JPS622063B2 - - Google Patents
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- JPS622063B2 JPS622063B2 JP57128081A JP12808182A JPS622063B2 JP S622063 B2 JPS622063 B2 JP S622063B2 JP 57128081 A JP57128081 A JP 57128081A JP 12808182 A JP12808182 A JP 12808182A JP S622063 B2 JPS622063 B2 JP S622063B2
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Landscapes
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
本発明は熱可塑性繊維を主体とする不織布のタ
テ方向の強力を改良する方法に関するものであ
る。 不織布は一般に繊維を無作為に配置し、何らか
の方法によりその繊維を固着し、シート状にした
ものであつて、衣料用、産業資材用などに広く使
われている。しかし、不織布は無作為に配置した
繊維を固着しただけであるために製品の強力は繊
維間の固着強度、構成繊維の破列状態の影響を受
けやすく、同一重量当りの織物などと比較した場
合、強力は一般に劣る。強力を上げようとして、
繊維間の固着を強固に行なうと不織布は一般的に
固くなり、紙またはフイルム状になつてしまう。 不織布にはこの様に織物、編物に比べて種々の
欠点があるためその用途範囲が限定される。しか
しながら、不織布の製造技術は近年進歩改良さ
れ、産業資材の分野においては次第に織物、編物
に取つて代ろうとしている。 本発明はこうした動向において、タテ方向の強
力が要求される分野における不織布を改良したも
のである。すなわち、接着テープ、FRPのワイ
ンデイング基材、電線の被覆材などテープ状で使
われる産業資材、あるいはテープ状の芯地などの
分野である。 不織布の接着方法には種々の技術があるが、工
業的に一般に実施されているものはアクリルエマ
ルジヨンを主体とするいわゆる湿式接着と不織布
を構成する繊維より融点の低い繊維または粉末を
混合したり、場合によつては構成繊維のみで、熱
と圧力をかける熱圧着の2つの方法が主体であ
る。 本発明はこのうち熱圧着法における接着方法を
改良したものである。すなわち、本発明の不織布
の製造方法は、熱可塑性長繊維を主体とする繊維
シートを熱圧着法により接着して長繊維不織布を
製造するに際して、熱圧着直後の、接合点が完全
に固着する前の不織布をタテ方向(不織布の長さ
方向)に実伸長率で0〜10%伸長させて該不織布
構成繊維を再配置せしめることを特徴とする不織
布の製造方法である。この伸長過程で不織布を構
成する繊維がタテ方向に再配置され、しかる後、
冷却固化されるので、不織布のタテ方向の強力お
よびモジユラスが向上する。このような構成繊維
の再配置がないと製品をタテ方向に引張つた場
合、構成繊維がタテ方向に再配置していく段階
で、引張りの応力が個々の繊維が接合点に集中す
るために繊維切断や接合点の破壊が起こり、最終
破断強力が大きくならず、またモジユラスも上が
らず、引張過程における幅変化も大きい。 本発明のように不織ウエブがまだ熱可塑性を有
する段階ではかけた張力(応力)が不織ウエブの
変形、すなわち構成繊維の再配置に吸収され、繊
維切断や接合点の破壊を起こすことなく、構成繊
維が移動しタテ方向に配列される。その結果、本
発明で得られた不織布を引張ると、引張りの応力
がタテ方向に配列した繊維に分散されるため、繊
維接合点全体で受けることになり、初期変形も少
なく、すなわちモジユラスは高く、幅変化も少な
いタテ方向の強力の大きい不織布が得られる。 本発明の方法は、接合点が完全に固着する前の
不織布を伸長するというものであるので、短繊維
不織布にこの方法を適用すると不織布切れやムラ
発生等の不都合を招くこともあるので、長繊維不
織布の製造に際して適用するのが最も効果的なも
のである。また熱接着は低融点成分を含まない不
織ウエブ構成繊維に熱と圧力をかける熱圧着法で
も良いが、接着性からみると構成繊維の融点より
低い融点をもつ低融点の接着成分を混入するのが
好ましい。かかる場合の接着性の低融点成分の混
