JPS622820B2 - - Google Patents

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JPS622820B2
JPS622820B2 JP56016190A JP1619081A JPS622820B2 JP S622820 B2 JPS622820 B2 JP S622820B2 JP 56016190 A JP56016190 A JP 56016190A JP 1619081 A JP1619081 A JP 1619081A JP S622820 B2 JPS622820 B2 JP S622820B2
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JP
Japan
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blood
layer
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discharge
flow path
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JP56016190A
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English (en)
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Norio Iriguchi
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Priority to US06/344,081 priority patent/US4424132A/en
Priority to AT82100771T priority patent/ATE24401T1/de
Priority to DE8282100771T priority patent/DE3274800D1/de
Priority to EP82100771A priority patent/EP0057907B1/en
Publication of JPS57131451A publication Critical patent/JPS57131451A/ja
Publication of JPS622820B2 publication Critical patent/JPS622820B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、血液を重力の沈降作用によつて成分
分離する改良装置に関する。 血液は血漿成分と赤血球、白血球、血小板等の
血球成分とからなつている。近年輸血は採血され
た血液をそのまま輸血するのでなく、これらの成
分別に分離し、夫々の患者が必要とする特定の成
分だけを夫々輸血することが多くなつている。血
液を静置すれば、血球成分は次第に沈殿して血漿
が分離されるが、その速度は遅い。その為重力に
よる沈降によらず、遠心分離機を用いる分離法が
従来広く採用されて来た。併し、この方法は高価
な遠心分離機と、その回転動力、更に安全装置等
を必要とする。 本発明は、このような人工的遠心力を用いずに
重力の沈降作用によつて血液の成分分離を極めて
効率的に行なう装置を提供するものである。 即ち、本発明は、内部に実質的水平に血液を流
す為の厚さ0.2〜20mmの流路を有する密閉容器の
該血液流路の上流部に血液導入口を設け、該血液
流路の下流部に所望成分取得用排出口を少くとも
2個設けてなることを特徴とする血液の成分分離
装置に関するものである。 本発明の装置を用いると、単に血液を実質的水
平に流すだけで、単なる静置法に比べて数倍の速
度で血液を成分分離して、所望の成分を取得で
き、その分離効率は遠心分離法にも劣らない。 このようなことが可能である理由は次のように
考えられる。血液は粘調な液体であるが、この粘
度を実質的に決定している要因は血液中に含まれ
る赤血球の体積比すなわちヘマトクリツト値であ
る。正常な人血のヘマトクリツト値は30〜45%で
あるが、その粘度は水の粘度の3〜4倍に相当す
る。ヘマトクリツト値が60〜70%に達すると、血
液の粘度は水の粘度の6〜9倍に達する。一方血
液中の血漿成分の粘度は、これに含まれる蛋白質
の量と種類にもよるが、水の粘度の1.5〜2.0倍に
過ぎない。本発明者らの観察によると、このよう
な血液が水平に流れている状態下で血沈その他の
原因によつてたとえわずかでもひとたび上清層と
