JPS62282929A - 積層体およびその製造方法、並びに該積層体を用いた貯槽組立用パネルの製造方法 - Google Patents

積層体およびその製造方法、並びに該積層体を用いた貯槽組立用パネルの製造方法

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JPS62282929A
JPS62282929A JP9460086A JP9460086A JPS62282929A JP S62282929 A JPS62282929 A JP S62282929A JP 9460086 A JP9460086 A JP 9460086A JP 9460086 A JP9460086 A JP 9460086A JP S62282929 A JPS62282929 A JP S62282929A
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JP9460086A
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馬場 武雄
鎌倉 達敏
孝 山口
忠彦 堤
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Bridgestone Corp
JSR Corp
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Bridgestone Corp
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 2、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明は、成形加工性、耐候性および耐薬品性に優れ、
なおかつ高剛性であって、均一な強度を有する積層体お
よびその製造方法に関する。更に、本発明は耐蝕性にす
ぐれたパネルの製造方法に係り、特に純水、熱水、薬品
等の貯槽に利用しうる組立パネルの製造方法に関する。
(従来の技術) SMC(シートモールディングコンバンド)などガラス
繊維に不飽和ポリエステル樹脂を含浸したのち硬化させ
て得られるガラス瑳雄性化栃脂(以下、FRPというこ
ともある)は、剛性、耐衝撃性、耐熱性などの物理的特
性に優れていることから各種の工業用貯蔵タンク、タン
クローリの夕ンク、船舶、車両関俤の外装部品、レジャ
ー用品、屋外家具など、高品質が要求される用途に使用
されている。
しかし、ガラス繊維含有不飽和ポリエステル樹脂は、長
期の使用により表面の樹脂が劣化したり、削りとらたり
してガラス繊維層表面に露出すると、毛細管現象により
雨水や薬液がガラス繊維強化樹脂内部に深く侵入し、急
速に劣化するという欠点を有している。また、不飽和ポ
リエステル樹脂は、加水分解を受けやすいので熱水やア
ルカリ性薬品に棲する容器、タンク等の用途には、その
使用が制限されている。
一方、フッ素樹脂は、成形流動性、耐候性、耐酸性、耐
アルカリ性、耐塩水性、耐溶剤性、耐摩耗性、耐熱性、
非粘着性などに優れた樹脂であるが、剛性が低く、かつ
高価であることが、その汎用化に大きな障害となってい
る。
上記ガラス繊維強化不飽和ポリエステル樹脂の欠点を解
決する方法として、この樹脂表面に耐蝕性の熱可塑性樹
脂、例えば塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂などを積層する
ことが考えられるが、特にフッ素樹脂は接着性が乏しい
がために、ガラス繊維強化不飽和ポリエステル樹脂との
8を1体を得るためには適当な接合材らしくは接着剤を
使用する必要がある。しかしながら、未だこのような適
当な接合材は見いだされておらず、実用に耐える積層体
が得られていないのが実状である。
また、近年FRP製のパネルを順次連結することによっ
て形成された貯槽が多く利用されるようになったが貯液
によってはパネル自体を改良する必要がある。特に−最
に用いられている不飽和ポリエステル樹脂は加水分解を
受けやすいので熱水や薬品の貯槽には不向きである。
そこでこのパネルの表面に耐蝕性の1暦を施こすことが
考えられるが、基材との接着性が難しく改良が望まれて
いた。欠点の一つを挙げれば接着一体化時にエアーが内
部に残る可能性が高く、この場合膨張し又は貯液が侵入
