JPS6222887B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、竪形貯留槽内の粉粒体あるいは粘稠
物（以下、粉粒体等という。）を、貯留槽底部に
形成した排出口に順次定常的に送り出すための粉
粒体あるいは粘稠物定量排出装置に関するもので
ある。

従来、上記排出装置としては、径方向に突出し
たアームを有する回転体を、貯留槽の底板中心部
を貫通した回転駆動軸の上端に取付け、貯留槽の
底面に設けた排出口の上方にて水平回転させるも
のがある。そして、上記アームを回転体内に設け
たシリンダおよびクランク機構を組合わせてなる
駆動部により揺動可能とし、貯留槽内の粉粒体等
の粘度の変化に応じて、適宜回転体からアームを
出入させ、アームにかかる負荷を調整しつつ粉粒
体等の連続排出を行なつている。

しかしながら、この装置ではアームの駆動部が
回転体の中に設けてあるため、その保守点検、部
品交換時には、貯留槽内で作業しなければならな
いという欠点を有していた。

本発明は、上記従来の欠点に鑑みてなされたも
ので、上記アームの揺動駆動部を貯留槽外に設け
ることにより保守点検作業等を容易とした粉粒体
あるいは粘稠物定量排出装置を提供しようとする
ものである。

次に、本発明を一実施例である図面にしたがつ
て説明する。

図において、１は本発明に係る定量排出装置
で、円錐台形をした竪形貯留槽２の底部に設けて
ある。この貯留槽２は、上面に供給口３を有し、
コンベア４により搬送されてきた粉粒体等を受入
れ、底面に設けた断面Ｕ字形の排出トラフ５から
スクリユウコンベア６により、この粉粒体等を槽
外へ排出し、搬出コンベア７，８に導いている。

上記定量排出装置１は、排出トラフ５に対して
槽内底部の粉粒体等を切崩しつつ、かき寄せて送
出すものである。そして、適宜シール部材を介し
て貯留槽２の底板９の中心部を貫通した中空の第
１回転軸１０の下部に、底板９の下方固定位置に
軸着した第１油圧シリンダ１１のロツドを一方向
クラツチ１２および第１結合部材１３を介して、
一方向のみ回転伝達可能に係合させるとともに、
第１回転軸１０の上端に粉粒体等のかき寄せ装置
１４を支持する中空の回転体１５を固定して構成
されている。

かき寄せ装置１４は、第１回転軸１０に固定し
た取付部材１６上に軸着することにより、第１回
転軸１０と一体回転可能とした第２油圧シリンダ
１７を駆動部とし、軸受１８を介して第１回転軸
１０の軸心貫通孔内に遊嵌させた第２回転軸１９
を、第２油圧シリンダ１７のロツドに軸着した第
２結合部材２０に揺動伝達可能にキー係合させて
ある。なお、図示しない油圧ポンプから第２油圧
シリンダ１７へは、第１回転軸１０の外側に嵌合
した回転継手２１を介して配管してある。

また、第２回転軸１９の上端は回転体１５内に
位置しており、この上端に長溝切欠部２２を両端
に有する腕木状部材である揺動伝達手段２３が固
定してある。さらに、回転体１５には一端が回転
体１５の下方に突出したアーム揺動軸２４が揺動
自在に支持してあり、このアーム揺動軸２４に上
記長溝切欠部２２と係合するピン２５を先端に有
し、揺動可能なる腕木状部材である揺動被伝達手
段２６が一体結合してある。そして、アーム揺動
軸２４の下端部には先端部が板バネ材からなるア
ーム２７が固着してあり、揺動被伝達手段２６と
一体揺動可能となつている。

次に、上記構成からなる定量排出装置１の作動
について説明する。

まず、回転体１５およびアーム２７を一体とす
る回転は、第１油圧シリンダ１１により行なわせ
る。この場合、複数の第１油圧シリンダ１１の伸
縮運動のそれぞれの位相を適宜均等にずらせるこ
とにより円滑な回転速度を得ることができる。

また、上記回転において、第２油圧シリンダ１
７は第１回転軸１０と一体的に回転している。

そして、上述のように槽内の粉粒体等の粘性に
応じて回転体１５からのアーム２７の突出し量を
変化させ、アーム２７に加わる負荷を調整するた
め、第２油圧シリンダ１７を作動させる。これに
より、第２回転軸１９が回転体１５に対して相対
的に揺動し、さらに、揺動伝達手段２３、揺動被
伝達手段２６を介してアーム２７が回転体１５に
対して偏心揺動して、回転体１５より出入りす
る。

なお、揺動伝達手段２３、揺動被伝達手段２６
は、上記実施例に限るものでなく、例えば歯車を
用いてもよい。

以上の説明より明らかなように、本発明によれ
ば、アームの揺動駆動部を貯留槽外に設けている
ため、揺動駆動部の環境が良好となり、その故障
原因が少なくなる他、揺動駆動部の保守点検、部
品交換等の作業性が改善される等の効果を有して
いる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る定量排出装置を用いた粉
粒体等の定量供給槽の正面図、第２図は第１図の
Ａ部拡大断面図、第３図は第１図においてＢ方向
から見た平面図、第４図はかき寄せ装置の駆動部
を示す概略底面図である。 １……定量排出装置、２……貯留槽、５……排
出トラフ、９……底板、１０……第１回転軸、１
１……第１油圧シリンダ、１２……一方向クラツ
チ、１３……第１結合部材、１４……かき寄せ装
置、１５……回転体、１６……取付部材、１７…
…第２油圧シリンダ、１８……軸受、１９……第
２回転軸、２０……第２結合部材、２２……長溝
切欠部、２３……揺動伝達手段、２４……アーム
揺動軸、２５……ピン、２６……揺動被伝達手
段、２７……アーム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 底部に排出口を有する竪形貯留槽の底板中心
   部を、適宜シール材を介して貫通し、底板下方の
   固定第１シリンダに一方向クラツチおよび第１結
   合部材を介して回転伝達可能に係合した第１回転
   軸と、この第１回転軸の上端に、水平に一体結合
   した回転体と、この回転体に水平揺動可能に軸着
   し、回転体より適宜出入りさせる適宜数のアーム
   を有するかき寄せ装置とからなる粉粒体あるいは
   粘稠物定量排出装置において、上記かき寄せ装置
   を、適宜取付部材を介して第１回転軸の下部に、
   一体回転可能かつ水平に設けた第２シリンダと、
   この第２シリンダの一端に軸着した第２結合部材
   と、上記第１回転軸の軸心部に形成した貫通孔内
   に適宜軸受を介して上端が上記回転体内に位置す
   るように遊嵌し、かつ、上記第２結合部材の他端
   と一体結合して第１回転軸に対して相対回転可能
   とした第２回転軸と、この第２回転軸の上端部に
   固定した揺動伝達手段と、上記回転体に支持させ
   たアーム揺動軸を中心として揺動伝達可能に上記
   揺動伝達手段と係合した揺動被伝達手段と、上記
   アーム揺動軸を介して揺動被伝達手段と一体揺動
   可能に結合した上記アームとから構成したことを
   特徴とする粉粒体あるいは粘稠物定量排出装置。 ２ 上記揺動伝達手段と揺動被伝達手段の一方
   を、端部に長溝切欠部を有する腕木状部材とし、
   他方を上記長溝切欠部に摺動自在に係合するピン
   を端部に有する腕木状部材としたことを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の粉粒体あるいは粘
   稠物定量排出装置。 ３ 上記揺動伝達手段、揺動被伝達手段が歯車で
   あることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の粉粒体あるいは粘稠物定量排出装置。