JPS62212036A - 垂直鋳込方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、垂直Ｓノを送力法に係り、特にモールド（鋳
型）の鋳造キャビティ内に流入させられる金属溶湯中の
金属酸化物、非金属介在物等を有利に除去せしめて、品
質の優れた鋳物製品を作業性良く鋳造し得る方法に関す
るものである。

（背景技術・解決課題） 従来から、ｉノミ鉄製品等の鋳物製品を鋳造するに際し
ては、モール１′として上型及び下型を用い、それらを
上下に重ね合わせて形成される鋳造キャビティ内に、所
定の金属溶湯を導いて、鋳造を行なう水平鋳込法が採用
されているが、近年、特に鋳物製品を多数鋳造する場合
などに有効な方法として、垂直鋳込方法、所謂ディサマ
チック（ｄｉｓａｓｔａｔｉｃ）造型方法として知られ
る、縦型のモールドを水平方向に重ね合わせて、それら
モールＦ間に所定のＳｋｉ造キャビティを形成せしめる
一方、上方から注湯される金属溶湯を該鋳造キャビティ
内にぷいて、目的とする鋳物製品を形成せしめる方法が
注口を受けている。

より具体的には、かかる垂直鋳込方法にあっては、例え
ば第１図（、Ｉ）〜（ｃ）に示される如く、先ずサン１
′ホツパ２から供給される鋳物砂４を、造型機６の造型
室８内において圧縮して造形せしめ、高密度のモールド
１０が形成せしめられる。

なお、このモールド１０は、一般に、その両側面に所定
の鋳物製品を与える鋳造キャビティ１２が形成されるよ
うな形状に造型されており、第１図（Ｃ）に示される如
く、それらモールド１０が水平方向に重ね合わされるこ
とにより、隣り合うモールド１０．１０間に所定の鋳造
キャビティ１２が形成されるようになっている。換言す
れば、モールド１０の合わせ面（見切線）がほぼ垂直方
向となるように、それらモールド１０が水平方向に重ね
合わされ、それらの間に所定の鋳造キャビティ１２が形
成されているのであり、ここでは、モールド１０が順次
重ね合わされることによって、一つのモールド１０の両
側に、それぞれ鋳造キャビティ１２．１２が形成されて
いる。そして、このようにモールド１０．１０間に形成
された鋳造キャビティ１２に対して、取鍋１４内の金属
溶湯１６が上方から注湯されて、目的とする鋳物製品′
１８が順次鋳造されるのである。

従って、このような垂直鋳込方法にあっては、水平方向
に重ね合わされたモールドの両側において、鋳造キャビ
ティが連続して形成されるところから、水平鋳込方法に
比して、得られる製品の数量に対する鋳造砂の■が少な
くてすみ、製造コストが低減され得ると共に、モールド
を重ね合わせて鋳造キャビティを形成せしめるに際して
も、水平鋳込法の如くモールドを反転させる必要はなく
、水平方向に重ね合わせることによって為されることと
なるところから、造型スピードが速く、良好な生産性を
もって鋳物製品を製造することが可能となるのである、 ところが、このような垂直鋳込手法にあっては、モール
ド１０の合わせ面に形成される溶湯通路内を、上方から
注湯せしめられた金属溶湯１６が流下せしめられて、鋳
造キャビティ■２内に専かれるものであるところから、
各種の異物、例えばスラグや鋳物砂などを巻き込み易（
、これによって製品の品質を低下せしめたり、或いは製
品歩留りを悪化せしめる等の問題を内在している。

尤も、従来からの水平鋳込法の場合にあっては、モール
ドｔ”Ｊ　４こ各種の工夫を施して、そのような異物、
換言すれば金属酸化物や非金属介在物等を除去せしめる
ことは比較的容易ではあるが、上記した垂直鋳込方法に
あっては、そのような除去対策を施して、溶湯を清浄化
することは、極めて困難であったのであり、また当然の
ことながら、注湯される金属゛溶湯の改質のために、接
種剤或いは黒鉛球状化剤等をモールド中に配置して、該
金属溶湯に接触せしめるモールド内接種或いはモールド
内黒鉛球状化手法を実施することは、極めて困難−であ
るとされているのである。

