JPS6223588A - スクロ−ル圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明はスクロール圧縮機の圧縮機構部に係り、特に、
運転圧力比が大きく変化する空調機や冷凍機に好適な吐
出バイパス機構を備えたスクロール圧縮機に関するもの
である。

〔発明の背景〕

スクロール圧縮機のラップ先端部の軸方向シール性を向
上させる方式として、従来、実開昭５７−９２及び実開
昭５７−８３２９３等が提案されているが、これらの方
式は、双方向にシール性を有し、設計圧力比運転の時は
漏れを減少させて効率を向上させる長所を持つ反面、圧
縮室内が過圧縮状態になっても、その圧縮ガスは逃げら
れないため、低圧力比における動力損失の増加は解消で
きずスクロール圧縮機の問題点とされていた。

この問題点を改善するものとして、特開昭５７−１３７
６７７に開示されたバイパス弁方式が提案されているが
、過圧縮防止の方式としては効果があるが、この方式は
、本来弁機構を必要としないスクロール圧縮機の特徴を
阻害するのみならず、弁機構の付加によシ信頼性が低下
する要因となる等の問題点を有していた。

〔発明の目的〕

本発明は上記問題点に鑑みて発明されたもので、一定容
積比形のスクロール圧縮機の問題点である設計圧力比以
下の運転で発生する過圧縮を緩和すると同時に、過圧縮
以外の圧縮室のシール性は損なわず、広い圧力比範囲に
且つて効率の良い運転が出来るスクロール圧縮機を提供
することを目的とする。

〔発明の概要〕

本発明は上記目的を達成するため、スクロールラップの
軸方向先端部にラップ曲線に沿って溝を設け、この溝に
シール部材を嵌装し、このシール部材は、ラップを挾ん
で背中合せの密閉空間の間で、内側の密閉空間から外側
の圧縮室−・の流れは阻止し、外側の密閉を間から内側
の密閉空間への流れを許容する一方向性／−シル手段設
けてなる構成を有し、圧縮室が過圧縮の状態になれば、
最内室に圧力を逃がし過圧縮を緩和し、また圧縮室が過
圧縮を生じない運転時はスクロールラップ先端をシール
する特徴を有する。

〔発明の実施例〕

以下本発明の一実施例を第１図乃至第５図を参照して説
明する。

第１図に示すスクロール圧縮機は、密閉容器１内に、圧
縮機部２と電動機部３が収納されている。圧縮機部２は
固定スクロール部材４と旋回スクロール部材５を互に噛
合せて圧縮室（密閉空間）９が形成される。固定スクロ
ール部材４け、円板状の鏡板４ａと、これに直立しイン
ポリウド曲線あるいけこれに近似の曲線に形成されたラ
ップ４ｂとからなり、その中心部に吐出口１０、外周部
に吸入ロアを備えている。旋回スクロール部材５け円板
状の鏡板５ａと、これに直立し、固定スクロールのラッ
プと同一形状に形成されたラップ５ｂと、鏡板の反ラツ
プ面に形成されたボス５Ｃとからなっている。フレーム
１１は中央部に軸受部１１ａを形成し、この軸受部に回
転軸１４が支承され、回転軸先端の偏心軸＋４ａは、上
記ポス５ＣＫ旋回運動が可能なように挿入されている。

またフレーム１１には固定スクロール部材４が複数本の
ボルトによって固定され、旋回スクロール部材５はオル
ダムリングおよびオルダムキーよりなるオルダム機構１
２によってフレーム１１に支承され、旋回スクロール部
材５け固定スクロール部材４に対して、自転しないで旋
回運動をするように形成されている。回転軸１４には下
部に電動機部３を直結している。

固定スクロール部材４の吸入ロアには密閉容器１を貫通
して吸入管１７が接続され、前記吐出口１０が開口する
吐出室１ａは通路１８ａ、１８ｂを介して下部室１ｂと
連通し、更に密閉容器１を貫通する吐出管１９に連通し
ている。

定の両スクロール部材で形成される複数の圧縮室９内の
ガス圧によるスラスト方向のガス力（この力は、旋回ス
クロール部材５を下方に押し下げようとする離反力とな
る。）に対抗するため吸入圧力（低圧側圧力）と吐出圧
力の中間の圧力が作用する。この中間圧力の設定は旋回
スクロール５の鏡板５ａに細孔（図示せず）を設け、こ
の細孔を介してスクロール内部のガスを背圧室２０に導
き、旋回スクロールの背面にガスを作用させて行う回転
軸１４及び偏心軸１４ａＶＣけ各軸受部へ給油を行うた
めの給油孔（図示せず）が回転軸１４の下端に突出した
給油管＋４ｂから偏心軸１４ａのと端面まで穿設され、
給油管１４ｂけ密閉容器１底部の潤滑油６内に浸漬され
ている。

