JPS62265391A - 燃料添加剤用鉄酸化物及びその使用方法 - Google Patents

燃料添加剤用鉄酸化物及びその使用方法

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JPS62265391A
JPS62265391A JP10774986A JP10774986A JPS62265391A JP S62265391 A JPS62265391 A JP S62265391A JP 10774986 A JP10774986 A JP 10774986A JP 10774986 A JP10774986 A JP 10774986A JP S62265391 A JPS62265391 A JP S62265391A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、石炭、石油系燃料の添加剤及びその添加剤の
使用方法に関する。
〔従来の技術〕
ボイラ及びガスタービンなどの原動機では運転経費に占
める燃料費の割合が高いため、アスファルトや石油コー
クス、石油化学における残渣油、副生油など石油系低質
燃料の実用化が進められている。これらの燃料は、LN
G、軽質油はもとよシ一般の重油に比べて安価であるば
かシか、発熱量も高く、既設設備の簡単な改造で転用で
きるため、今後需要が大きく伸びることが予想される。
又、ベネズエラ産のオリノコタールと称される高粘度で
S(硫黄)、■(バナジウム) 、Na (ナトリウム
)を多量に含む重質油などもエネルギーの長期的立場か
ら見れば、燃料としての用途が考えられる。
しかし、これらの石油系低質燃料は、軽質油はもとより
一般の重油に比べても(1)固定炭素量が多く揮発分が
少ない、(2;着火温度が高く、又燃焼速度も遅いため
安定した燃焼状態が得られず、燃焼ガス中に多くの未燃
炭素が含まれるなどの欠点がある。
これらの欠点を補う方法として、(1)燃焼用空気を多
くする。(2)石油コークスなどの固形燃料は微粉化し
て燃焼用空気との接触面積を大きくする。(3)アスフ
ァルトやタール類に対しては予熱@度を上げると共に、
噴霧燃焼時の粒子を微細化して接触面積を大きくする。
(4)この目的に合致したバーナを開発するなどの方法
が実施されている。
しかし、これらの改善策は次のような問題点があり、十
分な対策とはいえない。
すなわち、(1)燃焼用空気の増加は、ボイラ効率の低
下のみならず、燃焼ガス中のNOX ’P Sosの生
成を促し、環境汚染や硫酸露点腐食を発生させる。(2
)の微細化は粉砕機の能力に限界があシ、微粉砕するに
は多大の設備費用を要する。
又、(31の予熱温度の上昇はエネルギの消耗につなが
り、(4)のバーナの改良、開発についても容易でなく
、現在のところ完全なものは開発されていない。
以上のような状況に鑑み、従来から助燃剤(燃焼促進剤
)の研究が行われBa、Mn、Co。
Cu 、 Co  などの化合物を燃料中に添加する方
法が採用されている場合があるが、これらの金属類は重
金属類に属し公害上の問題があるほか、経済的でないな
どの欠点がある。
本発明者らはさきに、特願昭60−244155「燃料
添加剤」として鉄酸化物の燃料中への添加によって、燃
焼によって発生する多くの障害を防止する方法を提案し
た。
鉄化合物としては、FeO、Fe3O4、Fe、os 
、FeOOH。
Fe(OH)3、peco3、Fe3O4、FeC1B
 % Fe(NO3)1などの無機のもの、オクチル酸
鉄、ナフテン酸鉄、ステアリン酸鉄、錯酸鉄、蟻酸鉄、
メタクリル酸鉄などの有機系のものに分類され、いずれ
の化合物も高温の燃焼領域では酸化した9、分解する工
程を経て最終的にF′iFe!03粒子として燃焼ガス
中に浮遊するものである◇ 一般に無機系鉄化合物は微粉末状として燃料中へ添加し
、有機系鉄化合物は水浴液や燃料中の溶解した状態で使
