JPS6228899Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は通勤、通学定期券及び老人パス等の定
期券ケースに関するもので、提示時にケースから
突出すると共に提示後ケース内に自動的に収容さ
れる定期券ケースを提供することを目的とするも
のである。

即ち本考案の定期券ケースは定期券を挿抜可能
に収容した少なくとも提示面部分が透明体から成
る薄型内ケースを外ケースに対して長手方向に挿
抜摺動自在に内挿すると共に、該外ケースと内ケ
ースをパンタグラフ型連結部材で連結し、外ケー
スの側部に設けた押圧作用部材により外ケース側
に枢設したパンタグラフ型連結部材端を短手方向
に変位せしめる如く構成し、該バンタグラフ型連
結部材を伸縮して内ケースを外ケースから突出し
且つスプリングの復帰作用に依り外ケース内に収
容するように構成したものである。

今本考案定期券ケースの実施例を図面に従つて
説明するに第１図乃至第４図は第１の実施例を示
すものである。

１は不透明体の薄型外ケースであり、表板２と
裏板３の上下端及び一側端を端部材４，４，５に
よつて扁平シリンダー状容器を構成すると共に長
手方向一側端に挿入口６を開口し、該挿入口６か
ら扁平内ケース７を挿抜摺動自在に収容して成
る。当該内ケース７はアクリル樹脂等の透明材か
ら構成され、表板８と裏板９間に短手方向から一
枚又は二枚の定期券ａが挿抜可能に成る定期券挿
入部１０を形成する。

１１は上記外ケース１の内端と内ケース７の後
部近傍端間に介装したパンタグラフ型連結部材で
あり、外ケース１に対して連桿１２ａの一方の内
端を回動自在に立設ピン１３を介して枢着すると
共に、連桿１２ｂの一方の内端に立設した摺動ピ
ン１４が該外ケース１の内端に対し短手方向に形
成した摺動溝１５に嵌入するように成る。

またパンタグラフ型連結部材１１の外端側の連
桿１２ｃの先端部は前記内ケース７の内端近傍に
立設ピン１６を介して枢着せしめられると共に他
方の連桿１２ｄの先端に突設した摺動ピン１７は
内ケース７の内端近傍に穿設した長孔１８に対し
摺動自在に遊嵌係合して成る。

前記外ケース１の一側に形成した切欠部１９に
は梃部材２０の一側に当接し、外ケース１の幅方
向に押込自在に係合した押込釦２１が取り付けら
れると共に上記梃部材２０は一端を外ケース１に
対して揺動自在に枢着し、揺動端を外ケース１の
摺動溝１５に対し摺動自在に嵌入した連桿１２ｂ
端部に当接するもので、該連桿１２ｂ端部と今１
個の連桿１２ａ端部間にはコイルスプリング２２
が弾装せしめられ、パンタグラフ型連結部材１１
を収縮する方向に常時弾性付勢して成る。

また２３は内ケース７の一側に構成した小凹凸
であり、外ケース１の挿入孔６端に一端を止着し
た振動板２４の端部と軽く係合し、内ケース７の
出退に際して該小凹凸２３が振動板２４を振動せ
しめ、音を発するように成る。

上記構成に成る定期券ケースは、鉄道及びバス
等の定期乗車券又は老人パスや身分証明書等のカ
ードを内ケース７の定期券挿入部１０に挿し込ん
で収容するもので、押込釦２１の押圧を外すとコ
イルスプリング２２の弾性によりパンタグラフ型
連結部材１１が収縮する為内ケース７が外ケース
１の挿入口６内に摺動収容される。

この状態で必要時に押込釦２１を押圧すると押
込釦２１に依つて梃部材２０が揺動し、該揺動端
に依つて外ケース１の摺動溝１５に遊嵌した摺動
ピン１４が押し下げられ、連桿１２ｂの傾斜角度
と連桿２０ｂの交差角度が小さくなりパンタグラ
フ型連結部材１１が伸長して内ケース７が外ケー
ス１から突出し、内ケース７に収容した定期券ａ
等を透明体ケースを透して提示することができる
ように成る。

また内ケース７が突出する際、外ケース１に設
けた振動板２４に対して小凹凸２３が摺接し、振
動させる為、外ケース１に共振して大きい振動音
を発するもので、内ケース７が突出した事が視認
しなくても判る。

提示終了後、押込釦２１の押圧を解除するとコ
イルスプリング２２の弾性復帰により、パンタグ
ラフ型連結部材１１端部の連桿１２ａ，１２ｂの
交差角度が拡げられ、収縮して内ケース７を外ケ
ース１内に収容する。

次に第５図は本考案の他の実施例を示すもの
で、前記第１の実施例と異なる点についてのみ説
明する。

パンタグラフ型連結部材１１ａはその内端側の
両連桿１２ａ，１２ｂ端に摺動ピン１４を突設す
ると共に、該摺動ピン１４，１４を外ケース１の
摺動溝１５，１５にそれぞれ遊嵌したもので、外
ケース１の両側に形成した切欠部１９，１９に対
し、梃部材２０ａ，２０ａの一側に当接し、外ケ
ース１の幅方向に押込自在に係合した押込釦２
１，２１が取り付けられる。

また２５は内ケース７の裏板９に開設した窓孔
であり、該窓孔２５から指を挿入し、定期券ａを
抜出するように成る。

上記実施例の定期券ケースではパンタグラフ型
連結部材１１ａの連桿１２ａ，１２ｂの両端を押
し込むように構成している為、各押込釦２１ａ，
２１ａの押込量が少なくても内ケース７を充分に
突出することが可能となるものである。

以上説明したように、本考案は定期券等のカー
ドを収容した内ケースが外ケース端部からワンタ
ツチで突出するように構成した為、定期券等の提
示が片手で操作できしかも確実に提示できる特徴
を有するばかりでなく、定期券及び身分証明書等
のカードを内ケース及び外ケースに収容している
為、内容物を長期間汚損又は破損することなく収
容保護することができる等、本考案実施後の実用
的効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案定期券ケースの実施例を示すもの
で、第１図は第１の実施例を示す定期券ケース突
出時の斜視図、第２図は同一部切欠した正面図、
第３図は第２図におけるＡ−Ａ線断面図、第４図
は収容した状態の一部切欠した正面図、第５図は
他の実施例を示す突出時の一部切欠した正面図で
ある。 １……外ケース、６……挿入口、７……内ケー
ス、１０……定期券挿入部、１１，１１ａ……パ
ンタグラフ型連結部材、１２ａ，１２ｂ，１２
ｃ，１２ｄ……連桿、１３，１６……立設ピン、
１４，１７……摺動ピン、２０，２０ａ……梃部
材、２１……押込釦、２２……コイルスプリン
グ、２３……小凹凸、２４……振動板、２５……
窓孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 定期券又は身分証明書等のカードを挿抜可能
   に収容する透明体の内ケースを外ケースの一端
   から突出する如く内挿し、該内ケースと外ケー
   スを複数の連桿を交差連結したパンタグラフ型
   連結部材を介して突出方向に連結すると共に、
   内ケースが外ケースに対して内挿する方向に弾
   性付勢し、且つ、該外ケースの一側には該外ケ
   ースの幅方向に押込自在に係合した押込釦を設
   けるようにしたことを特徴とする定期券ケー
   ス。 (2) 前記内ケースの一部に小凹凸を構成し、外ケ
   ースの一部と摺動係合して振動音を発するよう
   に構成したことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の定期券ケース。