JPS62212598A - 放射性物質による汚染防止用熱収縮フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は原子力発電所内における発電炉およびその周辺
等の工事、清掃等に必要な作業用の足場板、鉄パイプ等
各種の搬入物品が、放射性物質により汚染されることを
防止するとともに１作業の安全性を高め、且つ廃棄物処
理時の経済効果の向上等を目的として使用する熱収縮フ
ィルムに関するものである。

（従来技術） プラスチックフィルムで足場板や鉄パイプを被覆するこ
とによって被包装物を放射性物質の汚染から保護するた
めや、フィルム自体に滑り防止効果を付与するために、
エチレン−酢酸ビニール共重合体樹脂による押出し成形
フィルムを使用することは公知である。

（発明の解決しようとする問題点） 押出成形フィルムで被覆して、放射性物質の汚染から保
護することは上述したように知られているが、本発明は
このような目的で被覆され所定の作業を終了したのち、
焼却して処理を行うとき、低カロリー発熱量で経済的な
処理を可能とする熱収縮フィルムを提供しようとするも
のである。

（発明による問題点の解決手段） エチレン−酢酸ビニール共重合体樹脂に炭酸カルシウム
を含有させたものを材料としてフィルム化することによ
り、燃焼時の発熱量をきわめて低カロリー化することを
可能とした。

（実施例） 本発明は、エチレン−酢酸ビニール共重合体樹脂の特徴
と、燃焼時における発熱量の低カロリー化に効果を有す
る炭酸カルシウムを配合したものであって、エチレン−
酢酸ビニール共重合樹脂のメルトインデックスが０．１
〜２０、望ましくは０．３〜５であり、酢酸ビニール含
有量が３〜３０重承％、望ましくは５〜１５重量％の樹
脂と、炭酸カルシウムを５〜７０重量％、望ましくは３
０〜５０重社％を配合したことを特徴とするものである
。

上記の酢酸ビニール共重合体樹脂に燃焼発熱量を下げる
ために炭酸カルシウムを配合したが、炭酸カルシウム以
外の燃焼発熱量を下げる代替物質としては珪酸塩化合物
、炭酸塩化合物、金属酸化物、金属水酸化物、硫酸塩化
合物、リン酸塩化合物などから選ばれる。例えばカオリ
ン、マイカ。

クレー、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナ
シリケート、炭酸マグネシウム、酸化珪素。

酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム。

硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、リ
ン酸塩粉末などが好ましく、これらを炭酸カルシウムに
代え代替使用することができる。

酢酸ビニール含有率が３重量％未満だとフィルム表面の
滑り性が大きくなり望ましくない。又３゜重量％を超え
ると高粘着性を生じるなどフィルムの製膜が困難となっ
て望ましくない。また、炭酸カルシウムが５３量％未満
だと満足する燃焼発熱量まで下げることが出来ず、又７
ｏ重量％を超えると樹脂の分散性が悪くなり、フィッシ
ュアイの発生や著しい強度低下となり、フィルム製膜は
もちろん使用も困難となるなど望ましくない。

本発明の熱収縮フィルムは、上述した如く酢酸ビニール
共重合体樹脂と炭酸カルシウム又はこれの代替物を配合
し、インフレーション押出成型機と引き取りおよび巻き
取り装置を用い、所定の製膜温度と所定の延伸倍率によ
り、被包装物に最適の熱収縮包装用フィルムを製造する
ものである。

（効果） 本発明のフィルムを原子力発電所内の発電炉およびその
周辺等の工事、清掃作業に使用する搬入物品の収縮包装
用に使用することにより以下の如き効果をもたらすもの
である。

従来原子力発電所内の工事、清掃に使用される搬入物品
は、非包装状態で使用されることが多く。

そのため放射性物質による汚染はまぬがれなかった。

従って使用済物品の搬出後は、都度、焼却等による廃棄
処分が通例のため、経済的損失は大であり、しかも廃棄
物の置場所にも広い面積を必要とするなどの無駄が多が
った。

これに対し、本発明の熱収縮フィルムを用いて足場板、
鉄パイプ等の各種作業用搬入物品を収縮加熱炉（シュリ
ンクトンネル）で完全密封熱収縮包装を行うことにより
、外気を遮断するとともに酢酸ビニール含有の特性から
、放射性物質による汚染防止効果をさらに高めることが
できる。

しかも単なるフィルムの被覆と異なり、収縮包装である
ことから、作業用の足場板、鉄パイプ等被包装物品の形
状に密着した包装被覆が可能となり且つ、酢酸ビニール
の特性の−っである滑り防止効果も得られるため、当包
装物品上での作業性、安全性も極めて良好ならしめるも
のである。

さらに、使用済物品の廃棄処理は、熱収縮フィルムのみ
を剥がして、焼却するだけでよく、搬入物品の再利用が
可能となり、経済的にも大きな効果をもたらすだけでな
く、今まで廃棄処理にはがかせなかった廃棄物の置場所
も広域面積を必要とせず、本発明の熱収縮フィルムによ
る効果は多大である。

又１本発明のフィルムは炭酸カルシウムが混入されてい
るため、一般プラスチックフィルムや、エチレン−酢酸
ビニール共重合体単独のフィルムの燃焼発熱量である約
１１０００キロカロリー／ｋｇに比較し、炭酸カルシウ
ムの混入量の調整で原子力発電所内の使用規定や、自治
体環境行政団体等の燃焼発熱量の規制基準である７００
０キロカロリー／−以下の大巾な低カロリー化を実現さ
せることができた。

又、焼却時においても完全燃焼しやすい性質を有し、有
毒ガスや黒煙などの発生も少なく燃焼時の溶融滴下も少
ないので焼却炉を痛める心配がなく公害環境行政にも一
役を果すなど、本発明の熱収縮フィルムの使用効果は多
大である。

以上

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ［１］エチレン−酢酸ビニール共重合体樹脂に炭酸カル
   シウムを含有させたものを材料としてフィルム化したこ
   とを特徴とする放射性物質による汚染防止用熱収縮フィ
   ルム。 ［２］炭酸カルシウムに代えて珪酸塩化合物、炭酸塩化
   合物、金属酸化物、金属水酸化物、硫酸塩化合物、リン
   酸塩化合物などから選ばれた化合物としたことを特徴と
   する特許請求の範囲［１］記載の放射性物質による汚染
   防止用熱収縮フィルム。