JPS62211557A - 病原細菌が産生する毒素の簡易迅速かつ高感度検査法 - Google Patents

病原細菌が産生する毒素の簡易迅速かつ高感度検査法

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JPS62211557A
JPS62211557A JP5379986A JP5379986A JPS62211557A JP S62211557 A JPS62211557 A JP S62211557A JP 5379986 A JP5379986 A JP 5379986A JP 5379986 A JP5379986 A JP 5379986A JP S62211557 A JPS62211557 A JP S62211557A
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toxins
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Yoshifumi Takeda
竹田 美文
Yuichi Oku
裕一 奥
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は特定の酵素免疫測定用試薬を用いた病原細菌が
産生ずる毒素の簡易迅速かつ高感度の検査法に関するも
のである。
〔従来技術とその限界〕
細菌感染症の発病機作の1つに病原細菌が産生ずる毒素
が、宿主であるヒトの生理機能を障害し病的状態を惹起
するという機作がある。従来このような機作による病気
は極めて多く、報告されている細菌感染症の大半はこの
機作によると考えられる。例えばコレラ、赤痢、ジフテ
リア、破傷風。
百日咳などがその典、型内な例である。これらの感染症
の治療には、従来原因菌を可及的法やかに分離同定する
ことにより診断を行ない、分離菌の特性に基づいた治療
薬の選定を行なうことによっている。しかし通常病原細
菌の分離同定には最低約30時間、長いものでは72時
間以上を要し、より迅速な診断法の開発が待望されてい
る。
病原細菌は通常それぞれの菌に特有の毒素を産生じ、そ
の毒素が病気の原因物質となっていることがわかってい
るので、病原細菌を分離同定しなくとも、特定の毒素を
検出同定するならば、病気の原因を適格に診断すること
が可能である。従って病原細菌が産生ずる毒素の簡易迅
速で、かつ高感度の検査法は病気を速やかに効率よく治
療するための必須の手段なのである。
また、公衆衛生上、毒素産生性病原細菌による病気とし
て重要なものに食中毒がある。わが国の細菌性食中毒は
過去30年間減少の傾向が認められず厚生省の統計によ
ると毎年的i 、 ooo件、患者数約35,000人
の発生が報告されている。細菌性食中毒の診断は現在認
められている10数種類の細菌を同定することによって
可能であるが、これらの細菌の同定にも最低約30時間
、長いものでは72時間以上を要し、それが患者の治療
を遅らせているばかりでなく、行政上の迅速な対応をも
困難にしている。従って、細菌性食中毒に際して毒素の
簡易迅速な検査法が確立されればこれらの問題点を解消
することができるし、さらに細菌性食中毒に際しては患
者の下痢側を直接検査材料とするならば、検査結果をさ
らに速やかに得ることができ治療を速めることができる
。そのためには従来法では得られない高感度の検査法が
必要である。
従来の毒素検査法として、ヒツジ赤血球を抗血清で標識
した試薬を用いる逆受身赤血球凝集反応〔太田建爾ら、
日本細菌学雑誌、34巻、837〜845頁、 197
9)、抗血清と毒素とのゲル内沈降反応の原理を利用し
たElek変法〔本田武司ら、ジャーナルオブクリニカ
ルマイクロバイオロジー(Journal of C1
1nical MicroBiology) 11巻、
 600〜603頁、 19801、グルタルアルデヒ
ドを用いて抗血清とアルカリホスファターゼを標識した
試薬を用いた酵素免疫測定法〔本田武司ら、ジャーナル
