JPS6224949Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、通信機器、交換機等に使用される接
続用コネクタに関する。

従来、この種の接続用コネクタは、コネクタピ
ン１１を埋設したコネクタ台１０と、該コネクタ
台１０に外装する金属カバー１２と、ケーブル１
７を固定するケーブル固定用金具１４，１５とか
ら構成される。この従来のコネクタは、コネクタ
台１０に対する金属カバー１２の装着にネジ１３
ａ，１３ｂを用い、又、ケーブル固定用金具１
４，１５の装着にネジ１５を用いている。そのた
め、組立て、保守等にドライバを必要とすると共
に、作業に手間がかかる欠点があつた。

本考案は斯かる欠点に鑑みてなされたもので、
コネクタカバーとケーブルクランプとを各々着脱
自在の嵌合部を有する二分割構造とすると共に、
コネクタ台とコネクタカバー及びコネクタカバー
とケーブルクランプを、各々凹凸部を設けて係合
又は嵌合せしめることにより、各部でのロツクを
これら嵌合部及び凹凸部にて行なう構成として、
ネジ類を使用せずに組立てができ、そのため、組
立て及び保守に工具を要せず、従つて作業に手間
のかからない接続用コネクタを提供することを目
的とする。

即ち、本考案は、コネクタピンを埋設して成る
コネクタ台と、着脱自在の嵌合部を設けて縦方向
に二分割して成るコネクタカバーと、着脱自在の
嵌合部を設けて縦方向に二分割して成るケーブル
クランプとから成り、上記コネクタ台外周壁適所
と、上記コネクタカバーの対応する内周壁とに相
互に係合してコネクタカバーの抜けを係止する係
合用凹凸部を設け、且つ、上記コネクタカバーの
上端部と上記ケーブルクランプ下端部とに、断面
台形状の凹凸部をケーブルクランプが摺動自在に
コネクタカバーと嵌合するよう形成し、更に、上
記ケーブルクランプを、その嵌合部に複数の係止
部を連設して、嵌合深さを可変として成るもので
ある。

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第２図は本考案接続用コネクタの一実施例を示
す分解斜視図、第３図は上記実施例においてコネ
クタ台とコネクタカバーを組立てた状態を示す斜
視図である。

これらの図に示す本考案コネクタは、コネクタ
台１と、着脱自在に二分割して設けられ、該コネ
クタ台１に外装されるコネクタカバー２，３と、
着脱自在に二分割され、上記コネクタカバー２，
３に取付けられてケーブルを保持するケーブルク
ランプ４，５とから構成される。

コネクタ台１は、コネクタピン１１を埋して成
り、且つ、その外周壁には、後述するコネクタカ
バー２，３とその係合用凹凸部の一方として、凹
溝１ａが設けてある。この凹溝１ａは、対向する
二辺に、コネクタの挿脱方向と直角となるように
設けてある。

コネクタカバー２，３は、二分割され、嵌合部
を除き略同一の構造となつている。その内部は、
上記コネクタ台１ａの外形と一致する形状となつ
ており、内周壁の上記コネクタ台凹溝１ａと対応
する位置に、これに係合する凸部２ａ，３ａが設
けてある。これらの凹溝１ａと凸部２ａ，３ａと
の係合により、コネクタ台１に外装されたコネク
タカバー２，３の抜けが阻止される。

又、コネクタカバー２，３の周壁対向部には嵌
合部として外向き突起２ｂと内向き突起３ｂとが
設けてある。これらの突起２ｂ，３ｂは、共に横
断面が三角形状となつており、外向き突起２ｂが
内向き突起３ｂに挾まれて係止されて嵌合する。
なお、内向き突起３ｂの外側には、係止を外す分
解用フツク３ｅが設けてある。

更に、このコネクタカバー２，３の上端部に
は、後述するケーブルクランプ４，５と嵌合する
断面台形状の凸部２ｃ，３ｃが設けてある。この
台形状凸部２ｃ，３ｃは、一方の側端から他方の
側端まで連続して設けられ、後述するケーブルク
ランプ４，５と摺動自在に嵌合し得る。

ケーブルクランプ４，５は、上記コネクタカバ
ー２，３と同様に二分割され、嵌合部を除き略同
一の構造となつている。その内側には、各々半円
筒状に凹部を設けてケーブル固定部４ｄ，５ｄが
設けてある。

又、ケーブルクランプ４，５の対向部には、嵌
合部として外向き突起４ｂと内向き突起５ｂとが
設けてある。これらの突起４ｂ，５ｂは、共に断
面が三角形状となつており、外向き突起４ｂが内
向き突起５ｂに挾まれて係止されて嵌合する。こ
こで、外向き突起４ｂは、複数個（本実施例では
３個）連設されており、内向き突起５ｂの係合位
置により嵌合深さを可変としたものである。な
お、内向き突起５ｂの外側には、係止を解除する
分解用フツク５ｅが設けてある。