一方、本発明者は、先に、特願昭６０−５９０７３号及
び特願昭６０−７１８４５号として、連続気孔を有する
三次元網状骨格構造のセラミックス多孔体を用い、注湯
された金属溶湯が接種剤や黒鉛球状化剤に接触せしめら
れた後、該ヒラミックス多孔体を通って鋳造キャビティ
内に導かれるようにした、モールド内における瞬間接種
鋳造法若しくは瞬間球状化処理法を提案しているが、そ
こで開示したセラミックス多孔体を用いて、それを上記
の垂直鋳込法におけるモールｉ内の溶湯通路にセットし
て、溶湯を通過せしめるようにすれば、得られる鋳物製
品に対するスラブや砂等の異物の混入、更には未）８解
接種剤や黒鉛球状化剤の混入等が効果的に防止されるこ
ととなる。

しかしながら、そのような連続気孔を有する三次元網状
骨格構造のセラミックス多孔体を、前記垂直鋳込手法に
おける水平方向に重ね合わされるモールドの合わせ面に
形成される溶湯通路に、それを仕切るようにしてセット
せしめる場合において、かかるセラミックス多孔体がそ
の全面において多孔構造とされ、それ故表面がギザギザ
の凹凸面とされているところから、該セラミックス多孔
体をモールドの溶湯通路の凹所に嵌め込むに際しては、
該モールドを構成しているＳ）−物砂をかき落し易く、
そのために、かかるセラミックス多孔体のレットには細
心の注意を払う必要がある。けだし、セラミックス多孔
体のセントに際して落された鋳物砂は、そのまま鋳造キ
ャビティ内に溶湯と共に導かれ、得られる鋳物製品の品
質を著しく低下せしめることとなるからである。

（解決手段・作用） ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その特徴とするところは、縦型
のモールドを水平方向に重ね合わせて、それらモールド
間に所定の鋳造キャビティを形成せしめる一方、上方か
ら注湯される金属溶湯を該鋳造キャビティ内に導いて、
目的とする鋳物製品を形成せしめるに際して、連続気孔
を存する三次元網状骨格構造のセラミックス多孔体を、
少なくともその側面を覆い且つ底部に溶湯通孔を有する
と共に、側方に突出するフランジ状突部が設けられた有
底筒体内に収容せしめ、そして！ｊｉ記モールドの合わ
せ面において溶湯通路を形成する一方のモールドの通路
形成部に、該セラミックス多孔体を収容した有底筒体を
、前記突部を含む筒体部分においてセントして保持せし
めた後、他方のモールドを重ね合わせて、それらモール
ド間に前記所定の鋳造キャビティど溶湯通路が形成され
るようにすると共に、該溶湯通路が前記有底筒体内に収
容されたセラミックス多孔体にて仕切られるように為し
て、前記注湯された金属溶湯が該セラミ・７クス多孔体
を通過して前記鋳造キャビティ内に導かれるようにした
ことにある。

すなわち、本発明にあっては、連続気孔を有する三次元
網状骨格構造のセラミックス多孔体をそのままモールド
の溶湯通路にセントせしめるものではなく、そのような
セラミックス多孔体を、側方に突出するフランジ状の突
部を設けた有底筒体内に収容した状態において、換言す
れば、かかるセラミックス多孔体の周面のギザギリ′の
凹凸部分を有底筒体で覆い、それがモールド面に接触し
ないようにして、該有底筒体の平滑な面を介して一方の
モール１：にセソ１−すると共に、該有底筒体の所定位
置への保持を、それに設けられたフランジ状突部にて良
好に為すようにしたものであって、これにより、そのセ
ント時や或いはモールドの重ね合わせ時における鋳物砂
のかき’ｔＢ　Ｌ、が効果的に阻止され稿することとな
ったのである。

（構成の具体的な説明・実施例） 以下、図面に示された実施例を参照しつつ、本発明の構
成について、更に具体的に明らかにすることとする。

先ず、第２図は、通常の方法によって造型された縦型の
モールド２０における鋳造キャビティ形成側の面を、正
面から見た部分図であり、そこには、上方から注湯され
る所定の金属溶湯を受ける、上方に開口した湯口を形成
するための湯口形成凹所２２が形成されており、またこ
の湯口形成凹所２２に続いて、注湯される金属溶湯を導
く湯道を形成するための湯道形成凹所２４が設けられて
おり、更に、この湯道形成凹所２４の両側には、それぞ
れ目的とする鋳物製品を形成するための鋳造キャビティ
形成凹所２６が、該湯道形成凹所２４に接続された状態
で形成されているのである。