沈殿層とに分離すると、沈殿層は、粘度が上昇し
てゆき流そうとする外力に対し流され難いものと
なつてゆき、逆に、上清層は、ひとたび分離が始
まると外力によつて流され易いものとなつてゆ
く。一方、血液の粘度は、流れの線速度によつて
も影響される。すなわち、流れの線速度が小とな
るに従つて血液の粘度は急激に大となつてゆく。
これは、特に赤血球の相互間の粘着力に基く凝集
力の結果であると考えられる。事実、赤血球は、
顕微鏡で観察すると凝集塊を形成し易いものであ
ることが確認される。この凝集塊は、いわゆる連
銭状を呈しているものであることが多い。この現
象は沈殿層を流れにくくする一因と考えられる。
また沈殿層は血沈すなわち上からの重力による圧
密の効果と、流れすなわち横からの外力による圧
密の効果とによつて、凝集塊を形成し極めて効果
的に濃縮されてゆくものと考えられる。流動下に
おける血液のかかる諸現象が、本発明の血液分離
に有効に働いているものと推定される。すなわ
ち、何らの可動部材を有しない本発明の容器中に
単に血流を流すのみによつて、従来の超高速遠心
分離器によると同等もしくはそれ以上の効率で血
液の分離ができる原因と考えられる。 本発明の分離対象となる血液は、全血又は全血
に特定の分離成分、抗凝結剤等を混じた全血を主
成分とする液体である。 血液流れの深さは、実用的には0.2〜20mmであ
ることが望ましく、更に0.5〜10mmであることが
望ましい。 血液流の線速度は0.5〜200mm/分であることが
望ましく、1〜100mm/分であれば更に望まし
く、2〜50mm/分であることが最も好ましい。 血液流は35〜42℃、更に好ましくは37〜40℃の
温度に保持されることが望ましい。 血液流の深さが20mmを超えると、赤血球の沈降
行程が長くなりすぎ、効率的な成分分離を行なう
ことが困難になる。深さが0.2mmよりも小さくな
ると、実用的な線速度の流れにおいて血漿と血球
との分離がうまく行なわれにくくなる。これは、
微小血管内を血液が流れるとき血球がランダムに
動かず流れの方向に整列したまま押し流され、粘
度が異常に小さくなるフアラーリンビスト効果
(Fahraeus−Lindqvist効果)と同じ現象が起こ
る為に血球の分離が行なわれにくくなるものと考
えられる。 血液流の線速度が200mm/分よりも大きい場合
は、乱流が起こり易く、赤血球の相互間の凝集力
も急激に弱くなり成分分離が行なわれ難くなる。
0.5mm/分よりも小さくなると、血液流の長さが
短かくて済むようになるが、処理血液量が小とな
り、処理量を増す為には血液流の幅を大きくしな
ければならず、血液の偏流が起こり易くなり、好
ましくない。 血液の温度は高くなる程分離効率は高くなる
が、余り高くなると赤血球の溶血、酵素の変成等
の懸念が生じ好ましくない。 本発明において実質的水平流とは、水平及び本
発明の成分分離の目的を達する限りの多少の上昇
流又は下降流を含むものを云う。流路が多少下降
していても本発明の目的を達し得ることは勿論で
あるが、流路が多少上り坂である場合には却つて
成分分離の効率が上昇する傾向がある。多少の上
昇流の場合、血液を流す為に加えられる外力が赤
血球を流路床面に圧着するように作用する為赤血
球の分離が促進されると考えられる。この圧着効
果は、重力のベクトルと流れの力のベクトルとの
和が流路床面に対して垂直になるとき、この圧着
効果が最大となり、分離効果も最大となると考え
られる。この最適の上昇傾斜角度は、血液流の深
さ、線速度、血液の種類、状態によつて変わり、
実験的に定められるが、実用的には10度以内の範
囲である。 本発明の装置を密閉容器としたのは、血液流を
所望の線速度にコントロールし、血液流を適当な
深さに規制し、血液中に異物が混入しない等の為
である。 容閉容器は実質的な平面からなる底面と天井面
からなるものであることが望ましい。しかし、こ
の実質的な平面は、必ずしも微視的な平滑面のみ
を意味しない。特に底面は、血液の流動に対して
或る程度の抵抗を有するように比較的粗い材質の
ものを用いても良く、又凹凸を与えて粗面として
も良い。特に赤血球の大きさに近い無数の凹凸を
与えることが好ましく、又血液の流れ方向と平行
な波板面として表面積を大きくすることも考えら
れる。 血液流路の深さは0.2〜20mmであることが望ま
しい。その理由は前述のとおりである。 この装置の容積は少くとも50mlであることが実
用的に望ましい。 次に図面の実施例によつて本発明を具体的に説
明する。 第1図は、本発明の血液成分分離装置の1例を
示す斜視図であつて、内部が判り易いように正面