入方法については限定されるものではない。低融
点の短繊維を主成分構成繊維の中に混合してもよ
いし、スパンボンド法なら主成分と接着性低融点
成分を同時に紡糸して混合することも可能であ
る。また接着前のウエブを形成したあとで繊維状
あるいは粉末状の低融点の接着成分をウエブの中
に混合してもよい。ウエブの形成手段に取らわれ
るものではない。 不織布構成繊維の素材についてもとくに限定さ
れることはなく、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リオレフインなど通常の繊維素材でよい。低融点
接着成分を混入する場合においては低融点の接着
性素材が構成繊維の融点よりその融点が低くけれ
ば基本的には使用可能であり、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリオレフインあるいはその共重合体
などが使用できる。この場合の構成繊維との融点
差であるが、低融点接着性成分の融点が高くて構
成繊維の融点に近いと熱圧着時に高温度を必要と
するため構成繊維の熱・圧力劣化が大きくなる。
融点差は通常10℃以上、好ましくは20℃以上であ
る。しかしあまり低融点になりすぎると最終不織
布製品の耐熱性の問題が起こるためその用途に応
じた融点が必要である。一般的には少なくとも
150℃以上が必要である。 次に熱圧着の手段であるが、ウエブを2本の加
熱ロールの間で加熱圧着するロールプレスによる
方法、ベルトプレスのように加熱ドラムとベルト
の間で加熱圧着する方法あるいはサクシヨンドラ
メのように熱風が貫通する有孔ドラムと金網の間
で加熱圧着する方法などがあるが、本発明におい
ては加熱圧着完了時点で不織布がまだ変形し得る
くらいに高温を保ちかつ不織布に張力がかけられ
る方法が必要である。上記いずれの方法において
も単独あるいは組合せて可能であるが、2本の加
熱ロールの間で加熱圧着するロールプレスの方法
が最も好ましい。 張力をかけて不織布を伸長する手段であるが、
加熱圧着工程と一般にその後に設置される巻取機
との間で、巻取機の張力調整機構などを使つても
よいが、加熱圧着工程の後に張力をかける装置を
積極的に設置することが好ましい。第1図乃び第
2図にその概要を示す。1は加熱圧着のための2
本ロール、2は不織布3に張力を与え不織布を伸
長させるためのニツプロールである。不織布の通
し方は第1図の方法でも第2図の方法でも良く、
ニツプロールでのすべりがなく、所定の実伸長率
が得られればどのような方法でもよい。ニツプロ
ールの材質も金属でもゴム質、紙質など限定され
るものでないが摩擦係数の大きいものがよい。ま
たニツプロールは一定の伸長率を得るための一手
段であつて、先にも述べたように巻取機の張力機
構でも、ウエイトロールのようなものを用いても
よい。 実伸長率は0〜10%の範囲に設定することが重
要であるが、実用的に好ましくは2〜6%であ
る。未接着ウエブを第1図に示すような2本加熱
ロールの間で加熱圧着する場合、通常加熱ロール
や、その前の予備加熱のための熱の影響を受けて
不織ウエブの収縮が起こるので、実伸長率が0%
ということは収縮したものを伸長しているという
ことを意味する。ここで実伸長率というのは接着
工程に入る前の未接着ウエブのタテ方向の単位長
さを基準にしたもので具体的には接着工程に入る
前の未接着ウエブのタテ方向に一定単位長さ(通
常0.5〜1m)のマークをつけ、伸長巻取後の該
マーク間の距離を測定してその比で求めたもので
ある。本発明において実伸長率の範囲の選択は不
織布の強力および伸長過程での不織布の幅変化も
考慮したものであつて、また不織布の目付重量に
も関係する。すなわち50g/m2前後の一般的な目
付重量に対して2〜6%の実伸長率が適当であ
り、50g/m2以下の目付重量の低いものでは同じ
張力を掛けても一般に伸長されやすく、高目付で
は逆である。そこで、張力一定で管理するのは目
付重量によつて実伸長率の変動が起こりやすいた
め実用上は問題がある。したがつて、実際の操業
管理に際しては接着工程の速度と張力を与える工
程、たとえば第1図に示すニツプロールの速度の
比率で実伸長率が本発明を満足するように管理す
るのが好ましい。速度比を決めるに際しては、ニ
ツプロールを用いた速度比と実伸長率は不織布の
伸長回復等のため一般的に速度比に比べて実伸長
率は小さくなるのでこの点を考慮して決める必要
