JPS6221565B2 - - Google Patents

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JPS6221565B2
JPS6221565B2 JP54059857A JP5985779A JPS6221565B2 JP S6221565 B2 JPS6221565 B2 JP S6221565B2 JP 54059857 A JP54059857 A JP 54059857A JP 5985779 A JP5985779 A JP 5985779A JP S6221565 B2 JPS6221565 B2 JP S6221565B2
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JP
Japan
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water
condenser
evaporator
temperature
water vapor
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JP54059857A
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Hiromasa Matsuoka
Takekuni Azuma
Kai Nishama
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP5985779A priority Critical patent/JPS55152521A/ja
Priority to US06/147,126 priority patent/US4344778A/en
Priority to EP80102689A priority patent/EP0019805B1/en
Priority to DE8080102689T priority patent/DE3067321D1/de
Publication of JPS55152521A publication Critical patent/JPS55152521A/ja
Publication of JPS6221565B2 publication Critical patent/JPS6221565B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、気体中の水分から水を得る造水装
置に関するものである。
従来、造水装置としては海水を原料とし、淡水
を作る装置は海水淡水化装置としてよく知られて
いる。また下水などの汚水を高度に処理して、再
利用可能な清澄度の高い水を得る水の再利用処理
装置があるが、これも海水淡水化装置と同じ範疇
の造水装置とみることができる。すなわちこれら
はいづれも水を得るにあたり液体の水を主成分と
する溶液を原料としている。このためにこれらの
造水装置は原料として液体状の水を使用する以
上、当然ながら砂漠のように全く液体状の水が得
られないところでは造水できない。
そこで、砂漠のように液体状の水が得られない
地域でも容易に水を得ることのできる造水装置が
要望されており、このような新規な造水装置が開
発されつつある。
すなわち、この新規な造水装置は大気中に存在
する水分から水を得る装置であり、大気が存在す
るかぎりどこででも造水することができる新規な
造水装置である。勿論、大気中に全く水分がなけ
れば造水は不可能であるが、気候に関する統計デ
ータおよび発明者らの調査結果では、アラビア半
島中央部の巨大な砂漠の大気であつても空気1m3
中に3〜4gの水分は存在し、造水は可能であ
る。したがつて、不毛の地に水を得て、人間活動
が可能となり、また、この水を潅水として利用す
ることによつて植物栽培も可能となる。すなわ
ち、この造水装置は人間の生活圏拡大に寄与する
もので、その意義はきわめて大きい。
この造水装置の基本原理は、第1の過程として
大気中の水分を吸着剤に吸着させ、ついで第2の
過程としてこの水分を吸着した吸着剤を加熱する
ことによつて吸着されていた水分を水蒸気として
脱着させ、これを凝縮器に導き水にするものであ
る。このとき同時に吸着剤は水を失つて、再び吸
