JPS6227650B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コンクリート素材料の運搬および混
練装置に関するものである。

一般に、速硬性コンクリートは、その速硬性に
よつて使用可能時間が非常に短時間のため、あら
かじめ混練しておいて運搬することが不可能であ
り、コンクリートを打設する現地において各素材
を正確な割合で必要量ずつ混練する必要がある。

そのような必要を満たすところのコンクリート
素材料の運搬および混練装置として、例えば特開
昭56−99616号がある。

ところが、そのような従来の装置においては、
計量装置が車枠上に搭載されかつ車枠に接した状
態で計量が行われていたため、エンジン等の駆動
部よりの振動が計量装置に伝わるおそれがある
し、また、不整地などでは計量装置が傾くことと
なり、計量精度に影響を及ぼすので、その点にお
いて改良の余地があつた。

本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、コ
ンクリート素材料の計量を精度よく行うことがで
き、計量の信頼性が向上したコンクリート素材料
の運搬および混練装置を提供することを目的とす
るものである。

以下、本発明の構成を実施例について図面に沿
つて説明する。

第１図ないし第３図に示すところの、速硬性コ
ンクリートのミキサ車１において、２は車枠で、
その上に貯蔵容器としての１対の左右セメント室
３，４、砂利などの粗骨材室５、砂などの細骨材
室６、水タンク７および混和剤タンク８，９とが
それぞれ搭載されている。

また、第３図に詳細を示すように、骨材は、各
骨材室５，６よりベルトフイーダ１０，１１、バ
ケツトコンベア１２，１３およびスクリユコンベ
ア１４，１５を介して、計量機１６の計量容器１
７に搬送されるようになつている。また、セメン
トは、各セメント室３，４よりスクリユコンベア
１８，１９、共通のスクリユコンベア２０および
さらに別のスクリユコンベア２１を介して、前記
計量機１６の計量容器１７に搬送されるようにな
つている。

前記計量機１６の計量容器１７は、粗骨材、細
骨材、セメントが収容される計量室２２，２３，
２４が独立して形成され、ロードセル２５，２６
を用いて和算箱２７にて累積計量されるようにな
つている。

このようにして計量された骨材およびセメント
は、混練装置としてのミキサ２８に送給される。

一方、混和剤は、各タンク８，９より混和剤ポ
ンプ２９，３０にて計量機１６の別の計量容器３
１の計量室３２，３３に送給され、ロードセル３
４，３５を用いて和算箱３６にて累積計量され
る。また、水は、水タンク７より水ポンプ３７に
て計量機１６のさらに別の計量容器３８に送給さ
れ、ロードセル３９，４０を用いて和算箱４１に
て計量されるようになつている。

このようにして計量された水は、前記計量され
た混和剤とともに、ミキサ２８に供給される。

しかして、ミキサ２８に送給されたコンクリー
ト素材料は、ミキサ２８内で混合撹拌され、排出
装置としてのスクリユオーガ４２を介して排出さ
れるようになつている。

４３は駆動手段としての油圧モータ、４４は運
転操作盤、４５は防水帆布である。

なお、粗骨材、細骨材、混和剤、セメントおよ
び水の１バツチあたりの必要量は、オペレータに
て予め設定される。

第４図および第５図に詳細を示すように、上記
計量機１６は、車枠２上に離脱可能に搭載された
支持枠５１に対し、左右の支承部材５２，５３を
介して前後方向に回動可能に支持された可動枠５
４上に取付けられている。５５は左右に配設され
ハンドル５６の操作で伸縮可能である調整部材
で、その上下端部がそれぞれ支持枠５１および可
動枠５４にピン連結され、それによつて可動枠５
４を回動できるようになつている。なお、左右の
調整部材５５のハンドル５６は、チエーン５７に
て連係されている。

また、支持枠５１は、４隅に伸縮可能なジヤツ
キ手段５８，５８，５８，５８が配設され、しか
して計量時に伸長することにより、車枠２と離隔
して該車枠２側より振動が伝わらないようになつ
ている。一方、車枠２にも、伸縮可能な調整用ジ
ヤツキ手段５９，５９が左右に配設され、それに
よつて地表面が傾斜した不整地などで、伸長させ
ることにより車枠２をほぼ水平状態とすることが
できるようになつている。