そして、このようなモールド２０が、公知のように、そ
の湯口形成凹所２２、湯道形成凹所２４及び鋳造キャビ
ティ形成凹所２６と協働して所定の湯口、湯道、鋳造キ
ャビティを形成する他のモ−ルド２０に対して、水平方
向に重ね合わされることによって、第３図に示される如
く、それらの合わせ面に、湯口、湯道及び鋳造キャビテ
ィが、それぞれ形成されることとなるのである。また、
この重ね合わせによって、合わせ面（見切線）２８が、
はぼ垂直方向に形成されることとなる。なお、湯口、湯
道、鋳造キャビティは、第１図（Ｃ）に示される如く、
通常、モールド２０の両側の面において形成されるよう
になっている。

また、このようなモールド構造において、湯道形成凹所
２４の下部、換言すれば湯道形成凹所２４における両鋳
造キャビティ形成凹所２６．２６方向への分岐点の上部
近傍に位置して、略半円形断面形状のシェル収容凹所３
０が、それぞれのモールド２０に形成されている。そし
て、このシェル収容凹所３０には、所定のセラミックス
多孔体３２を収容した、底部に溶湯通孔３４を有する有
底筒体状のシェル３６が嵌め込まれて、第３図の如く、
溶湯通路を仕切るようにして、セットせしめられるよう
になっている。

ところで、かかるシェル３６゛に収容されるセラミック
ス多孔体３２は、第４図に示される如く、連続気孔を有
する三次元網状骨格構造からなるものであって、例えば
コージエライｌ−、アルミナ、若しくはＳｉＣ等を主成
分として＋１４成された、空孔率が高く　（例えば、８
０〜９０％程度）、スポンジの如き連続気孔を備えたセ
ラミ・ツクスフオームであり、その全表面において、ギ
ザギザ形状となっているものである。このセラミックス
多孔体３２は、図示の如き円板状乃至は円柱状の形状の
他にも、矩形状（直方体状）、多角形状等、各種の形態
において用いられることとなる。

また、このようなセラミックス多孔体３２を収容するシ
ェル３６は、注湯される金属溶湯に接するものであると
ころから、耐火性に優れ、しかも溶湯品質に悪影響をも
たらさない材料から形成された、外表面が平滑なもので
あり、例えばシェルモールド品や陶磁器製品等が、好適
に用いられることとなる。そして、このシェル３６は、
第４図および第５図に示されているように、略六角形状
の平面外形を呈する有底筒体形状を為すものであり、収
容されるセラミックス多孔体３２の少なくとも側面を覆
うような高さにおいて、且つ収容されるセラミックス多
孔体３２の側面との間の隙間が可及的に減じられた内面
形状において形成されていると共に、その底部には、セ
ラミックス多孔体３２を通過せしめられた金属溶湯がモ
ールド内・の鋳造キャビティ側に導かれるようにするた
めに、所定の大きざの溶湯通孔３４が形成されている。

また、このシェル３６の外周面には、その上端部におい
て、側方に突出する、フランジ状突部としての矩形状断
面の爪部３８が設けられている。

そして、このようなセラミックス多孔体３２を収容した
シェル３６は、前述のように、モールド２０．２０の重
ね合わせによって形成される溶湯通路（湯口や湯道）を
仕切るように、モールド２０のシェル収容凹所３０°に
嵌め込まれてセントせしめられることとなるのである。

従って、このセント作業にあっては、セラミックス多孔
体３２がモールＩ”２０（より具体的には、シェル収容
凹所３０）に対して直接に接触するものではないところ
から、かかるモールド２０から、鋳物砂が該セラミック
ス多孔体３２のギザギザの表面にてかき落とされるよう
な問題は、全く生じることがないのである。

また、本実施例におけるシェル３６は、前述の如く、そ
の外周面にフランジ状の爪部３８を有しており、第３図
に示されているように、モールド２０へのセット時にお
いては、該爪部３８がモールド２０内へ突入するような
状態で、その収容部３０内に嵌め込まれるのであり、そ
れによってセットされたモールド２０からのシェル３６
の脱落が効果的に阻止されると共に、シェル３６の所定
位置への保持が、該爪部３８の作用にて良好に為され得
て、シェル３６の１１Ｊ′ｌきが効果的に防止されるこ
ととなるところから、モールド２０の重ね合わせに際し
ての、シェル３６による鋳物砂のかき落としが有効に防
止され得るのである。