は断面を示すものである。 第1図において、容器1は実質的に平坦な床面
を持つ血液流路2を有し、床面が実質的に水平に
なるように保持されている。血液は抗凝固剤を加
えられて導入路3を通して血液導入口3aから血
液流路2の一方に継続的に導入される。血液は血
液流路2に沿つて実質的に水平に流れるに従つ
て、多血小板血漿よりなる上清層4と赤血球、白
血球、等の血球よりなる沈殿層5とに分離され
る。沈殿層5は、分離が更に進むと白血球層が赤
血球層の上に浮かぶ状態で中間層を形成すること
がある。血液流路2の下流において分離した成分
は、それぞれの成分層中に開口する排出口6a及
び7aを通し排出路6、排出路7から継続的に排
出される。この場合、排出口6aと排出口7a
は、血液流路2の下流の末端において流れの最も
浅い部位と最も深い部位とにそれぞれ開口を有し
ており、排出路6を通して多血小板血漿が排出さ
れ、排出路7を通して血球が排出される。 第1図において容器1としてアクリル樹脂を材
質とし、その血液流路の容積を約300mlとして、
その寸法により血液の流れの深さを約2mmとし、
導入路3より抗凝固剤を加えた血液を約20ml/分
の流量で導入路3を通して導入した。流れの線速
は前記流量及び容器1の寸法により約20mm/分と
した。この間血液は約37℃に保温された。排出路
6より多血小板血漿が8ml/分の流量で排出さ
れ、排出路7より赤血球および白血球が12ml/分
の流量で排出された。容器1内における血液の滞
留時間は約15分間であつた。他方、同一の容器と
同一の血液を用いて同一の温度で血液を静置して
単に血沈によつて得られた多血小板血漿の量は、
15分間に30mlすなわち2ml/分にも満たなかつ
た。 導入口3aを通して導入される血液に対して、
予じめ血漿を混入するときは、排出口6aを通し
て排出される多血小板血漿の流量がこの混入の程
度に応じて増加する。実験的に確認されたことで
あるが、前記混入される血漿が無血小板血漿であ
つても、排出路6を通して排出される多血小板血
漿の単位量あたりに浮遊して含まれる血小板の数
量の減少の割合は、多血小板血漿の前記増加の割
合と比較して小であり、この結果、単位時間あた
りに排出されて分離される血小板の数量は増加す
るものである。また、本発明において血沈の効果
は前述したとおり必須であるが、導入される血液
の種類とくに赤血球増多症(Polycythemia)の
状態にある血液においては血沈の効果が小さいこ
とがあり、この場合に導入される血液に対して血
漿を混入することは、本発明の装置を使用するう
えで有効である。 第2図は、第1図に示す装置を用いた血液成分
分離システムの例を示す模式図であり、第1図と
類似の要素を同定するために同一の番号が用いら
れている。 第2図において、血液はポンプ8により導入路
3を通して導入口3aから容器1内の血液流路2
に導入され、多血小板血漿よりなる上清層4と血
球よりなる沈殿層5とに分離され、上清層4は排
出口6aを通して排出路6により、沈殿層5は排
出口7aを通して排出路7によりそれぞれ排出さ
れる。排出路6には排出された上清層の成分に沈
殿層の成分が混入しているか否かを検知するため
の検知器9が設けられており、これと連動して排
出路7にはポンプ10が設けられている。検知器
9が前記混入を検知したときポンプ10は排出流
量を大とされまたは始動され、この結果上清層4
と沈殿層5との分離境界面は下方へ移動する。す
ると検知器9は前記混入を検知しなくなり、ポン
プ10は排出流量を小とされまたは停止される。
このようにして分離境界面は所定の位置に制御さ
れる。検知器は分離した成分に損傷を与えること
の少い光学式のものが適するが、一般に光学式の
ものは血球に血漿が混入しているか否かを検知す
るためよりも、血漿に血球が混入しているか否か
を検知するために適していることが多い。排出路
6を通して排出された多血小板血漿は、多孔性
過膜11を有する過室12に導入され、乏血小
板血漿または無血小板血漿が過され、濃縮され
た血小板血漿はポンプ13により排出路14を通
して排出される。過された乏血小板血漿または
無血小板血漿は、排出路15を通して排出される
が、一部は、前述した技術的理由により、導入路
3を通して導入される血液に対して、ポンプ16
によりチユーブ17を通して混入される。多孔性
過膜としては、最大孔径が2μ以下で孔径がほ
ぼ一様なものが実用的である。最大孔径が0.1μ
よりも小であるときは、多血小板血漿中の血小板
だけでなく、蛋白質成分が濃縮されることが起こ
りやすく、濃縮速度もおそく好ましくない。また
最大孔径が2μよりも大であるときは、比較的小
