JPS62212412A - カチオン性ポリウレタン組成物 - Google Patents

カチオン性ポリウレタン組成物

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JPS62212412A
JPS62212412A JP61055007A JP5500786A JPS62212412A JP S62212412 A JPS62212412 A JP S62212412A JP 61055007 A JP61055007 A JP 61055007A JP 5500786 A JP5500786 A JP 5500786A JP S62212412 A JPS62212412 A JP S62212412A
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JP
Japan
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cationic polyurethane
group
isocyanate group
water
isocyanate
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Application number
JP61055007A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Higuchi
俊彦 樋口
Nobuaki Kunii
国井 宣明
Takashi Kamata
鎌田 俊
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS62212412A publication Critical patent/JPS62212412A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ブロック化イソシアネート基を有するカチオ
ン性ポリウレタンが水に分散ないし溶解した組成物に関
するものである。
[従来の技術] ブロック化イソシアネート基を有するカチオン性ポリウ
レタンを水に分散ないし溶解した組成物は公知であり、
繊維処理剤、塗料、接着剤などに利用されている。この
カチオン性ポリウレタンは水に安定的に分散ないし溶解
するとともに、ブロック化イソシアネート基により熱架
橋性を有している。即ち、ブロック化イソシアネート基
は熱により脱ブロックしてフリーのイソシアネート基と
なり、このフリーのイソシアネート基が水酸基、アミノ
基、カルボキシル基などのイソシアネート反応性基と反
応して架橋を生じる。イソシアネート反応性基は、カチ
オン性ポリウレタン自身に含まれ(たとえば、水酸基や
>NH基など)、また被処理物、雰囲気(特に水分)、
カチオン性ポリウレタン組成物と併用される他の処理剤
などにも含まれている場合が多い。
上記のようなカチオン性ポリウレタン組成物は、たとえ
ば特公昭5G−17234号公報や特公昭53−115
58号公報などに記載されている。これら公知例に記載
されているように、このようなカチオン性ポリウレタン
は、通常第4級アンモニウム塩基をカチオン性基として
含み、これは第3級アミン基を有するポリウレタンを酸
やアルキル化剤などで、4級化して得られる。一方、ブ
ロック化イソシアネート基は、部分ブロック化ポリイソ
シアネート化合物を使用してポリウレタンを製造するか
、またはイソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマ
ーをブロック化剤でブロック化して導入される。カチオ
ン性基はポリウレタンの水に対する親和性を高め組成物
の安定性を向上させる。特に水との親和性の高いカチオ
ン性ポリウレタンは水に溶解し均一な組成物となる。
上記カチオン性ポリウレタン組成物の用途として、可撓
性材料の処理剤がある。たとえば、繊維材料や繊m11
