JPS622608Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シートフイルムを用いてカセツテレ
スのＸ線撮影装置の搬送切換装置に係り、詳しく
は撮影済のシートフイルムをＸ線撮影装置の外部
のフイルム自動現像機等へ排出したり、装置の内
部に設置したレシーブマガジンへ収納するような
選択切換を可能とするＸ線撮影装置の搬送切換装
置に関するものである。

まず、従来のＸ線撮影装置について説明する。
第１図は立位で胸部等を撮影するカセツテレスの
Ｘ線撮影装置の側面からの断面図を示したもので
ある。サプライマガジン１内のＸ線フイルムＦは
給送装置２によつて分離搬送され、Ｖ字型に開い
た圧着装置３に挿入される。

圧着装置３は、前側はフロント板３１の内側に
前側増感紙３２が貼付してあり、固定している。
後側は後側増感紙３３とクツシヨン３４とバツク
板３５とがサンドイツチ状に貼付されて可動の押
圧板となつている。押圧板の下側は可動のストツ
パ板３６によつて支えられている。

上方から落下するようにして挿入されたＸ線フ
イルムＦの前端面はストツパ板３６にあたりフイ
ルム位置が規制される。

ついで押圧用のモータ３７が時計方向に回動す
ると、クランクを介して押圧板は前方に移動し、
前・後側増感紙３２，３３によつてフイルムＦは
圧着される。全面圧着されると、モータ３７は停
止し、Ｘ線管球ＸからのＸ線照射がなされ、胸部
等の撮影がなされる。

撮影が終ると再びモータ３７は回動し、押圧板
は後退する。ここでストツパ板３６は退避して、
撮影をおえたフイルムＦは下方に落下搬出され
る。

落下搬出されたフイルムＦは、開蓋したレシー
ブマガジン５または外部排出路６へ、可動の選択
ガイド４を移動させる（第１図点線位置）と撮影
位置から落下したフイルムＦは、選択ガイド４に
よつて案内されてレシーブマガジン５へ収納され
る。

レシーブマガジン５には開閉蓋が付設され、フ
イルムを収納したのちＸ線撮影装置から取り出す
際は閉蓋し、内部を光密に保持するようになつて
いる。また、レシーブマガジン５へフイルムを供
給するときは開閉蓋が開蓋していることが必要で
ある。従来のＸ線撮影装置にあつては、可動選択
ガイド４の選択とレシーブマガジン５の開閉蓋の
開閉とはそれぞれ別操作となつていた。そして、
レシーブマガジン５の開閉蓋が開蓋していないと
きは、ロツク機構が作動して可動選択ガイド４を
レシーブマガジン５にフイルム収納するように選
択することができない機構となつていた。

本考案は、従来の可動選択ガイドの選択機構
と、レシーブマガジンの開閉蓋の開閉操作機構と
が別機構となつていたのを一体とし、可動選択ガ
イド４を第２図ｂの位置にしたとき以外はレシー
ブマガジン５の遮光蓋を閉じるようにして、操作
を単純とし、不慮の事故を防止することを目的と
したもので、本考案の前記目的は、撮影位置に配
置されたシートフイルムに被写体を透過したＸ線
を照射するＸ線撮影装置において、シートフイル
ムを撮影位置に搬送する第１の搬送手段と、撮影
終了後前記撮影位置からシートフイルムを搬送す
る第２の搬送手段とを設け、この第２の搬送手段
にシートフイルムを装置外に搬送する搬送路およ
び該シートフイルムを収納するレシーブマガジン
に導く搬送路に切換える切換部材を設け、該切換
部材の切換動作に連動して搬送路からマガジンへ
の外光の進入を防止する遮光蓋を開閉することに
より達成することができる。

本考案は、装置外にある切換部材を操作してＸ
線撮影装置から直接現像機へフイルムＦを第２搬
送手段を経由して搬送し、緊急性のない場合は第
２図ｂのように選択ガイド４を移動してレシーブ
マガジン５へ搬送する。