オブクリニカルマイクロバイオロジ−(Journal
 ofClinical MicroBiology)
22巻、 383〜386頁、19853などがある。
これらの方法はいずれも腸炎ビブリオの耐熱性溶血毒の
測定に利用されているが、その感度は逆受身赤血球凝集
反応では1 ng/ d (10−’mg/mQ)、 
Elak変法では1 μg/mQ (10−’mg/m
Q)、アルカリホスファターゼを用いた酵素免疫測定法
では1 ng/ a (10−’ mg/ mQ )で
あり、微量の毒素を検出するためには十分な感度である
とはいえない。
事実この程度の感度では腸炎ビブリオ食中毒患者の下痢
細巾の耐熱性溶血毒の検出は不可能である。
また前記感度の点以外に、検査の迅速性についても問題
があり、逆受身赤血球凝集反応では約15時間、 El
ek変法では約48時間、アルカリホスファターゼを用
いた酵素免疫測定法では約7時間を必要とする。従って
これらの方法では、感度、迅速性の点で細菌感染症や細
菌性食中毒の迅速診断のニーズに十分応えることができ
ない。
一方、酵素免疫測定法の分野において、測定用試薬の調
製法として、即ち酵素標識法としてグルタルアルデヒド
法、過ヨウ素酸法、マレイミド法などが知られている。
この中で酵素を蛋白に標識するマレイミド法は加藤らが
1975年にジャーナルオブバイオケミストリ−(Jo
urnal of Bio−chea+1stry) 
(78巻、235頁)に発表した方法であり、グルタル
アルデヒド法や過ヨウ素酸法よりも感度が高いことがわ
かっている(今用正良ら、ジャーナルオブアプライドバ
イオケミストリー(Journal of Appli
ed [liochamistry) 4巻、41〜5
7頁。
1982)。
また、今川ら〔ジャーナルオブアプライドバイオケミス
トリ−(Journal of Applied Bi
o−chemistry) 4巻、 41〜57頁、 
1982)は、マレイミド法によって西洋わさびペルオ
キシダーゼをヒトフェリチンに対する抗体に標識した試
薬を用いてヒトフェリチンを酵素免疫測定法で測定し、
他の試薬を用いた場合よりも高い感度が得られたことを
報告している。、この他、酵素免疫測定法の分野におい
て、測定感度を向上させる試薬として前記の今川らの論
文の他に、特開昭58−149700号、特開昭59−
176675号などにマレイミド法によるベルオキシタ
ーゼ含有複合体の製造方法および酵素ゝ免疫測定用試薬
が開示されているが、その測定対象はあくまでもヒト体
液中のヒトイムノグロブリンGやαフェトプロティンな
どのタンパク、ホルモン、投与薬剤などに限られ、マレ
イミド法により@製した特定の試薬が病原細菌が産生ず
る毒素の簡便迅速、かつ高感度の検査法として有用であ
る点はもとより、従来の細菌毒素の検査法と比較して格
段にすぐれたものである点についてはなんら記載も示唆
もされていない。
〔発明の目的〕
本発明は、簡易迅速かつ高感度の検査法の確立が待たれ
ている病原細菌の産生ずる毒素の検査法において、マレ
イミド法によってベルオキシターゼを標識した免疫化学
的活性物質(抗体または毒素)を酵素免疫測定用試薬と
して用い、簡易迅速かつ高感度の細菌毒素検査を提供し
ようとするものである。
〔発明の構成〕
この発明を概説すれば、病M細菌が産生ずる毒素の検査
において、 (式中、nは3から5の数) で示されるN−(マレイミドアルカノイルオキシ)サク
シミドを用いて毒素または抗毒素血清(抗体)にペルオ
キシダーゼを[5!した酵素免疫測定用試薬を用いるこ
とを特徴とする病原細菌が産生する毒素の簡易迅速かつ
高感度検査法に関するものである。
以下、本発明の具体的な構成について詳しく説明する。
(i)  本発明になる検査法が適用される検査対象に
ついて 本発明になる簡易迅速かつ高感度の検査法が適用される
検査対象は、各種の病原細菌が産生ずる毒素であり、か
かる毒素にはコレラ菌が産生するコレラ毒素や溶血毒な
ど、腸炎ビブリオなどが産生ずる耐熱性溶血毒や易熱性
