JPS622806B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は体腔内に挿入して使用する内視鏡の内
視鏡用可撓管に関する。

内視鏡用可撓管は、体腔内に押込むには座屈し
ないように硬い方がよいが、しかし体腔の彎曲部
を通過させるには、ある程度柔かくないと不具合
である。

本発明は必要に応じて内視鏡用可撓管の可撓性
を変えることができる内視鏡用可撓管を提供する
ことを目的とする。

以下、本発明を図面に基いて説明する。

第１，２図は本発明の一実施例であり、内視鏡
の可撓管１の構成要素である被覆管２を熱可塑性
の合成樹脂にて形成し、該被覆管２に液体又は気
体を通すことが可能な金属の中空管３を螺旋状で
被覆管２のなかで先端を折返した状態４で埋設し
てある。この被覆管２の内側には密接して捩れを
防止するための金属細線を編んで管状に形成した
編管５及び外部からの押圧力による漬れを防止す
るための金属薄板を螺旋状に形成した螺旋体６を
配設してある。螺旋体６の内側には一般的に図示
してないが内視鏡の先端部を彎曲させるための彎
曲操作ワイヤ、送気パイプ、送水パイプ、観察用
光学繊維束及び照明用光学繊維束等が内蔵されて
いる。

可撓管１の可撓性を必要に応じて変えるには上
記中空管３に加熱された流体を流すことにより、
中空管３はもとより周囲の温度が上昇して被覆管
２を構成している熱可塑性の合成樹脂の硬度が低
下し柔かくなる。

又、冷却した流体を中空管３に流すことによ
り、中空管３はもとより周囲の温度が下降して被
覆管２を構成している熱可塑性の合成樹脂の硬度
が高くなり硬くなる。

よつて、必要に応じて可撓管１の可撓性を変え
て使用すること、すなわち、柔かくしたり硬くし
て使用することにより内視鏡の挿入の操作性を向
上できるものである。

第３図は本発明の他の実施例であり、可撓管１
の構成要素である被覆管２を熱可塑性の合成樹脂
にて形成し、該被覆管２の内側に密接した状態で
液体又は気体を通すことが可能な金属の中空管３
が螺旋状で先端を折返した状態で配設してある。

よつて、上記中空管３に加熱又は冷却した流体
を流すことにより可撓管１の可撓性を変えること
ができると共に寒冷な場所においては図示してな
いが内蔵されている彎曲操作ワイヤ、送気パイ
プ、送水パイプ、観察用光学繊維束及び照明用光
学繊維束等の内蔵物が硬化している場合があり彎
曲させると折れ易い状態にあるので中空管３に加
熱した流体を流すことにより積極的に解決でき
る。

第４図は本発明の他の実施例であり、可撓管１
の構成要素である被覆管２を熱可塑性の合成樹脂
にて形成し、該被覆管２の外面に一部分を残して
中空管３を螺旋状で先端を折返した状態で埋設し
てある。５は管状に金属細線を編んだ編管、６は
金属薄板を螺旋状に形成した螺旋体である。

よつて、上記中空管３に加熱又は冷却した流体
を流すことにより可撓管１の可撓性を変えること
ができると共に被覆管３を最外層に用いれば可撓
管１の外面と物体との接触面積を小さくすること
ができ、摩擦抵抗を減少することができる。

第５図は本発明の他の実施例であり、可撓管１
の構成要素である被覆管２を熱可塑性の合成樹脂
にて形成し、該被覆管２に２本の中空管３ａ及び
３ｂの一方を被覆管２の先端部まで埋設し、他方
を中間部までそれぞれ螺旋状に形成して埋設して
ある。

被覆管２の先端部まで埋設した中空管３ａに加
熱した流体を流し、中間部まで埋設した中空管３
ｂに冷却した流体を流すことにより、可撓管１の
先端部を柔かくし、中間部までを硬くした状態で
用いることができる。

なお、中空管の本数を２本以上にして埋設する
ことも、先端の個所を異にして用いることも可能
である。

第６図は本発明の他の実施例であり、可撓管１
の構成要素である前記被覆管２ａ及び後部被覆管
２ｂを軸方向に硬度が部分的に異なる熱可塑性の
の合成樹脂で形成し、該前部被覆管２ａ及び後部
被覆管２ｂに中空管３を螺旋状で先端を折返した
状態で埋設してある。

よつて、上記中空管３に加熱又は冷却した流体
を流すことにより可撓管１の可撓性を変えること
ができる。

なお、被覆管を前部被覆管及び後部被覆管の二
部分からではなく、それ以上の部分から構成して
もよい。５は管状に金属細線を編んで形成した編
管、６は金属薄板を螺旋状に形成した螺旋体であ
る。

第７図は本発明の他の実施例であり、可撓管１
の構成要素である上部被覆管２ｃ及び下部被覆管
２ｄを硬度又は材質が異なる熱可塑性の合成樹脂
で形成し、該上部被覆管２ｃと下部被覆管２ｄの
間に中空管３を螺旋状で先端を折返した状態で配
設してある。５は管状に金属細線を編んで形成し
た編管、６は金属薄板を螺旋状に形成した螺旋体
である。上部被覆管２ｃは滑りがよい熱可塑性の
合成樹脂で構成するとよい。

第８図は本発明の他の実施例であり、可撓管１
の構成要素である被覆管２を熱可塑性又は熱硬化
性の合成樹脂で形成し、該被覆管２に上部中空管
３ｃ及び下部中空管３ｄを螺旋状で先端を折返し
た状態で埋設してある。５は管状に金属細線を編
んで形成した編管、６は金属薄板を螺旋状に形成
した螺旋体である。

