JPS6223332Y2 - - Google Patents

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JPS6223332Y2
JPS6223332Y2 JP1797082U JP1797082U JPS6223332Y2 JP S6223332 Y2 JPS6223332 Y2 JP S6223332Y2 JP 1797082 U JP1797082 U JP 1797082U JP 1797082 U JP1797082 U JP 1797082U JP S6223332 Y2 JPS6223332 Y2 JP S6223332Y2
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pressure
brake
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、三圧力式制御弁を使用した鉄道車
両用空気ブレーキ装置に関する。
周知のように、鉄道車両(以下単に車両とい
う)の空気ブレーキ装置(以下単にブレーキ装置
という)に使用されている圧力制御弁には、二圧
力式制御弁と三圧力式制御弁がある。
前者の二圧力式制御弁は、ブレーキ弛め時には
ブレーキ管圧力(5Kg/cm2)に充気される補助空
気溜と附加空気溜を備え、常用ブレーキ作用にお
いては、ブレーキ管圧力の減圧量に応じて補助空
気溜の圧力空気をブレーキシリンダに供給してブ
レーキ力を制御するが、ブレーキ管圧力を所定量
以上に減圧(過剰減圧)しても、ブレーキシリン
ダ圧力は補助空気溜の容量とブレーキシリンダの
ピストン変位容量とから制限を受けて、その最高
値は規制される。この圧力値は常用全ブレーキ圧
力と呼ばれ通常3.6Kg/cm2になるよう制定されて
いる。非常ブレーキ作用においては、ブレーキ管
圧力の常用ブレーキ作用時よりも急速且大量な減
圧によつて、ブレーキシリンダには補助空気溜の
他に附加空気溜の圧力空気が供給され、補助空気
溜、附加空気溜及びブレーキシリンダの三者の圧
力が平衡する。このときの圧力値は通常4.5Kg/
cm2になるように制定されている。
一方、後者の三圧力式制御弁は、詳細は後述す
るが、供給空気溜と常時一定圧力(5Kg/cm2)を
保持する定圧空気溜とを備え、常用ブレーキ作用
においては、ブレーキ管圧力の減圧量に比例して
供給空気溜の圧力空気をブレーキシリンダに供給
してブレーキ力を制御するが、制御弁はブレーキ
管圧力の作用する力とブレーキシリンダ圧力の作
用する力との和が常に定圧空気溜圧力の作用する
力に等しくなるような作用機能を有するため、ブ
レーキ管圧力を過剰減圧すると、それに応じてブ
レーキシリンダ圧力も上昇する。非常ブレーキ作
用においては、ブレーキ管圧力の常用ブレーキ作
用時よりも急速且大量な減圧によつて、ブレーキ
シリンダには急速且高圧の圧力空気が供給され
る。このときブレーキ管圧力は大気圧近くになる
ので、ブレーキシリンダ圧力は供給空気溜圧力に
まで上昇する可能性がある。このため従来は非常
圧力制限弁を設けて最大ブレーキシリンダ圧力を
制限する方法がとられている。しかし、常用ブレ
ーキにおけるブレーキ管の過剰減圧によるブレー
キシリンダの過剰圧力については制限することが
行われていなかつた。
このために、三圧力式制御弁を具えた車両と、
二圧力式制御弁を具えた車両を混合編成して運転
した場合、常用ブレーキ操作において運転者の不
注意によりブレーキ管圧力を過剰減圧すると、上
記三圧力式制御弁付の車両と二圧力式制御弁付の
車両のブレーキシリンダ圧力が異なるため、両車
両間にブレーキ力の不均衡が生じ車両間の衝撃と
なり、乗心地とか積荷に対し悪影響を与えたり、