しパネル自体の破壊につながることになる。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、SMCなどガラスm維強化不飽和ポリエステ
ル樹脂とフッ素樹脂、特にポリフッ化ビニリデン樹脂に
代表される耐蝕性の熱可塑性樹脂との接着性を改良し、
上記両者の優れた性質を兼ね備えた、実用に耐える積層
体およびその製造方法な提供することと目的とするもの
である。また、本発明は上記事実と考慮し、耐蝕性にす
ぐれた貯槽組立用パネルの製造方法を得ることを目的と
するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、鋭意検討の結果、SMCなどガラス繊維
強化不飽和ポリエステル樹脂からなる層と耐蝕性の樹脂
からなる層との開に特定の熱可塑性樹脂の層と設けるこ
とによって上記目的が達成できることを知り、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、第1の発明は耐蝕性の熱可塑性樹脂(A)層と繊
維含有熱硬化性樹脂(C)を硬化してなる層との間にエ
チレン性不飽和カルボン酸エステル成分含量が3−80
重量%の熱可塑性樹脂(、B)層を介在させてなる積層
体に関する。
第2の発明は耐蝕性の熱可塑性樹脂(A)層とエチレン
性不飽和カルボン酸エステル成分が3−80重量%であ
る熱可塑性樹脂(B)層からなる積層体の樹脂(B)J
El上に繊維含有熱硬化性樹脂(C)をT?1店し、次
いで加熱処理して樹脂(C)の硬化層を形成することを
特徴とする積層体の製造方法に関する。
第3の発明は耐蝕性にすぐれた層を少なくとも表面とす
る熱可塑性樹脂シートとパネルの表面形状に予備成形し
、これをパネル成形用の上型内にセットし、一方パネル
成形用の下型の上のパネルの基体となる熱硬化性樹脂シ
ートを裁置し、次いでこの上をガラス繊維層にて覆い、
その後上下の型を合体させて加圧加熱成形することを特
徴とした貯槽組立用パネルの製造方法に関する。
以下、本発明について詳しく説明する。
耐蝕性の熱可塑性樹脂(A)としては、耐蝕性のある熱
可塑性樹脂1例えば塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂などが
使用可能であり、その代表例としてポリフッ化ビニル樹
脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂を挙げることができる。
フッ素樹脂は、フッ化ビニルまたはフッ化ビニリデンの
ホモポリマーのみならず、フッ化ビニルまたはフッ化ビ
ニリデン含有量が50モル%以上、好ましくは90モル
%以上のコポリマーをも含む、更に、ポリフッ化ビニル
またはポリフッ化ビニリデンとポリメタクリレート等の
アクリル樹脂などからなり、フッ素系モノマーの重合体
を少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも75重
量%含有する組成物も使用することができる。
エチレン性不飽和カルボン酸エステル成分含量が3−8
o重量%である熱可塑性樹脂(B)としては、 (イ)エチレン性不飽和カルボン酸エステルを共重合体
成分として3−80重量%含むABS樹脂、AES甜脂
、AAS樹脂から選ばれた少なく一種の樹脂、 (ロ)エチレン性不飽和カルボン酸エステルの重合体ま
たはこれと共重合可能な単量体との共重合体に対してA
BS樹脂、AES樹脂、AA、5ty4脂、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、ポリアセタール樹脂。
ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂がら選ばれた少
なくとも一種の樹脂を、重合したエチレン性不飽和カル
ボン酸エステル成分含量が3−80重量%になるように
混合した樹脂組成物、(ハ)エチレン性不飽和カルボン
酸エステル成分含量が3−80重量%になるように、芳
香族ビニル化合物、エチレン性不飽和カルボン酸エステ
ル化合物および必要に応じて使用する、これらと共重合
可能なビニル系化合物とからなる樹脂成分60−95重
量%をゴム状重合体5−40重量%にグラフト共重合し
た樹脂組成物、またはこれら樹脂成分とゴム状重合体と
と混合した樹脂組成物などを使用することができ、特に
(ハ)の樹脂組成物の使用が好ましい。
エチレン性不飽和カルボン酸エステルとしては、メチル
アクレート、エチルアクリレートなどのアルキルアクリ