着能力を回復するので、吸着剤は大気中の水分の
吸着にくりかえし使用される。このようにして、
継続的に大気中から液相の水を得ることができ
る。
第1図は以上の基本原理にもとづく先行発明に
なる造水装置の一例を示す系統構成図であり、図
において1は吸着剤1aを収容する収容部、2及
び3はブロワ、4は第2の過程(脱着過程)で上
記収容部1から脱着された水蒸気を凝縮する凝縮
器、4aは風冷フアン、5は加熱器で上記ブロワ
3により送給される空気をバーナ5aによつて加
熱するものである。6は凝縮により得られた水を
貯わえる大気開放型の受水槽、6aは造水された
水、7は前記第1の過程(吸着過程)において上
記収容部1から排出される水分吸着後の乾燥空気
を放出する放出路、7aは上記収容部1へ外気を
導く吸込路、8は上記脱着過程で収容部1から脱
着される水蒸気を導く流路、8aは脱着のための
気体(この場合は水蒸気)をブロワ3で付勢し、
加熱器5で加熱して収容部1に循環する経路、8
bは収容部1で脱着されて増加した分の水蒸気が
押し出され凝縮器4に導入されるようにした経
路、8cは凝縮器4で凝縮した水を受水槽6に導
く経路、9〜12は上記外気や乾燥空気及び高温
多湿空気を送る流路に設けられた流路を開閉する
バルブである。
次に動作について説明する。まず空気中の水分
を収容部1に保持された吸着剤1aに吸着させる
ための吸着過程(第1の過程)としてバルブ9及
びバルブ10を開きブロワ2を駆動させて空気を
収容部1へ送給する。このとき吸着剤1aに空気
中の水分は吸着され乾燥した空気はバルブ9を経
て収容部1から放出される。吸着剤1aが水分を
充分吸着した段階で吸着過程は完了することにな
る。次に吸着剤1aに吸着された水分を脱着する
脱着過程に移るわけであるが、まずバルブ9及び
バルブ10を閉じてからバルブ11及びバルブ1
2を開く。この脱着過程ではブロワ3、加熱器
5、凝縮器4が主な働きをするわけである。すな
わち、ブロワ3により収容部1および循環経路
8,8a中の気体を循環させるのであるが途中加
熱器5によつて加熱され高温(吸着剤がシリカゲ
ルの場合300℃前後)になつた気体は収容部1に
送給され、吸着剤1aに熱を与え、吸着していた
水分は水蒸気として脱着させる。このとき上記加
熱器5から送られてきた高温気体は脱着潜熱によ
つて温度降下するが、吸着剤1aにシリカゲルを
使用している場合は、収容部1を通過後の温度は
200℃程度になるようにブロワ3による循環風量
を決定するのが望ましい。そして、この温度は吸
着されていた水分がどこまで脱着できるかに関係
する。
なお、ブロワ3によつて循環されている気体は
脱着過程の初期は収容部1内に在存していた空気
であるが、脱着過程の経過とともに、脱着で生じ
た水蒸気によつて置換され、ごく短時間の間に実
質的には水蒸気のみとなる。脱着によつて増加し
た分に相当する水蒸気は経路8bを通り凝縮器4
へ押し出され、そこで水になつて経路8cを経て
受水槽6に導かれる。なお、経路8cの端末は受
水槽6を介して大気に開放しているので、脱着の
ための循環気体の圧力はほゞ大気圧である〔凝縮
器4内の圧力損失分だけ僅かに大気圧より高くな
つている〕。ところで、脱着のための循環気体
(水蒸気)の温度は200〜300℃であり、したがつ
て循環水蒸気は過熱状態の水蒸気であり、収容部
1での吸着剤1aへの熱の供給は水蒸気の顕熱に
よつており、この循環水蒸気は吸着剤1aへの熱
の供給によつて水となることはない。以上の脱着
過程は吸着剤1aから水分が脱着しなくなるまで
続けられる。この脱着過程の完了後ブロワ3、加
熱器5、凝縮器4の駆動を停止させ、バルブ11
及びバルブ12を閉じ再び吸着過程を実施する。
以下この吸着過程及び脱着過程を繰り返し受水槽
6に水を得ることができる。
なお、この造水装置の場合、吸着剤に吸着した
水分を水蒸気として脱着するために同じ水蒸気で
脱着が可能かという疑問を生ずるが、この点につ
いては問題はない。脱着の駆動力は温度であり、
一方これと拮抗するのは確かに吸着剤の周囲の水
蒸気の分圧である。この場合、水蒸気の分圧は約
1気圧(大気圧)であり、これ以上にはならな
い。したがつて吸着剤の温度がこの1気圧に対抗
しうるよう十分高ければよいわけであり、前記の
ように300〜200℃とすれば1気圧の水蒸気分圧下