品、人工皮革や可撓性プラスチックフオーム、紙やプラ
スチックフィルム、その他の可撓性材料に耐水性や耐溶
剤性などの性能を付与したり、他の処理剤と併用して他
の処理剤の効果を補強させるなどの目的で、このカチオ
ン性ポリウレタン組成物を使用することができる。この
用途に用いるためには、カチオン性ポリウレタンより形
成される被膜の耐水性や耐溶剤性が高いことが必要であ
ることは勿論、さらにその被膜自身が高い柔軟性を有し
ている必要がある。たとえば、布帛処理に硬い被膜を形
成するカチオン性ポリウレタンを用いることはできない
、また、処理剤としては処理速度が速くできることが好
ましく、具体的にはブロック化イソシアネート基の脱ブ
ロックが速くかつ生じたフリーのイソシアネート化本の
反応も速いことが望ましい、また、用途にかかわらず、
カチオン性ポリウレタン組成物は、保存安定性熱安定性
、希釈安定性などの安定性が高い必要がある。即ち、長
期にわたり水との分離傾向が少なく、低濃度においても
安定性が高いことが必要である。特に布帛などの処理に
は低濃度で使用されることが多く、充分に高い希釈安定
性が要求される。しかしながら、前記公知側記載のよう
な従来のカチオン性ポリウレタン組成物においては、こ
れらの性能をすべて充分に満足しうるものではなかっ、
た、たとえば、あるものは被膜の耐水性や耐溶剤性が不
充分であり、あるものは被膜が硬く柔軟性がなく、また
あるものは処理速度を高めることができないものであっ
た。さらに、充分な安定性が不足するものもあり、特に
希釈安定性が不足していた。
[発明の解決しようとする問題点J 本発明の目的は、前述の従来のカチオン性ポリウレタン
組生物の問題点を解決し、より優れた性能の組成物を得
ようとするものである。安定性を高めるためには、カチ
オン性ポリウレタンの水に対する親和性を高める必要が
あると考えられる。親水性の高いポリオールとしてオキ
シエチレン基含有量の高いポリオキシアルキレン系ポリ
オールがあり、これを原料とすることによりカチオン性
ポリウレタンの水に対する親和性を高めることができる
。しかし、オキシエチレン基含有量があまり高すぎると
、ポリウレタン被膜の耐水性を低下させるので好ましく
ない、一方、ブロック化剤として親水性の高いm亜硫酸
Illを用いてカチオン性ポリウレタンの水に対する親
和性を高めることがきできるが、このブロック化剤は低
温で脱ブロックし易く、温度に対する安定性が不充分と
なり易いので好ましくない、さらに、カチオン性ポリウ
レタンの分子当りのカチオン性基の数は、より多い方が
安定性が高い。
一方、柔軟な被膜を形成するためにはポリオールの分子
量はより高い方が好ましい、また、耐水性や耐溶剤性の
面からは、ポリオールはポリエステル系ポリオールより
もポリオキシアルキレン系ポリオールの方が好ましい、
さらに、カチオン性ポリウレタンの処理速度の面からは
、カチオン性基である第4級アンモニウム塩基はブロッ
ク化イソシアネネート基により近い位置にあることが好
ましい、なぜなら、この第4級アンモニウム塩基は脱ブ
ロツク化および生成したイソシアネート基の反応に触媒
的作用を有しているからである。
上記の点をすべて満足しうるカチオン性ポリウレタンを
見い出すべく検討した結果、特定割合のオキシエチレン
基含有量のポリオキシアルキレン系ポリオールをポリウ
レタン原料とし、上記要件を満足する構造のカチオン性
ポリウレタンを見い出すに至った。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前記のカチオン性ポリウレタンが水に分散な
いし溶解したカチオン性ポリウレタン組成物に関する下
記の発明である。
少なくとも1個の第4級アンモニウム塩基と少なくとも
1個のブロック化イソシアネート基とを有するカチオン
性ポリウレタンが水に分散ないし溶解した水性のカチオ
ン性ポリウレタン組成物において、カチオン性ポリウレ
タンが、室部基当りの分子量約300〜3000、オキ
シエチレン基含有量約30〜75重量%、平均官能基数