レート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート
などのアルキルメタクリレート、β−ヒドロキシエチル
アクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクレレートな
どのエチレン系不飽和カルボン酸とヒドロキシアルキル
とのエステルなどを挙げることができる。このうち、ア
ルキルメタクリレートが好ましく、更に好ましいものと
してメチルメタクリレートと挙げることができる。
樹脂(B)のエチレン性不飽和カルボン酸エステル成分
含量は3−80重量%、好ましくは5−70重量%、更
に好ましくは5−50重量%である。3重量%未満では
、樹脂(A)層と樹脂(B)層との接着力が低く、実用
に耐える積層体が得られない、一方、80重量%を超え
ると樹脂(B)層の強度が低下するので強度の優れた積
層体を得ることができない。
上記(ロ)(ハ)で使用する共重合可能な単量体として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシア
ン化ビニル化合物、アクリルアミド、メタクリルアミド
などのアミド基を有する化合物1.N−メチロールアク
リルアミドなどのN−メチロール化合物、アクリル酸、
メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸など
のエチレン系不飽和カルボン酸化合物などを挙げること
ができる。その他、ジビニルベンゼンなどの多官能性単
量体も使用することができる。これら単量体のうち、特
にアクリロニトリルが好ましい。
(イ)の樹脂はエチレン性不飽和カルボン酸エステルを
ABS樹脂、AES樹脂あるいはA A S樹脂の重合
時に適当な条件下に共重合あるいはグラフト共重合させ
て得られる。
(ロ)の樹脂組成物はエチレン性不飽和カルボン酸エス
テルの重合体または共重合体を上記(ロ)に記載した樹
脂と任意の方法によりブレンドすることによって得られ
る。
(ハ)の樹脂組成物は、例えば特開昭59−17825
0号公報に熱可塑性樹脂(A>として開示されたもので
あり、同公報に記載された成分、調製方法等を利用して
iffすることができる。
樹脂(A)および/または樹脂(B)には、着色または
耐候性付与などのため酸化チタンなどの顔料11着色剤
、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを必要に応じて配合し
て用いることができる。
繊維含有熱硬化性樹脂(C)の熱硬化性樹脂としては、
フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリ
ルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げる
ことができ、特に、S M Cとして好適な不飽和ポリ
エステル樹脂の使用が好ましい、これら樹脂としては、
熱硬化性樹脂として知られ、あるいは使用されているも
のならばいずれも使用でき、その性状、製造方法等につ
いては特に制限はない、市販のものをそのまま使用可能
であり、必要に応じ2種以上混合して使用してもよい、
硬化触媒としては、例えば不飽和ポリエステル樹脂の場
合、ケトンパーオキサイド顕、ジアシルパーオキサイド
類など従来公知のものが使用でき、また必要に応じて適
当な硬化促進剤を併用してもよい、更に、通常用いられ
ている安定剤などの添加剤も添加してもよい、硬化触媒
の使用量は積層体の使用目的、作業性等を考慮して適宜
決定することができる。
樹脂(C)に使用する繊維としては、ガラス繊維、金凪
轍維、アラミツド繊維、カーボン繊維、合成繊維などを
挙げることができ、特にガラス繊維の使用が好ましい、
ガラス繊維としては、従来公知のものを用いることがで
き、その形状も積層体の使用目的等に応じ適宜決定する
ことができる。
例えば、フィラメント、ストランド、ロービング、千m
または朱子織などの形状t!−選択することができる。
94脂(C)のm維含量は、特に制限はなく、積層体の
使用目的、作業性等を考慮して適宜決定することができ
る。
第2の発明における耐蝕性の熱可塑性樹脂(A>層とエ
チレン性不飽和カルボン酸エステル成分含量が3−80
重置火の熱可塑性樹脂(B)層からなる積層体の製造法
には特に制限はなく、例えば特開昭59−178250
号公報記載の方法により製造することができる。