用されることが多い。燃料中への分散や燃焼ガス中での
均−分布性などについては、有機系の鉄化合物の方がは
るかに有利であるが高価であるため、安価な石油系低質
燃料を採用しているメリットが少なくなっているのが現
状である。
このような事情から「特願昭60−244155」では
微細な鉄酸化物の使用を提案し、(少なくとも1μm以
下の粒子?:80%以上含むもの)一応の目的は這した
が、昨今では微細で反応性に・富む酸化鉄添加剤の要求
が強く、又、前記゛石油系低質燃料のみならず、石炭燃
料に対しても有効な鉄酸化物の出現が望まれている。
さらにこの種の無機系鉄化合物に要求される性質として
、水溶液や燃料中で均一に分散すると共に、これらを輸
送するポンプ動力が少なくて済み、ポンプ部分及びバー
ナノズルなどに対しても摩耗を起さないものが期待され
ている0〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、長期間連続使用しても運転経費の安い酸化鉄
を使用する際、従来の鉄酸化物を使用した場合の下記の
欠点、すなわち、■水溶液中及び燃料中における均一分
散性の悪さ、■これらに多量の酸化鉄を加えると粘度が
上昇するため、燃料配管への注入時に大きな動力を必要
とすること、■又水溶赦中や燃料中に添加している酸化
鉄が長期間の保管中にその一部分が容器の底部に沈降し
た際、泥状となって固着し再分散させにくいなどの取扱
上の欠点を改善し、更にボイラなどへ従来の酸化鉄を燃
料中へ注入した場合、期待される下記の問題点、すなわ
ち、■燃料の燃焼促進効果の向上、■燃焼ガス中で生成
するNOx発生量の抑制効果め向上、■燃焼排ガス中に
含まれているダストの電気果しん装置(以下EP)での
捕集効率の向上、のさらにボイラ炉内に脱硝用触媒が設
置されている場合はこの触媒機能に悪影411を与えな
いのみならず、機能を向上させるなどの作用機構が十分
でない現状を改善するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、 +11  微細な酸化鉄よりなり、その形状が板状又は
板状の中央部に貫通孔を有する環状であることを特徴と
する燃料添加剤、 (2)  板状及び環状酸化鉄kMg化合物中に混入し
てなることを特徴とする燃料添加剤 及び(3)  板
状又は環状酸化鉄を水スラリ又はオイルスラリとして石
油系及び石炭燃料中に混入することt−特徴とする上記
添加剤の使用方法である。
〔作用〕
+11  酸化鉄の微細化による作用機構の向上酸化鉄
を燃料中に添加する場合、一般に重量含有量によって規
定されることが多いが粒子径が異なると、その表面積や
粒子数に大きな差が生ずることとなる。例えば直径44
μmの酸化鉄粒子の表面積t−1とすれば、同じ重量の
酸化鉄粒子t−20μmに粉砕するとその表面積は12
倍となり、同じく10μmとすると4.4倍、2μmで
22倍、α5μmでは88倍に増大する。又44μmの
酸化鉄粒子数を1とすると、20μmに粉砕したものの
数は11個、10μmでは85m、2Amでは10,6
00個、α5μmにすれば681,000個に達する。
(但しこれらの計算は粒子の形状を球とじた場合) このように酸化鉄を超微粒子にすると、同じ添加重量で
も表面積は勿論、粒子数が飛躍的に増加する。表面積の
増大は酸化鉄表面における化学反応の促進に効果があり
、粒子数の増加は燃焼ガス中に浮遊している未燃炭素と
接触する機会を著しく増加させることとなり、粗粒子の
酸化鉄に比べ物理的に反応機会を増大させることとなる
(2)酸化鉄粒子の形状と作用機構 一般に酸化鉄粒子は超微粒子と称されるものでも、その
形状は針状を呈しているものが多い。このような粒子は
たとえ燃料中に分散剤と共に添加していても輸送時など
の振動が加えられた夕、長期間そのままの状態で保管さ
せて置くと粒子同志が相互にからみ合って粗大粒子を形
成して、容器の底部へ沈殿する現象がある。このように