上記構造のスクロール圧縮機は、電動機３を直結した回
転軸１４の回転により、偏心軸１４ａが偏心回転するこ
とにより、ボス５Ｃを介し、旋回スクロール部材５は旋
回運動をする。この旋回運動により、圧縮室９は次第に
中心に移動して容積が減少する。低温低圧の冷媒ガスは
吸入管１７から吸入ロアを経て固定スクロール内の外周
部の吸入室８に入り、上記のように圧縮されて圧力を高
め中央の吐出口１０から吐出室１ａに吐出される。この
高温・高圧の冷媒ガスは通路１８ａ、１８ｂを介し下部
室１ｂに流入し、次いで吐出管１９から外部へ吐出され
る。

固定スクロール４のラップ４ｂ及び旋回スクロール５の
ラップ５ｂの軸方向の先端には同形のシール部材２１が
配設されている。第２図に旋回スクロールのシール部材
の配置状態を示す。ラップ５ｂの先端には、渦巻き状の
ラップに沿った溝２５がラップ巻終９部を除いてラップ
のはソ全範囲にわたシ設けられている。

溝２５内ＶＣは巾が溝巾よシや＼狭いシール部材２１が
挿入されている。このシール部材２１け渦巻きの巻始め
よりはソ１巻の範囲に一方向性シール手段が設けられて
いる。一方行状シール手段を設けたシール部材の詳細構
造を第３図に示す。図示の様に、渦巻状の７一ル部材２
１の、巻始めよりはソ１巻範囲には内周面と下面に両面
を互いに連通ずる複数個の切欠通路２１ａと２１ｂが設
けられている。第４図は固定スクロールに設置されるシ
ール部材を示す。

図示のように、固定スクロール４（吸入室８より内方の
みを示す）のラップ４ｂの先端部には、渦巻き状のラッ
プに添った溝２４が、巻終り部分の溝２４にシール部材
２１が配設されている。また図示は、旋回スクロールの
ラップ５ｂと組合せた状態を示している。尚旋回スクロ
ールのラップ５ｂの先端も前述の通り同様の構造とする
。第５図はラップ部の断面を示し、（ａ）図はラップ先
端部のシール部材を介し背中合せの圧縮室が連通してい
る状態を示し、（ｂ）図はシール部材が背中合せの圧縮
室間をシールしている状態を示す。

第４図で圧縮室９ａ、９ｂが過圧、縮の状態になってい
る時すなわち圧縮室９ａおよび９ｂの圧力（Ｐｃ）が吐
出ボートに連通ずる最内室３０の圧力（Ｐｄ）より高い
時はシール部材２１け第５図（ａ）で示されるように、
外側から内側へ押されて溝の内周側へ片寄る。そして圧
縮室９ａ、９ｂのガスは溝２５．２４、シール部材の切
欠通路２１ｂ、２１ａを通って最内室３０へ抜け、吐出
ボート１０から吐出室へ抜ける。従って圧縮室９ａ、９
ｂの過圧縮は緩和され、低圧力比における圧縮機の効率
が向上する。一方圧縮室９ａ、９ｂの圧力（Ｐｃ）カ；
溌内富９０の千カ（Ｐｄ　）　　よりイ氏い時はシール
部材２１は第５図（ｂ）で示されるように、内側から外
側へ押されて溝２５．２４の外周側へ片寄ってシール部
材の外周面は溝２５．２４の内周面に密着してすき間は
なくなる。従って圧縮室９ａ　、９ｂと最内室３０け完
全にシールされる。すなわち高圧力比運転の時は最内室
３０から圧縮室９ａ、９ｂヘガスが逆流することはない
。

シール部材２１をある程度柔軟性のある材料で形成する
ことによって、圧縮室の圧力が吐出圧力よυ高い部分だ
けシール部材が内周側へ片寄るようにすることができ、
過圧縮の部分の圧力のみを逃がし、その他の部分のシー
ル性は損なわないようにできるから、圧縮機の効率に悪
影響を及ぼすことはない。

上記実施例は、シール部材２１けスクロールラップのは
ソ全長範囲に設け、このシール部材に一方向性シール手
段を、通常運転で過圧縮の発生し易い圧縮室の範囲に、
即ち、ラップ巻始めから約１巻（１周）範囲にのみ設け
た例を示したが、勿論、シール部材全長にわたり一方向
性シール手段を設けてもよい。