例えば、樹脂(A>と(B)をそれぞれ押出機または熱
ロール等の成形加工橘から成形物(シート、フィルムを
含む)を引き出し、完全に固化しない状態で樹脂(A)
と(B)の成形物を重ね、圧着させる方法、樹脂(A)
と(B)をそれぞれ押出機あるいは熱ロール等を用いて
シートまたはフィルムに成形し、これらシートまたはフ
ィルムを重ね、加熱圧着する方法などを用いることがで
きる。
この積層体の厚みおよび各層の厚み割合には特に制限は
なく、用途に応じて適宜決定することができる。
次に、上記積層木の樹脂(B)層上に繊維含有熱硬化性
樹脂(C)を積層し、次いで加熱処理して、好ましくは
加熱と同時に加圧処理して樹脂(C)の硬化層を形成し
て本発明の積層体を製造する。この積層体の製造方法に
は特に制限はなく、従来公知の方法、例えば特開昭56
−10460号公報記載の方法を利用して製造すること
ができる。
例えば、(1)ガラス繊維に不飽和ポリエステル樹脂と
その硬化触媒とからなる樹脂組成物を含浸させ、2枚の
シート(少なくとも1枚は樹脂(A)層と樹脂(B)層
との積層体、池のシートはセロハンまたはポリエステル
製のでよく、このシートは不飽和ポリエステル樹脂の硬
化後剥離される)にはさんで、2本の対向して回転する
ロールの間含通して一定の厚みにし、必要に応じて型付
けしながら硬化炉で不飽和ポリエステル樹脂を硬化させ
て84脂(C)の硬化層3形成する方法、(2)閉じた
金型の内面に接して樹脂(A)層と樹脂(B)層との積
層体またはその熱成形品を配置し、中央の隙間にガラス
繊維を充填し、そこに不飽和ポリエステル樹脂とその硬
化触媒との樹脂組成物を圧入し、6O−100°C程度
の温度範囲で加熱して硬化させる方法、(3)80−1
10℃程度に加熱したマツチドメタルダイに、型の内面
に接して樹脂(A)暦と樹脂(B)層との積層体または
その熱成形品を配置し、不飽和ポリエステル樹脂とその
硬化触媒とからなる樹脂組成物とガラスJi維とを入れ
、加圧成形して樹脂(C)の硬化層を形成する方法、く
4)不飽和ポリエステル樹脂に充填剤、硬化剤などを配
合し、これをガラス繊維に含浸させシート状にしたもの
と、樹脂(A)層と樹脂(B)層とからなる積層#−ま
たはその熱成形品を重ね、加熱、加圧成形して樹脂(C
)の硬化層を形成する方法によって本発明の積層木を製
造することができる。なお、いうまでもなく上記方法に
おいては、樹脂(B)層が樹脂(A)層と樹脂(C)の
硬化層との間に存在するように配置する。
本発明の積層体は、その形状に特に制限はなく、平板、
波板などの所望の形状にすることができる。
本発明の積層体は、耐蝕性の樹脂(A)層の耐候性、耐
薬品性などの優れた性質と、歳維含有熱硬化性甜脂(C
)の硬(ヒ層の高剛性、高耐衝撃性などの優れた性質と
を兼ね備えたものであり、しかもこれら店が樹脂(B)
層によって強固に接合されているので、上記のような性
質が要求される分野に広く利用し得るものである1例え
ば、工業用貯蔵タンク、タンクローリのタンク、船舶、
車両関係の外装部品など、更には樹脂(A)層の汚れ難
さを利用したサインボード、旅行用カバン用材料、また
その優れた耐候性を利用した各種の屋根材そのほかの建
築用材料、看板類、道路標識項、更にその優れた耐薬品
性を利用した薬品の保存容器等に使用できる。なおまた
、樹脂(C)の硬化層の高い機械的強度を利用して種々
の構築物の建材などにも使用することができる。
その一つが貯槽組立用パネルの製造である。即ち、第3
の発明である貯槽組立用パネルの製造方法は、耐蝕性に
すぐれた層を少なくとも表面とする熱可塑性シートをパ
ネルの表面形状に予備成形し、これをパネル成形用の上
型にセットし、一方パネル成形用の下型の上にパネルの
基体となる熱硬化性樹脂シートと載置し、次いでこの上
をガラス繊維層にて覆い、その後上下の型3合体させて
加圧加熱成形することを特徴としている。
ここで使用する熱可塑性樹脂シートとしては耐熱強化塩
化ビニル樹脂、フッ素樹脂などの耐蝕性の樹脂を薄いシ
ート状としたものが挙げられるが、好ましくはフッ素樹
脂シート、特に好ましくはフッ化ビニリデン樹脂シート
を表面としこれに裏打ち材としてABS樹脂が積層され
たシートを用いる。この積層シートは二重押出装置によ
って簡単に得ることができる。この他裏打ち材としては
ABS樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等が用いられうる。