がある。 実伸長率を10%以上にすると不織布の幅ちぢみ
が大きくなり、しかも幅方向に対しタテ方向の伸
長率にバラツキが生じとくに不織布の両端部の変
化が大きくなつてしまう。したがつて、均一な目
付重量分布をもつた未接着ウエブをつくつても、
伸長過程で不織布の幅方向の目付重量分布が悪く
なつてしまいタテ方向の製品強力が要求されるテ
ープなどに使用する場合、目付重量の変化は厚さ
の変化となり、実用上問題となる。また10%以上
の伸長は構成繊維の再配列とともに、接合点の破
壊が起こり、均一な接着が行なわれず、逆に強力
低下をきたすことがある。 以上のような問題点も考慮して本発明の実施に
あたつては接着工程と伸長を与えるニツプロール
との距離はできるだけ短い方が好ましい。また、
接着工程直後の高温の不織布は接合点がまだ完全
に固着されておらず、このような状態で伸長させ
不織布の構成繊維が再配列させる訳であるから、
当然、接着点の移動などで不安定な状態となるの
で、伸長後はできるだけすみやかに冷却・固化さ
せることが好ましい。したがつて、第1図のよう
な伸長方法では2のニツプロールには冷却水を通
して、不織布を冷却してやることがよい。また伸
長変形により不織布の厚さにも変形を起こすため
ニツプロールである程度の圧力をかけて、セツト
と冷却の機能も併せて持たせることが望ましい。
冷却温度は通常不織布表面温度で80℃以下、セツ
ト圧力は10Kg/cm以下で十分である。 以下実施例をもつて本発明の内容を説明する。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレートの連続フイラメン
トとポリエチレンテレフタレートとポリエチレン
イソフタレートの80/20共重合体の低融点接着性
成分の連続フイラメントを85:15の割合で無作為
に混合したウエブを一般的なスパンボンド製造方
法により作つた。ポリエチレンテレフタレート連
続フイラメトの融点は約260℃、繊度は約4デニ
ールであつた。一方共重合体の低融点接着性成分
の連続フイラメントの融点は約210℃、繊度は約
3デニールであつた。ウエブの目付重量は47g/
m2であつた。該ウエブを予熱器であらかじめ約
210℃に予熱し、第1図に示すような2本の加熱
ロールの間を通して接着した。加熱ロールの表面
温度は215℃、圧力はウエブに対して20Kg/cmで
あつた。 次に該加熱ロールと速度比で1:1.25の速度に
設定した金属/ゴムで構成され、冷却水が循環す
る機構を有するニツプロールに第1図aのように
接着した不織布を通し、不織布に4.5%の実伸長
率を与えた。ニツプロールは加熱ロール後方約
1.5mのところに設置し、ニツプ圧力は不織布に
対し、線圧5Kg/cmであつた。 得られた不織布の特性は目付重量51g/m2、タ
テ方向引張強力は平均18.7Kg/3cm、5%伸長時
のモジユラス11Kg/3cm、破断伸度は平均17%で
あつた。尚強伸度測定法はJIS、L1085ストリツ
プ法で求めた。 実施例 2 実施例1と同様なウエブおよび接着・伸長装置
を用いて伸長率および目付重量を変更した各水準
の結果は第1表のとおりであつた。
テ方向の強力を改良する方法に関するものであ
る。 不織布は一般に繊維を無作為に配置し、何らか
の方法によりその繊維を固着し、シート状にした
ものであつて、衣料用、産業資材用などに広く使
われている。しかし、不織布は無作為に配置した
繊維を固着しただけであるために製品の強力は繊
維間の固着強度、構成繊維の破列状態の影響を受
けやすく、同一重量当りの織物などと比較した場
合、強力は一般に劣る。強力を上げようとして、
繊維間の固着を強固に行なうと不織布は一般的に
固くなり、紙またはフイルム状になつてしまう。 不織布にはこの様に織物、編物に比べて種々の
欠点があるためその用途範囲が限定される。しか
しながら、不織布の製造技術は近年進歩改良さ
れ、産業資材の分野においては次第に織物、編物
に取つて代ろうとしている。 本発明はこうした動向において、タテ方向の強
力が要求される分野における不織布を改良したも
のである。すなわち、接着テープ、FRPのワイ
ンデイング基材、電線の被覆材などテープ状で使
われる産業資材、あるいはテープ状の芯地などの
分野である。 不織布の接着方法には種々の技術があるが、工
業的に一般に実施されているものはアクリルエマ
ルジヨンを主体とするいわゆる湿式接着と不織布
を構成する繊維より融点の低い繊維または粉末を