径の血小板が過されることが起こりやすい。好
ましい孔径は0.1〜1μ、より好ましくは0.1〜0.5
μである。血小板は、多孔性過膜に対して、本
来はその表面に粘着蓄積して目詰まりを起こし易
い性質のものであるが、前記最大孔径が1μ以下
であるときは、血小板が単に過され難いだけで
なく、前記粘着蓄積または目詰まりを起こし難く
なることと、この結果、最終的に血小板濃厚液と
して得ることが容易となる。多孔性過膜として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロー
ス・アセテート、ポリカーボネート、ポリフツ化
ビニリデンなどが好適に用いられる。無理なく
過が行なわれるためには、膜に加わる圧力差は、
実用的には1〜500mmHgであり、望ましくは5〜
100mmHgである。多孔性過膜は平膜でもよい
が、構成が比較的コンパクトなものとして、中空
繊維状膜を用いることが好ましい。過室に多血
小板血漿を導入する流量は、多孔性過膜の開口
率、過圧、膜面積等によつて、広範囲に設定可
能であるが、例えば4〜40ml/分とすることが実
用的である。排出路14を通して濃縮された血小
板血漿を排出する流量は、過室12に多血小板
血漿を導入する流量の実用的には1/20〜1/2であ
る。1/20よりも小である場合には、血小板は多孔
性過膜の表面に粘着し、目詰まりを呈した状態
で蓄積してゆくことが起こりやすく、1/2よりも
大である場合には、乏血小板血漿または無血小板
血漿が過される割合が1/2よりも小となり、あ
まり濃縮されないことになる。 第3図は、第1図に示す装置の変形を用いた血
液成分分離システムの他の例を示す模式図であ
り、あわせて本発明の血液成分分離方法の更に他
の態様を示すものである。他の図面と類似の要素
を同定するために同一の番号が用いられている。 第3図において上清層4は排出路6を通してポ
ンプ18によりカラム19に導入される。沈殿層
5は排出路7を通してポンプ20により外部へ排
出される。容器1には排出路6と排出路7のそれ
ぞれの排出口6aおよび7aの開口位置の間に開
口を有する他の排出口21aが設けられ、これに
排出路21が結合されている。上清層4と沈殿層
5の分離境界面が排出口21aの開口位置よりも
上方へ移動したとき、排出口21aを通して沈殿
層5の成分が排出され、前記分離境界面が排出口
21aの開口位置よりも下方へ移動したとき、排
出路21aを通して上清層4の成分が排出され
る。かくして前記分離境界面の位置は所定の位置
に制御され、排出路6を通して排出される多血小
板血漿中に沈殿層の成分が混入することが避けら
れる。 分離が更に進むと、白血球層が赤血球層の上に
浮かぶ状態で中間層を形成することがあり、この
中間層は、排出路21を通して外部へ排出され
る。カラム19には例えばアクリル繊維のような
吸着物質が充填されており、多血小板血漿中に浮
遊する血小板ならびにこれに混入した白血球を吸
着して除去し、排出路22を通して乏血小板血漿
または無血小板血漿を排出することを可能とす
る。吸着物質は他にエステル、レーヨン、木綿、
絹、等天然または合成の繊維でもよく、これら繊
維の太さは実用的には0.1〜5デニールでよく、
また充填密度は実用的には0.05〜0.5g/mlであ
つて、カラム19の容積は例えば多血小板血漿
500mlを処理するために実用的には10〜100mlがよ
い。 第4図は、本発明の血液成分分離装置の更に他
の例を示す斜視図であつて、内部が判り易いよう
に正面は断面を示すものである。前述の図面と類
似の要素を同定するために同一の番号が用いられ
ている。 第4図において、容器1の血液流路2の下流、
すなわち他方側に白血球よりなる中間層23の成
分のみの流れを阻止する堰24が設けられてい
る。阻止された中間層23の成分を排出するため
に、堰24の上流に開口を有する排出口25aが
設けられている。排出口26aは堰24の下流に
開口を有し、この開口の上下方向の位置関係は、
排出路25の開口位置とほぼ同じとされている。
堰24を越えて流れた上清層4および沈殿層5の
成分は排出路26を通して排出されるが、上清層
4と沈殿層5の分離境界面が排出口26aの開口
位置よりも上方へ移動したとき排出口26aを通
して沈殿層5の成分が排出され、前記分離境界面
が排出口26aの開口位置よりも下方へ移動した
とき排出口26aを通して沈殿層5の成分が排出
され、かくして前記分離境界面の位置は制御さ
れ、前記分離境界面上にほぼ位置する中間層23
の位置が制御される。第4図において、容器1に
は、多血小板血漿よりなる上清層4の成分を排出
