JPS622088Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、とくに、超仕上用の鉋盤におい
て、ワークの切削時に起生する切削屑を切削部位
から排除するための排除装置に関するもので、そ
の目的は切削屑を効果的に排除しうる仕上鉋盤に
おける切削屑の排除装置を提供することである。

次に、本考案の一実施例を図面にしたがつて説
明すると、図中、１は鉋盤のテーブル、２はテー
ブル１の中央部付近上面を循回するワーク移送用
のベルト、３はテーブル１の上方に対しコラム
４，４を介して水平状に支持されたフレーム、５
はフレーム３の周縁部付近下面に添着されたガイ
ドプレート、６はワークの被切削面に対接される
ようにフレーム３内に対し水平回動可能に嵌装さ
れた平面ほぼ円型状のナイフストツクであつて、
その中央部付近には縦断面がほぼ山型状の突条部
７がフレーム３の幅方向に沿つて突設されるとと
もに、突条部７の前方には刃口８が並行状に開口
され、さらに、刃口８前方のナイフストツク６下
面には刃口金９が添着されている。

１０はナイフストツク６の突条部７に対しボル
ト１１と皿ばね１２とを介して前傾状の進退動可
能に並着されたアジヤストプレート、１３はアジ
ヤストプレート１０の上面に対し共動および相対
位置の移動調節可能に締着した鉋刃であつて、そ
の刃先１３ａは刃口８に対しワークの切削可能に
貫挿される。

１４，１４はナイフストツク６の突条部７に付
設したアジヤストブロツク１５，１５とアジヤス
トプレート１０とに螺合された調節ねじであつ
て、この調節ねじ１４を回螺したときにはアジヤ
ストプレート１０とともに鉋刃１３が傾斜状に進
退動して鉋刃１３の刃先１３ａが上下に微動調節
される。

１６はナイフストツク６の前端付近に設けたブ
ロア室１７内に対し縦状に支持された送風モー
タ、１８は送風モータ１６のモータ軸に取着され
たフアンである。

１９はナイフストツク６の左側前部（第１図の
上側前部）付近外周縁に沿つて彎曲形成された送
風路であつて、ナイフストツク６の外周壁６ａの
下端に凹設された凹部２０とフレーム３の内周面
との間に対し断面ほぼ□型状に形設され、その基
端部１９ａはフアン１８にて起生される風を導入
するためにブロア室１７内下端の空洞部１７ａに
連通される一方、後方に延出された先端部１９ｂ
は鉋刃１３の図示左側縁の外方付近に配設され、
同先端部１９ｂに対し円形状に開口された吹出口
２１より吹出される風は鉋刃１３の刃線方向に沿
つて鉋刃１３の一側方から他側方に向つて流動さ
れる。そして、ワークに対する鉋刃１３の切削角
度を変更するためにナイフストツク６を水平回動
したときには送風路１９と吹出口２１とは鉋刃１
３との相対位置を保持して周方向に鉋刃１３と並
行回動される。

２２はナイフストツク６の前部付近を覆蓋する
フロントカバー、２３は同じく後部付近を覆蓋す
るリヤカバー、２４はナイフストツク６を回動操
作するためのグリツプ、２５はナイフストツク６
の回動状態をロツクするためのつまみねじ、２６
はモータカバーである。

続いて、上記した構成をもつ実施例の作用と効
果を説明する。

さて、本例では鉋刃１３を装着したナイフスト
ツク６にはナイフストツク６に設けたブロア室１
７に連通された送風路１９をナイフストツク６の
外周縁に沿つて形成するとともに、送風路１９の
外端に開口された吹出口２１をこの吹出口２１か
ら吹出される風が鉋刃１３の刃線方向に沿つて流
動されるように鉋刃１３の一側部外方に配設して
ある。このため、吹出された風が鉋刃１３の一側
方から他側方へ集束状に流通し、ワーク切削時に
鉋刃１３の全幅にわたつて起生する切削屑を縮小
された吹出面積をもつ吹出口２１によつて鉋盤外
に対し効果的に排出しうるとともに、送風路１９
を鉋刃１３の着脱操作や調節操作が阻害されない
スペースに対し設置スペースを節減して設置しう
る特長がある。

とくに、吹出された風が刃線方向に沿つて流動
するため、風を鉋刃の上側から刃先に向つて鉋刃
の全幅に拡散させて吹出したときに切削屑が被切
削面に吹付けられたり、刃物口を通じて被切削面
側に逆送される不具合や吹出面積が拡張される不
具合を排除して薄膜状の切削屑や粉塵状の切削等
を鉋刃１３の刃線１３ａの上側へ指向せしめて被
切削面から確実に排除しうる効果がある。

また、送風路１９をナイフストツク６の壁面を
後退させて形成してあるため、送風管等を配管す
る必要がなく、材料費や配管手数を節減しかつ全
体をコンパクト化しうるとともに、ナイフストツ
ク６内に送風路１９を設けたため、ナイフストツ
ク６の回動時に送風路１９が鉋刃１３との相対位
置を保持して並行回動される結果、鉋刃１３の刃
線１３ａがワークの被切削面に対し傾斜されてい
ても、風の吹出し方向を刃線方向と一致させるこ
とができ、鉋刃１３の各傾斜角度に対応して切削
屑の排除効果を確保することができる。

すなわち、本考案は鉋刃を装着したナイフスト
ツクにはこのナイフストツクに設けたブロア室に
連通された送風路を前記ナイフストツクの外周付
近に沿つて形成するとともに、前記送風路の外端
に開口された吹出口をこの吹出口から吹出された
風が前記鉋刃の刃線方向に沿つて流動されるよう
に前記鉋刃の一側縁外方付近に配設したことによ
つて、鉋仕上時に起生する切削屑を効果的に排除
しうるため、仕上鉋盤における切削屑の排除装置
として極めて実用性に富む優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は鉋盤の平面図、第２図は同じく一部破断した側
面図、第３図は第１図のＸ−Ｘ線断面図、第４図
は第１図のＹ−Ｙ線断面図であ。 ６……ナイフストツク、１３……鉋刃、１７…
…ブロア室、１９……送風路、２１……吹出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉋刃を装着したナイフストツクにはこのナイフ
   ストツクに設けたブロア室に連通された送風路を
   前記ナイフストツクの外周付近に沿つて形成する
   とともに、前記送風路の外端に開口された吹出口
   をこの吹出口から吹出された風が前記鉋刃の刃線
   方向に沿つて流動されるように前記鉋刃の一側縁
   外方付近に配設したことを特徴とする仕上鉋盤に
   おける切削屑の排除装置。