2〜3.3のポリオキシアルキレン系ポリオールと過剰
のポリイソシアネート化合物を反応させて得られるイソ
シアネート基含有プレポリマー(a)に、2以上のイソ
シアネート反応性基を有する第3級アミン(b)、およ
び少なくとも1個のブロック化イソシアネート基と少な
くとも1個のフリーのイソシアネート基とを有する部分
ブロック化ポリイソシアネート化合物(c)とを反応さ
せた後4級化して得られるカチオン性ポリウレタンであ
ることを特徴とするカチオン性ポリウレタン組成物。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明におけるポリオキシアルキレン系ポリオールは、
2官能以上の活性水素基を有する開始剤にエチレンオキ
シドとエチレンオキシド以外のモノエポキシドを付加し
て得られる。2官能以上の活性水素基を有する開始剤と
して具体的には、たとえば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、シューク
ロースなどの多価アルコール、ビスフェノールA、ビス
フェノールS、カテコール、その他の多価フェノール、
ジェタノールアミン、トリエタノールアミン、その他の
フルカノールアミン、およびエチレンジアミンなどのア
ミン類があり、これらを2種以上併用することもできる
。好ましい開始剤は多価アルコールと多価フェノールで
あり、特に2価アルコール、3価アルコール、およびそ
れらの併用が好ましい、エチレンオキシド以外のモノエ
ポキシドとしては、プロピレンオキシドが好ましいが、
プロピレンオキシドの代りに、あるいはプロピレンオキ
シドと併用して、ブチレンオキシド、スチレンオキシド
、その他のモノエポキシドを使用しうる。エチレンオキ
シドと他のモノエポキシドは混合して開始剤に反応させ
ることも、別々に順次反応させることもできる。ポリオ
キシアルキレン系ポリオールは、2種以上を併用するこ
ともできる。この場合、ボリオキシアルキレン系ポリオ
ールのオキシエチレン基含有量や官能基数などの特性は
平均値で表わされるものである。従って、一部のポリオ
キシアルキレン系ポリオールの特性は、全体の平均値が
特定範囲内にある限り、t&述の範囲内にあることは必
要ではない。
本発明におけるポリオキシアルキレン系ポリオールの平
均官能基数としては2官能以上であれば特に不都合では
ないが、3官能を大きく超える場合には合成時にゲル化
を起こし易く通常合成が困難である。又官能基数が増え
る程カチオン性ポリウレタン組成物から得られる被膜の
物性は向上するが、反面柔軟性は劣ってくる。
使用する目的により幅はあるが、通常好ましくは2〜3
.3、特に好ましくは2.5〜3.0の官能基とするこ
とが上記の理由で望ましい。
オキシエチルシン基の含有量としては、約30〜75重
量%であり好ましくは、約40〜70重量%である。3
0重量%より少ない場合には、カチオン性ポリウレタン
組成物の分散安定性が劣り、又75%を超える場合には
、組成物から得られた被膜の耐水性がネト分である。
また、官能基当りの分子−Iは約300〜3000が必
要であり、特に約350〜1000が好ましい0分子値
が少なすぎると被膜の柔軟性が不を分であり、高すぎる
と機械的物性などが満足し得なくなる。
ポリイソシアネートとしては、1分子中に2測具とのイ
ソシアネート基を有する芳香族、脂肪族、あるいは脂環
族のポリイソシアネート類があげられ、たとえば、 2
.4−トリレンジイソシアネート、2.8−)リレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ナ
フタレン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イ
ンホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等
の1種または2挿具とが使用される。これらは、また変