粒子が相互にからみ合って粗大粒子を形成したものは機
械的に攪拌しても元の微細な粒子に戻ることはなく、終
局的には粗大な酸化鉄粒子を使用していることと同じこ
ととなる。この九め、燃料配管中に沈降したp1燃料ポ
ンプやバーナチップを摩耗損傷させる原因となる。
本発明の酸化鉄粒子は、超微粒子であるため、前述の(
1)の効果に加え、次に示すような極めて有用な作用機
能を示す。
すなわち、酸化鉄粒子が鋭角のない板状を呈しているた
め、燃料中に多量に添加していてもポンプやバーナチッ
プを摩耗させることがない。又粒子同志が相互にからみ
合うことが少ないため、二次的に粗大粒子をつくること
がなく、沈降現象がない上、同一添加量であればその燃
料油の粘度に対する影響が少なく輸送動力が少なくて済
むこととなる。
さらに板状粒子の中央に貫通孔を有する酸化鉄でFi(
以下環状酸化鉄)貫通孔中全燃料が通過することが可能
となるため、前述の板状粒子の作用機能を一段と向上さ
せるほか、燃焼後でも、この貫通孔宇金燃焼ガス成分が
通過するため酸化鉄表面で起る諸種の化学反応が著しく
促進することとなる。
以上の板状、環状酸化鉄粒子は、工技院大阪工業技術試
験所発行の1大工試ニユース′″VO1゜29(198
5)NO,11に記載されている。
第5図及び第6図に本発明の板状及び環状酸化鉄粒子の
、第7図に市販の針状酸化鉄粒子の電子顕微鏡写真を示
した。   − 〔実施例〕 (実施例1) 本発明の板状及び環状酸化鉄を用いた燃料酢加剤の組成
とその特性について述べる。
■ オイルスラリとして使用する場合 本発明の酸化鉄を使用して燃料添加剤を型造する場合の
一例を次に示す。
この組成のものを4枚羽根を有する攪拌機でよく攪拌す
るとオイルスラリーの燃料添加剤となる。このようにし
て人造した本発明の酸化鉄含有のオイルスラリと市販の
他の酸化鉄t″同!添加したオイルスラリ金つくり20
℃における粘度とオイルスラリ中における酸化鉄の安定
度を調査した。安定度の調査はよく攪拌した後、目盛の
あるガラス管に100−とり、1〜3力月間静置して上
澄層の生成量と底部に堆積する酸化鉄量を比較した。第
1表はこの結果を示したもので、比較例の市販酸化鉄t
−含むオイルスラリーの粘度は、仮え酸化鉄が微粒子で
あっても粘度が非常に高くなっており、その取扱いが困
難であることがわかる。この点ではF@3040粒状酸
化物の方が粘度が低い。しかし安定性に乏しく、50日
後その殆んど全部が底部に沈降した。この点、針状の酸
化鉄の安定性は粒状のものに比べるとはるかに良好であ
った。
これに対し、本発明の板状及び環状酸化鉄は粘度が低く
1ケ月間靜置しても粒子の沈降は全く認められず良好な
安定性を示した。
次いで、針状と本発明の酸化鉄を含むスラリーを3力月
間靜置した結果、Cの針状酸化鉄と本発明の酸化鉄スラ
リーから少量の沈降現象が認められたが他の比較例は全
て沈降量が多く安定性に乏しいことが判明した。次いで
5ケ月間静置した本発明の酸化鉄とC及びDの針状酸化
鉄スラリについて、ガラス管の上下を数回(5〜6回)
逆転して沈降した酸化鉄を再分散させて、再び1ケ月静
置したところ、針状の酸化物の沈降現象は早くなり、安
定性に乏しくなっていることが判明した。
これは針状の酸化鉄が微細でおっても、一旦沈降すると
粒子同志が相互にからみ合って見かけ上大きな粒子をつ
くシ、沈降速匣全早くしたためと考えられる。この点板
状及び環状の酸化物はその形状から明らかなようにから
み合うことがなく、長期間安定性を維持することが確認
された。
■ 水スラリとして使用する場合 本発明の酸化鉄を水スラリとして使用する場合の組成例
を次に示す0 オイルスラリーを製造するときと同様よく攪拌した後、
水スラリの粘度及びスラリとしての安定性を針状の酸化
鉄を同量添加し次ものと比較した。比較試験の方法はオ
イルスラリの場合と同様としたが、水スラリの場合は本
