JPS62256999A

JPS62256999A - 耐摩耗性に優れた摺接部材の製造法

Info

Publication number: JPS62256999A
Application number: JP9853986A
Authority: JP
Inventors: Koji Tarumoto; 樽本　浩次; Tsutomu Shimizu; 勉清水; Satoshi Nanba; 智南場
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1986-04-28
Filing date: 1986-04-28
Publication date: 1987-11-09

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、自動車用エンジンのシリンダ壁をはじめ各種
機械部品の摺接部材に適用されるセラミック溶射被膜の
耐摩耗性改善技術に関するしので、このうちとくに爆発
溶射法で施工された溶射波膜の改善に関する。

（従来技術）セラミック被膜を形成する溶射法には、ガス溶射法、プ
ラズマ溶射法、爆発溶射法等がある。爆発溶射法は、ア
セチレンと酸素との混合ガスの爆発によって生じる高速
燃焼エネルギーを利用して、超硬質の粉末材料をコーテ
ィングできる溶射法である。

爆発溶射法は、プラズマ溶射法やガス溶射法と比較した
場合、周知のように、溶射粉末の飛行速度が非常に早い
という特徴を有しており、得られた被膜は密着性にすぐ
れ、溶射層の組織はボアがなく緻密であり、気孔率も低
い。したがって、上記能の溶射法よりもすぐれた表面粗
度をもつ仕上げ而が得られ耐摩耗性にすぐれている。と
ころで、油潤滑下で使用される摺接部材の場合、摺動面
の油保持性、油拡散性が耐摩耗性に対して大きな影響を
及ぼす重要な因子となる。しかし、爆発溶射法で施工さ
れた溶射層はボアのない非常に緻密な組織を有するが故
に、油保持性に乏しい。

（発明の目的）本発明の目的は、爆発溶射法の利点を生かしつつｉｔｌ
保持性に優れた溶射摺接面を何する摺接部材の製造法を
提供ずろことである。

（発明の構成）本発明に係る耐摩耗性に優れた摺接部材の製造法は、摺
接部（４の摺接面に、金属粒子を分散含何したセラミッ
ク）獄合層を爆発溶射法により形成し、次に、このセラ
ミ・ｌり複合層を研磨加工し、次に、電解法により、セ
ラミック複合層の表面に露出した金属粒子を選択溶解仕
しめることによって油保持用凹部を形成せしめることを
特徴とする。

（発明の効果）爆発溶射法で形成したセラミック溶射層は組織が緻密で
あり、耐摩耗性、耐久性が良い。

セラミック溶射層表面に露出した金属質を溶解除去し、
摺動画に油保持凹部（オイルポケット）を設けろことに
よって油膜切れか防止でき耐摩耗潤滑性が向−ヒすると
ともに、金属質（特に摺動相手オ）の摩耗、溶岩が防止
できる。

（実施例）以下、添付の図面を参照して、本発明の詳細な説明する
。

第１図（ａ）　−（ｄ）に、摺接部材の摺接面に溶射、
腎を形成する］二程を順次示す。

まず、母材となる鉄系、或いは非鉄金属系等の被加工物
ＩＭ接部材）の表面を脱脂洗浄した後、第１図（ａ）に
示すように、肢処理面に対してノヨットブラスト処理を
施す（溶射前の粗面化処理）。

次に、第１図（ｂ）に示すように、溶射材料として、Ｎ
ｉ−Ｃｒ合金粉末２０％とＣｒ５Ｃｔ粉末８０％の組成
を有ずろ曳合セラミック扮宋（拉径約５〜３２μ）を使
用し、市販の爆発溶射機２により、被加工物ｌの摺接面
に、１００μ以上の膜厚の溶射層３を形成する。ここに
、Ｎｉ−Ｃｒ合金粉末は、多くの場合セラミック溶射層
の強度向上を目的としバインダーとして適宜添加される
ものである。

溶射層３は、第２図（ａ）に示すように、Ｃｒ３Ｃ２セ
ラミック石３ａ中にＮｉＣｒの金属粒子３ｂ。

３ｂ、・が分散した分散層である。

次に、ダイヤモンド砥石（＃２００→＃４００−＃１０
００）を使用して研磨加工を行い、表面ｍさ０．２Ｒａ
以下に仕上げる。（第２図（ｂ）参照）。

次に、第１図（ｄ）に示すように、被加工物１を電極４
と共に電解槽５の硫酸・１〜３ｇ／ｉ２および無水クロ
ム酸　１００〜２５０ｇ／４の組成比を有する電解液６
中で、浴温；常温〜５０°Ｃ，電流密度：　５〜Ｉ　Ｏ
Ａ／ｃｍ”の電解条件にて５〜２０分電解処理して完了
ずろ。この処理により、溶射層３の表面に露出した金属
質３　ｂ、　３　ｂ、・・・は、溶解除去され、凹部７
，７．・・・が形成される（第２図（ｃ）参照）。なお
、電解処理を行ってもセラミック部分３ａは侵されない
ため、表面粗度はそのま＼保ｆこれろ。

