋等と、非常に広範囲の産業分野に渡っている。これら
の放射線の利用に際しては、放射線量の多少が、得られ
る効果に大きな影響を及ぼすので、対象物質に照射され
た放射線量を知ることが重要である。この放射線量を測
定する方法としては、三酢酸セルロースフィルム（ＣＴ
Ａ　）重量計、ポリエチレンテレフタレートフィルム（
ＰＥＴ　＞　線量計、ポリメチルメタクリレート（ＰＭ
ＭＡ　）線量計、ポリカーボネート線量計、ブルーセロ
ファン線量計、ラジオクロミック線量計等が知られてい
る。さらに、ポリ塩化ビニルをベースとした放射線変色
テープも知られている。

〈発明が解決しようとする問題点〉上記のＣＴＡ、　ＰＥＴ、　ＰＭＭＡ、　　ブルーセロ
ファン等の線量計にあっては、放射線照射後、紫外線吸
光度計で吸光度の変化を測定するなどして、照射線量を
測定するので、簡便な線量計とは言いがたい。

一方、上記の放射線変色テープにあっては、１〜１０　
Ｍｒａｄ　　の照射線量にふ・いては変色が比較的鮮明
であるが、照射線量がＩ　Ｍｒａｄ　　以下では、変色
感度が鈍く、明確な判定が困難である。従って、Ｉ　Ｍ
ｒａｄ　　以上の照射量が必要な、医療器具の滅菌やプ
ラスチックの架橋等の分野では利用できるが、１　Ｍｒ
ａｄ　　未満の照射線量が要求される食品の保存や医療
器具の滅菌といった分野では使用できないという欠点が
ある。

この発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、非常
に簡便にして、低線量の放射線照射の有無が判定可能な
放射線線量計を提供するものである。

く問題を解決するための手段〉上記の問題点を解決すべくなされた、この発明にかかる
放射線線量計は、高分子樹脂成形物等よりなる基板と、
該基板上に形成された放射線変色塗料層とからなり、該
放射線変色塗料層は、澱粉、沃素化合物および含水フィ
ラーを含有する高分子樹脂組成物からなることを特徴と
する。

この発明にあって、基板となる高分子樹脂成形物におけ
る材料としては、汎用の高分子物質の何れもが使用でき
るが、塗布される塗料との接着性などの面から、紙、布
と言った天然繊維や、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン等が好ましく、また
形状も特に限定されないが、変色の確認の容易性等から
白色または無色、透明のフィルム状またはシート状が好
ましい。ガラス、アスベストなどの無機繊維からなる基
板を用いてもよい。

また、基板上に形成される放射線変色塗料層における放
射線変色塗料とは、電離放射線の照射により変色（発色
、消色または色調の変化）する塗料をいい、この発明に
あっては、高分子樹脂組成物には澱粉、沃素化合物およ
び水を主成分として含有する。

高分子樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、セルロース、ポ
リアクリルアミド等の水溶性高分子、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合物、エチレ
ン−エチルアクリレート共重合物等のフィルム状に成形
できるものであればよい。

また、沃素化合物としては、白色または透明なものであ
ればよい。特に、沃化亜鉛、沃化アルミ、沃化アンモニ
ウム、沃化カリウム、沃化ガリウム、沃化カルシウム、
沃化シアン、沃化ストロンチウム、沃化セシウム、沃化
銀、沃化ナトリウム、沃化バリウム、沃化ベリリウム、
沃化硼素、沃化マグネシウム、沃化リチウム、沃化ルビ
ジウムおよび酸化沃素からなる群より選ばれた１種また
は２種以上の混合物を使用すると、放射線照射後におけ
る色の変化が顕著で好ましい。

含水フィラーは、白色または無色で、結晶水または吸着
水を有するものであればよい。特に、含水フィラーとし
て、水酸化アルミ、硫酸アルミ、水酸化マグネシウム、
塩基性炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグ
ネシウム、硝酸カルシウム、チオ硫酸カルシウム、水和
炭酸ナトリウム、水和硫酸ナトリウム、含水ケイ酸及び
含水雲母からなる群より選ばれた１種または２種以上の
混合物を使用すると、放射線照射後における色の変化が
顕著で好ましい。

この発明にかかる放射線線量計は、上記の高分子樹脂を
該高分子樹脂の良溶媒（例えば、塩化ビニル樹脂にあっ
ては、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトンなど）
等に溶解または分散させた−〇− 後、澱粉、沃素化合物および含水フィラーを添加し放射
線変色塗料としたのち、前記の高分子樹脂成形物基板上
に慣用の手段で塗布し、乾燥することにより製造される
。

く作　用〉この発明にかかる放射線線量計は、上記の構成よりなり
、放射線が照射されると、沃素化合物中の沃素が脱離し
、澱粉と結合し発色することにより、照射の有無が判定
できるものである。しかも、０．１Ｍｒａｄ程度の低線
量の照射で発色させることが出来、低線量用放射線線量
計として適している。