発明の酸化鉄スラリの特性が1力月静置後針状のものに
比較して極めて良好であったため、3力月静置及びその
後の再攪拌などの試験は実施しなかった。
第2表は水スラリとして調整し次場合の試験結果を示し
たもので、オイルスラリの場合と同様、スラリ粘度が低
く、1力刀間靜置しても極めて安定であることが判明し
た。特に環状の酸化鉄の水スラリは優れた特性を有して
いることが認められた。
以上の結果から本発明の板状及び環状酸化鉄は、オイル
スラリはもとよシ水スラリ状態にしても燃料添加剤とし
て極めて有望であることが判明した。
第2表 (実施例2) 実施例1の■に示したオイルスラリ組成を用い、本発明
の酸化鉄2W1類と市販の針状酸化鉄の金属材料に対す
る摩耗特性を!i14査した。摩耗特性の調査はそれぞ
れの酸化鉄を含むオイルスラリ中にAt合金鋳物2楕B
 (JIS H5202のAC2AでAt−Cu−81
系)裏の直径80mの4枚羽根のプロペラを浸漬し、−
分間300回転させつつ、200時間連続試験を行った
。その後プロペラを取り出し、試験前後の外観変化と重
量変化から形状の異なる酸化鉄の摩耗特性を評価した。
この試験ではプロペラの回転数を一定としたため、本発
明の酸化鉄を含むオイルスラリ粘度は低く容易に回転し
たが、比較品の針状酸化鉄のオイルスラリ中では同一回
転数を得るのに前者に比べ大きな動力t−要し次ことは
いう迄もない。
第3表は、この結果を示したもので、板状及び環状酸化
鉄を含むオイルスラリではAt合金製のプロペラでも外
観1殆んど形状変化が認められず、グイベラの表面が軽
く研摩されていたにとどまったが、針状酸化鉄のオイル
スラリではプロペラ表面に微細なスリ傷が無数に発生し
次。
このような外観状の相違はプロペラの重量変化にもあら
れれ、本発明の酸化鉄スラリ中で回転させたものの重量
減少は極めて微小であったのに対し、比較品の酸鉄スラ
リ中で回転させ次ものは20倍以上の摩耗量が確認され
た。
第3表 (実施例3) 第1図に本発明の酸化鉄を水スラリとしてボイラ燃料中
へ添加し、燃料の燃焼と共にボイラ炉内へ分散させた例
を示す。燃料は燃料タンク1から配管2t−通シ燃料用
ポンプ3によってボイラ炉4内へI!Ij霧され燃焼す
る。燃焼後の高温ガスはボイラ伝熱管と熱交換を行い、
空気予熱器5t′経て、電気業じん装置6によってガス
中の固形物(ばいじん)を除去し、煙突7から外部へ放
出される。一方、燃焼用の空気は8の位置から空気予熱
器5によって熱又換を行って昇温し、燃焼用空気として
燃料用バーナを通って炉内へ注入される。
本発明の酸化鉄を水スラリ状態で使用する場合は、実施
例1の■に示した化学組成より高濃度の酸化鉄スラリ(
50%)をつくって水スラリタンク13に貯蔵する。一
方、−工業用水貯蔵タンク9から水を配管10を通して
、ポンプ11を経て燃料配管中へ圧入するがその位置は
燃料ポンプ3の前後のいずれでも注入可能なように水ス
ラリ配管12t−2系列設けている。酸化鉄の水スラリ
は貯蔵槽13から配管14を通り、ポンプ15によって
水配管15によって水配管10中へ注入するようになっ
ているので、この注入位置から燃料中へ注入される迄の
配管中には酸化鉄粒子の水スラリか存在していることと
なる。この水スラリ一度は燃料消費量によって、自動的
にボ/グ15及びポンプ11によって制御できるように
なっている。又、ポンプ15から貯水槽9へ酸化鉄粒子
を配管16を用いて送り、貯水槽中にて所定山間の水ス
ラリをつくり、燃料中へ注入することも可能である。
酸化鉄水スラリ貯蔵タンク13内には全党吹込配管17
が付属されてお夕、必要に応じ稼動できる状態となって
いる。
試験条件 ・供試ボイラ:蒸発−4i  i0t/h4    科
:市販CB油(S:2.5%、v: 30ppm。
Na : 20 ppm ) O注入した酸化鉄 に)本発明の超微粒板状酸化鉄(以下五酸化鉄粒子)但
) 本発明の超微粒環状酸化鉄(以下B酸化鉄粒子)(