第６図、第７図は他の実施例上水し、この実施例は前記
実施例に示す一方向性シール手段を設けたシール部材を
、固定及び旋回スクロールラップの内周側の１巻範凹に
のみ設け、それより外周側は従来と同様ラップのみでシ
ールする構造１ｃ　すっている。そのためシール部材２
６を装着する溝２４’、２５’の設けられた部分のラッ
プ４ｂ　、５ｂの先端のギャップ４ｄ　、５ｄは大きく
し、シール部材のないラップ４　ｂｌ　、　５　ｂ’の
先端のギャップ＋ｄ／、５ｄ′は小さくしている。通常
の運転で過圧縮が生じるのは最内室のみであるから本実
施例でも十分な過圧縮防止の作用効果が得られる。

第８図はシール部材の断面形状の異なる他の実施例を示
す。第５図と同様（ａ）図はシール部材が連通状態を示
し、（ｂ）図はシール状態を示す。図において、固定ス
クロールのラップ４ｂおよび旋回スクロールのラップ５
ｂの先端には第１の実施例と同様にラップに沿って溝２
４および２５が設けてあり、この溝にはシール部材３１
が埋め込まれている。シール部材３１に設けられる一方
向性シール手段とＬ２ては例えば図に示すような断面形
状にして、内周側にはたわみ易く、外周側にはたわみに
くい舌片３１ａを設けた形状にしである。このようにす
ると、今、過圧縮を起こしている圧縮室９　ａ’　、　
９ｂ’　テｔｔＰｃ＞Ｐｄ　トナリ、シー　ｐｖ　部材
ＶＣＵ外周側から内周側へ向けて差圧による力がかかる
。こノ時シール部材３１は（ａ）図のように舌片３１ａ
がたわんで先端にすき間ができ、圧縮室９ａ′。

９ｂ′のガスは最内室３０へ逃げる。又、圧縮室９ａ＋
９ｂの圧力が吐出圧力より低い場合はＰｃ＜Ｐｄであり
、シール部材の舌片３１ａはたわまず（ｂ）図のような
状態になり、すき間は生じないので最内室３０と圧縮室
９ａ　、９ｂけシールされる。

第９図はシール部材の断面形状の異なる更に他の実施例
を示す。（ａ）図はシール部材が連通状態を示し、（ｂ
）図はシール状態を示す。

固定スクロールのラップ４ｂおよび旋回スクロールのラ
ップ５ｂの先端には第１の実施例と同様にラップに沿っ
て溝２４および２５が設けてあり、この溝にはシール部
材４１及び４２が挿入されている。シール部材４２に設
けられる一方向性シール手段は三角形状で、溝の底部に
固定され、シール部材４１は上記シール部材４２の斜面
を径方向に移動可能になっている。

今、過圧縮を起こしている圧縮室９　ａ／　、　９　ｂ
′でけＰｃ　＞Ｐｄとなり、シール部材４１には外周側
から内周側へ向けて差圧による力がかかる。この時シー
ル部材４１は（ａ）図のよう１ｃ内周側へ片寄って、シ
ール部材４１と鏡板との間のすき間ができ、圧縮室［’
）ａ、５ｂのガスは最内室３０へ逃げる。

また、圧縮室９ａ、９ｂの圧力が吐出圧力より低いＰｃ
＜Ｐｄでけ、（ｂ）図に示すように、シール部材４１け
外周側へ片寄って先端のすき間は非常に小さくなるので
最内室３０と圧縮室９ａ、９ｂけ／−ルされる。

第９図の実施例ではシール部材のかみ込みを防ぐためシ
ール状態でも先端にわずかのすき間を設けである。第５
図の実施例でもシール部材の先端にシール性を損なわな
い程度のわずかのすき間を設けることはさしつかえなく
、過圧縮防止効果は変らない。すなわち、過圧縮防止の
みを達成するのであればシール部材の先端すき間はシー
ル部材のない従来のスクロール圧縮機と同程度でよく、
シール性の向上も同時に達成するのであれば先端のすき
間を小さくすればよい。

尚、第９図の実施例において、過圧縮時にはシール部材
４１け溝２４．２５の内側に押されるが、この時シール
部材４１が底部のシール部材４２の斜面に添って下降せ
ず該斜面より浮き七がるようなときけ、シール部材４１
に第１０図に示すような切欠通路４１ａを設けられば、
過圧縮時には、上記斜面間の浮き上り間隙と切欠通路４
１８を通じてガスが逃げるように形成される。

尚第８図、第９図の実施例も、シール部材はラップの巻
終り部を除いたほゞ全長範囲に設け、一方向性シール手
段をラップ巻始めから約１巻範囲に設けた例を示したが
、シール部材全長にわたり一方向性シール手段を設けて
もよい。