性物であってもよく、たとえばトリメチロールプロパン
変性物、三量化物などがある。
本発明においては、上記ポリオキシフルキレン系ポリオ
ールとポリイソシアネートを反応させて末端にイソシア
ネート基を有するプレポリマー(a)を調整するが、ポ
リオキシアルキレン系ポリオールl当量あたり少なくと
も1当量を越える当量、好ましくは約1.2〜2.5当
量、特に約 1.5〜2.0当量程度のポリイソシアネ
ートを反応させる事が望ましい0本反応の溶媒としては
イソシアネート基に不活性であり、水との親和性の大き
なものが好ましく、たとえばアセトン、メチルエチルケ
トン、アセトニトリル、ジオキサン、ジメチルホルムア
ミド、酢酸エステル等があげられる。
上記イソシアネート基含有プレポリマー(a)に2以上
のイソシアネート反応性基を有する第3級アミン(b)
と部分ブロック化ポリイソシアネート(c)とを反応さ
せることによって、第3級アミン基とブロック化イソシ
アネート基とを有するポリウレタンが得られる。この3
者の反応は同時に行なってもよく、順次反応させてもよ
い、たとえば、部分ブロック化ポリイソシアネートにそ
のフリーのイソシアネート基より過剰当量の該第3級ア
ミンを反応させた生成物を上記プレポリマーと反応させ
ることができる。
しかし、通常は、該プレポリマーに過剰当量の該第3級
アミンを反応させ、次いで部分ブロック化ポリイソシア
ネートを反応させる。上記第3級アミンの使用量は、そ
のイソシアネート反応性基の数が他の2者のフリーのイ
ソシアネート基の合計に対しほぼ等しいかそれよりも過
剰となることが必要である。イソシアネート反応性基の
過剰分は、カチオン性ポリウレタンの架橋の際脱ブロッ
クして生じたフリーのイソシアネート基と反応すること
ができるが、この過剰のイソシアネート反応性基の存在
は必ずしも必須ではない。
イソシアネート反応性基を2以上有する第3級アミン(
b)としては1、アルカノールアミン類やポリアミン類
が好ましい、これらは、2以上の水酸基、アミノ基、イ
ミノ基等を有する。特に2あるいは3個の水醜基および
/またはアミノ基を有する第3級アミンが好ましい、具
体的なアルカノールアミン類としては、たとえば、トリ
エタノールアミン、トリイソプロパツールアミン、N−
メチル−ジェタノールアミン、N−ブチル−ジェタノー
ルアミン、N−オレイル−ジェタノールアミン、N−シ
クロヘキシル−ジェタノールアミン、N−メチル−ジイ
ソプロパツールアミン、N−シクロヘキシル−ジイソプ
ロパノールアミン、N、N−ジヒドロキシエチルアニリ
ン、N、N−ジヒドロキシエチルトルイジン、N、N−
ジヒドロキシプロピルナフチルアミン、およびこれらア
ルカノールアミン類にエチレンオキシドやプロピレンオ
キシドなどのフルキレンオキシドを少量付加したオキシ
アルキレン化アルカノールアミン類、エチレンジアミン
、ヘキサメチレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン
などのポリアミン類にフルキレンオキシドを少量付加し
たオキシアルキレン化ポリアミン類などがある。第3級
アミノ基を有するポリアミン類としては、たとえば、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ビス−
(3−アミノプロピル)メチルアミン1.ビス=(3−
アミノプロピル)シクロヘキシルアミン、ビス−(3−
アミノプロピル)トルイジン、ジアミノカルバゾール、
トリス(アミノプロピル)アミンなどがある。これら、
第3級アミンは、あまり高分子量の化合物であることは
好ましくない、高分子量の第3級アミンの使用は、被膜
の物性を低下させるばかりでなく、カチオン性ポリウレ
タンの分子当りのカチオン性基の数を低下させる原因と
もなり、さらに、分子中においてカチオン性基とブロッ
ク化イソシアネート基との距離を広げ、カチオン性基で
ある第4級アンモニウム塩基の有する脱ブロツク化反応
や脱ブロックにより生じたフリーのイソシアネート基の