C)  市販の超微粒針状酸化鉄(以下C酸化鉄粒子)
の)無注入 O性能比較項目 ■ 空気予熱器5出ロ排ガス中のばいじん量とその中に
言まれている未燃炭素量 ■ 電気業じん装置の効率 ■ 空気予熱器5人口の位置における排ガス中の5Os
t% Nox量 第4表は、上記の試験結果を無注入時の測定値を100
としてその比で示したものである。
(尚、酸化鉄Fe104としての燃料学への注入量は1
00 ppmになるように設定したが実際には80〜2
10 ppmの範囲にあつ友。)酸化鉄の注入によって
、ばいじん量及びばいじん中の未燃炭素分が減少しこれ
に伴って、集じん効率が向上しているのが見られる。一
般に電気業じん装置の効率は、ばいじんの電気抵抗値が
10’〜108Ω口程度のものに対して極めて有効に作
用するが、酸化鉄の注入によって、電気抵抗値の大きい
未燃炭素の抵抗値が低下した効果があられれたものと考
えられる。80B、NQxの低下は注入し次酸化鉄が燃
焼炉壁管に付着して、その幅射吸収率を烏め、燃焼領域
の最高温反を低くしたことによって活性化された酸素の
発生量が低下し、S02→S03への酸化及びサーマル
NOxの発生を抑制したものと思われる。
このように酸化鉄の注入は極めて有効な作用を示したが
、特に本発明の板状及び環状酸化鉄の効果は一段と向上
していることが確認された。
この理由は、酸化鉄が微粒子であることとともに、燃料
中へ均一に分散し、板状及び環状形をしているため、ガ
ス成分、燃料成分との接触がよくなシ、又炉壁管に付着
しても、安定した状態で存在して剥離、脱落することが
少なく、長期間に亘って酸化鉄特有の機能を発揮するも
のと考えられる。
第4表 (実施例4) 第2図に本発明の酸化鉄を含むオイルスラリを注入した
ボイラの概要を示す。
アスファルト貯蔵タンク21は流動性を維持するため、
蒸気加熱装置t22t−設置しており、これをボイラへ
導くための配管にも同様の加熱機構をもたせている。ア
スファルトは180へ230℃に加熱され、ポンプ33
によって、ボイラ4中へ注入して燃焼させる。オイルス
ラリは貯蔵タンク24より配管25を通シ、注入ポンプ
26によシ燃料ポンプ33の出口側へ配管27によって
注入される。
ボイラから排出されるガス通路に設けられている空気予
熱器5、電気集じん装置6、煙突7は第1図と同様であ
シ、燃焼用の空気8は空気予熱器5を通過して、燃焼用
空気として燃料の燃焼に使用される。
試験条件 O供試ボイラ:蒸発量1130t/h O燃   科ニアスフアルド(S:12%、V:500
ppm、 Na : 100 ppm ) 70%にC
重油(S:ta%、 v: 63ppm、 Na:17
ppm)30%混合したもの O注入した酸化鉄;実施例3で使用したのと同じ人酸化
鉄粒子、B酸化鉄粒子及びC酸化鉄粒子を用い、下記の
組成のオイルスラリを調合して供試した。
石油系スルホン酸カルシウム       3tツルと
タンモノオレエト          3f酸化鉄  
     579 0性能比較項目:実施例3と同じ 第5表は本実施例の結果を示し念もので、アスファルト
中に酸化鉄を注入してもC重油中へ注入した場合と同様
な効果が得られた。又酸化鉄としては本発明の板状及び
環状のものが従来の針状結晶のものに比べ、さらに良好
であるこ第5茨 (実施例5) 本発明の酸化鉄を石油コークスを燃焼しているボイラに
適用した例を第3図に示す。石油コークス貯蔵タンク3
1から出たコークスはミル32によって所定の粒度に粉
砕され、空気予熱器5を通って加温された空気配管33
を経由してボイラ炉4内へ導入される。一方、C重油貯
蔵タンク37からポンプ38によって、配管39全通し
て同じくボイラ4へ導入される。
酸化鉄を含むオイルスラリは、貯蔵タンク34から定量
ポンプ35によって所定tを配管36全通してC重油配
管39へ注入し、ボイラ炉4内で8から吸引された燃焼
用空気によって、石油コークスとC重油がボイラ炉内で