脱線の原因となつていた。
そこでこの考案は、三圧力式制御弁付の車両を
二圧力式制御弁付の車両に混結して編成しても、
両車両間にブレーキ力不均衡による衝撃が発生し
ないようにすること、即ち、上記三圧力式制御弁
を使用した鉄道車両用空気ブレーキ装置におい
て、常用ブレーキ操作時にブレーキ管圧力を過剰
減圧してもブレーキシリンダ圧力が常用全ブレー
キ圧力を超えないようにすることを目的とする。
この目的を達成するためのこの考案の基本的構
成は、三圧力式制御弁を使用した鉄道車両用空気
ブレーキ装置において、三圧力式制御弁とブレー
キシリンダとの間に、常用ブレーキ操作でブレー
キシリンダ圧力が常用全ブレーキ圧力に達すると
三圧力式制御弁とブレーキシリンダとの連通を断
つ調圧弁と、ブレーキ管圧力が大気圧に近い所定
圧力まで減圧されると三圧力式制御弁とブレーキ
シリンダとを連通する切換弁とを並列に配置した
構成である。
この考案においては上記構成を有することによ
り、常用ブレーキ操作時にブレーキ管圧力が過剰
減圧されると、それまで三圧力式制御弁をブレー
キシリンダに連通させていた調圧弁が作用してこ
の連通を断ち、この常用ブレーキ操作時にブレー
キ管圧力を少々過剰減圧してもブレーキ管圧力は
大気圧に近い所定圧力に達する迄は、切換弁は三
圧力式制御弁とブレーキシリンダとの連通を断つ
たままであるので、ブレーキシリンダ圧力が常用
全ブレーキ圧力を超えることはない。このため、
この考案のブレーキ装置を具えた車両を二圧力式
制御弁付の車両に混結した場合、両車両間に衝撃
が発生することがなく、乗心地が快適になると共
に積荷の荷くずれや脱線が防止できる。
以上のようにこの考案は、三圧力式制御弁を使
用した空気ブレーキ装置において、常用ブレーキ
操作時にブレーキ管圧力を少々過剰減圧してもブ
レーキシリンダ圧力は常用全ブレーキ圧力を超え
ないので、運転者のブレーキ管圧力の過剰減圧に
対する気苦労を解消できるという効果を有する。
以下、この考案の一実施例を図面にもとづいて
説明する。
この考案のブレーキ装置は、非常圧力制限弁1
を設けた三圧力式制御弁2と、非常圧力制限弁1
及びブレーキシリンダ3に接続する調圧弁4と、
非常圧力制限弁1、ブレーキシリンダ3及びブレ
ーキ管5に接続する切換弁6を主構成要素とす
る。
三圧力式制御弁2は、非常圧力制限弁1に接続
された出力室a、ブレーキ管5に接続された圧力
室b、膜板を有する制御ピストン7によつて前記
圧力室bと区分され且つ定圧空気溜8に接続され
ると共に逆止弁9を介してブレーキ管5に接続さ
れた圧力室c、逆止弁10を介してブレーキ管5
に接続されると共に供給空気溜11が接続された
供給室d、及び膜板を有する釣合ピストン12に
よつて出力室aと区分されると共に排気孔13を
有する排気室eのそれぞれの各室を有している。
供給室dは前記出力室aに開口する給気孔14が
穿設された隔壁15の上側に形成されている。前
記釣合ピストン12には、上端部に開口16を有
する中空管状の排気弁筒17がその下端の開口1
8を排気室eに臨ませて直立状態で装着されてい
る。この排気弁筒17の下端には弁棒19が取付
けられ、この弁棒19は排気室eと圧力室b間の
隔壁20を摺動自在気密的に貫通し、その下端は
制御ピストン7に固着されている。なお、出力室
a内には前記釣合ピストン12を上方より付勢す
るばね21が介装されている。また、出力室aと
供給室d間の隔壁15に設けられた給気孔14の
周囲には給気弁座22が設けられ、この給気弁座
22の上方の供給室dにはばね23により下方に
付勢された給気弁24が介装されている。
非常圧力制限弁1は、前記三圧力式制御弁2の
出力室aと接続された入力室f、調圧弁4と接続
する出力室g、膜板を有する釣合ピストン25に