なお、複合セラミック材料のセラミック成分としては、
Ｗ　Ｃ、Ｓ　ｌ　３　Ｎ　ａ等を用いてもよい。また、
金属成分としても、ニッケル、クロム等を用いてもよい
。

表に、上記の製造法を用いた試験片の表面あらさと得ら
れた凹部深さを示す。試験片は、いずれもＣｒｔＣ＊　
（８０％）＋Ｎ＋　　Ｃｒ合金（２０％）の組成の）１
合セラミックオ料を用いて溶射層を形成し、ダイアモン
ド砥石（＃１ＯＯＯ）で研磨仕上を行った乙のであり、
その表面Ｉｔさは、０．１１〜０．２０ｒｔａの範囲に
ある。表の従来品は、以上の処理まで行ったしのである
。表の本発明品（１）、（２）、（３）、（４）は、こ
のように製造した試験片にそれぞれ５Δ／ｃｍ’Ｘ５分
、ｌＯΔ／ｃｌＴ’Ｘ５分、１０　Ａ／ｃｍ”ｘ　ｌ　
０分、Ｉ　ＯＡ／ｃｍ’Ｘ　２０分の電解処理を行った
ものである。

第３図と第４図に、それぞれ、本発明品（１）と従来品
の表面あらさ測定結果の代表例を示す。

表および第３図と第４図のデータより、本発明品の場合
には表面がポーラス化され、明らかに、オイル保持用凹
部７，７．・・・が形成されていることがわかる。

以下余白次に、以上のように製作した１ｊ−１接部材の耐摩耗性
を、第５図（ａ）に示すように、回転式摩耗試験機（ピ
ンディスク摩耗試験機）を使用し油溜滑下て評（＋Ｉｌ
ｉ　Ｉ、た。試験片２１は、第５図（ｂ）に示ずφ２０
０．１＋５のディスクである。この試験機では試験片２
１を周速２０ｍ／ｓて回転しつつ、ｌＱｋｇの押付荷重
２２を、試験片２１に接するピン（第５図（ｃ）、（ｄ
）参照）２３に３０分間加える。ピン２３の材質は、合
金鋳鉄（Ｃ・３．５（以下、重量％）、Ｓｉ：２．３、
Ｍｎ：Ｏ，−１、Ｉ’：０．２、Ｓ：０．０２、Ｃｒ：
０．５、Ｃｕ：１．ＯｌＭｏ：１．５、Ｎｉ：１．０１
Ｍｇ：　Ｏ、ＯＬ、■、０２、Ｆｅ：残）をチル処理し
たしのである。第５図（ｄ）に示すように、ピン２３の
摺動画２３ａは半円状である。潤滑のために、エンノン
オイル１ＯＷ４０と灯油をｌ：９で混合した油を０．５
ｃｃ給浦する。試験は、各試験片について３回行われた
。

表に示すように本発明を施工することによって耐摩耗性
は確実に向上していることがわかる。すなわち、本発明
品（＋　）、（２）、（３）、（４）のディスク面の損
傷は小さく、ピンの摩耗量は７５μ以下であり、焼付は
生じなかった。一方、従来品のディスク面の損傷は大き
く、ピンの摩耗■は１５０μ以上であり、焼付けが生じ
た。

なお、本発明を実施する場合なるべく低電流密度で処理
することが望ましい。本実施例で示す範囲（ＩＯＡ／ｃ
ｍ”）を越えると、溶射層全体が破壊され層が脱落して
しまうからである。低電流密度で弱電解することにより
、表面をあらすことなくＮｉ、　Ｃｒ等の金属成分のみ
を選択的に溶解させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）　−（ｄ）は、本発明の実施例の製造工程
を順次示す図である。第２　（ａ）　−（ｃ）は、本発明に係る製造法におけ
る摺接部材の断面の変化を順次示す図である。第３図と第４図は、それぞれ、本発明法による試験片と
従来法による試験片の表面粗さの測定結果の一例のチャ
ートである。第５図（ａ）　−（ｄ）は、それぞれ、摩耗試験を説明
するための図である。１・・・母材、　　　　　　２・・・爆発溶射機、３・
・・溶射層（セラミック複合層）、３ａ・・・セラミッ
ク部分、３　ｂ、　３　ｂ、・・・・・・金属粒子、６・・・電
解液、　　　　　７．７．・・・・・凹部。特許出願人　　　　　　マツダ株式会社代　　理　　人
　弁理士　前出　葆ほか２名喀１■ （ａ）　　　　　　　ショットフ゛ラスト井 ↓ （ｂ）　　　溶射、ｆ形式％式％

Claims

【特許請求の範囲】

（１）摺接部材の摺接面に、金属粒子を分散含有したセ
ラミック複合層を爆発溶射法により形成し、次に、このセラミック複合層を研磨加工し、次に、電解
法により、セラミック複合層の表面に露出した金属粒子
を選択溶解せしめることによって油保持用凹部を形成せ
しめることを特徴とする耐摩耗性に優れた摺接部材の製
造法。