ところで、本実施例においては、かかるセント作業に際
して、従来からの垂直鋳込手法において使用されている
コアセッター（中子装填装置）を好適に用いることがで
き、それによってこのシェルのセット作業がより迅速に
且つ良好に為され・得ることとなる。

すなわら、第３図および第６図に示されているように、
コアセッター４０の前面を覆う樹脂層４２の所定位置に
おいて、前記シェル３６に対応する形状の嵌入部４４を
設け、第７図に示されている如き、コアセッター４０の
回動位置において、かかる嵌入部４４にシェル３６を嵌
め込み、樹脂層４２を介して作用せしめられるエアーの
吸引力にて保持せしめる。。そして、該コアセッター４
０をその回動軸４６の軸心周りに回動せしめた後、第３
図および第７図に示されている如く、モールド２０に対
して相対的に接近移動、当接せしめるごとによって、シ
ェル３６をモールド２０に形成されたシェル収容凹所３
０内に嵌め込み、そしてコアセック−４０のエアーの吸
引力を解除せしめて、該凹所３０内に保持せしめる。こ
のような操作を操り返しつつ、第７図に示されているよ
うに、モールド２０を順次水平方向に重ね合わせること
によって、その湯道内にセラミックス多孔体３２を収容
するシェル３６が配設された鋳造キャビティが形成され
ることとなるのである。

なお、本実施例におけるシェル３６は、前述の如く、そ
の外周面にフランジ状の爪部３８を有しているために、
モールド２０へのセット時において、方向性をもって、
換言すれば該爪部３８か収容部３０の爪部収容凹所内に
収容されるように嵌め込む必要があるが、このシェル３
６は、第４図に示されている如く、略六角形状の平面外
形を有しており、第６図に示されているように、コアセ
ッター４０の嵌入部４４への嵌め込みが方向性をもって
為されるようにされているところから、モールド２０の
シェル収容凹所３０へのセットが容易に且つ正確に為さ
れ得るのである。

また、本実施例に、はけるシェル３６は、第５図に示さ
れているように、その本体（３６）の上下面および爪部
３８の上下面において、モールド２０の合わせ面２８上
に位置せしめられる部位を中心とする面取りが為されて
おり、換言すればそれぞれの上下面が、かかる中心面（
合わせ面２８）から離れるに従って互いに接近する傾斜
面とされているのであり、それによってかかるシェル３
６のコアセッター４０への嵌め込みおよびモールド２０
へのセットが、−ＦＪＪ容易に且つ良好に為され得るよ
うにされている。なお、それぞれの面の水平面に対する
傾斜角度（第５図におけるα）は、シェルの形状や大き
さなどにより、適宜設定されるものであるが、通常、１
°〜５°程度の傾斜角度をもって形成されることとなる
。

従って、このように、コアセッター４０を用いることに
よって、かかるシェル３６のモールド２０へのセットが
、正確に且つ良好な作業性をもって為され得ることとな
るのであり、それによってシェル３６のセント時におけ
る鋳物砂のかき落としが、より有効に防止され得るので
ある。

そして、このように、所定のセラミックス多孔体３２が
収容されたシェル３６を、モールド２０．２０間に形成
される溶湯通路に、それを仕切るようにしてセットせし
めた状態下において、所定の鋳造操作を行なうと、上方
から注湯された金属溶湯は、湯口２２からモールド２０
．２０内に導かれ、湯道（２４）を流下せしめらること
となるが、そこには、シェル３６にて支持されたセラミ
ックス多孔体３２が配置されているところから、かかる
セラミックス多孔体３２を通過せしめられ、そしてシェ
ル３６の底部の溶湯通孔３４を通り、更に、湯道（２４
）を通り、それぞれの鋳造キャビティ　（２６）に導か
れるようになるために、かかる溶湯注湯操作によって混
入するスラグや鋳物砂等の金属酸化物や非金属介在物が
、該セラミックス多孔体３２のフィルタ効果によって効
果的に濾別せしめられ、以て鋳造キャビティ　（２６）
には、清浄化された金属溶湯が鹿かれるようになるので
ある。それ故に、金属溶湯の注湯作業に細心の注意を払
わなくても、得られる鋳物製品は、その品質が著しく向
上せしめられており、また砂噛みによる製品歩留りの低
下等の問題も、効果的に抑制され得るのである。