以下、図面によつて詳細な説明を行う。

第２図は本考案の搬送切換機構の一実施例を示
す断面図で、第２図ａは外部排出の選択切換がな
された状態を示し、第２図ｂはレシーブマガジン
への選択切換がなされた状態を示す。

図において、４１ａ，４１ｂ，４１ｃはいずれ
も搬送ローラで、４２ａ，４２ｂ，４２ｃ，４２
ｄは固定ガイド板である。

４３は切換レバーで、Ｘ線撮影装置外に居て操
作によつて左右に揺動可能となつている。切換レ
バー４３の揺動軸４４には駆動レバー４５が固定
されている。したがつて切換レバー４３の操作に
よつて駆動レバー４５は左右に揺動する。駆動レ
バー４５の中間部では左右に摺動する移動ガイド
板４６が係合し、駆動レバー４５の先端部では、
同じく左右に摺動するシヤツタ４７が係合してい
る。

いま切換レバー４３の操作によつて、駆動レバ
ー４５が左側に傾いた状態にあるときは、第２図
ａ示の如く移動ガイド板４６は左に移動し、シヤ
ツタ４７も左に移動して、レシーブマガジン５に
対してシヤツタ４７は遮光する。これにより固定
ガイド４２ｂ上を移動するフイルムのマガジン側
よりの曝光を阻止することができる。

撮影済のフイルムはＡ方向より落下搬送され、
搬送ローラ４１ａで挾着搬送され、移動ガイド板
４６の上面と固定ガイド板４２ｂ，４２ｃとの間
を誘導され、搬送ローラ４１ｃに挾着搬送され
て、Ｂ方向のフイルム自動現像装置等へと外部排
出される。

つぎに切換レバー４３を操作して、駆動レバー
４５を右側に傾いた状態に切換えると、第２図ｂ
に示すように移動ガイド板４６は右に移動し、シ
ヤツタ４７も右に移動して、レシーブマガジン５
は開口状態となる。

Ａ方向より落下搬送された撮影済のフイルム
は、移動ガイド板４６の下面と固定ガイド板４２
ａとの間を誘導され、搬送ローラ４１ｂで挾着搬
送されたのち、フイルム先端をガイド板４２ｄに
誘導されて、開口部４９からＣ方向のレシーブマ
ガジン５内へ搬送・収納される。

以上説明したように、切換レバー４３の操作に
よつてフイルムの搬送方向は２方向に切換えら
れ、これと同時に遮光用シヤツタの開閉を行うよ
うにしたもので、本考案は機構が簡単で、操作を
単純化し、かつ安全性を保持する効果が生じた。

なお本実施例では、シヤツタ４７は機構部に新
たに設けたが、もとよりレシーブマガジン５の開
閉蓋を移動させてこれをシヤツタとして使用する
ことも可能で、かかる構造も本考案に含まれるも
のである。また切換レバー４３の切換中間点に於
ては別に電気接点等を設けてＸ線撮影装置が電気
的に作動しないようにすることも安全性を保持す
る上で有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図はＸ線撮影装置の側面からの断面図で、
第２図は本考案の搬送切換装置の一実施例の断面
図を示したもので、ａ，ｂはそれぞれ異なる切換
状態を示したものである。 ３……圧着装置、４……選択ガイド、５……レ
シーブマガジン、６……外部搬出路、４１……搬
送ローラ、４２……固定ガイド板、４３……切換
レバー、４６……移動ガイド板、４７……シヤツ
タ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 撮影位置に配置されたシートフイルムに被写体
   を透過したＸ線を照射するＸ線撮影装置におい
   て、シートフイルムを撮影位置に搬送する第１の
   搬送手段と、撮影終了後前記撮影位置からシート
   フイルムを搬送する第２の搬送手段とを設け、こ
   の第２の搬送手段にシートフイルムを装置外に搬
   送する搬送路および該シートフイルムを収納する
   レシーブマガジンに導く搬送路に切換える切換部
   材を設け、該切換部材の切換動作に連動して搬送
   路からマガジンへの外光の進入を防止する遮光蓋
   を開閉することを特徴とする搬送切換装置。