混合したり、場合によつては構成繊維のみで、熱
と圧力をかける熱圧着の2つの方法が主体であ
る。 本発明はこのうち熱圧着法における接着方法を
改良したものである。すなわち、本発明の不織布
の製造方法は、熱可塑性長繊維を主体とする繊維
シートを熱圧着法により接着して長繊維不織布を
製造するに際して、熱圧着直後の、接合点が完全
に固着する前の不織布をタテ方向(不織布の長さ
方向)に実伸長率で0〜10%伸長させて該不織布
構成繊維を再配置せしめることを特徴とする不織
布の製造方法である。この伸長過程で不織布を構
成する繊維がタテ方向に再配置され、しかる後、
冷却固化されるので、不織布のタテ方向の強力お
よびモジユラスが向上する。このような構成繊維
の再配置がないと製品をタテ方向に引張つた場
合、構成繊維がタテ方向に再配置していく段階
で、引張りの応力が個々の繊維が接合点に集中す
るために繊維切断や接合点の破壊が起こり、最終
破断強力が大きくならず、またモジユラスも上が
らず、引張過程における幅変化も大きい。 本発明のように不織ウエブがまだ熱可塑性を有
する段階ではかけた張力(応力)が不織ウエブの
変形、すなわち構成繊維の再配置に吸収され、繊
維切断や接合点の破壊を起こすことなく、構成繊
維が移動しタテ方向に配列される。その結果、本
発明で得られた不織布を引張ると、引張りの応力
がタテ方向に配列した繊維に分散されるため、繊
維接合点全体で受けることになり、初期変形も少
なく、すなわちモジユラスは高く、幅変化も少な
いタテ方向の強力の大きい不織布が得られる。 本発明の方法は、接合点が完全に固着する前の
不織布を伸長するというものであるので、短繊維
不織布にこの方法を適用すると不織布切れやムラ
発生等の不都合を招くこともあるので、長繊維不
織布の製造に際して適用するのが最も効果的なも
のである。また熱接着は低融点成分を含まない不
織ウエブ構成繊維に熱と圧力をかける熱圧着法で
も良いが、接着性からみると構成繊維の融点より
低い融点をもつ低融点の接着成分を混入するのが
好ましい。かかる場合の接着性の低融点成分の混
入方法については限定されるものではない。低融
点の短繊維を主成分構成繊維の中に混合してもよ
いし、スパンボンド法なら主成分と接着性低融点
成分を同時に紡糸して混合することも可能であ
る。また接着前のウエブを形成したあとで繊維状
あるいは粉末状の低融点の接着成分をウエブの中
に混合してもよい。ウエブの形成手段に取らわれ
るものではない。 不織布構成繊維の素材についてもとくに限定さ
れることはなく、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リオレフインなど通常の繊維素材でよい。低融点
接着成分を混入する場合においては低融点の接着
性素材が構成繊維の融点よりその融点が低くけれ
ば基本的には使用可能であり、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリオレフインあるいはその共重合体
などが使用できる。この場合の構成繊維との融点
差であるが、低融点接着性成分の融点が高くて構
成繊維の融点に近いと熱圧着時に高温度を必要と
するため構成繊維の熱・圧力劣化が大きくなる。
融点差は通常10℃以上、好ましくは20℃以上であ
る。しかしあまり低融点になりすぎると最終不織
布製品の耐熱性の問題が起こるためその用途に応
じた融点が必要である。一般的には少なくとも
150℃以上が必要である。 次に熱圧着の手段であるが、ウエブを2本の加
熱ロールの間で加熱圧着するロールプレスによる
方法、ベルトプレスのように加熱ドラムとベルト
の間で加熱圧着する方法あるいはサクシヨンドラ
メのように熱風が貫通する有孔ドラムと金網の間
で加熱圧着する方法などがあるが、本発明におい
ては加熱圧着完了時点で不織布がまだ変形し得る
くらいに高温を保ちかつ不織布に張力がかけられ
る方法が必要である。上記いずれの方法において
も単独あるいは組合せて可能であるが、2本の加
熱ロールの間で加熱圧着するロールプレスの方法
が最も好ましい。 張力をかけて不織布を伸長する手段であるが、
加熱圧着工程と一般にその後に設置される巻取機
との間で、巻取機の張力調整機構などを使つても
よいが、加熱圧着工程の後に張力をかける装置を
積極的に設置することが好ましい。第1図乃び第
2図にその概要を示す。1は加熱圧着のための2
本ロール、2は不織布3に張力を与え不織布を伸