溶血毒など、毒素原性大腸菌などが産生ずる易熱性エン
テロトキシンや耐熱性エンテロトキシンなど、赤痢菌な
どが産生ずる志賀毒素など、病原性大腸菌や腸管出血性
大腸菌などが産生ずる志賀毒素様毒素やベロ(Vero
)毒素など、サルモネラ属菌やエロモナス属菌などが産
生ずる下痢原因毒素(エンテロトキシン)など、ウェル
シュ菌などが産生ずるエンテロトキシンなど、ディフィ
シル菌が産生ずるエンテロトキシンとサイトトキシンな
ど、ボツリヌス菌が産生するボツリヌス毒素など、ぶど
う球菌が産生ずるエンテロトキシンやロイコシジンなど
、緑膿菌が産生ずるエキソトキシンAやロイコシジンな
ど、百日咳菌が産生ずる百日咳毒素や易熱性壊死毒素な
ど、ジフテリア属菌が産生ずるジフテリア毒素など、破
傷風菌が産生ずる破傷風毒素など、れんさ球菌が産生す
るス1〜レプトリジン○やストレプI−リジンSや発赤
形などがあり、本発明はこれら毒素を含めて広く病原細
菌が産生ずる毒素を検査の対象とするものである。
本発明は、前記したように検査対象を細菌毒素としてい
る点に大きな特徴を有するが、さらに後述するごとく、
従来の細菌毒素の検査にみられた簡易性、迅速性及び高
感度性の限界を打破した点にも特徴を有するものである
(it)  本発明で用いる酵素免疫測定用試薬につい
て 本発明で用いる酵素免疫測定用試薬は、前記一般式[1
3で示されるN−(マレイミドアルカノイルオキシ)サ
クシミドを用いて、ペルオキシダーゼ酵素を細菌毒素に
対する抗毒素抗体または細菌毒素に結合させた免疫化学
的活性物質複合体である。
前記一般式(11で示されるN−(マレイミドアルカノ
イルオキシ)サクシミドは公知の化合物であり、ザジャ
ーナルオブバイオケミストリー(The Journa
l of Moct+emistry)第79巻。
233頁(1976)、特開昭52−85163号公報
、特開昭52−85164号公報に記載の方法、あるい
はこれらの方法に準じて合成することができる。例えば
、対応するマレイミド化合物とサクシンイミド化合物を
脱水剤又は脱酸剤の存在下で反応させることにより製造
することができる。
一般式(1)において、n=3のものはN−(γ−マレ
イミドブチルオキシ)サクシミド。
n=4のものはN−(δ−マレイミドペンチルオキシ)
サクシミド、n;5のものは、N−(を−マレイミドカ
プロイルオキシ)サクシミド(ザクシミジル−6−マレ
イミドヘキサノエイト)であるが、この中で特にn =
 5のものが高感度の試薬を調製するうえで好ましい。
前記ザクシミジル−6−マレイミドヘキサノエイト(n
=5のもの)を用いてペルオキシダーゼ(酵素)と抗体
または毒素とを結合させるには、まず第1反応として該
マレイミド化合物と酵素の−NH2基を反応させ、次式 で表わされる結合物を得る。次いで第2反応でこの化合
物を一3l+基を有する抗体または毒素と反応させて、
次2式 で表わされる複合体(Conjugate)を得る。
酵素を標識する物質は前記した各種細菌が産生ずる毒素
に対する抗毒素抗体か毒素そのものである。また、標識
に用いる酵素としては西洋わさび、パイナツプル、甘藷
、ソラマメ、イチジク、トウモロコシなど種々の起源の
ペルオキシダーゼが用いられるが、もっとも安定性に優
れかつ比色法を用いた場合にもっとも感度の高いことが
わかっている西洋わさびペルオキシダーゼを用いること
、が好ましい。
(迅)本発明になる検査法の概要 ■ 毒素の調製 病原細菌を試験管内で培養し、得られた培養液または菌
体を常法に従って硫酸ナトリウムで処理し、DEAE−
セルロース、ハイドロキシアパタイト、セファデックス
などを用いたカラムクロマトグラフィーで分画し精製毒
素を調製する。
■ 抗毒素抗体の調製 精製毒素を抗原として、これをフロイントの完全アジュ
バントに懸濁しウサギの皮下に投与する。適当な期間を
経て投与を数回繰り返した後、血清を採取し、これを分
画して抗毒素抗体含有イムノグロブリンGを調製し、抗
毒素抗体として用いる。必要な場合にはこれをさらに処