反応に対する触媒作用を低下させる原因ともなる。この
ため、第3級アミンの分子量は約500以下が適当であ
り、特に約300以下が好ましい、好ましくは、ヒドロ
キシアルキル基の炭素数が2〜4のトリアルカノールア
ミン、N−1換基のl&素数が6以下でヒドロキシアル
キル基の炭素数が2〜4のN−l換ジアルカノールアミ
ン、分子量約300以下のアルキレンジアミン−フルキ
レンオキシド付加物、アルキレン基の炭素数が2〜3の
ジアルキレントリアミンあるいはトリアルキレンテトラ
ミンが好ましい、最も好ましくは、上記のトリアルカノ
ールアミンとト置換ジアルカノールアミンである。
イソシアネート基含有プレポリマーと上記第3級アミン
との反応の溶媒としては、ポリオキシアルキレン系ポリ
オールとポリイソシアネートとの反応に用いた溶媒と同
様のものが使用可使である。
反応時間は反応温度及び末端のイソシアネート基の反応
性によって定まり、一定ではないが、反応の終点は反応
混合物に赤外線吸収スペクトルで、22500鳳−1の
イソシアネート基に基づく吸収が認められなくなる時間
であって通常0.5〜3時間である。
上記反応において、イソシアネート基の数に対してイソ
シアネート反応性基の総数が過剰であることが必要であ
り、イソシアネート反応性基の全数がイソシアネート基
の全数に近くなる程高分子量のポリウレタンが生成し、
生成物がゲル化しやすくなり、又過度にイソシアネート
反応性基の数の比を大きくすると低分子量のポリウレタ
ンになり、経済性および熱硬化性において有利ではない
、従って、プレポリマーのイソシアネート基の数に対す
る第3級アミンのイソシアネート反応性基の数の比は1
を越える必要があり、特に約1.5以上が好ましい、上
限はほぼn(nは第3級アミン1分子中のイソシアネー
ト反応性基の数)、即ちイソシアネート基に対しほぼ1
分子の第3級アミンとなる数、が適当である。大過剰の
第3級アミンの使用は未反応第3級アミンと部分ブロッ
ク化ポリイソシアネートの反応生成物により被膜の柔軟
性低下の原因となる。
少なくとも1個のブロック化イソシアネート基と少なく
とも1個のフリーのイソシアネート基を有する化合物(
c)は、m個のイソシアネート基を有するポリイソシア
ネート1モルに少なくともほぼ1モル、多くともほぼm
−1モルのブロック化剤を反応させることによって得ら
れる。たとえば、ジイソシアネートの場合、ジイソシア
ネート1モルに対し、約1±0.2モル程度のブロック
化剤を反応させて得られるものが適当である。ブロック
化剤としては、公知のものを使用することができ、たと
えば前記公知例に記載されているようなブロック化剤が
ある。
しかし、前記のように、ブロック化剤として熱安定性の
低いものはあまり好ましくなく、逆に脱ブロックにあま
り高温を有するものも好ましいとはいえない場合が少な
くない、さらに、熱安定性以外の安定性が低いものや毒
性の高いものも適当ではない、これらの条件より、好ま
しいブロック化剤としてはオキシム類、ラクタム類、フ
ェノール類、活性メチレン化合物、アミド類、第2級ア
ミン類、第3級アルコール類、イミド類などがある。特
に、オキシム類とラクタム類が好ましく、次いでフェノ
ール類や活性メチレン化合物が好ましい、具体的なブロ
ック化剤としては、たとえば次のような化合物がある。
オキシム類:メチルエチルケトオキシム。
アセトアルドキシム、アセトキシム、ベンゾフェノンオ
キシム、ラクタム類:ε−カプロラクタム、γ−ブチロ
ラクタム、δ−バレロラクタム、フェノール類:フェノ
ール、クレゾール、アルキル置換フェノール、活性メチ
レン化合物=アセト酢酸アルキル、マロン酸ジアルキル
、アセチルアセトン、アミド類:酢酸アミド、アクリル
アミド、ステアリン酸アミド、第2級アミン類ニジエチ
ルアミン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン。
これらブロック化剤とポリイソシアネートとの反応は、