するために更に他の排出口を設け、または、赤血
球よりなる沈殿層5の成分を排出するために更に
他の排出口を設けること、あるいは排出口26a
の代りに上記2つの他の排出口を設けて行なうこ
とが可能である。排出路25を通して排出された
中間層23の成分中には実際には少くとも沈殿層
5の成分が混入していることがある。そこで排出
路25を通して排出された中間層の成分を容器1
と同様の他の容器内に導入して、前記沈殿層5の
成分を沈降せしめ除去して排出することも可能で
ある。 第5図は、第4図に示した装置を用いた血液成
分分離システムの更に他の例を示す模式図であ
り、あわせて本発明の血液成分分分離方法の更に
他の態様を示すものである。他の図面と類似の要
素を同定するために同一の番号が用いられてい
る。 第5図において、排出路25にはポンプ27が
設けられている。排出路28の排出口28aは、
堰24の下流にその開口28aを有し、この開口
の上下の位置は、排出路25の排出口25aの開
口位置とほぼ同じとされている。排出路28には
排出口28aより排出される上清層4または沈殿
層5の成分の濃度を検知するための検知器9が設
けられており、これと連動して排出路6にはポン
プ10が設けられている。検知器9が沈殿層5の
成分を検知したときポンプ10は排出流量を小と
されまたは停止され、この結果、上清層4と沈殿
層5との分慮境界面は下方へ移動する。すると検
知器9は前記成分を検知しなくなり、ポンプ10
は排出流量を大とされまたは始動される。仮に堰
24および排出路25が設けられていない場合に
は、排出路28から中間層23の成分が排出され
る。そして検知器9は、中間層23の成分に他の
成分が混入しているか否かを検知することにな
る。 密閉容器の材質は、内圧によつて変形しない硬
質のものであることが必要である。又、無毒で、
抗血栓の材料であることが必要である。併し、軟
質で薄い材料で密閉容器を作り、これを硬質材料
で補強して用いることもできる。容器材料として
は、ポリカーボネート樹脂、硬質塩化ビニール樹
脂、アクリル樹脂、アルミニウム、軟質なものと
して、シリコン樹脂、軟質塩化ビニール樹脂、ポ
リエチレン樹脂等があげられる。 第6図は、軟質密閉容器を剛質材料で補強して
用いる血液成分分離装置の実用的な例を示す斜視
図であつて、内部が判り易いように正面は断面を
示すものである。他の図面と類似の要素を同定す
るために同一の番号が用いられている。すなわち
第6図において、容器1はシリコン樹脂より構成
され、内圧が加わつても変形しないようにアルミ
ニウム製のシエル29内に実質的に支持されて使
用されるものである。シエル29は材質的に高い
熱伝達性を有しており、外部より容器1内の血液
を保温するために適している。シエル29はこれ
自体が発熱性を有するように内部にヒーターが埋
設されたものとされることも可能である。シエル
29は、ヒンジ30を有して開閉可能であり、ま
たロツクするための手段31を有している。容器
1の導入路3と導入口3aの開口部間には、容器
1内において血液が偏流しないように血液プール
32とスリツト33が設けられている。また血液
流路2の下流側にはそれぞれ上清層プール34お
よび沈殿層プール35が設けられている。容器1
はその密閉室を構成する血液流路2の床面36と
天井面36aとの間に所定の間隔を確保するため
に血液の流れを乱さない程度のスペーサーが設け
られることが可能である。このスペーサーは床面
36と天井面36aとの少くとも一方に複数の突
起として設けられたものとされることが可能であ
る。 尚血液成分分離容器は衛生的観点から使い捨て
されるのが普通であるから、第6図で示すような
実施態様は好ましいものである。 密閉容器は複数個用い、それぞれの容器内の血
液流路に血液を分流して導入し、それぞれの容器
内において各成分に分離せしめ、分離した各成分
を成分ごとに合流して排出することも可能であ
る。これは特に血液流路の深さが浅い場合にも線
速度を小さくするうえで有効であり、また偏流を
避けるためにも有効であり、特にその密閉室が多
層に設けられたものはコンパクトな設計となる。
又、密閉容器をコンパクトに設計するためにひと
つの密閉された血液流路がピツチの小さな多層の
スパイラルをなしてこの結果床面に傾斜を与えた
ものとすることが可能である。そしてこの目的の
ために前記ピツチが大でない限り血液の流れがゆ
るやかな上り坂または下り坂となるよう傾斜を与
えることが可能である。 本発明は以上のように血液に遠心力を加えるこ
となく極めて単純な工程または極めて簡単な手段
によつて成分に分離するための新規な装置を提供