このように上部中空管３ｃ及び下部中空管３ｄ
を用いて加熱又は冷却した流体を流すことにより
可撓管１の可撓性の変化を即効性をもつて行うこ
とができる。

第９図は本発明の他の実施例であり、可撓管１
の構成要素である被覆管２を熱可塑性の合成樹脂
で形成し、該被覆管２の内側には密接して捩れを
防止するための金属細線を編んで形成した編管５
及び外部からの押圧力による漬れを防止するため
の金属管を螺旋状で先端を折返した状態で中空管
３を配設してある。

上記中空管３に加熱又は冷却した流体を流すこ
とにより、可撓管１の可撓性を変えることができ
る。

又、金属薄板を螺旋状に形成した螺旋体を中空
管３が兼ねることができる。

第１０，１１図は本発明の他の実施例であり、
可撓管１の構成要素である被覆管２を熱可塑性の
合成樹脂で形成し、該被覆管２の軸方向に中空管
３を直線状に先端を折返した状態で４本配設して
ある。

なお、中空管３の本数は適当な数でよい。被覆
管２の内側には図示をしなかつたが、金属細線を
管状に編んだ編管５及び金属帯薄板を螺旋状に形
成した螺旋体６を密接して配設してある。

可撓管１の可撓性を変えるには中空管３の全部
又は一部に加熱又は冷却した流体を流すことによ
り、可撓管の全部又は一部の可撓性を変えること
ができる。

なお、第１図から第１１図の実施例における中
空管３の入口７及び出口８は第１２図に示したよ
うに内視鏡の操作部９に設けても、第１３図に示
したように照明用光学繊維束・送気パイプ及び送
水パイプ等をまとめて束として操作部９から導出
しているコネクタ１０に設けても、又は第１４図
に示したように照明用光学繊維束・送気パイプ及
び送水パイプ等をまとめた束と一諸に導出してき
て途中で分離して設けてもよい。

第１５図は本発明の他の実施例であり、可撓管
１の構成要素である被覆管２を熱可塑性の合成樹
脂で形成し、該被覆管２にヒータ１１を埋設して
いる。ヒータ１１の配設状態は被覆管２に部分的
に配設しても、全体に配設してもよく、第１図か
ら第９図までの中空管の配設を応用できる。５は
管状に金属細線を編んで形成した編管、６は金属
帯薄板で形成した螺旋体である。

第１６図は本発明の他の実施例であり、可撓管
１の構成要素である被覆管２を熱可塑性の合成樹
脂で形成し、該被覆管２の内側に密接してヒータ
１１を第１７図のようにして編んだ管状編管５ａ
及び金属帯薄板を螺旋状に形成した螺旋体６を配
設してある。

なお、第１５図及び第１６図に示したヒータ１
１を用いる実施例においては電気的な接続端子１
２及び１３を第１８図に示したように照明用光学
繊維束・送気パイプ及び送水パイプ等をまとめて
束として操作部９から導出しているコネクタ１０
に設けても、操作部９に設けても、又は操作部９
から導出してきて途中で分離して第１４図のよう
に構成してもよい。

よつて、第１５，１６図に図示したヒータに電
気を通すことにより可撓管１の可撓性を必要に応
じて変えることができ内視鏡用可撓管の体腔への
挿入の操作性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示した一部断面
図、第２図は第１図の断面図、第３図は本発明の
他の実施例を示した断面図、第４図は本発明の他
の実施例を示した断面図、第５図は本発明の他の
実施例を示した断面図、第６図は本発明の他の実
施例を示した断面図、第７図は本発明の他の実施
例を示した断面図、第８図は本発明の他の実施例
を示した断面図、第９図は本発明の他の実施例を
示した断面図、第１０図は本発明の他の実施例を
示した一部断面図、第１１図は第１０図のＡ−Ａ
線断面図、第１２図は本発明に係る中空管の出入
口の一実施例を示した内視鏡の操作部、第１３図
は本発明に係る中空管の出入口の他の実施例を示
した操作部及びコネクタ、第１４図は本発明に係
る中空管の出入口の他の実施例を示した操作部及
びコネクタ、第１５図は本発明の他の実施例を示
した断面図、第１６図は本発明の他の実施例を示
した断面図、第１７図はヒータを編んだ状態を示
した平面図、第１８図は電気的接続端子を示した
操作部及びコネクタである。 １……可撓管、２……被覆管、３……中空管、
４……折返した状態、５……編管、６……螺旋
体、７……入口、８……出口、９……操作部、１
０……コネクタ、１１……ヒータ、１２，１３…
…接続端子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内視鏡の操作部に接続され体腔内に挿入され
   る可撓管と、この可撓管を構成し、温度変化によ
   り硬度が可塑的に変化する材料で形成された被覆
   管と、上記操作部または操作部に通じる外部より
   被覆管に埋設または被覆管の周面上に設けられ先
   端側で折返してなる伝熱体と、上記伝熱体を加熱
   または冷却するための伝熱源を、上記伝熱体に接
   続するために上記操作部または操作部に通じる外
   部に設けられた操続部とを具備することを特徴と
   する内視鏡用可撓管。 ２ 上記伝熱体は中空管で形成され、この中空管
   に上記接続部より加熱または冷却された流体を流
   すことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   内視鏡用可撓管。 ３ 上記伝熱体はヒータで形成され、このヒータ
   に給電することを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の内視鏡用可撓管。