理してFeb’分画を得る。
さらに必要な場合には、抗毒素抗体含有イムノグロブリ
ンGをイムノアフィニイティ力ラムクロマトグラフィー
を用いて当該毒素に特異的な抗毒素抗体含有イムノグロ
ブリンGとする。
また、単クローン抗体を利用できる場合には、常法に従
って当該毒素に対する抗毒素単クローン抗体をハイブリ
ドーマセル培養上清またはマウスなどの腹水より調製す
る。
(3)抗体または毒素による固相の感作ポリスチレン製
ビーズまたはマイクロタイタープレートのウェルなどを
固相として、物理的吸着により抗毒素抗体または精製毒
素で感作する。
0)抗体感作固相と抗原との反応 抗体で感作した同相と抗原溶液(培養液または下痢側)
とを反応させる。
■ 酵素標識抗体との反応 固相を洗滌後、本発明に用いる酵素免疫allll試用
試薬応させる。
0 酵素基質との反応 酵素の基質としてテトラメチルベンジジンなどを加え反
応させる。次いで2モル硫酸溶液などを加えて反応を止
める。
■ 反応の測定 反応した基質に特有の発色を利用し、たとえば450 
nmの吸光度を測定し、試料中の毒素を知る指標とする
(8)(イ)の段階で抗原感作固相を用いて抗毒素抗体
の量を測定する場合、以下の手順は0−■の手順に準す
る。
本発明においては、前記したプロセスにより種々の細菌
毒素の検出、検査を行なうが、次に、本発明の検査法が
特徴とする迅速性、簡便性、及び高感度性の点について
説明する。
(イ)迅速性 本発明の検査法により腸炎ビブリオの耐熱性溶血毒を検
査する系などで抗体感作同相と抗原との反応(前記(イ
)の反応)に要する時間を調べてみると5反応時間1,
3,5.15時間いずれにおいても測定感度は同一であ
り、また同じように酵素標識抗体の反応(前記■の反応
)に要する時間についても1,3,5.15時間のいず
れにおいても測定感度が同一であった。このことは本検
査法は、検査開始後約3時間で結果が得られることを意
味する。これは従来の検査法で最も短いとされているア
ルカリフォスターゼを用いた酵素免疫測定法でも7時間
以上(これは後述するごとく、本検査法と比較して感度
が極めて低い)、長い場合には48時間以上必要とする
ものに比較して、本検査法は極めて迅速であり、患者の
治療への対処に極めて有効な効果をもたらすといえる。
(ロ)ffilf便性 前記検査プロセスから判るように、検査実施場所に予め
感作固相と酵素免疫測定用試薬を確保しておけば、検査
にあたって他に特別の試薬。
機材を特に必要としない。また反応も抗体感作固相と抗
原との反応、酵素標識抗体との反応。
酵素基質との反応の3反応であり、それぞれも特別の技
術を必要とするものではない、このことは従来簡便法と
して報告されている逆受身凝集反応やElek変、法に
匹敵するもので、むしろより簡便であるといえる。
Kハ)高感度 本発明の検査法の感度は腸炎ビブリオの耐熱性溶血毒、
コレラ毒素、志賀毒素などの系で調べてみると、すべて
25pg/rtJ1(25X10−’ng/m1l)前
後である。これは従来報告されている逆受身赤血球凝集
反応の感度1ng/if (10″″’■/mQ)。
[1ek変法の感度1 μg/d (10−3mg/a
ll)、アルカリフォスファターゼを用いた酵素免疫測
定法の感度1 ng/+all (10−’ */m1
Q)よりも約40〜40,000倍高感度である。
通常の病原細菌が産生ずる毒素の絶対量はわかっていな
いが、従来の方法で検出可能な量よりも少ない量しか産
生されていない場合は毒素を産生じないと判定してしま
う危険性がある。毒素の生体への障害作用は通常非常に
強力で、pg(10−’■)ないしはfg(10−12
■)オーダーで作用する毒素の存在も知られていること
から1本発明になる高感度検査法は病原細菌の同定に極
めて有力な武器となる。
また、感染症の診断は、現在、病原細菌の分離同定に依
存しているが、抗生物質療法などで治療を始めた患者か
らの病原細菌の分離は至難の業であり、はとんど不可能