よつて前記出力室gと区分けされて下側に位置す
るばね室hのそれぞれの各室を有している。入力
室fと出力室g間の隔壁26に設けられた通気孔
27の周囲には逆止弁座28が設けられ、この逆
止弁座28の上方の入力室fにはばね29により
下方へ付勢された逆止弁30が介装されている。
さらに、前記釣合ピストン25には上端を通気孔
27内に臨ませた弁棒31の下端が固定されてい
る。また、前記ばね室h内には釣合ピストン25
を上方へ付勢するばね32が介装されている。こ
の非常圧力制限弁1は、出力室gの圧力が、図外
の二圧力式制御弁を使用したブレーキ装置の非常
ブレーキ圧力(例えば4.5Kg/cm2)と同じ圧力す
なわち最大ブレーキ圧力に達すると、入力室fと
出力室gとが逆止弁30によつて遮断される。
調圧弁4は、上記非常圧力制限弁1と同様な構
成から成る。すなわち、前記非常圧力制限弁1の
出力室gと接続された入力室i、ブレーキシリン
ダ3と接続する出力室j、膜板を有する釣合ピス
トン33によつて前記出力室jと区分けされて下
側に位置するばね室kのそれぞれの各室を有して
いる。入力室iと出力室j間の隔壁34に設けら
れた通気孔35の周囲には逆止弁座36が設けら
れ、この逆止弁座36の上方の入力室iにはばね
37により下方へ付勢された逆止弁38が介装さ
れている。さらに、前記釣合ピストン33には上
端を通気孔35内に臨ませた弁棒39の下端が固
定されている。また、前記ばね室kには釣合ピス
トン33を上方へ付勢するばね40が介装されて
いる。この調圧弁4は、出力室jの圧力すなわち
ブレーキシリンダ3の圧力が、図外の二圧力式制
御弁を使用したブレーキ装置の常用全ブレーキ圧
力(例えば3.6Kg/cm2)と同じ常用全ブレーキ圧
力に達すると、入力室iと出力室jとが逆止弁3
8により遮断される。
切換弁6は、前記非常圧力制限弁1の出力室g
と接続された入力室l、ブレーキシリンダ3に接
続された出力室m、該出力室mの下側に位置して
おりブレーキ管5と接続された圧力室n及び膜板
を有する制御ピストン41によつて前記圧力室n
と区分けされたばね室oのそれぞれの各室を有し
ている。入力室lと出力室m間の隔壁42に設け
られた通気孔43の周囲には逆止弁座44が設け
られ、この逆止弁座44の上方の入力室lにはば
ね45により下方へ付勢された逆止弁46が介装
されている。又、前記出力室mと圧力室n間の隔
壁47を摺動自在気密的に貫通した弁棒48は、
その下端を制御ピストン41に固定され、その上
端を前記通気孔43に臨ませている。さらに、前
記ばね室oには制御ピストン41を上方へ付勢す
るばね49が介装されている。この切換弁6は、
圧力室nすなわちブレーキ管5圧力が大気圧に近
い所定圧力(例えば1Kg/cm2)まで減圧される
と、逆止弁46を開いて入力室lと出力室mとを
連通させる。
ブレーキ管5は、列車の運転室に設けたブレー
キ弁50のハンドル51の操作により増減圧でき
るようになつている。なお、このようなブレーキ
管の増減圧は二圧力式制御弁を使用したブレーキ
装置においても同様に行なわれる。
次に、以上の構成から成るブレーキ装置の作用
について説明する。
まず、ブレーキ弛めについて第1図に基づいて
説明する。
車両の運転室のブレーキ弁50のハンドル51
を弛め位置に移すと、ブレーキ管5には所定圧力
(5Kg/cm2)の圧力空気が込められ、ブレーキ管
5に接続する三圧力式制御弁2の圧力室b,c、
供給室d及び定圧空気溜8も所定圧力となる。三
圧力式制御弁2において、制御ピストン7の上下
の圧力室b,cは同圧となり釣合うので、弁棒1
9を介して排気筒17に装着された釣合ピストン
12はばね21により下方に押下げられる。この
結果、排気弁筒17の上端部開口16は給気弁2