燃焼するようになっている。ボイラから出た燃焼ガスが
煙突から排出される迄の装置の設備Fi第1図及び第2
図と同様である。
試験条件 O供試ボイラ:蒸発量 Blot/h O燃   科:市販の石油コークス(S:42%、■:
670ppm、Na: 60ppm)60%にC重油(
!9:1.8%、V:40ppm、Na:10ppm)
40チの割合で混合したもの。
O注入した酸化鉄:実施例4で使用し友ものを重油中へ
実施例3と同量注入した。
O性能比較項目:実施例3と同じ 第6表に試験結果を示した。この結果から明らかなよう
に、石油コークスを燃焼するボイラに対しても、本発明
の酸化鉄は極めて優れた性能を発揮した。
尚、本発明の酸化鉄を粉体状で石油コークス粉と混合し
713合についても試験したところ、C重油中へ注入し
た場合とほぼ向等の効果が認められた。ただこの方法で
は酸化鉄粉末の注入it−制御するのが実用上困難であ
る上、粉末の輸送、取扱いなどの点でオイルスラリ状の
ものに比べ劣ることが判明した。
第6表 (実施例6) 本発明の酸化物を重油燃焼ボイラのガス側で発生する腐
食(例えばボイラの過熱器管では燃料灰中に含まれてい
るV、 Na及びS化合物によって加速酸化腐食を受け
、又排ガス中に含まれているS03が空気予熱器などの
低温部へ硫酸となって凝縮付着して構成材料を酸腐食さ
せる)対策として常用されているMg系化合物(’g(
0H)z aMgCOs 、 MgO)中に添加し次場
合の実施例を説明する。
使用し次ボイラ第2図のものと同じもので、アスファル
ト貯蔵タンク21中にC重油を入れ、酸化鉄オイルスラ
リタンク24中に酸化鉄とMg(OH)sの混合オイル
スラリを入れた。酸化鉄オイルスラリーの組成は実施例
4に使用したものを用いMg (0H)z中にF181
03 として重量で2%になるように調整した。Mg(
OH)xはlllLlμmの粒度が全体の80%で残り
の20%はα7〜1.2μmのものである。
又、Mg(OH)sオイルスラリの組成は次の通りであ
る。
この実施例における試験条件は次の通りでおる。
O供試ボイラ:実施例4と同じ O燃   料:C重油(S:18%、V:65ppm。
Na : 17 ppm ) O使用した添加剤の種類 ・添加剤注入量:燃料中のV含有量に対し、Mg/v=
1.5(重量比)の割合いで燃料中へ 注入し次。
O性能調査項目 ボイラ伝熱管上に付着しているデポジットの融点測定 排ガス中のNOx及びso、 iの測定(試験結果) 第7表は6力月間に亘って、供試添加剤を注入した場合
の結果を示したものである。Mg(OH)zのみの注入
では伝熱管上のデポジットの融点は確実に上昇して、デ
ポジット中に言まれている8、V、Na化合物の腐食性
を抑制しているが、注入期間が長くなると排ガス中のH
oxiが増加する欠点がある。この原因は白色のMgO
(Mg(OR)sが加熱されてMgoとなる)が大壁管
表面を覆って白色炉壁管となる念め、輻射吸収熱が減少
してその分燃焼領域が高温状態を維持する結果、サーマ
ルNOxの発生が増加したためである。
これに対し、酸化鉄を含ませておくと、MgOによる白
色化が抑制され、前記現象が抑制されている。特に本発
明の酸化鉄t−含んでいるMg(OR)雪は針状酸化物
添加のものに比べさらに有効であり、添加量が少ないた
めMg(OH)雪のデポジットの融点上昇効果はそのま
ま利用でき、MgOの着色によってサーマルNOxの抑
制を完全に果している。針状酸化鉄に比べ板状や環状酸
化鉄は微細ではあるうえ平板としての機能を有している
九めMgOの着色化に対し、針状のものより有効である
ことが判明した。又SO!発生量に対してもよくその効
果が認められている。
(実施例7) 第4図は本発明の酸化鉄を石炭燃料へ混合させたボイラ
の概要を示したものである。石炭は微粉状となって、ボ
イラ炉内41へ投入されて燃焼し、高温の燃焼ガスは過
熱器42.42’。