であつても残留水分3〜4%まで脱着できる。な
お、吸着過程では湿度および温度の条件によつて
も異るが、一般にはシリカゲル重量に対して10〜
20%吸着させるようにする。一方、吸着剤に熱を
供給するのは高温の気体であれば何であつてもよ
いわけで、したがつて、この場合、水蒸気がその
役割を果しているわけである。
ところで、上述の先行発明になる装置では脱着
した水蒸気を水にするための凝縮器では単に風冷
によつており、水蒸気の凝縮潜熱を無駄に大気に
放出している。その上に風冷フアンの運転のため
のエネルギを投入している。これは省エネルギの
面から大きな問題である。
この発明は上記のような問題点を解消するため
になされたもので、低品位の水を収容した凝縮・
蒸発装置により吸着剤収容部からの水蒸気を冷却
凝縮するとともに、該水蒸気の凝縮潜熱によつて
上記低品位の水を蒸発させるようにすることによ
り、空気と低品位の水の両方から高品位の水を得
ることができ、造水効率を高めることのできる造
水装置を得ることを目的とする。
第2図はこの発明の第1の実施例を示す系統構
成図で、第1図と同一部分は同一符号で示し、そ
の説明を省略する。20は脱着過程で発生した水
蒸気を後述の低品位の水で冷却して凝縮させると
ともに、逆にこの低品位の水を蒸発させる凝縮・
蒸発器、20aは上記脱着水蒸気を冷却するとと
もに蒸発する(以下「蒸発冷却」という。)ため
に凝縮・蒸発器20に供給された低品位の水、2
1は低品位の水の入口、22は低品位の水20a
が凝縮・蒸発器20内で水を蒸発させ不純物濃度
が高くなつたときに排出する排出口、23は凝
縮・蒸発器20で発生した水蒸気を凝縮器4へ導
く経路、24は凝縮・蒸発器20内を減圧すると
ともに、凝縮器4で凝縮した水を受水槽6へ送出
する減圧ポンプ、23aは減圧ポンプ24から送
出される水を受水槽6に導く経路である。減圧ポ
ンプ24は水とともに気体も吸い出せるものでな
ければならぬので、例えばナツシユポンプ(水封
ポンプともいう。)が適している。
この実施例では、吸着過程と脱着過程とを交互
に繰返し、脱着過程において発生した水蒸気が経
路8bから押し出される点は第1図の先行技術と
同様である。この水蒸気は凝縮・蒸発器20にお
いて低品位の水20aの蒸発潜熱によつて冷却さ
れる。すなわち、経路8b中の水蒸気はほぼ1気
圧で100%水蒸気であるから、凝縮・蒸発器20
の温度を100℃未満に保てば、経路8bから入る
水蒸気はすべて水となる。ところで、凝縮・蒸発
器20の内部は減圧ポンプ24によつて減圧され
1気圧以下になるので、その中の低品位の水20
aは100℃以下で蒸発し、このとき蒸発の潜熱と
して水蒸気の凝縮の潜熱を吸収する。この蒸発の
潜熱と凝縮の潜熱とは事実上等しいとみてよい。
低品位の水20a中に吸湿性の物質が入つてお
り、その濃度が特に高い場合は両潜熱に差異があ
るが、そのような不純物を含む水は稀である。従
つて、凝縮・蒸発器20において凝縮する水の量
と蒸発する水の量とは原理的には等しい。しか
し、実際には凝縮・蒸発器20の外壁からの熱の
放散、入口21から入つてきた低品位の水20a
を蒸発温度まで昇温するための顕熱、出口22か
ら排出される濃縮水が持ち出す熱などの熱損失が
あるため、蒸発水量は凝縮水量より1〜2割少い
のが通常である。凝縮・蒸発器20で蒸発した水
蒸気は経路23を経て風冷の凝縮器4に導かれ凝
縮されて水となり、この水は減圧ポンプ24によ
つて経路23aを経て受水槽6へ送られる。
以上のように、この実施例装置は第1図の先行
技術になるものに比して、凝縮・蒸発器20と減
圧ポンプ24を付加するだけで、ほゞ2倍の高品
位の水が得られる。勿論、設備費は多少増大する
が、勿論2倍になることはない。また、運転費に
ついても減圧ポンプ24の動力および図示しなか
つたが低品位の水の供給および濃縮水の排出にも
多少の動力が必要ではあるが、これは造水装置全
体のエネルギ消費〔主として水分脱着のための加
熱器5の熱エネルギ、および水分の吸着のために
空気を送るブロワ2のエネルギ消費である。〕に
くらべればその10〜20%である。従つて、この実
施例によれば単位量の水を得るための費用は設備
費、運転費ともに第1図の先行技術のものより大
幅に低減される。
こゝで、凝縮・蒸発器20における温度、圧力
関係をもう少し詳しく説明する。第3図は水に関