上記支持枠５１は、計量時以外の時には、第６
図ａ，ｂに示すところの固縛手段６０にて車枠２
に固定されるようになつている。すなわち、支持
枠５１には、切欠き６１ａを有する係合部材６１
が設けられる一方、車枠２側に上下動可能な係合
ピン６２が設けられている。これによつて、油圧
シリンダ６３のビストンロツド６３ａがＳ方向に
作動すると、途中のリンク機構６４を介して係合
ピン６２が上方に移動し、係合部材６１したがつ
て支持枠５１の固縛が解除される。一方、ピスト
ンロツド６３ａをＴ方向に作動させると、第６図
ａ，ｂに示す状態となり、係合部材６１したがつ
て支持枠５１が固縛される。なお、前後のリンク
機構６４は連係部材６５を介して、また、左右の
リンク機構６４はトルクシヤフト６６を介して連
係され、１つの油圧シリンダ６３で作動するよう
になつている。

上記のように構成すれば、コンクリート素材料
を計量する作業時には、先ず、車枠２側の調整ジ
ヤツキ手段５９，５９を伸長させて、車枠２をほ
ぼ水平状態とする。なお、車枠２がほぼ水平状態
にあるときは、この作業は不要である。

続いて、固縛手段６０を解除して、支持枠５１
を車枠２に対してフリーな状態とし、その状態で
４つのジヤツキ手段５８を伸長させて、支持枠５
１したがつて計量機１６を車枠２に対して離脱せ
しめて、一定量毎に重量計測を行う。

したがつて、計量機１６はほぼ水平状態とな
り、しかも車枠２側と分離されているので、振動
等の外乱による影響を受けることなく、精度よく
計量可能となる。なお、計量容器１７，３８とミ
キサ２８とは蛇腹部材６７，６８，６９，７０で
連結されているので、振動等は伝わらない。

一方、作業が終了した後には、固縛手段６０に
て支持枠５１を車枠２に対し固定することによ
り、走行時に計量機１６（支持枠５１）が移動し
たりする不具合は生じない。なお、支持枠５１を
車枠２へ搭載する場合の位置決め手段としては、
第４図に示すように、車枠２側のコーン部材７１
と支持枠５１側のテーパ孔７２との組合せ、車枠
２側のテーパ面を有するフレーム部材７３と、該
フレーム部材７３に係合する支持枠５１側のフレ
ーム部材７４との組合せなどを用いることができ
る。

したがつて、一定量毎に重量計測を行うので、
計量精度が高くなる。一回当りの計測量が比較的
小容量なので、コンクリート素材料の移動、計
測、混練、排出が短時間ですみ、サイクルタイム
が短かく繰返されるので、単位時間当りの混練量
を大きくすることができる。

また、貯蔵容器と、計量機の計量容器とを分離
したことにより、計量、混練中でもコンクリート
素材料の補給は随時に行えるため、補給材料が続
く限りほぼ連続して生コンクリートの製造ができ
る。特に、機動性が良く、任意の必要量だけの練
りまぜを行うことができるので、練りまぜから打
設まで時間的に余裕のない速硬性セメントの練り
まぜに適する。

本発明は上記のように構成したから、振動、傾
斜面（不整地）などの外乱による影響を受けるこ
となく、コンクリート素材料を精度よく計量する
ことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施態様を例示するもので、第
１図は速硬性コンクリートのミキサ車の側面図、
第２図は同要部平面図、第３図は第１図のミキサ
車の機能の説明図、第４図および第５図はそれぞ
れ計量機付近の背面図および側面図、第６図ａ，
ｂはそれぞれロツク機構の説明図である。 １……ミキサ車、２……車枠、３，４……セメ
ント室、５……粗骨材室、６……細骨材室、７…
…水タンク、８，９……混和剤タンク、１６……
計量機、１７……計量容器、２５，２６……ロー
ドセル、３１……計量容器、３４，３５……ロー
ドセル、３９，４０……ロードセル、４２……ス
クリユオーガ、５１……支持枠、５２，５３……
支承部材、５４……可動枠、５５……調整部材、
５８……ジヤツキ手段、５９……調整用ジヤツキ
手段、６０……固縛手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車枠上に搭載されたコンクリート素材料の貯
   蔵容器と、該貯蔵容器からのコンクリート素材料
   が供給手段を介して供給され該コンクリート素材
   料を計量する計量装置と、該計量装置にて計量さ
   れたコンクリート素材料を混練する混練装置と、
   該混練装置にて混練されたコンクリート素材料を
   排出する排出装置とを具備し、前記計量装置が車
   枠上に離脱可能に搭載され、前記計量装置が車枠
   と離脱した状態で計量可能と構成したことを特徴
   とするコンクリート素材料の運搬および混練装
   置。