特に、上記のエチレン性カルボン酸エステル成分含量が
3−80重量%である熱可塑性樹脂(B)が好ましい、
即ち、 (イ)エチレン性不飽和カルボン酸エステルをその成分
含量が3−80重1%になるようにABS樹脂、AES
I脂あるいはAAS樹脂にグラフト共重合させて得られ
る共重合体、(ロ)エチレン性不飽和カルボン酸エステ
ルの重合体または共重合体とABS樹脂、AESt!l
脂、AAS樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセター
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂またはポリアミド樹脂と
をエチレン性カルボン酸エステル成分含量が3−80重
1%になるようにブレンドした樹脂組成物、(ハ)特開
昭59−178250号公報に記載のエチレン性不飽和
カルボン酸エステル成分含量が3−80重量%になるよ
うに芳香族ビニル化合物、エチレン性不飽和力ルボゾ酸
エステル化合物および必要に応じて使用する、これらと
共重合可能なビニル化合物とからなる樹脂成分60−9
5重量%とゴム状重合体5−40重量%とからなる樹脂
組成物等である。従って、ここにいう熱可塑性樹脂シー
トの好ましい例は、耐蝕性の樹脂層と上記熱可塑性樹脂
層とからなる積層体である。この予備成形は任意の手段
が用いられるが樹脂シートの変形温度下において真空成
形することが好ましい、又この樹脂は後述する熱硬化性
樹脂との接着一本化のしやすいものが望ましい。
一方、パネルの基体となる熱硬化性樹脂シートはガラス
繊維が混入された不飽和ポリエステル樹脂が好んで使用
され、通常はこれがシート状とされており所望の厚みと
得るまでこれが重ね合わされる。
この積層体上にガラスクロスで代表されるガラス淑維層
をもって覆い、その後上型及び下型が合体され加圧加熱
成形がなされることになる。一般には本発明では上型を
100℃前後、下型を120°C前後とするのがよい。
本発明は上記したようにパネルの表面側は予めパネル面
の形状に成形しておくこと、この樹脂間のエアー残りを
防止するために成形時にガラス繊維層と介在させて上下
型の加圧に従ってエアーがこのガラス繊維の多孔質を利
用して外部へ逃げる作用をなしている。なお、最終製品
としてのパネルの構造においては、このガラス繊維層へ
上下の樹脂が含浸した構造となり、パネルの強度アップ
にも充分寄与している。
(実施例) 以下に図面に基づいて、先ず第3の発明を更に詳細に説
明する。
第1図は組立用パネルを利用した貯槽1の一部切欠断面
図を示し、組立用パネル2はその四周にフランジ3が形
成されており、このフランジ3を順次連結して底壁4、
側壁5および天井壁6が形成されるようになっている。
第2図は組立用パネル2の一部切欠斜視図であり、第3
図はそのフランジ3近傍における一部拡大断面図であり
、本発明によって製造されたパネルの断面図を示し、7
はパネル2の表面となるフッ素樹脂層、8はABS樹脂
層であって、これらは2JIEI積層された状態で真空
成形によって予備成形される。
一部パネル2の裏面はガラス繊維が混入された不飽和ポ
リエステル樹脂9によって厚い層が形成され、これがパ
ネル2の基礎をなしている。この不飽和ポリエステル樹
脂層9とABSv!4脂NI8の間にガラスクロス10
が両樹脂を含浸した形で介在している断面構造となって
いる。
第4図は本発明に係わる製造方法を説明する図であり、
符号11は下型であって、その中央部12はパネル2の
裏面の形状を示し、周縁部はパネル2のフランジ3を形
成する段部13を備えている。又一方14は上型であり
、これにはパネル2の表面の形状15が凹設されている
パネル2の裏面材となるフッ素樹脂シート7とABS樹
脂8とからなる積層シート16が真空成形によってパネ
ル2の表面部とフランジ部とが形成される。そしてこの
シート16は上型14の凹型15内にはめこまれる。
下型11においてはこの例では強度アップのためにまず
ガラスクロス17を最下層とし、順次ガラス繊維混入不
飽和ポリエステル樹脂シート18を数枚重ね、次いでガ
ラスクロス19によってシート189完全に覆う、この
ガラスクロス19はパネル2のフランジ3部に渡る大き
さを有している。この状態にて上型14と下型11とを
合わせ加圧加熱する。特にABS樹脂シート8を用いた
場合には加熱温度は95−110℃程度がよく、このた