しかも、本発明にあっては、セラミックス多孔体３２の
モールド２０に対する装填操作がシェル３６を介して行
なわれるものであるところから、そのようなセラミック
ス多孔体３２のギザギザの表面の接触によるモールド２
０の砂落としも、効果的に防止され得るのであり、更に
またかかるシェル３６のモールド２０への装填時におけ
る、シェル収容凹所３０内への保持が、爪部３８の作用
にて良好に為され得て、シェル３６の傾きが効果的に防
止されることとなるところから、モールド２０の重ね合
わせに際しての、シェル３６による鋳物砂のかき落とし
も有効に防止され得ることとなり、これによって、該セ
ラミックス多孔体３２の装填操作が極めて容易となると
共に、落された鋳物砂の溶湯中への巻き込みに起因して
惹起される製品品質の低下乃至は歩留り低下も、効果的
に解消せしめられ得るのである。

さらに、本発明にあっては、セラミックス多孔体３２が
シェル３６内に収容された状態で、モールド２０に装填
されることから、湯道（２４）内におけるセラミックス
多孔体３２の保持が、実質的に該シェル３６によって為
されることとなるのであり、従って高価なセラミックス
多孔体の３２の大きさを、通過溶湯量に対して必要最小
限に設定することが可能となるのであり、経済性に優れ
るといった利点も有しているのである。

以上、本発明に従う実施例について詳述してきたが、本
発明が、かかる実施例の記載によって、何等制限的に解
釈されるべきものでないことは、言うまでもないところ
である。。

例えば、本発明に従う手法にあっては、前記実施例にお
いて、モールド２０，２０間に形成される溶湯通路にセ
ントせしめられたセラミックス多孔体３２上に、接種剤
乃至は黒鉛球状化剤を載置せしめることもでき、これに
よって、注湯される金属溶湯（鋳鉄溶湯）の改質をイン
モールドにて行なうことが可能となるのである。即ち、
本発明に従えば、垂直鋳込方法に従って、所望の鋳物製
品を製造するに際して、モールド内において瞬間接種乃
至は瞬間球状化処理を行なうことも可能となるのである
。そして、このような手法に従えば、注湯された溶湯が
接種剤に接触しつつ、セラミックス多孔体を通過し、過
接種の状態のまま鋳造キャビティ内に４大され、凝固せ
しめられることとなるのであり、これによって通常のモ
ールド内接種の効果を充分に発揮しつつ、内外面とも健
全な鋳造品の生産が可能となり、例えば、（ａ）取消接
種に比べて約１／３の添加量で添加効果を発揮する、（
ｂ）時間経過に伴う接種効果の消失現象がない等の特徴
を発揮するのである。

また、前記実施例において用いられるシェル３６の外周
面において、側方に突出して形成された爪部３８は、シ
ェル３Ｇの軸方向上端部において、略矩形状断面を有す
る形状にて形成されていたが、その形成位置は限定され
るものではなく、またその形状にあっても、嵌め込まれ
るモールド２０に対して差し込まれるよ・）な形状とし
て、突設されておればよく、例えば、ハフ１−形状を呈
する如く、シェル３６の外周面上において全体に周設さ
れてい−（，１＋、Ｉい。

さらに、このシェル３６の平面外形は、略六角形状とさ
れていたが、これはかかるシェル３６のコアセッター４
０に対する、所定の方向性をもっての嵌め込みを容易に
為すためのものであって、その他、例えば突起を設けた
り、シェル３６側面の四部に対してコアセ・７ター４０
側の凸部を嵌合させたりすることなど、シェル３６のコ
アセッター４０に対する嵌め込みが方向性をもって為さ
れ得る、種々なる形状乃至は構造にて形成することが可
能であり、更には円筒形状などの方向性をもたない形状
にて形成した場合にあっても、前述の如き本発明の効果
は、充分に達成され得るものである。尤も、このような
、シェル３６の方向性は、その爪部３８をモールド２０
のシェル収容凹所３０における所定位置に正確に嵌め込
むためのものであることから、例えば、かかるシェル３
６を、前述の如べ、底部に通孔を有するハツト形状にて
形成した場合にあっては、その方向性が問題とならない
ことは勿論である。

更にまた、前記実施例において用いられたシエル３６は
、その開口面および底面、更に爪部において、その中心
から離れるに従って互いに接近する方向に所定角度で傾
斜する勾配を有しており、それによってモールド２０に
対する嵌め込みが容易に且つ良好に為され得るようにさ
れていたが、本発明の実施に際しては、そのシェルに対
して、必ずしもこのような勾配を設定する必要はない。