通常非反応性の溶媒の存在下あるいは不在下において約
20〜150℃の温度、約0.5〜7時間の反応時間で
行なわれる。溶媒としては前記のような溶媒と同様のも
のを使用しうる。得られたブロック化イソシアネート基
を有する化合物は、次いで前記プレポリマーと第3級ア
ミンの反応生成物に反応させる。この場合、プレポリマ
ー製造等に用いうる溶媒をこの反応の溶媒として使用し
うる0反応は前記プレポリマーと第3級アミンの反応生
成物中のイソシアネート反応性基1個に対し、ブロック
化イソシアネート基を有する化合物のフリーのイソシア
ネート基が約0.2〜1個の割合で反応させることによ
り行なわれることが好ましい、この割合が過少となると
得られる被膜の耐水性や耐溶剤性が不充分となり易く、
過剰であると未反応のブロック化イソシアネート基を有
する化合物が残存することとなり1種々不信合をもたら
し易い、この反応は前記プレポリマーと第3級アミンの
反応の場合と同様にイソシアネート基に基づく赤外吸収
が認められなくなるまで行なわれる0通常、約10〜8
0℃の温度と約0.3〜B時間の反応時間が採用される
が、溶媒量やイソシアネート基の反応性などによっては
変りうる。
得られたポリウレタンは、ブロック化イソシアネート基
と第3級アミン残基とを有する。この第3級アミン残基
を次に第4級アンモニウム残基に変換する。この変換の
場合、ポリウレタンは溶媒中、水中、あるいは溶媒と水
との混合物中に存在していてもよい、たとえば、ポリウ
レタン溶液に4級化剤を加えて4級化を行なう、ポリウ
レタン溶液に水を加えた後あるいは水とともに4級化剤
を加えて4級化を行なう、ポリウレタン溶液に水を加え
た後溶媒を除去し次いで4級化剤を加えて4級化を行な
うなどの方法を採用しうる。特に、水を加える前に4級
化を行なうか、水とともに4級化剤を加えて4級化を行
なう方法の採用が好ましい、第3級アミン残基の4級化
は、酸あるいはアルキル化剤からなる4級化剤を過剰当
量加えて反応させることによって行なう、特に、有機酸
あるいは無機酸の使用が好ましい、これら酸は、上記の
水溶液の形態で使用することもできる。酸としては、た
とえば、ギ酸、酢酸、モノクロル酢酸、フロピオン酸、
クエン酸、トルエンスルホン酸、その他の有機酸や1!
!酸、硫酸、硝酸、−ノン酸、その他の無機酸がある。
また、4級イヒ剤として、メチレンクロライド、硫酸ジ
メチル、エヒクロルヒドリン、11!化ベンジル、その
4mのアルキル化剤を用いることもできる。4級化の+
mあるいは後に溶媒を除去することは必ずしも必須では
なく、用途によっては、水と溶媒とを含むカチオン性ポ
リウレタン組成物を使用しうる。しかし、通常は蒸留等
によって溶媒を除去して使用する。
得られるカチオン性ポリウレタン組成物t±、通常、微
粒子状カチオン性ポリウレタンカー水に分散したエマル
ジョンである。しかし 前記のように、親水性の高いカ
チオン性ポリウレタンの場合は水に溶解した水溶液とな
る場合もある。特に、オキシエチレン基含有績が高(,
1ポ1)オキシアルキレン系ポリオールを使用して得ら
れたカチオン性ポリウレタン組成物の場合に均一な水溶
液となり易い、また、多くの場合、製造されたカチオン
性ポリウレタンの濃度は高い、しかし、その使用にあた
っては、水で希釈して使用することが少なくない。
本発明のカチオン性ポリウレタン組成物は。
繊維材料や繊維製品、その他の可撓性材料の処理剤とし
て適している。しかし、用途はこれに限られるものでは
なく、たとえば、プラスチック、ゴム、木材、金属、コ
ンクリート、石コウ、ガラスなどの非可撓性材料の被覆
接着、風合い改良等の用途に用いることもできる。用途
としては、特に、繊維材料や繊維製品の処理剤として適
しており、これらにこの組成物を塗布、含浸等を行ない
、加熱により水を除去するとともに、ブロック化イソシ
アネート基を脱ブロックして生成するイソシアネート基
をイソシアネート反応性基と反応させて架橋を行なう処
理によって、物性に優れた塗膜を形成することができる