更に、このケーブルクランプ４，５の下端部に
は、上記コネクタカバー４，５の台形状凸部と摺
動嵌合する台形状凹溝４ｃ，５ｃが設けてある。

斯かる構成において、本考案コネクタの組立て
を説明する。

組立ては、まず、コネクタ台１にコネクタカバ
ー２と３を矢印A₁，A₂の方向で嵌合させる。こ
のとき、コネクタ台１の凹溝１ａとコネクタカバ
ー２，３の内側の凸部２ａ，３ａとを係合し、さ
らに、左コネクタカバー２の外向き突起２ｂと右
コネクタカバー３の内向き突起３ｂとによりコネ
クタカバーを固定する。この凹溝１ａと凸部２
ａ，３ａの組合せによりコネクタ挿脱時の上下方
向の力に耐える。なお、このコネクタカバー２，
３を取り外すときは、分解用フツク３ｅを操作す
ることにより容易に行なえる。第３図は、ここま
で組立てられた状態を示す。なお、図において１
６は、コネクタ台とコネクタカバーを組立ててな
るもので、以下これを本体と称する。

次に、コネクタ本体１６に、矢印A₃，A₄の方
向にケーブルクランプ４，５を取付ける。このと
き、本体１６の台形状凸部１６ｃ（コネクタカバ
ー２，３の台形状凸部２ｃ，３ｃと同じ）に、ケ
ーブルクランプ４，５の台形状凹溝４ｃ，５ｃを
摺動嵌合せしめ、コネクタ台１に接続されている
ケーブル１７をケーブル固定部４ｄ，５ｄにて挾
持固定する。なお、この際、左ケーブルクランプ
４のノコギリ状の外向き突起４ｂの適当な段に、
右ケーブルクランプ５の内向き突起５ｂを係合せ
しめることにより、ケーブル１７の太さに適合し
たクランプが行なえる。又、このケーブルクラン
プ４，５を取り外す場合は、コネクタカバーと同
様にケーブルクランプ５の分解用フツク５ｅを操
作することにより容易に行なえる。

以上説明したように本考案は、コネクタカバー
とケーブルクランプとを各々着脱自在の嵌合を有
する二分割構造とすると共に、コネクタ台とコネ
クタカバー及びコネクタカバーとケーブルクラン
プを、各々凹凸部を設けて係合又は嵌合せしめる
ことにより、各部でのロツクをこれら嵌合部及び
凹凸部にて行なう構成としたことにより、ネジ
類、組立工具類を使用せずに接続コネクタの能率
的な組立て保守が容易に行なえるという効果を提
供する。またコネクタカバー部およびケーブルク
ランプ部に金属を使用しなくて済むことから、電
源コネクタなどに使用した場合においてもケーブ
ルの線材被覆の捲れなどによつて起こる感電防止
効果も得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の接続用コネクタを示す分解斜視
図、第２図は本考案接続用コネクタの一実施例を
示す分解斜視図、第３図は上記実施例においてコ
ネクタ台とコネクタカバーを組立てた状態を示す
斜視図である。 １……コネクタ台、１ａ……凹溝、２，３……
コネクタカバー、２ａ，３ａ……凸部、２ｂ……
外向き突起、３ｂ……内向き突起、２ｃ，３ｃ…
…台形状凸部、３ｅ……分解用フツク、４，５…
…ケーブルクランプ、４ｂ……外向き突起、５ｂ
……内向き突起、４ｃ，５ｃ……台形状凹溝、４
ｄ，５ｄ……ケーブル固定部、５ｅ……分解用フ
ツク、１１……コネクタピン、１６……本体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 コネクタピンを埋設して成るコネクタ台と、着
   脱自在の嵌合部を設けて縦方向に二分割して成る
   コネクタカバーと、着脱自在の嵌合部を設けて縦
   方向に二分割して成るケーブルクランプとから成
   り、 上記コネクタ台外周壁適所と、上記コネクタカ
   バーの対応する内周壁とに相互に係合してコネク
   タカバーの抜けを係止する係合用凹凸部を設け、 且つ、上記コネクタカバーの上端部と上記ケー
   ブルクランプ下端部とに、断面台形状の凹凸部を
   ケーブルクランプが摺動自在にコネクタカバーと
   嵌合するよう形成し、 更に、上記ケーブルクランプを、その嵌合部に
   複数の係止部を連設して、嵌合深さを可変として
   成ることを特徴とする接続用コネクタ。