め不飽和ポリエステル樹脂シート18の配合もこれに合
わせて硬化温度を低めに調整されるべきである。
この方法で製造されたパネル2の断面は第3図に示され
るが、パネル2の全厚さは10mmであって、耐蝕性を
付与したフッ素樹脂の厚さは0゜2mm、ABS樹脂は
1.8mm、ポリエステル樹脂は8mmであって、ガラ
スクロス1つはこのABSv!4脂8及びポリエステル
樹脂18が両面から含浸している構造である。
なお、パネルの加圧加熱成形時に加熱温度が120℃を
超える条件の下に両型を開放してパネルを脱型する場合
には、ABSvI4脂側の軟化が著しく、パネルのフラ
ンジ部のABSvA脂がガラスクロスと分離するいわゆ
るシートのメクレ現象を生ずる。従ってこの点でも上下
型の、温度は120℃以下、好ましくは95℃−110
℃の範囲で一体成形されるのが望ましい。
更に本発明のすぐれた点は耐蝕性の付与を目的とした熱
可塑性樹脂シートを予めパネルの表面形状に予備成形し
ておく点にある0通常のSMC等によるパネルの成形は
下型の上に全てのシートを積み重ねこれを上型で合体し
て加圧加熱するものであるが、前述のごとくパネルのフ
ランジの形成も樹脂シートの加圧加熱変形によって強制
的に行うことになり、特にコーナ一部の樹脂シートの折
り重なりは不均質となる。
従って耐蝕性のシートはその厚み等を充分制御すること
が難しくなると同時に場合によってはシートは切れ、エ
アー抜きが充分になされなくかるような欠点を有する。
しかし本発明はこの耐蝕性樹脂シートだけは予めパネル
の表面形状に予備成形しておくために従来の製法に生ず
るような欠点は解消した。従って、本発明に基づくパネ
ルはフランジの特にそのコーナ一部からの破損漏水等も
全く生じない。
次に、第1の発明と第2の発明について、以下実施例を
挙げて更に詳細に説明する。なお、%は重量%を意味す
る。
実施例1 (イ)樹脂(A>シートの調製 (1)種顕 次の2種類のポリフッ化ビニリデン系樹脂を使用した。
A−1:ポリフッ化ビニリデン(KYNAR740、ペ
ンウオルト製) A−2:ポリフッ化ビニリデン/ポリメチルメタクリレ
ート(バラペットGF100O,協和ガス化学製)=8
0/20 (%) (2)成形方法 A−1,A−2をそれぞれ6インチ径ロール混ii機を
使用して温度190℃にて溶融混練し、これをプレス成
形機を用いて温度210”Cにて加圧成形し厚さ1mm
、−辺200mmの正方形平板A−1,A−2を製造し
た。
(ロ)樹脂(B)シートの調製 (1)種顕および配合方法 第1表に示す。
(2)成形方法 第2表の各組成物を6インチ径ロール混W、機を用いて
温度190−260℃にて溶融混練し、更にプレス成形
機分用いて温度210−270℃にて加圧成形し、厚さ
1mm、−辺200mmの正方形平板B−1ないしB−
9を製造した。
(以下余白) (ハ)樹脂(C) 樹脂(C)としては、ガラスマットを40%含有した不
飽和ポリエステル樹脂(ポリセット9195、CT−1
混合物、日立化成製)のシートモールディイングコンバ
ウンドを調製して使用した。
(ニ)積NI木の製造 先ず、樹脂(A)シートと樹脂(B)シートとの三層積
層体と次のようにして製造した。
樹脂(A)シートと樹脂(B)シートとを重ね合わせて
、改めてプレス成形機す使用して温度210°Cにて加
圧成形し、厚さが1.8mmの二層積層体を得た。
次に、樹脂(C)シートの上に上記二層積層体を樹脂(
B)と樹脂(C)とが接触するように重ね合わせプレス
成形機を使用して温度100℃にて加圧硬化させ厚み4
mmの三N積層体を製造した。
(ホ)積層体の評価 上記のようにして得られた三層積層体の評価を次のよう
にして評価した。
(イ)密着性 三層積層体よりB 10 m rrl 、長さ40mm
の短冊状試験片を切り出し、′1?!層界面の密着度を
次のようにして測定した。
短冊状試験片の端面より長手方向に樹脂(A)の8!層
界面を約5mmの鋭利な刃先を持つナイフを使用して強
制的に剥離した。オートグラフlS−2000(島津製
作所製引張試験機)を使用して、適当な治具にて剥離し
た各層を掴み垂直反対方向に引っ張り積層界面の密着度
を評価した。
(ロ)落錘衝撃強度 落鍾衝撃試験機を使用して試験片受台43Φmm、打撃
棒先端R12,7mmを用い樹脂(A)層にクラックを
発生させ衝撃強度を評価した。
なお、比較例として上記(ハ)の樹脂(C)を単独で硬
化させた厚み4mmの板についてもクラックと発生させ