するものである。 ここに開示された技術は、本発明の思想を逸脱
することなくそれぞれ自由に改変することが容易
であり、またこれらを単に組み合わせて実施する
ことも当該業者の間では容易に雑推しうるところ
である。 次に実施例を示す。 実施例 1 アクリル樹脂を用いて第1図に示す如き、血液
成分分離装置を作成した。詳細な大きさを第1表
に示す。この装置を用い、第2図に示したシステ
ムから過装置をとりのぞいたシステムにより、
分離実験を行つた。ヘパリンにて凝固を防止した
豚の血液(血沈56mm、37℃)を37℃に加温し、ポ
ンプ8にて血流量10ml/分の速度にて、血液導入
路より血液を血液流路に送りこみ、血液を分離し
た。成分検知器9にて、多血小板血漿中の赤血液
濃度をほぼ一定に保つようにポンプ10を制御し
つつ、沈殿層をなす濃厚赤血球をくみ出した。多
血小板血漿は分離成分排出路6より得られた。こ
の得られた多血小板血漿の量および分離効率を併
せて第1表に示した。
【表】 実施例 2 実施例1の実験番号2と同じ大きさの血液成分
分離装置を作成し、全容積および滞留時間を実施
例1と同様にして血液分離の実験を行つた。用い
た豚の血液の血沈は46mm(37℃)であつた。この
装置の大きさと分離実験の結果を第2表に示し
た。
【表】 実施例 3 実施例1の実験番号2と同じ大きさの血液成分
分離装置を作成し、血流量以外は実施例1と同様
にして血液分離の実験を行つた。用いた豚血液の
血沈は49mm(37℃)であつた。血流量を変えて、
実験を行つた結果を第3表に示した。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の血液成分分離装置の1例を示
す斜視図で、内部が判り易いように正面を断面で
示したものである。第2図は、第1図の装置を用
いた成分分離システムの例を示した模式図であ
る。第3図は、第1図の装置の変形装置を用いた
成分分離システムの例を示した模式図である。第
4図は、本発明の血液成分分離装置の他の例を示
す斜視図で、内部が判り易いように正面を断面で
示したものである。第5図は、第4図の装置を用
いた成分分離システムの例を示す模式図である。
第6図は、本発明の血液成分分離装置の1例を示
す斜視図で、内部が判り易いように正面を断面で
示したものである。 図において、1……密閉容器、2……血液流
路、3……血液導入路、4……上清層、5……沈
殿層、6……分離成分排出路、7……分離成分排
出路、8……ポンプ、9……成分検知器、10…
…ポンプ、11……多孔性過膜、12……過
室、13……ポンプ、14……排出路、15……
排出路、16……ポンプ、17……パイプ、18
……ポンプ、19……カラム、20……ポンプ、
21……排出路、22……排出路、23……中間
分離層、24……堰、25……排出口、26……
排出口、27……ポンプ、28……排出路、29
……アルミニウム製シエル、30……ヒンジ、3
1……ロツク手段、32……プール、33……ス
リツト、34……プール、35……プール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 内部に実質的水平に血液を流す為の厚さ0.2
    〜20mmの流路を有する密閉容器の該血液流路の上
    流部に血液導入口を設け、該血液流路の下流部に
    所望成分取得用排出口を少くとも2個設けてなる
    ことを特徴とする血液の成分分離装置。 2 血液流路は容積が少くとも50mlである特許請
    求の範囲第1項記載の装置。 3 所望成分取得用排出口が下流部上部に設けら
    れた上清層成分排出口と下流部下部に設けられた
    沈澱層成分排出口の2つを有する特許請求の範囲
    第1項記載の装置。 4 下流部の中間高さに更に中間層成分排出口を
    有する特許請求の範囲第3項記載の装置。 5 下流部の中間高さに更に上清層と沈澱層との
    境界位置制御用排出口を有する特許請求の範囲第
    3項記載の装置。 6 下流部に中間層成分の流れを阻止する堰が流
    路に設けられ、該阻止中間層成分の排出口が堰上
    流側に設けられ、堰下流側に上下層成分排出口が
    設けられた特許請求の範囲第1項記載の装置。 7 上下層成分排出口が堰下流側中間高さに設け
    られた中間層高さ位置制御用排出口又は/及び堰
    下流側の上部と下部に設けられた上清層排出口と
    沈澱層排出口である特許請求の範囲第6項記載の
    装置。
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