長させるためのニツプロールである。不織布の通
し方は第1図の方法でも第2図の方法でも良く、
ニツプロールでのすべりがなく、所定の実伸長率
が得られればどのような方法でもよい。ニツプロ
ールの材質も金属でもゴム質、紙質など限定され
るものでないが摩擦係数の大きいものがよい。ま
たニツプロールは一定の伸長率を得るための一手
段であつて、先にも述べたように巻取機の張力機
構でも、ウエイトロールのようなものを用いても
よい。 実伸長率は0〜10%の範囲に設定することが重
要であるが、実用的に好ましくは2〜6%であ
る。未接着ウエブを第1図に示すような2本加熱
ロールの間で加熱圧着する場合、通常加熱ロール
や、その前の予備加熱のための熱の影響を受けて
不織ウエブの収縮が起こるので、実伸長率が0%
ということは収縮したものを伸長しているという
ことを意味する。ここで実伸長率というのは接着
工程に入る前の未接着ウエブのタテ方向の単位長
さを基準にしたもので具体的には接着工程に入る
前の未接着ウエブのタテ方向に一定単位長さ(通
常0.5〜1m)のマークをつけ、伸長巻取後の該
マーク間の距離を測定してその比で求めたもので
ある。本発明において実伸長率の範囲の選択は不
織布の強力および伸長過程での不織布の幅変化も
考慮したものであつて、また不織布の目付重量に
も関係する。すなわち50g/m2前後の一般的な目
付重量に対して2〜6%の実伸長率が適当であ
り、50g/m2以下の目付重量の低いものでは同じ
張力を掛けても一般に伸長されやすく、高目付で
は逆である。そこで、張力一定で管理するのは目
付重量によつて実伸長率の変動が起こりやすいた
め実用上は問題がある。したがつて、実際の操業
管理に際しては接着工程の速度と張力を与える工
程、たとえば第1図に示すニツプロールの速度の
比率で実伸長率が本発明を満足するように管理す
るのが好ましい。速度比を決めるに際しては、ニ
ツプロールを用いた速度比と実伸長率は不織布の
伸長回復等のため一般的に速度比に比べて実伸長
率は小さくなるのでこの点を考慮して決める必要
がある。 実伸長率を10%以上にすると不織布の幅ちぢみ
が大きくなり、しかも幅方向に対しタテ方向の伸
長率にバラツキが生じとくに不織布の両端部の変
化が大きくなつてしまう。したがつて、均一な目
付重量分布をもつた未接着ウエブをつくつても、
伸長過程で不織布の幅方向の目付重量分布が悪く
なつてしまいタテ方向の製品強力が要求されるテ
ープなどに使用する場合、目付重量の変化は厚さ
の変化となり、実用上問題となる。また10%以上
の伸長は構成繊維の再配列とともに、接合点の破
壊が起こり、均一な接着が行なわれず、逆に強力
低下をきたすことがある。 以上のような問題点も考慮して本発明の実施に
あたつては接着工程と伸長を与えるニツプロール
との距離はできるだけ短い方が好ましい。また、
接着工程直後の高温の不織布は接合点がまだ完全
に固着されておらず、このような状態で伸長させ
不織布の構成繊維が再配列させる訳であるから、
当然、接着点の移動などで不安定な状態となるの
で、伸長後はできるだけすみやかに冷却・固化さ
せることが好ましい。したがつて、第1図のよう
な伸長方法では2のニツプロールには冷却水を通
して、不織布を冷却してやることがよい。また伸
長変形により不織布の厚さにも変形を起こすため
ニツプロールである程度の圧力をかけて、セツト
と冷却の機能も併せて持たせることが望ましい。
冷却温度は通常不織布表面温度で80℃以下、セツ
ト圧力は10Kg/cm以下で十分である。 以下実施例をもつて本発明の内容を説明する。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレートの連続フイラメン
トとポリエチレンテレフタレートとポリエチレン
イソフタレートの80/20共重合体の低融点接着性
成分の連続フイラメントを85:15の割合で無作為
に混合したウエブを一般的なスパンボンド製造方
法により作つた。ポリエチレンテレフタレート連
続フイラメトの融点は約260℃、繊度は約4デニ
ールであつた。一方共重合体の低融点接着性成分
の連続フイラメントの融点は約210℃、繊度は約
3デニールであつた。ウエブの目付重量は47g/
m2であつた。該ウエブを予熱器であらかじめ約
210℃に予熱し、第1図に示すような2本の加熱
ロールの間を通して接着した。加熱ロールの表面
温度は215℃、圧力はウエブに対して20Kg/cmで
