JPS6228871Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、スピニングリール、クロスドフエ
イスリール、両受軸リール、片受軸リール、フラ
イリール等の魚釣用リールに関し、その目的とす
る処は、軽量でフアツシヨン性を有した商品価値
の大な樹脂製リールを提供するにある。

従来の魚釣用リールに於ける構成部材はアルミ
ダイカスト製品が主流であるが、最近の釣竿の軽
量化、高弾性率化と相俟つてリールの軽量化の要
望が高まつている。

その軽量化の一方法として構成部品の樹脂化が
考えられるが、樹脂成形品はそのままでは光沢が
なく、外観品位に欠けどうしても低級品のイメー
ジが強いものである。

しかして、そうした軽量樹脂製リールの商品価
値を高めるため、フアツシヨン性のある外観を有
するリールの開発が望まれている。

そこで、本考案は魚釣用リールの軽量化を図る
と共に、構成部材に多様な色彩、模様を有する樹
脂成形品を採用することによつて商品価値をめた
ものである。

本考案の対象とする魚釣用リールとしては、ス
ピニングリール、クロスドフエイスリール、両受
軸リール、片受軸リール、フライリール等が挙げ
られ、それら魚釣用リールを構成する構成部材１
の一部又は全部を、樹脂成分を少なくとも30重量
％以上含有する樹脂成形品２で形成する。

魚釣用リールを構成する構成部材１としては、
例えばスピニングリールの場合は本体、本体カバ
ー、フライヤー、スプール、ハンドル、竿取付脚
部等が挙げられる。

上記のような構成部材を形成する樹脂成形品２
としては、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、
ナイロン樹脂、PBT樹脂、ポリカーポネート樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、
又は、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等
の透明又は半透明の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
に対し、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊
維、芳香族ポリアミド繊維等の長・短繊維を含有
せしめ、射出成形法、圧縮成形法、トランスフア
ー成形法等の成形法により成形した樹脂成形品を
挙げることが出来る。

上記した樹脂成形品２の内・中・外層の何れか
の層に模様付き又は着色されたシート３を挿入す
る方法としては、射出又はトランスフアー成形の
金型中にプリント又は染色されたシート３を設置
した後、樹脂コンパウンドを注入するか、又は圧
縮成形法に於いて、樹脂含浸補強繊維シート（織
布又は引揃えシート）又は樹脂コンパウンドの引
き延ばしシートの間に挾み込んで圧縮成形して成
形物とする。

模様付き又は着色されたシート３の材質として
は、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、芳
香族ポリアミド繊維等の織布又は引揃えシート、
又はこれらのプリプレグにプリント又は染色した
もの、或いは紙、合成樹脂フイルム等にプリント
又は染色を施こしたものを採用し得る。

尚、模様付け又は着色されたシート３の上層部
を形成する樹脂は透明又は半透明であることが必
要であり、透明又は半透明の樹脂又はガラス繊維
で補強した既述の透明又は半透明樹脂を使用する
ことが望まれる。

図面は本案の一実施例を示し、第１図はスピニ
ングリールに於いて、その構成部材１である本体
カバー及びスプールの樹脂成形品２にシート３を
挿入した状態を示し、第２図イ，ロ，ハは模様付
き又は着色３′されたシート３の取付位置を示す
各断面図であり、イは樹脂成形品２の内層（内側
面）に施こした形態、ロは樹脂成形品２の中層に
施こした形態、ハは樹脂成形品２の外層（外側
面）に施こした形態を示し、この場合はシート３
の外表面をクリアー塗装４等の後加工によつて被
覆するものである。

本考案は以上の如き構成により、樹脂成形品に
施こされた模様又は着色部分が外側より透視でき
ると共に、深みのある模様として現出し、フアツ
シヨン性を有した商品価値の大な樹脂製リールを
提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面
図、第２図イ，ロ，ハは模様付き又は着色された
シートの取付形態を示す断面図である。 図中、１……構成部材、２……樹脂成形品、３
……模様付き又は着色されたシート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 魚釣用リールを構成する構成部材の一部又は全
   部を、樹脂成分を少なくとも30重量％以上含有す
   る樹脂成形品で形成した魚釣用リールに於いて、
   該樹脂成形品を透明又は半透明とすると共に、そ
   の樹脂成形品の内・中・外層のいずれかの層に模
   様付き又は着色されたシートを挿入したことを特
   徴とする魚釣用リール。