以下、実施例をもってこの発明をより詳細に説明する。

〈実施例〉実施例１゜高分子樹脂としてポリビニルアルコール（ポバール２１
７　　株式会社クラレ製）水溶液を用い、沃素化合物と
して沃化カリウム（２０％水溶液）をポリビニルアルコ
ールに対し１０重量部、澱粉（５％水溶液）を１０重量
部、含水ケイ酸（３０％水分散液）を１０重量部添加し
、十分に攪拌し放射線変色塗料と成した。次いで、基板
として濾紙（Ａ２東洋濾紙製）を用い、該濾紙に放射線
変色塗料を塗布し、乾燥して放射線線量計と成した。

こうして得た放射線線量計に、照射前に水を塗布した後
、３００　ＫｅＶの電子線を０．１Ｍｒａｄ照射したと
ころ、無色から茶色に変色した。

実施例２゜実施例１と同様にポリビニルアルコールに、沃素化合物
として沃化亜鉛（２０％水溶液）を１０重量部、澱粉（
５９６水溶液）を１０重量部、含水雲母（８９６水分散
液）を１０重量部添加し、放射線変色塗料と成した。高
分子成形物基板として、５０μｍのポリエステルフィル
ムを用い、該放射線変色塗料を塗布、乾燥して放射線線
量計と成した。実施例１と同様にして、水を塗布した後
、該放射線線量計に３００　ＫｅＶの電子線を０．１Ｍ
ｒａｄ照射したところ、無色から赤紫への変色が見られ
た。

実施例８゜実施例１と同様にポリビニルアルコールに、沃化リチウ
ム（２０９６水溶液）を１０重量部、澱粉（５９６水溶
液）を１０重量部、水酸化アルミ（８３％水分散液）を
１０重量部添加した放射線変色塗料を、東洋濾紙ム２に
塗布、乾燥し放射線線量計と成した。しかるのち、実施
例１と同様にして電子線照射したところ、無色から紫へ
の変色が見られた。

実施例生実施例１と同様にポリビニルアルコールニ、沃化カルシ
ウム（２０％水溶液）、澱粉（５％水溶液）、硝酸カル
シウム（ａａ９６水分散液）を各々１０重量部づつ添加
した放射線変色塗料を、５０μｍのポリエステルフィル
ムに塗布し放射線線量計と成した。実施例１と同様に電
子線照射したところ、白色から赤紫への変色がみられた
。

実施例５゜高分子樹脂としてポリ塩化ビニル（カネビラツク、３０
９６トルエン溶液、鐘淵化学製）を用い、沃化カリウム
（２０％水溶液）、澱粉（５％水溶液）、水和炭酸ナト
リウム（３８％水分散液）を各１０重量部添加し放射線
変色塗料とした。次いで、実施例２と同様にポリエステ
ルフィルム上に放射線変色塗料を塗布し、放射線線量計
と成した。

こうして得た放射線線量計に、３００　ＫｅＶの電子線
を０．１Ｍｒａｄ照射したところ、無色から茶色に変色
した。

実施例６゜高分子樹脂としてエチレン酢酸ビニル共重合体（ＥＶ４
１０．三井デュポンポリケミカル製、２０％シクロヘキ
サン溶液）を用い、沃化ナトリウム（２０９６水溶液）
、澱粉（５％水溶液）、水和硫酸ナトリウム（３３％水
分散液）を各々１０重量部添加し放射線変色塗料とした
。次いで、実施例１と同様に濾紙に放射線変色塗料を塗
布した後、８００　ＫｅＶの電子線を０．１Ｍｒａｄ照
射したところ、無色から赤紫に変色した。

〈発明の効果〉以上述べた様に、本発明に成る放射線線量計は、０．１
Ｍｒａｄという低線量でも照射の有無を簡便に判定でき
ることが分る。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）基板と、該基板上に形成された放射線変色塗料層
とからなり、該放射線変色塗料層は、澱粉、沃素化合物
および含水フィラーを含有する高分子樹脂組成物からな
ることを特徴とする放射線線量計。
（２）基板が、高分子樹脂成形物からなる特許請求の範
囲第（１）項記載の放射線線量計。
（３）沃素化合物が、沃化亜鉛、沃化アルミ、沃化アン
モニウム、沃化カリウム、沃化ガリウム、沃化カルシウ
ム、沃化シアン、沃化ストロンチウム、沃化セシウム、
沃化銅、沃化サトリウム、沃化バリウム、沃化ベリリウ
ム、沃化硼素、沃化マグネシウム、沃化リチウム、沃化
ルビジウムおよび酸化沃素からなる群より選ばれた１種
または２種以上の混合物である上記特許請求の範囲第（
１）項記載の放射線線量計。
（４）含水フィラーが、水酸化アルミ、硫酸アルミ、水
酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、硝酸マグ
ネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸カルシウム、チオ硫
酸カルシウム、水和炭酸ナトリウム、水和硫酸ナトリウ
ム、含水ケイ酸及び含水雲母からなる群より選ばれた１
種または２種以上の混合物である上記特許請求の範囲第
（１）項記載の放射線線量計。