JPS6226826Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はテープ状記録媒体を使用した磁気記録
再生装置のテープガイドポストに関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点 近年、磁気記録再生装置（以下VTRと称す）
は小型化、高密度化されており、それに対応する
ようにテープも薄膜化、磁性材料の改善等が行な
われ、テープガイドポストにガイドされたテープ
の走行もより正確さが必要とされている。以下に
従来の回転シリンダ型磁気記録再生装置のテープ
ガイドポストについて説明する。第１図は従来の
回転シリンダ型磁気記録再生装置のシリンダを含
むテープ走行系の一部を示す斜視図、第２図は従
来のテープガイドポストを示す斜視図である。第
１図及び第２図において、１は回転する上シリン
ダ、２は固定下シリンダ、３は上シリンダ１に取
り付けられ上シリンダ１と共に回転する磁気ヘツ
ドである。４，５はテープ捩れ方向を規制する傾
斜ポスト、６，７はテープ８をガイドして安定に
走行させるテープガイドポスト、９はテープガイ
ドポスト６のテープ規制鍔６ａに付着した磁性粉
である。以上のように構成された従来の回転シリ
ンダ型磁気記録再生装置のテープガイドポストに
おいて、上シリンダ１に取り付けた磁気ヘツド３
が上シリンダ１の回転に伴ないテープ８の斜め方
向に信号トラツクを形成する。このときテープ８
は傾斜ポスト４，５及びテープガイドポスト６，
７によりしわ、捩りが発生することなくシリンダ
装置の周りに巻き回されて走行する。しかしなが
ら上記のような構成では、テープ８を長時間走行
させるとき、テープ８と磁気ヘツド３との接触に
より削り取られた磁性粉が固定下シリンダ２のリ
ード面及びテープガイドポスト６のテープ規制鍔
６ａの上に付着累積する。付着累積が著しくなる
とテープ走行が変化し、信号トラツクの直線性が
保てず互換性がとれなくなる。

考案の目的 本考案は上記従来の欠点を解消するもので、長
時間のテープ走行時にテープ規制鍔上に磁性粉が
付着累積することのないテープガイドポストを提
供することを目的とする。

考案の構成 上記目的を達成するため、本考案のテープガイ
ドポストは、回転シリンダに取り付けられた磁気
ヘツドがテープ斜め方向に信号トラツクを形成す
るよう構成された磁気記録再生装置のテープガイ
ドポストであつて、テープ巻付部の一部もしくは
その近傍に先端が鋭角な表面形状を持つものであ
る。

実施例の説明 以下、本考案の実施例について、図面に基づい
て説明する。第３図は本考案の第１実施例におけ
るテープガイドポストを示すものである。第３図
において、１１は従来のテープガイドポスト６に
該当するテープガイドポスト、１２はテープ、１
３は鋭角なテープ巻付部１３ａを有する固形物
で、テープガイドポスト１１の前方に一体成形或
いはビス止め等でテープガイドポスト１１に設け
られる。前記固形物１３のテープ巻付部１３ａの
表面はテープガイドポスト１１のテープ規制鍔１
１ａより大きく構成する。

以上のように構成されたテープガイドポストの
動作について説明する。回転シリンダを走行した
テープ１２の磁性面上には磁気ヘツドとの接触に
より削られた磁性粉が残留している。この状態の
テープ１２がテープガイドポスト１１を走行する
とき、テープガイドポスト１１の前方に備えられ
た固形物１３の先端の鋭角なテープ巻付部１３ａ
にてテープ１２の磁性面上に残留している磁性粉
を取り除く。このためテープガイドポスト１１の
テープ規制鍔１１ａ上に磁性粉が付着累積するこ
とはなく、テープ１２の走行は一定に保たれテー
プ損傷、消磁を防止できる。以上のように本実施
例によれば、テープガイドポスト１１の前方に先
端が鋭角なテープ巻付部１３ａを有する固形物１
３を設けることにより、テープガイドポスト１１
のテープ規制鍔１１ａ上に磁性粉が付着累積する
ことがなく、テープ１２の走行は一定に保たれテ
ープ損傷、消磁を防止することができる。

次に本考案の第２実施例について第４図に基づ
き説明する。図において、１４はテープ入側巻付
部の一部表面が先端鋭角なる複数の突起１４ａを
周方向に有する表面形状を持つテープガイドポス
ト、１５は前記表面形状の範囲を切欠いて突起１
４ａの下端部に位置するテープ規制鍔である。１
５ａはテープ規制鍔１５の切欠部である。この第
２実施例において、第１実施例の構成と異なると
ころは、先端が鋭角なテープ巻付部１３ａを有す
る固形物１３の代りに、テープガイドポスト１４
のテープ入側巻付部の表面を先端鋭角なる突起１
４ａを有する表面形状にすることと前記表面形状
に対応してテープ規制鍔１５に切欠部１５ａを設
けたことである。

以上のように構成された第２実施例のテープガ
イドポストの動作を説明する。回転シリンダを走
行したテープ１２の磁性面上には磁気ヘツドとの
接触により削られた磁性粉が残留している。この
状態のテープ１２がテープガイドポスト１４を走
行するとき、テープガイドポスト１４のテープ入
側巻付部に周方向に設けられた先端鋭角な突起１
４ａを有する表面形状の部分で前記テープ１２に
残留する磁性粉を取り除く。取り除かれた磁性粉
はテープ規制鍔１５の切欠部１５ａから下方に排
除されテープ規制鍔１５上には付着累積しない。
以上のように本実施例によれば、テープガイドポ
スト１４のテープ入側の巻付部に先端鋭角な突起
１４ａを周方向に有する表面部を設け、この部分
に対応する部分を切欠いたテープ規制鍔１５を設
けることにより、第１実施例と同様の効果を得る
ことができる。

考案の効果 以上のように本考案によれば、先端が鋭角な表
面形状を有するテープ巻付部を設けることによ
り、テープガイドポストのテープ規制鍔上に磁気
ヘツドとの接触走行により削られテープに残留し
ている磁性粉が付着累積することがなく、テープ
走行を一定に保ち、テープ損傷、消磁を防止する
ことができ、その実用的効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の回転シリンダ型磁気記録再生装
置における回転シリンダを含むテープ走行系の一
部を示す斜視図、第２図は従来のテープガイドポ
ストの斜視図、第３図は本考案の第１実施例にお
けるテープガイドポストの斜視図、第４図は本考
案の第２実施例におけるテープガイドポストの斜
視図である。 １１……テープガイドポスト、１１ａ……テー
プ規制鍔、１２……テープ、１３……固形物、１
３ａ……テープ巻付部、１４……テープガイドポ
スト、１４ａ……突起、１５……テープ規制鍔、
１５ａ……切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転シリンダに取り付けられた磁気ヘツドがテ
   ープ斜め方向に信号トラツクを形成するよう構成
   された磁気記録再生装置のテープガイドポストで
   あつて、テープ巻付部の一部もしくはその近傍に
   先端が鋭角な表面形状を持つテープガイドポス
   ト。