また、第６図、第７図のように、一方向性シール手段を
シール部材を、固定及び旋回スクロールの内周側のはソ
１巻範囲にのみ設け、それより外周側は従来と同様ラッ
プのみでシールする構造にしてもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、過圧縮を生じてい
る圧縮室からは吐出側へ１ＥＪｆｌガスを逃がして過圧
縮を緩和し、また、通常の圧縮状態の圧縮室のシール性
は損なわず、広い圧力比範囲に且つて効率の高いスクロ
ール圧縮機を得ることが出来る効ＪＪ、を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すスクロール圧縮機の縦
断面図、第２図は第１図の実施例のシール部材を装着１
．た旋回スクロールの上面図、′：ｇ３図はシール部材
の部分斜視図、第４図は第１図のシール部材を装着した
固定スクロールと両スクロールの噛合い状態を示す嘆断
面図、第５図はシール部材の詳細構造を示す部分断面図
で（ａ））図は過圧縮時のシール部材の状態図、（ｂ）
図は通常のシール状態図を示す。 第６図はシール部材の他の実施例を示す横断面図、第７
図は第６図の■−■線矢視断面図、第８図及び第９図は
夫々更に他の実施例を示すシール部材の詳細構造を示す
部分断面図で、ともｉＣ（ａ）図は過圧縮時のシール部
材の状態図、（ｂ）図は通常の７一ル状態図を示す。第
１０図は第９図の実施例のシール部材の１部変形例を示
す斜視図である。 ４・・・固定スクロール　　４ｂ・・・ラップ　　５・
・・旋回スクロール　　５ｂ・・・ラップ　　９ａ、９
ｂ・・・圧縮室　　１０・・・吐出口　　２１・・・シ
ール部材２４．２５・・・溝　　３０・・・最内室　　
３１・・・シール部材　　４１．４２・・・シール部材
　　ｉａ・・・切欠通路　　２１ａ、２１ｂ・・・切欠
通路　　３１ａ・・・舌片。 ￥ｚｒＡ 葱ｌ：）殴 ヰ 謔乃ｌ 享δ酊（υ） １θ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　鏡板に渦巻状のラップを直立する固定スクロール部材
   及び旋回スクロール部材を、ラップを互に内側にして噛
   合せ、フレームで固定スクロール部材を支持し、旋回ス
   クロール部材をフレームに支承された回転軸に連設され
   た偏心軸部に係合し、旋回スクロール部材を自転するこ
   となく固定スクロール部材に対し旋回運動させ、固定ス
   クロール部材には中心部に開口する吐出口と、外周部に
   開口する吸入口を設け、吸入口よりガスを吸入し、両ス
   クロール部材にて形成される密閉空間を中心に移動させ
   容積を減少してガスを圧縮し、吐出口より圧縮ガスを吐
   出するスクロール圧縮機において、ラップの軸方向先端
   部にラップ曲線に沿って溝を設け、この溝にシール部材
   を嵌装し、このシール部材は、ラップを挾んで背中合せ
   の密閉空間の間で、内側の密閉空間から外側の圧縮室へ
   の流れは阻止し、外側の密閉空間から内側の密閉空間へ
   の流れを許容する一方向性シール手段を設けてなること
   を特徴とするスクロール圧縮機。 ２．特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、シール
   部材の一方向性シール手段が、溝巾よりやゝ狭い径方向
   長さのシール部材で、内周面と溝底面に両面を互いに連
   通する切欠通路が形成され、溝内を径方向に摺動可能に
   形成されているスクロール圧縮機。 ３．特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、シール
   部材の一方向性シール手段が、シール部材の先端部に、
   外側の密閉空間から内側の密閉空間側へわん曲に形成さ
   れた可撓性の舌片を突出して形成されているスクロール
   圧縮機。 ４．特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、シール
   部材の一方向性シール手段が、溝底部に内側に下降傾斜
   する三角状の部材と、この部材の傾斜面を摺動する溝巾
   より狭い径方向長さを有するシール部材にて形成されて
   いるスクロール圧縮機。 ５．特許請求の範囲第１項乃至第４項のいずれか一つに
   記載のものにおいて、溝並びに一方向性シール手段を備
   えたシール部材がスクロールラップの巻終り部を除いた
   ほゞ全範囲に形成されているスクロール圧縮機。 ６．特許請求の範囲第１項乃至第４項のいずれか一つに
   記載のものにおいて、溝並びにシール部材がスクロール
   ラップの巻終り部を除いたほゞ全範囲に形成され、一方
   向性シール手段が上記シール部材のラップ巻始めよりほ
   ゞ一巻範囲に形成されているスクロール圧縮機。 ７．特許請求の範囲第１項乃至第４項のいずれか一つに
   記載のものにおいて、溝並び一方向性シール手段を備え
   たシール部材がスクロールラップの巻始めより少なくと
   もほゞ一巻範囲に形成されているスクロール圧縮機。