であるとされている。もし、当該病原細菌が産生ずる毒
素を検出することができるならば感染症の診断が可能と
なるわけで、こうした考え方をベースにして、従来から
も、例えばコレラや赤痢などの腸管感染症に際して、下
痢便から直接毒素を検出する試みは行なわれていた。
しかしながら、従来法では感度が低いため、検査法とし
て利用できるような方法はない、従って、本発明による
検査法は前記したように極めて高感度であるため従来不
可能であった下痢便からの毒素の直接検出が可能となる
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明する。
実 例1:腸′ビブリオが産生ずる1 性°皿形の検出
腸炎ビブリオの培養上清より耐熱性溶血毒を精製し、ウ
サギを免疫して抗毒素抗体を調製した。
血清よりDIEAE−セルロースカラムクロマトグラフ
ィーによりIgG画分を分取し、 これをペプシンで処
理した。ウルトロゲルAcA 44によるゲル濾過を行
ないF(ab’ )、を分画し、これをメルカプトエチ
ルアミンで処理した。この標品をセファデックスG−2
5でゲル濾過し精製Fab’ を得た。
ザクシミジル−6−マレイミドヘキサノエイトを用いて
西洋わさびペルオキシダーゼを抗耐熱性溶血毒Fab 
’に4jHfaL、  耐熱性溶血毒検出用酵素免疫測
定用試薬とした。
ポリスチレン製ビーズ(直径6 、5 mm )を抗耐
熱性溶血毒IKGで感作し、抗体感作ビーズを耐熱性溶
血毒溶液と37℃で1時間反応させた。 0.1M N
aCQを加えた10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH
7,0)で洗浄後、酵素標識抗体と37℃で1時間反応
させ、上記緩衝液で洗浄後テトラメチルベンジジンを加
えて30℃で1時間反応させた。2M硫酸溶液で反応を
停止させ、発色を450nn+の吸光度で測定した。
その結果、25ρg/−以上の耐熱性溶血毒を含む溶液
を検出できた。
−例2:コレラ が 生す コレラ毒 の 出コレラ菌
の培養上清よりコレラ毒素を精製し。
ウサギを免疫して抗コレラ毒素抗体を得た。得られた抗
体を実施例1に準じて処理してコレラ毒素検出用酵素免
疫測定試薬を調製した。実施例1と同じ方法でコレラ毒
素の検出感度を調べた結果、25pg/ m1以上のコ
レラ毒素を含む溶液が検出可能であった。
−・  3:   が 生する志−毒°tの 1赤痢菌
の菌体より抽出した志賀毒素を精製し、ウサギを免疫し
て抗志賀毒素抗体を得た。得られた抗体を実施例1に準
じて処理して志賀毒素検出用酵素免疫測定試薬を調製し
た。実施例1と同じ方法で志賀毒素の検出感度を調べた
結果、25ρg/−以上の志賀毒素を含む溶液の検出が
可能であった。
一!  4:   血 大  が・生 るベロ毒−゛の
 申腸管出血大腸菌の培養上清よりベロ毒素を精製し、
ウサギを免疫して抗ベロ毒素抗体を得た。得られた抗体
を実施1例1に準じて処理してベロ毒素検出用酵素免疫
測定試薬を調製した。実施例1と同じ方法でベロ毒素の
検出感度を調べた結果、25Pg/ al1以上のベロ
毒素を含む溶液の検出が可能であった。
腸炎ビブリオ食中毒が疑われる患者下痢側189検体を
材料とし、各検体を生理食塩水で5倍、10倍、100
倍希釈し、 それぞれの希釈液中の耐熱性溶血毒の存在
を耐熱性溶血毒検出用酵素免疫測定試薬を用い実施例1
に準じて測定した。その結果76検体中には耐熱性溶血
毒が存在することを証明した。76検体中21検体は1
00倍希釈液でも陽性で20検体は5倍希釈液でのみ陽
性であった。残りの35検体は10倍希釈でも陽性であ
った。76検体の陽性検体からはすべて耐熱性溶血毒を
産生ずる腸炎ビブリオを分離できた。113検体の陰性
の検体からは耐熱性溶血毒を産生ずる腸炎ビブリオは分
離できなかった。
= 56=  培−からの耐熱 ゛直前の検出腸炎ビブ
リオ食中毒が疑われる患者下痢側189検体を3%食塩
加ペプトン水中で37℃15時間増菌培養し、培養液中