4より離れ、出力室aは排気弁筒17の下端部開
口18より排気室eを介して大気に連通する。給
気弁24は給気弁座22に着座し、供給室dと出
力室aとを遮断する。非常圧力制限弁1におい
て、上記三圧力式制御弁2の出力室aに連通して
いる入力室fが大気圧となるので、逆止弁30
は、出力室gの圧力及び釣合ピストン25に作用
するばね32の付勢力により、弁棒31を介して
押し上げられ逆止弁座28より離れ入力室fと出
力室gとを連通する。従つて出力室gは大気圧と
なる。調圧弁4において、上記非常圧力制限弁1
の出力室gに連通している入力室iが大気圧とな
るので逆止弁38は、出力室jの圧力及び釣合ピ
ストン33に作用するばね40の付勢力により弁
棒39を介して押し上げられ、逆止弁座36より
離れ入力室iと出力室jとを連通する。従つて、
出力室jは大気圧となり、これに連通しているブ
レーキシリンダ3も大気圧となりブレーキは弛め
られる。切換弁6においては、上記非常圧力制限
弁1の出力室g及び調圧弁4の入力室iに連通し
ている入力室lが大気圧となる。出力室mは調圧
弁4の出力室及びブレーキシリンダ3に連通して
いるので、上記の通り大気圧となる。圧力室nは
ブレーキ管5に連通しているので、制御ピストン
41はばね室oのばね49の付勢力に抗して押し
下げられ、弁棒48は逆止弁46より離れ、逆止
弁46は逆止弁座44に着座し入力室lと出力室
m即ちブレーキシリンダ3とを遮断する。
次に常用ブレーキについて第1図及び第2図に
基づいて説明する。
ブレーキ弁50のハンドル51を常用ブレーキ
位置に移すと、ブレーキ管5は減圧される。三圧
力式制御弁2の圧力室bはブレーキ管5と共に減
圧されるが、圧力室c及び供給室dは夫々逆止弁
9及び10により減圧されないので所定圧力(5
Kg/cm2)を保持している。従つて、圧力室bと圧
力室cとの圧力差により制御ピストン7は弁棒1
9、排気弁筒17を介して釣合ピストン12と共
にばね21の付勢力に抗して上方に移動し、供給
弁24に当接し上端部開口16を閉塞した後、給
気弁24の上方に作用する供給室dの圧力及びば
ね23の張力に抗して給気弁24を押し上げ給気
弁座22を開き、供給室d即ち供給空気溜11の
圧力空気を出力室aに導入する。出力室aに導入
された圧力空気は、非常圧力制限弁1の入力室
f、開かれた逆止弁座28、出力室gを経て調圧
弁4の入力室i、開かれた逆止弁座36より出力
室jを経てブレーキシリンダ3に流入する。
三圧力式制御弁2の出力室aの圧力空気が釣合
ピストン12の有効面積に作用する力と、圧力室
b即ちブレーキ管5の圧力空気が制御ピストン7
の上側の有効面積に作用する力とばね21の張力
との和が、圧力室c即ち定圧空気溜8の圧力空気
が制御ピストン7の下側の有効面積に作用する力
と釣合うと、釣合ピストン12と制御ピストン7
は弁棒19、排気弁筒17と共に下方に移動し、
給気弁24は排気弁筒17の上端部開口16に当
接した状態で給気弁座22に当接し、出力室aと
排気室e及び供給室dとの連通を断つて出力室a
の圧力を保持し、所定のブレーキシリンダ圧力が
得られる。
ここにおいて、制御ピストン7が釣合うために
は、制御ピストン7の下側の圧力室c及び定圧室
気溜8の圧力は常時一定圧力(5Kg/cm2)に保持
され制御ピストン7の有効面積に対して上方に働
く力として作用しているので、制御ピストン7の
上側の圧力室bと釣合ピストン12の上側の出力
室aの圧力が夫々のピストン有効面積に作用する
力と、ばね21との和が常に一定の値となる必要
がある。すなわち、圧力室bのブレーキ管5の減
圧量に比例して出力室aの圧力は上昇する。而し
て、通常釣合ピストン12の有効面積は制御ピス
トン7の有効面積よりも小さく設定してあるの