する温度と蒸気圧との関係を示すグラフである。
この図において、A点は100℃における水の蒸気
圧で勿論1気圧である。B点は90℃における水の
蒸気圧で約0.7気圧である。従つて、減圧ポンプ
24によつて、凝縮・蒸発器20の内圧を0.7気
圧に保てば、低品位の水20aは90℃の温度を保
つ。そこで、経路8bから凝縮・蒸発器20へ入
つてきた1気圧の水蒸気は90℃(実際は伝熱部の
熱抵抗のため少し高くなる。)となり、すべて凝
縮して水になる。なお、90℃における水蒸気の蒸
気圧は0.7気圧であるから、1気圧の水蒸気が入
つた場合、0.3気圧分のみが水になると思われが
ちであるが、入つてくる気体が水蒸気100%の場
合は、その水蒸気の凝縮温度100℃以下であれば
何度であつても、その温度における凝縮潜熱(0
℃では600kcal/Kg−水、100℃では540kcal/Kg
−水)をうばつてやれば、入つてくる水蒸気はす
べて水になる。この実施例の場合は、この条件を
満しているので、経路8bから凝縮・蒸発器20
へ入つてくる水蒸気はすべて水になるわけであ
る。なお、上記条件を満すには、低品位の水20
aの温度はもつと高くてもよいのであるが、実際
は伝熱面の熱抵抗を配慮して90℃程度が実際的な
値である。
ところで、第2図の実施例では凝縮・蒸発器2
0内の低品位の水20aは90℃、0.7気圧の水蒸
気となり、経路23から風冷の凝縮器4に導かれ
水となつているが、この90℃、0.7気圧の水蒸気
の凝縮潜熱を用いて更に他の水を蒸発させること
ができる。
第4図はこのようにしたこの発明の第2の実施
例の要部のみを示す系統構成図である。図におい
て、25は第1の凝縮・蒸発器20から経路23
を経て得られる水蒸気の凝縮潜熱を用いて入口2
1から供給される低品位の水20aを蒸発させる
第2の凝縮・蒸発器、26はこの第2の凝縮・蒸
発器25で発生した水蒸気を風冷の凝縮器4へ導
く経路、27は第2の凝縮・蒸発器25内を減圧
するとともに、凝縮器4で凝縮した水を経路26
aを通して受水槽6へ送出する減圧ポンプ、28
は第2の凝縮・蒸発器25中の低品位の水20a
を第1の凝縮・蒸発器20へ送給するポンプであ
る。この実施例では減圧ポンプ24は第1の凝
縮・蒸発器20内を減圧するとともに、第2の凝
縮・蒸発器25で凝縮した水を経路23aを通し
て受水槽6へ送出するようになつている。入口2
1から入つた低品位の水20aは第2の凝縮・蒸
発器25で予め昇温されてから第1の凝縮・蒸発
器20へ供給されるので熱効率が改善される。
この第2の実施例の動作は第2図の第1の実施
例の動作説明から容易に理解できるであろう。従
つて、詳しい動作説明は省略して、温度と圧力と
の関係について少し補充説明をする。第2図の第
1の実施例と同様に、第1の凝縮・蒸発器20の
温度は90℃とする。第2の凝縮・蒸発器25の内
部は減圧ポンプ27で0.47気圧に減圧すると、そ
の内部の低品位の水20aの温度は80℃となつて
蒸発をつづける(第3図のC点)。従つて、この
場合風冷の凝縮器4は80℃、0.47気圧の水蒸気を
凝縮する訳である。なお、この第2の実施例では
第1図の先行技術によるものの約3倍の高品位の
水が得られる。
以下、同様にして凝縮・蒸発器の段数を増し、
より多くの水を得ることができるが、この段数の
限界は風冷の凝縮器4の温度を何度にまでさげら
れるかで決まる。上記第2の実施例の場合、80℃
の水蒸気を凝縮するために70℃位までは低下させ
ねばならない。伝熱面積を増加し、風量を増して
60℃にまで冷やせるようにすれば、凝縮・蒸発器
をもう1段増すことができる。しかし、風冷に用
いる空気の温度が30℃であるとすると、如何に、
伝熱面積および風量を増しても30℃以下にはなら
ないので、この外気条件で伝熱面積および風量を
十分増して40℃まで冷やせるとすれば、各段間の
温度差10℃として、凝縮・蒸発器を更に2段増す
ことができる。
しかし、このように段数を多くする場合には、
むしろ、多段フラツシユ蒸発器を用いた方がよ
い。第5図はこの多段フラツシユ蒸発器を適用し
たこの発明の第3の実施例の要部のみを示す系統
構成図である。図において、30は多段フラツシ
ユ蒸発器、31はこの造水装置の脱着過程で生じ
た水蒸気で多段フラツシユ蒸発器30の水を加熱