て衝撃強度を測定した(比較例4)結果は第2表に示す
第2表の結果から次のことが理解される。
実施例1−6に示した本発明の積層体は積層間の密着性
が優れている。
比較例1.2の積層体は、樹脂(B)中にエチレン性不
飽和カルボン酸エステルを含まない本発明の範囲外のも
のを使用した′f?を層体であり、積層間が密着してい
ない。
比較例3は樹脂CB)中のエチレン性不飽和カルボン酸
エステル(メチルメタクリレート)成分含量が85%と
本発明の範囲外のもの含使用した積層体であり、密着強
度は実施例1−6の8層体並であるが落錘衝撃強度での
補強効果は低い。
比較例4は樹脂(C)の単独硬化シートであり、この落
錘衝撃強度は極めて低い、このシートは硬くて、脆く、
小さな衝撃でミクロクラックを発生することを示してい
る。
(発明の効果) 本発明の積層体は、各層間の接着力が高く、強度が要求
される用途に適した実用性の高い積層体である、更に、
繊維強化熱硬化性樹脂の欠点である耐久性、耐摩耗性、
耐熱性、耐アルカリ性が改良され、かつ優れた成形加工
性を有し、更にまた繊維強化熱硬化性樹脂の成形物は場
所により強度の弱い所があるという強度の均一性に欠け
ていたが、本発明の積層体は強度の均一性を有している
ことから高度な性能を要求される用途に適している。特
に各種の工業用貯蔵タンク、タンクローリのタンク、船
舶、車両関係の外装部品などに好適に使用でき、その工
業的価値は極めて高い。
また第3の発明に関しては、パネルの表面に耐蝕性の樹
脂層がパネル基体と一体に形成されるために熱水によっ
ては全く悪影響がなく、またガラスクロス等の存在によ
ってエアーの抜けも完全となる。また予め耐蝕性樹脂層
をパネルの表面形状に成形しておくためにパネルの全体
に樹脂の不均質がない貯槽組立用パネルを得ることがで
きる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は組立用パネルを用いた貯槽の一部切欠断面図、
第2図は組立用パネルの一部切欠斜視図、第3図は本発
明によって製造された組立用パネルの一部断面図、第4
図は本発明の製造方法と示す概念図である。 111.貯槽 2011組立用パネル 319.パネルのフランジ 71.、フッ素樹脂層 8、、、ABS樹脂層 900.不飽和ポリエステル樹脂層 100.ガラスクロス 110.下型 121.下型中央部 130.下型の段部 141.上型 151.上型凹部 161.積層シート 1つ0.ガラスクロス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)耐蝕性の熱可塑性樹脂(A)層と繊維含有熱硬化
    性樹脂(C)を硬化してなる層との間にエチレン性不飽
    和カルボン酸エステル成分含量が3−80重量%である
    熱可塑性樹脂(B)層を介在させてなる積層体。
  2. (2)耐蝕性の熱可塑性樹脂(A)層とエチレン性不飽
    和カルボン酸エステル成分含量が3−80重量%である
    熱可塑性樹脂(B)層からなる積層体の樹脂(B)層上
    に繊維含有熱硬化性樹脂(C)を積層し、次いで加熱処
    理して樹脂(C)の硬化層を形成することを特徴とする
    積層体の製造方法。
  3. (3)耐蝕性にすぐれた層を少なくとも表面とする熱可
    塑性樹脂シートをパネルの表面形状に予備成形し、これ
    をパネル成形用の上型内にセットし、一方パネル成形用
    の下型の上にパネルの基体となる熱硬化性樹脂シートを
    載置し、次いでこの上をガラス繊維層にて覆い、その後
    上下の型を合体させて加圧加熱成形することを特徴とし
    た貯槽組立用パネルの製造方法。
JP9460086A 1986-02-12 1986-04-25 積層体およびその製造方法、並びに該積層体を用いた貯槽組立用パネルの製造方法 Pending JPS62282929A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007093006A1 (en) * 2006-02-17 2007-08-23 William Rodgers Articles of composite construction and methods of manufacture thereof

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