で、出力室aの圧力はブレーキ管5の減圧量に上
記両ピストンの有効面積の比率を乗じた値で上昇
する。この結果、例えば圧力室bの圧力が零の時
には出力室aの圧力は圧力室cの圧力(5Kg/
cm2)よりも高くなることになる。一方、常用全ブ
レーキ時(ブレーキ管圧力を運転規制の最大量
(1.4Kg/cm2)減圧したとき)にブレーキシリンダ
圧力が3.6Kg/cm2になるように形成されている。
上記の作用機能を有する三圧力式制御弁2にお
いて、ブレーキ管5が過剰減圧(常用全ブレーキ
以上の減圧)されると、出力室aの圧力は常用全
ブレーキ以上の圧力となる。この圧力空気は前述
の如く、非常圧力制限弁1の釣合ピストン25に
作用するが、ばね32の付勢力は非常ブレーキ時
のブレーキシリンダ圧力(4.5Kg/cm2)に対応す
るよう設定してあるため、釣合ピストン25は弁
棒31を介して逆止弁30と逆止弁座28は開座
したまゝである。従つて、調圧弁4の入力室iに
入つた圧力空気は開かれた逆止弁座36の通気孔
35より出力室jに入り釣合ピストン33を下方
に押圧する。出力室jの圧力が常用全ブレーキ時
の所定圧力(3.6Kg/cm2)を超えると、釣合ピス
トン33はばね室kのばね40の付勢力に抗して
下降し、逆止弁38を逆止弁座36に着座させ入
力室iと出力室jを遮断する。この結果、ブレー
キ管5が過剰減圧されてもブレーキシリンダ3の
圧力は常用全ブレーキ時の圧力(3.6Kg/cm2)に
保持される。切換弁6においては、圧力室nのブ
レーキ管5の圧力はばね室oのばね49の付勢力
に抗して制御ピストン41を下方に押圧し弁棒4
8は逆止弁46より離れたままである。従つて逆
止弁46は入力室lの圧力とばね45の張力によ
り逆止弁座44に着座し、ブレーキシリンダ3と
三圧力式制御弁2の出力室aに連通している入力
室lとを遮断したままである。
次に非常ブレーキについて第3図に基づいて説
明する。
ブレーキ弁50のハンドル51の操作或はその
他の理由によりブレーキ管5の圧力が大気圧まで
放出されると、三圧力式制御弁2の圧力室bの圧
力は大気圧まで減圧されるため、出力室aの圧力
は上昇して前述の如く非常圧力制限弁1、調圧弁
4を経てブレーキシリンダ3に流入し、出力室a
の圧力は最終的には圧力室c即ち定圧空気溜8の
圧力(5Kg/cm2)以上に達する。この圧力の上昇
過程において、先ず調圧弁4の出力室jの圧力が
常用全ブレーキ時のブレーキシリンダ圧力(3.6
Kg/cm2)を超えると、釣合ピストン33の下降に
より逆止弁38が着座して入力室iと出力室j即
ちブレーキシリンダ3とを遮断する。次に非常圧
力制限弁1の出力室gの圧力が所定非常ブレーキ
シリンダ圧力(4.5Kg/cm2)に達すると、釣合ピ
ストン25の下降により逆止弁30が着座して入
力室f即ち三圧力式制御弁2の出力室aと出力室
gとを遮断する。一方、切換弁6において、ブレ
ーキ管5に連通する圧力室nの圧力が大気圧附近
まで減圧されると制御ピストン41はばね49に
より押し上げられ、弁棒48が逆止弁46を押し
上げ逆止弁座44は開座して出力室mと入力室l
とを連通する。従つて、ブレーキシリンダ3は切
換弁6の出力室m、通気孔43、入力室lを経て
非常圧力制限弁1の出力室gと連通し非常ブレー
キ圧力すなわち最大ブレーキ圧力を保持する。
第4図第5図は上記常用ブレーキと非常ブレー
キの作用について、圧力一時間経過の関係を線図
で夫々示したものである。
BPはブレーキ管、BCは二圧力式制御弁付ブレ
ーキ装置のブレーキシリンダ圧力、BC′は本考案
の三圧力式制御弁付ブレーキ装置のブレーキシリ
ンダ圧力、BC″は従来の三圧力式制御弁付ブレー
キ装置のブレーキシリンダ圧力を示す。
第4図の常用ブレーキ作用に於て、BPの減圧