の耐熱性溶血毒の存在を耐熱性溶血毒検出用酵素免疫測
定試薬を用い、実施例1に準じて測定した。その結果耐
熱性溶血毒を産生ずる腸炎ビブリオを分離できた76検
体では培養液中に耐熱性溶血毒が存在することがわかっ
た。耐熱性溶血毒を産生ずる腸炎ビブリオが分離できな
かった6検体で培養液中に耐熱性溶血毒が存在すること
がわかった。この結果は培養液中の菌数が少ないために
菌の分離培養が不可能な場合にも毒素の検出が可能であ
ることを示している。
患者から分離した腸炎ビブリ第138株と、環境から分
離した腸炎ビブリ第27株についてElak変法の成績
と本検査法の成績とを比較した。患者分離株74株は両
法で陽性、27株は両法で陰性であったが、残りの27
株はElek変法で陰性であるにもかかわらず、本検査
法では陽性であった。
また環境由来株のうち26株は両法で陰性であったが、
1株はElek変法で陰性1本法では陽性であった。
すなわち本漬はElek変法よりはるかに感度が高く、
H1ek変法で検出できない多くの耐熱性溶血毒産生菌
株を検出できることを示している。
〔発明の効果〕
本発明により、従前にない各種細菌毒素の簡易迅速、か
つ高感度検査法が提供される。また、本発明は次に示す
優れた応用面を内包するものである。
i 従来細菌感染症の診断に用いる原因菌の分離同定に
は通常、材料の増菌培養後分離培養を行い、分離菌の生
化学的性状を調べ同定していた。
従って同定までには作業開始後少なくとも48時間長い
場合には72時間以上を必要とする。本検査法により増
菌培養液中の毒素の存在を直接調べることが可能となり
〃■囚菌の同定までの時間が10時間前後に短縮できる
。この意義は極めて高いと考えられる。
i 本検査法は培養上清または下痢細巾の毒素を直接検
出する方法であり、その検査法も極めて簡易な試験管内
反応である。従って、従来の検査法では不可能とされた
検査の全自動化が、本検査法により可能となる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、病原細菌が産生する毒素の検査において一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、nは3から5の数である) で表わされるN−(マレイミドアルカノイルオキシ)サ
    クシミドを用いて毒素または抗毒素血清(抗体)にペル
    オキシダーゼを標識した酵素免疫測定用試薬を用いるこ
    とを特徴とする病原細菌が産生する毒素の簡易迅速かつ
    高感度検査法。 2、N−(マレイミドアルカノイルオキシ)サクシミド
    がN−(ε−マレイミドカプロイルオキシ)サクシミド
    (サクシジル−6−マレイミドヘキサノエイト)である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の病原細菌
    が産生する毒素の簡易迅速かつ高感度検査法。 3、ペルオキシダーゼが西洋わさびを起源としたもので
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の病原
    細菌が産生する毒素の簡易迅速かつ高感度検査法。
JP61053799A 1986-03-13 1986-03-13 病原細菌が産生する毒素の簡易迅速かつ高感度検査法 Expired - Lifetime JPH0726962B2 (ja)

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JPH01143956A (ja) * 1987-11-30 1989-06-06 Nitsusui Seiyaku Kk 細菌全菌に対する抗体を利用した細菌の簡易迅速かつ高感度検査法
JPH0688824A (ja) * 1992-09-07 1994-03-29 Toray Ind Inc 黄色ブドウ球菌感染の検査方法

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