する凝縮・加熱器、32は多段フラツシユ蒸発器
30の蒸発水蒸気を凝縮させる凝縮部、33はこ
の凝縮して滴下する水を受ける受皿、34はフラ
ツシユ蒸発部、35は低品位の水を吸込む管路、
35aは多段フラツシユ蒸発器30の凝縮部32
を通つて昇温された低品位の水を凝縮・加熱器3
1へ送給する経路、35bはこの凝縮・加熱器3
1で更に加熱された低品位の水を多段フラツシユ
蒸発器30のフラツシユ蒸発部34へ送給する経
路、36はこの低品位の水を送給するポンプ、3
7は受皿33に滴下した水の取出口、38はこの
水を経路37aを通して受水槽6へ送出するポン
プ、39は多段フラツシユ蒸発器30を経て濃縮
された低品位排水の排出口、40はこの排水を排
出するポンプ、41は多段フラツシユ蒸発器30
に附属する減圧ポンプ(抽出ポンプと呼ばれ
る。)である。なお、凝縮・加熱器31で凝縮し
た脱着水分は流路8cを経て受水槽6へ送出され
る。
この多段フラツシユ蒸発器30自体は海水淡水
化装置などに使用されて、周知のものであるから
その動作の説明は省略する。この実施例では造水
装置の空気中から水分を吸着し、これを脱着させ
る吸脱着部と上記多段フラツシユ蒸発器30とを
凝縮・加熱器31を介して結合し、脱着過程で生
じた水蒸気を多段フラツシユ蒸発器30の熱源と
した点に要点がある。従つて、凝縮・加熱器31
と多段フラツシユ蒸発器30との温度関係が重要
であり、第6図はこの関係を第5図の各部配置に
対応づけて示す線図である。図示のように、点A
は低品位の水の流入口、点Bは凝縮・加熱器31
への昇温された低品位の水の流入経路35a、点
Cは凝縮・加熱器31で更に加熱された低品位の
水の多段フラツシユ蒸発器30への送給経路35
b、点Dは多段フラツシユ蒸発器30で濃縮され
た低品位の水の排出口39に対応する。
点Aにおいて多段フラツシユ蒸発器30の凝縮
部32へ冷媒として導入された温度t1の低品位の
水は、上記凝縮部32を通過する間に昇温して、
点Bでは温度t2となつて凝縮・加熱器31へ送ら
れ、加熱されて温度t3となつて送出され、点Cか
ら経路35bを経て多段フラツシユ蒸発器30の
フラツシユ蒸発部34へ導入される。この温度t3
の水はフラツシユ蒸発部34の各段を通過する間
に蒸発し、それに伴つて温度も階段状に低下し、
最後には点Dにおいて温度t4となつてポンプ40
によつて排出される。
ところで、凝縮・加熱器31へ送られてくる脱
着水蒸気は前述のように1気圧であるので、温度
t3は原理的には100℃にすることができるが、実
際は伝熱抵抗その他の理由で約10℃の温度差を生
じ、約90℃となる。ところで、多段フラツシユ蒸
発器は排熱利用の目的で60℃程度で動作させてい
る例もあり、この実施例のように90℃であれば充
分動作させることができる。このようにして、フ
ラツシユ蒸発部34で蒸発した水蒸気は凝縮部3
2において凝縮して受皿33、経路37を経てポ
ンプ38によつて経路37aから受水槽6へ水を
供給する。従つて高い造水効率が達成できる。
なお、上記各実施例では吸着剤の収容部を1個
のみ設けた場合について説明したが、脱着水蒸気
を連続的に得られるように、収容部を複数個設
け、交互にまたは時間的に順次ずらして運転する
方式の造水装置にもこの発明は適用される。
さらに、以上の実施例は気中の水分の吸収剤と
して固形粒状の吸着剤を使用することを想定した
ものであつたが、液体状の吸収剤としては、塩化
リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、エチ
レングリコール、グリセリンなどの水溶液がよく
知られており、これらを空気中の水分の吸収剤と
して使用することができる。
第7図はこの液体状の吸収剤を用いたこの発明
の第4の実施例の要部を示す系統構成図である。
これまでの実施例と同一部分は同一符号で示し、
その説明を省略する。図において、42は水分吸
収部、42aは液状吸収剤、42bは吸収部42
の外気吸込口より上部に充填され外気放出路への
空気の流通を許す例えばラシヒリングなどの充填
材、42cは吸収剤を散布するノズル、43は吸
収剤を循環させるポンプ、44は熱交換器、45
は水分脱離部、45aはその加熱用バーナ、46
は吸収剤の水分吸収循環路、47はその水分脱離
循環路である。
ポンプ43で循環する吸収剤の一部は水分吸収