に応じてBC,BC′,BC″が昇圧し、BPの減圧量
が1.4Kg/cm2即ちBP圧力が3.6Kg/cm2に於て、
BC,BC′,BC″も3.6Kg/cm2に達することがわか
る。BPを更に減圧し続けた場合、二圧力式制御
弁付ブレーキ装置及び本考案の三圧力式制御弁付
ブレーキ装置では、BPの減圧量に関係なくBC及
びBC′は3.6Kg/cm2を保持している。しかし従来
の三圧力式制御弁付ブレーキ装置ではBC″が上昇
を続けてゆくことがわかる。
第5図の非常ブレーキ作用に於ては、BCは4.5
Kg/cm2となり、BC′,BC″も非常圧力制限弁の作
用により何れも4.5Kg/cm2に保持されることがわ
かる。
以上の説明から明らかなように、この考案のブ
レーキ装置は、調圧弁および切換弁の作用により
常用ブレーキ時にブレーキ管を少々過減圧しても
ブレーキシリンダ圧力が常用全ブレーキ圧力より
高くなることがなく、この常用全ブレーキ圧力は
二圧力式制御弁を使用したブレーキ装置の常用全
ブレーキ圧力と同じである。
従つて、この考案の三圧力式制御弁を使用した
ブレーキ装置を具備した車両を二圧力式制御弁を
使用したブレーキ装置を具備した車両に混結した
場合、常用ブレーキ時に運転者がブレーキ管を過
減圧しても、前記両車両には同じブレーキ力が作
用し従来のように連結器間に大きな衝撃を生じる
ことがない。その結果、乗心地を悪くすることな
く、又、積荷の損傷をすることもなく円滑な運転
が得られると共に、運転者はブレーキ管の過減圧
を心配しなくてもよく、運転時の気苦労を解消す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図はこの考案の鉄道車両用空気
ブレーキ装置を示し、第1図はブレーキ弛めの状
態、第2図は常用全ブレーキの状態、第3図は非
常ブレーキの状態をそれぞれ示し、第4図は常用
ブレーキを作用させた際のブレーキ管内圧力BP
とブレーキシリンダ内圧力BCの時間の経過に伴
う変化を示すグラフ、第5図は非常ブレーキを作
用させた際のブレーキ管内圧力BPとブレーキシ
リンダ内圧力BCの時間の経過に伴う変化を示す
グラフである。 1……非常圧力制限弁、2……三圧力式制御
弁、3……ブレーキシリンダ、4……調圧弁、5
……ブレーキ管、6……切換弁、8……定圧空気
溜。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 出力室の最大圧力を制限する非常圧力制限弁を
    備え定圧空気溜とブレーキ管との圧力差に応じて
    ブレーキシリンダの圧力を制御する三圧力式制御
    弁と、入力室が前記三圧力式制御弁に、出力室が
    ブレーキシリンダに各々接続され、ブレーキシリ
    ンダの圧力が常用全ブレーキ圧力に達すると前記
    三圧力式制御弁とブレーキシリンダとの連通を断
    つ調圧弁と、入力室が前記三圧力式制御弁に、出
    力室がブレーキシリンダに、圧力室がブレーキ管
    に各々接続され、ブレーキ管圧力が大気圧に近い
    所定圧力まで減圧されると前記三圧力式制御弁と
    ブレーキシリンダとを連通する切換弁とから成る
    鉄道車両用空気ブレーキ装置。
JP1797082U 1982-02-09 1982-02-09 鉄道車両用空気ブレ−キ装置 Granted JPS58119454U (ja)

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JPS6223332Y2 true JPS6223332Y2 (ja) 1987-06-13

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