。この処理により、耐水性や耐溶剤性に優れかつ繊維材
料等の柔軟性を失わせることなく、かつ風合いのよい被
処理物が得られる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[実施例] 実施例1 温度計、撹拌器、試料滴下ロート、乾燥管付き冷却器等
を取りつけた1見のフラスコに2.4−トリレンジイソ
シアネート(以下10QTDIと称する) 17.4g
 (0,2当量)を入れ、内温を80℃にしたにで、ト
リメチロールプロパンにエチレンオキシドとプロピレン
オキシドの混合物(重着比50:5G)を付加して得ら
れたトリオール(分子量1500)のメチルエチルケト
ン50%溶液100gを2時間かけて徐々に滴下した0
滴下終了後80℃にて2 T)!?間間熱熱反応行ない
、プレポリマー溶液を製造した。
別の1!;Lのフラスコに、トリエタノールアミン14
.9g (0,3当量)をメチルエチルケトン 15g
に溶解した溶液を入れ内温を40℃として撹拌した。こ
れにさきのプレポリマー溶液を2時間かけて徐々に滴下
し、滴下終了後BO℃で2時間加熱反応を行なった。こ
、の反応生成物溶液を(i とする。
別の四ツロフラスコに 100T D I  20.9
g(0,24当量)をメチルエチルケトン20.8に溶
解した溶液を入れ、室温で撹拌した。これにメチルエチ
ルケトオキシム10.4g (0,24当量)をメチル
エチルケトン41.8gに溶解した溶液を室温で2時間
かけて徐々に滴下し、滴下終了後、50℃で2時間加熱
反応を行なった。この反応生成物溶液を(n)とする。
反応生成物溶液CI)に反応生成物溶液〔■〕を室温下
に徐々に滴下し、その後40℃で4時間反応させた。こ
の反応生成物に酢酸8gを徐々に添加し充分撹拌混合後
、水300gを撹拌下徐々に加え、減圧下30℃で溶剤
を留去し、PH=4.1の均一で安定なエマルジョンが
得られた。
これをガラス板上に注ぎ乾燥すると柔軟なフィルムが得
られ次の値を示す。
水中での15分後の膨潤    0.79%パークロル
エチレン中の 15分後の膨潤 0.1% このエマルジョンは室温において3ケ月以上、45℃で
1ケ月以上安定であった。又水によって、任意の割合で
稀釈可能であり、その際スカムの発生はみられなかった
実施例2 実施例1と同様に100TD I  17.4g (0
,2当量)とトリメチロールプロパンにエチレンオキシ
ドとプロピレンオキシドの混合物(重量比70:30)
を付加して得られたトリオール(分子量2000)のメ
チルエチルケトン50%溶液133gを反応させる0次
いでN−メチルジェタノールアミン11.9g (0,
2当量)をメチルエチルケトン 12gに溶解した溶液
を反応させる。
別に実施例1と同様の方法で100T D 117.4
g (0,2当量)のメチルエチルケトオキシム8.7
g(0,2当量)付加物を用意し、さきの反応生成物と
反応させる。これを実施例1と同様にカチオン化した後
、水を加え、溶剤を留去することにより均一で安定なエ
マルジョンが得られた。
これをガラス板上に注ぎ乾燥すると柔軟なフィルムが得
られ次の値を示す。
水中での15分後の膨潤    0.32%パークロル
エチレン中での 15分後の膨潤 0.38% このエマルジョンは室温において3ケ月以上安定であり
、水によって任意の割合で稀釈可能であった・ 実施例3 実施例1と同様に100T D I 17.4gとジプ
ロピレングリコールにエチレンオキシドとプロピレンオ
キシドの混合物(重量比70 : 30)を付加して得
られたジオール(分子l 200G)のメチルエチルケ
トン50%溶液200gを反応させる0次いでトリエタ
ノールアミン14.9gをメチルエチルケトン 15g
に溶解した溶液を反応させる。
この反応生成物に実施例1と同様の(n)を同様の方法
で反応させた。これを実施例1と同様にカチオン化した
後、水を加え溶剤を留去することにより均一で安定なエ
マルジョンが得られた。これをガラス板上に注ぎ乾燥す