加えて、本発明にあっては、その溶湯通路内における、
このようなシェルの配設位置は限定されるものではない
。尤も、かかるシェルを湯口近辺め溶湯通路内に配設す
るに比して、前記実施例の如く、溶湯通路の分岐点近傍
に配設した場合にあっては、シェル３６の配設位置から
鋳造キャビティに至る湯道の距離が短くなり、それによ
って溶湯にてかき落とされる湯道部分の鋳物砂の鋳造キ
ャビティ内への混入がより有効に防止さ（を得ると共に
、溶湯ヘッドが高くなることから、注湯時間が短縮され
、生産性が一層向−ヒされるといった利点・へ砒揮する
こととなる。

（発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明は、所定の三次
元網状骨格構造を有するセラミックス多孔体を、側方に
突出するフランジ状の突部を有する有底筒体形状のシェ
ルに収容せしめた状態において、モールド間に形成され
る溶湯通路にセットせしめるようにしたものであり、そ
してこれによって、注湯された金属溶湯の清浄化を行な
うことにより、注湯前の入念な除宰作業を、軽減せしめ
、またスラグ、砂等の異物の混入を防止し、更には未熟
練作業者による注湯作業を可能ならしめ、そしてまた自
動注湯装置をＭ素化せしめ得るようにすると共に、セラ
ミックス多孔体を収容するシェルが一方のモールドにセ
ットされた後において脱落しないようにして、かかるセ
ラミックス多孔体のセット作業を容易ならしめ、且つそ
の作業の自動化を可能と為すと同時に、そのセット時や
或いはモールドの重ね合わせ時における鋳物砂のがき落
しの問題等も悉く解消せしめ得たものであり、そこに本
発明の大きな工業的意義が存するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、　　（ｂ）及び（Ｃ）は、それぞれ垂直
鋳込方法の各工程を示す断面説明図であり、第２図は本
発明の一実施例において用いられるモールドの一つのキ
ャビティ形成側の面を示す正面部分図であり、第３図は
そのようなモールドを重ねた状態を示す断面説明図であ
り、第４図は第１図において示されている実施例に用い
られるセラミックス多孔体とそれを収容するシェルを取
り出して示す斜視図であり、第５図はかがるシェルの縦
断面図であり、第６図はががるシェルにおけるコアセン
ターに対する嵌め込み状態を示す部分横断面図であり、
第７図はコアセッターの作動状態を説明するための斜視
説明図である。 ２０：モールド　　２２：湯口形成凹所２４：湯道形成
凹所 ２６：鋳造キャビティ収容凹所 ２８：合わせ面　　３ｏニジエル形成凹所３２：セラミ
ックス多孔体 ３４：溶湯通孔　　３６：シェル ３８：爪部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）縦型のモールドを水平方向に重ね合わせて、それ
   らモールド間に所定の鋳造キャビティを形成せしめる一
   方、上方から注湯される金属溶湯を該鋳造キャビティ内
   に導いて、目的とする鋳物製品を形成せしめるに際して
   、連続気孔を有する三次元網状骨格構造のセラミックス
   多孔体を、少なくともその側面を覆い且つ底部に溶湯通
   孔を有すると共に、側方に突出するフランジ状突部が設
   けられた有底筒体内に収容せしめ、そして前記モールド
   の合わせ面において溶湯通路を形成する一方のモールド
   の通路形成部に、該セラミックス多孔体を収容した有底
   筒体を、前記突部を含む筒体部分においてセットして保
   持せしめた後、他方のモールドを重ね合わせて、それら
   モールド間に前記所定の鋳造キャビティと溶湯通路が形
   成されるようにすると共に、該溶湯通路が前記有底筒体
   内に収容されたセラミックス多孔体にて仕切られるよう
   に為して、前記注湯された金属溶湯が該セラミックス多
   孔体を通過して前記鋳造キャビティ内に導かれるように
   したことを特徴とする垂直鋳込方法。
2. （２）前記セラミックス多孔体を収容する有底筒体が、
   その開口面および底面において、中心から前記突部の先
   端に向う方向に互いに接近する方向に所定角度で傾斜す
   る勾配を少なくとも有している特許請求の範囲第１項記
   載の垂直鋳込方法。
3. （３）前記セラミックス多孔体を収容する有底筒体が、
   前記突部とは反対側の側面において角形の横断面外形形
   状を与える構造とされている特許請求の範囲第１項また
   は第２項記載の垂直鋳込方法。