JPS6220918B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、写真用台紙、アルバム台紙、色
紙、その他の紙工品、等に用いる縁どり厚紙に関
するものであつて、さらに限定していえば、装飾
用プラスチツクテープと、緩衝用、膨張用プラス
チツクテープを併用して縁どりをした縁どり厚紙
に関するものである。

この種の厚紙の縁どりの第１の目的は高級感を
もたせること、第２の目的は厚紙周縁部のいたみ
を防ぐことにある。

従来上記の目的に対して、厚紙の周縁部に光択
メツキを施した縁金具を取付けるか、箔押テープ
またはアルミ蒸着テープをミシン縫いするか、張
り付ける方法、あるいは厚紙の周縁部に金属粉を
混入したインキで印刷して透明テープを張る、等
の方法を用いていた。

しかし、光択メツキを施した縁金具を取付ける
方法によつて縁どり厚紙は、美麗ではあるが、高
価になること、外力による変形に対して復元性が
無いこと、また、厚紙になじむ程度に薄くして取
付けることが、技術的に困難なこと、等の欠点が
あつた。また、その他の方法による縁どり厚紙は
比較的安価ではあるが、光択メツキを施した縁金
具を取付けたものにくらべ、高級感が劣り、さら
に周縁部、端面に外部からの力が加わつて厚紙に
生じた凹状の傷は、そのまま表面に表われるとい
う欠点があつた。

この発明は上記のような欠点を改良する目的で
なされたものである。

この発明の実施例を図面にもとづいて説明す
る。第１図に示すように、アルミ蒸着極薄プラス
チツクテープ１の裏面の巾の中央部に、テープ１
よりも厚く巾が狭く比較的軟質のプラスチツクテ
ープ２を重ね合わせ、テープ２のほぼ中央部３
に、厚紙４の端面５を合わせ、テープ１，２を断
面ほぼＵ字状に折曲して厚紙４の周縁部を挾むよ
うにして包み込み、更に厚紙４の周縁部の両面
８，８とテープ１の両側部７，７の内側とがそれ
ぞれ互いに接着されている。

上記のように処理された厚紙周縁部は、内側に
用いる軟質プラスチツクテープ２が外部からの力
及び衝撃に対し緩衝作用をする為に、外側に用い
るアルミ蒸着極薄プラスチツクテープ１の表面に
傷がつきにくく、同時に、テープ１によつてＵ字
形に強制的に曲げられ包み込まれた構造の為に、
テープ２が復元しようとする力がテープ１の内面
に対して常に圧力として働き、テープ１は常に張
力を加えられた状態を保つて、その表面の光の反
射効果を著しく改善する。さらに、テープ２によ
る緩衝作用と復元作用の為に、周縁部に一時的に
力が加わつて変形しても外力を除けば復元する。
また、テープ２による緩衝作用の為に、周縁部と
端面の一部に外部からの力が加わつても厚紙のそ
の部分に傷が付きにくく、もし傷が付いてもテー
プ２の復元作用の為にテープ１の表面に表れるこ
とはない。

第２図は厚紙４のかどにおけるテープ１，２の
処理の実施例を示すもので、厚紙４の任意のかど
に於いて接する二辺９，１０のそれぞれにおい
て、その一辺９に接着するアルミ蒸着極薄プラス
チツクテープ１およびそれに重ねた軟質プラスチ
ツクテープ２の端部は、厚紙４のかどの端にそろ
えて、辺方向に対する角度ａが45゜ないし90゜に
なるように切断、接着され、次に、他の一辺に接
着するアルミ蒸着極薄プラスチツクテープ１、及
びそれに重ね合わせた軟質プラスチツクテープ２
の端部は、厚紙４のかどにそろえて、辺方向に対
する角度ｂが45゜ないし80゜になるように切断、
接着されている。

上記のように縁どりされた厚紙のかどにおいて
接する二辺９，１０のテープ合せ目１１から厚紙
４のかどが露出することはなく、かどのテープ合
せ部の厚み方向でのかさばりも極くわずかにする
ことが出来る。

装飾用のプラスチツクテープとして外側に用い
るアルミ蒸着極薄プラスチツクテープ１の材質
は、強じんで伸びが小さいポリエステルが好まし
く、緩衝用、膨張用として内側に用いる軟質プラ
スチツクテープ２の材質は、弾力性と伸びが大き
いポリ塩化ビニール、またはポリエチレンが望ま
しい。

また、アルミ蒸着極薄プラスチツクテープ１
は、軟質プラスチツクテープ２に比較的硬度が高
いか厚いものを用いる必要がある場合には、位置
の安定性を良くする為に、裏面に粘着性接着材を
塗布したものを用いるのが望ましい。

この発明は以上説明したようにアルミ蒸着極薄
プラスチツクテープが、折曲された状態の軟質プ
ラスチツクテープを包み込むようにして厚紙の周
縁部に接着されているので、安価にして見掛け
上、光択メツキを施した縁金具で縁どりしたと同
等以上の美麗さを発揮し、同時に縁金具による方
法では不可能な可とう性とひずみに対する復元性
を有し、厚紙の周縁部に外力が加えられても、周
縁部が傷付きにくく、長期間にわたつて使用する
ことができる。さらにアルミ蒸着極薄プラスチツ
クテープに、透明着色をした極薄プラスチツクフ
イルムをラミネートすることにより、金属の感じ
を生かしたまま好みの色合いを出すことを可能に
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は縁どり厚紙の断面図、第２図は縁どり
厚紙のかど要部の実施態様を示す平面図である。 １……アルミ蒸着極薄プラスチツクテープ、２
……軟質プラスチツクテープ、４……厚紙、５…
…厚紙の端面、６……厚紙周縁部の両面の端部、
７……アルミ蒸着極薄プラスチツクテープの両側
部、８……厚紙周縁部の両面、９……辺、１０…
…辺、１１……テープの合せ目、ａ……辺９にお
けるテープの切断角度、ｂ……辺１０におけるテ
ープの切断角度。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 写真用台紙等に用いる縁どり厚紙であつて、
   この厚紙４の周縁部には、この周縁部を挾むよう
   にして幅方向に折曲された軟質プラスチツクテー
   プ２が配置され、かつ上記軟質プラスチツクテー
   プ２が配置された厚紙４の周縁部の両面８，８に
   は、前記軟質プラスチツクテープ２を包み込むよ
   うにしてアルミ蒸着極薄プラスチツクテープ１が
   接着されていることを特徴とする縁どり厚紙。 ２ アルミ蒸着極薄プラスチツクテープ１がポリ
   エステルフイルムを基材とする特許請求の範囲第
   １項記載の縁どり厚紙。 ３ 軟質プラスチツクテープ２が、ポリ塩化ビニ
   ール又はポリエチレンである特許請求の範囲第１
   項又は第２項記載の縁どり厚紙。