ると柔軟なフィルムが得られ次の値を示す。
水中での15分後の膨潤    0.41%パークロル
エチレン中の 15分後  0.12% このエマルジョンは室温において3ケ月以上安定であり
、水によって任意の割合で稀釈可能であった・ 性簡試験例 実施例1〜3から得られたカチオン性ポリウレタン水溶
液でポリエステル布を処理し、その風合を評価した。
(1)試験方法 処理布:ポリエステル加工糸織物 処理条件:ピックアップ  90% 予@屹燥    100℃×3分 ヒートセット   175℃×1分 樹脂濃度    0.5% (2)評価法 浴安定性:カチオン性ポリウレタンの0.5%水溶液を
40℃に保ち、ホモミ キサーで500マP−X 30分撹拌した後の浴状態を
判定した。
0ニス力ム発生なし。
風  合:触感によりポリエステル処理布の反発弾性を
判定した。
0:反発弾性に冨む。
Δ:反発弾性が弱い。
×:反発弾性がない。
(3)試験結果 [効果」 本発明のカチオン性ポリウレタン組成物は、優れた分散
安定性や希釈安定性を有しており、任意の濃度で処理物
に塗布、浸漬等を行なうことができる。また、被処理物
を約50〜200℃で加熱することにより、ブロック化
イソシアネート基からイソシアネート基が再生され、該
組成物や被処理物中に含まれるイソシアネート反応性基
と反応することにより朱橘が形成され、耐水性や耐溶剤
性に憧れた柔軟なポリウレタン被膜が得られる0本発明
のカチオン性ポリウレタン組成物は、特に繊維材料や繊
維製品などの可撓性材料の処理用に適しており、風合い
や柔軟性に優れた被処理物が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも1個の第4級アンモニウム塩基と少な
    くとも1個のブロック化イソシアネート基とを有するカ
    チオン性ポリウレタンが水に分散ないし溶解した水性の
    カチオン性ポリウレタン組成物において、カチオン性ポ
    リ ウレタンが、水酸基当りの分子量約300〜3000、
    オキシエチレン基含有約30〜75重量%、平均官能基
    数2〜3.3のポリオキシアルキレン系ポリオールと過
    剰当量のポリイソシアネート化合物を反応させて得られ
    るイソシアネート基含有プレポリマー(a)に、2以上
    のイソシアネート反応性基を有する第3級アミン(b)
    、および少なくとも1個のブロック化イソシアネート基
    と少なくとも1個のフ リーのイソシアネート基とを有する部分ブ ロック化ポリイソシアネート化合物(c)とを反応させ
    た後4級化して得られるカチオン性ポリウレタンである
    ことを特徴とするカチオン性ポリウレタン組成物。
  2. (2)イソシアネート基含有プレポリマー(a)に第3
    級アミン(b)を反応させて得られる反応生成物に部分
    ブロック化ポリイソシアネート化合物(c)を反応させ
    る、特許請求の範囲第1項の組成物。
  3. (3)ポリオキシアルキレン系ポリオールの平均水酸基
    数が約2.5〜3.0である、特許請求の範囲第1項の
    組成物。
  4. (4)ポリオキシアルキレンポリオールのオキシエチレ
    ン基含有量が約40〜70重量%である、特許請求の範
    囲第1項の組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100287126B1 (ko) * 1998-09-17 2001-04-16 최근배 양이온성 폴리우레탄 프리폴리머의 제조 방법, 상기 프리폴리머로부터 제조되는 수분산성 폴리우레탄 또는 폴리우레탄 우레아의 제조 방법 및 그의 용도.
JP2018035309A (ja) * 2016-09-02 2018-03-08 東ソー株式会社 速硬化型ポリウレタン樹脂組成物

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