42及び再熱器45,45″、節炭器44t−通シ、空
気予熱器5で空気と熱父換を行い、電気業じん装置6を
経て煙突7から外部へ排煙される。
8は燃焼用空気の取入部で空気予熱器5で加熱され石炭
の燃焼用に使用される。ボイラ炉内の49は燃焼ガスの
流れを示し、40は石炭灰の取出し部を示したものであ
る。
試験条件 O供試ボイラ:蒸発量 600 t/hO燃   科:
第8表に示す石炭を使用した。又この石炭の燃焼灰の化
学組成は第9表に示した。
O注入した酸化鉄:実施例3と同じ。但し酸化鉄を添加
する場合には実施例1の水スラリと して石炭粉末に散布し7’(酸化鉄の添加量は300〜
500 ppm (石炭量に対し)の割合となるように
したが、 実際には200〜11000ppの範 囲で6つ九。
・性能比較項目  実施例3と同じ 第10表に試験結果を要約したが、本実施例でも無添加
の場合の測定値を100としその比で示した。この結果
から明らかなように、本発明の酸化鉄は石油系燃料を使
用するボイラの場合同様な効果が認められた。すなわち
針状の酸化鉄を注入しても、石炭の燃焼を促進し排ガス
中の未燃炭素量を少くすると共にBo3.NOxの発生
を抑制し、電気業じん効率を向上させているが、板状及
び環状酸化鉄ではそれらの効果が一段と向上しているの
が認められる。
石炭灰の電気抵抗は一般に高く、石油系燃料灰に比し捕
集しにくいのが普通であるが酸化鉄の注入によって石炭
灰中に抵抗の低い酸化鉄が混入すると共に、酸化鉄の触
媒作用によって排ガス中のSo2がSo、 K酸化され
、これが酸化鉄粉末の表面にのみ付着し、石炭灰の抵抗
値を下け寛気集じん装置の効率を向上させたものと考え
られる。酸化鉄注入によるNOx、 803発生量の低
下は石油系燃料の実施例で述べ次ものと同様な機構によ
るものと考えられる。
第8表     第9表 〔発明の効果〕 本発明は、長期間連続使用しても運転経費の安い酸化鉄
を使用する際、従来の鉄酸化物を使用した場合の下記の
欠点すなわち、■水溶液中及び燃料中における均一分散
性の悪さ、■これらに多量の酸化鉄を加えると粘度が上
昇するため、燃料配管への注入時に大きな動力を必要と
すること、■又水溶液中や燃料中に添加している酸化鉄
が長期間の保管中にその一部分が容器の底部に沈降した
際、泥状となって固着し再分散させにくい、などの取扱
上の欠点を改善する効果を奏し、更にボイラなどへ従来
の酸化鉄を燃料中へ注入した場合、期待される下記の問
題点、すなわち、■燃料の燃焼促進効果の向上、■燃焼
ガス中で生成するNOx発生量の抑制効果の向上、■燃
焼排ガス中に含まれているダストの電気集じん装置での
捕集効率の向上、■さらにボイラ炉内に脱硝用触媒が設
置されている場合はこの触媒機能に悪影I#を与えない
のみならず、機能を向上させるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の実施例において採用したフロ
ーを示す図、第5図へ第7図は酸化鉄結晶の電子顕微鏡
写真で、第5図が本発明で使用する板状結晶、第6図が
同じく環状結晶、第7図が従来の酸化鉄で針状結晶をそ
れぞれ示す。 復代理人  内 1)  明 復代理人  萩 原 亮 − 復代理人  安 西 篤 夫 第5図 第6区

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)微細な酸化鉄よりなり、その形状が板状又は板状
    の中央部に貫通孔を有する環状であることを特徴とする
    燃料添加剤。
  2. (2)板状及び環状酸化鉄をMg化合物中に混入してな
    ることを特徴とする燃料添加剤。
  3. (3)板状又は環状酸化鉄を水スラリ又はオイルスラリ
    として石油系及び石炭燃料中に混入することを特徴とす
    る上記添加剤の使用方法。
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