循環路46を通つてノズル42cから充填材42
bに散布され、その表面をぬらし、空気との接触
面積が増大され空気中の水分を充分吸収して、吸
収部42の底部へ戻る。水分を含んで淡くなつて
ポンプ43で吸出された吸収剤の残部は水分脱離
循環路47へ入り、熱交換器44を経て水分脱離
部45へ送給されバーナ45aで加熱され、吸収
水分は水蒸気として脱離される。そして、この脱
離された水蒸気は経路8bを通つて、多段フラツ
シユ蒸発器30に熱を供給するための凝縮・加熱
器31に導入される。一方、水分脱離部45で濃
縮された吸収剤は前記の熱交換器44で吸収部4
2から脱離部45に入つてくる淡い吸収剤と熱交
換を行い、低い温度となつて吸収部42へもど
る。脱離水蒸気は凝縮・加熱器31で凝縮して水
となつて経路8cへ送出され、その凝縮潜熱は多
段フラツシユ蒸発器30で低品位の水の蒸発に用
いられ、こゝでも高品位の水が得られ、良好な造
水効率が得られる。
なお、上記説明ではこの発明を大気中の水分を
原料として水を得る場合について述べたが、必ず
しも大気に限定されるものではない。
以上のようにこの発明にかかる造水装置によれ
ば、冷却水を収容した凝縮・蒸発器により水蒸気
を冷却凝縮して水を得るとともに、該水蒸気の凝
縮潜熱を利用して上記冷却水を蒸発させるように
したので、空気と低品位の水の両方から高品位の
水を得ることができ、造水効率を高めることがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は先行発明になる造水装置の一例を示す
系統構成図、第2図はこの発明の第1の実施例を
示す系統構成図、第3図は水に関する温度と蒸気
圧との関係を示すグラフ、第4図はこの発明の第
2の実施例の要部のみを示す系統構成図、第5図
は多段フラツシユ蒸発器を用いたこの発明の第3
の実施例の要部のみを示す系統構成図、第6図は
この第3の実施例について各部の温度関係をその
位置に対応づけて示す線図、第7図は液状の水分
吸収剤を用いたこの発明の第4の実施例の要部を
示す系統構成図である。 図において、1は吸着剤収容部、42は水分吸
収部、1aは吸着剤、42aは液状吸収剤、5は
脱着用加熱器、45は脱離部、4は凝縮器、2
0,25は凝縮・蒸発器、31は凝縮・加熱器、
30は多段フラツシユ蒸発器、21,35は低品
位の水の取入口、6はこの造水装置で得られた水
の受水槽である。なお、図中同一符号は同一また
は相当部分を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水分を含んだ空気の供給を受け該空気中の水
    分を吸収する吸着剤を収容した吸着剤収容部と、 該収容部に加熱空気を送り込み上記吸着剤に吸
    着された水分を脱離させるための加熱器と、 低品位の水を収容し該水により上記吸着剤収容
    部からの水蒸気を冷却凝縮して高品位の水を得る
    とともに該水蒸気の凝縮潜熱によつて上記低品位
    の水を蒸発させる凝縮・蒸発器と、 該凝縮・蒸発器からの水蒸気を冷却凝縮し高品
    位の水を得る凝縮器とを備えたことを特徴とする
    造水装置。 2 上記凝縮・蒸発器が複数個相互に縦続接続し
    て設けられていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の造水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53104573A (en) * 1977-01-24 1978-09-11 Maschf Augsburg Nuernberg Ag Method and apparatus for collecting water from damp air

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53104573A (en) * 1977-01-24 1978-09-11 Maschf Augsburg Nuernberg Ag Method and apparatus for collecting water from damp air

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