あつた。 次に該加熱ロールと速度比で1:1.25の速度に
設定した金属/ゴムで構成され、冷却水が循環す
る機構を有するニツプロールに第1図aのように
接着した不織布を通し、不織布に4.5%の実伸長
率を与えた。ニツプロールは加熱ロール後方約
1.5mのところに設置し、ニツプ圧力は不織布に
対し、線圧5Kg/cmであつた。 得られた不織布の特性は目付重量51g/m2、タ
テ方向引張強力は平均18.7Kg/3cm、5%伸長時
のモジユラス11Kg/3cm、破断伸度は平均17%で
あつた。尚強伸度測定法はJIS、L1085ストリツ
プ法で求めた。 実施例 2 実施例1と同様なウエブおよび接着・伸長装置
を用いて伸長率および目付重量を変更した各水準
の結果は第1表のとおりであつた。
【表】
比較例
実施例1と同様なウエブで伸長装置(ニツプロ
ール)を使わずに不織布を作つた。この時の実伸
長率の測定結果は−4.0%で収縮していた。 得られた不織布は目付重量54g/m2、タテ方向
引張強力13.2Kg/3cm、5%伸長時のモジユラス
5.2Kg/3cm、破断伸度28%であつた。
ール)を使わずに不織布を作つた。この時の実伸
長率の測定結果は−4.0%で収縮していた。 得られた不織布は目付重量54g/m2、タテ方向
引張強力13.2Kg/3cm、5%伸長時のモジユラス
5.2Kg/3cm、破断伸度28%であつた。
第1図は本発明で使用する伸長装置を例示する
概略図、第2図はニツプロールの他の例を示す概
略図である。 1:加熱圧着用ロール、2:ニツプロール、
3:不織布。
概略図、第2図はニツプロールの他の例を示す概
略図である。 1:加熱圧着用ロール、2:ニツプロール、
3:不織布。
Claims (1)
- 1 熱可塑性長繊維を主体とする繊維シートを熱
圧着法により接着して長繊維不織布を製造するに
際して、熱圧着直後の、接合点が完全に固着する
前の不織布をタテ方向に実伸長率で0〜10%伸長
させて該不織布構成繊維を再配置せしめることを
特徴とする不織布の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57128081A JPS5921766A (ja) | 1982-07-22 | 1982-07-22 | 不織布の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57128081A JPS5921766A (ja) | 1982-07-22 | 1982-07-22 | 不織布の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5921766A JPS5921766A (ja) | 1984-02-03 |
JPS622063B2 true JPS622063B2 (ja) | 1987-01-17 |
Family
ID=14975941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57128081A Granted JPS5921766A (ja) | 1982-07-22 | 1982-07-22 | 不織布の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5921766A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6449953U (ja) * | 1987-09-22 | 1989-03-28 | ||
JPH0229054U (ja) * | 1988-08-12 | 1990-02-23 | ||
JPH0618368Y2 (ja) * | 1987-05-26 | 1994-05-11 | 三田工業株式会社 | 画像形成装置 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01148858A (ja) * | 1987-11-30 | 1989-06-12 | Nitto Denko Corp | テープ用基布 |
JPH1036795A (ja) * | 1996-07-26 | 1998-02-10 | Nippon Petrochem Co Ltd | 粘着テープ用基布およびそれを用いた粘着テープ |
EP2818229B1 (en) * | 2012-02-23 | 2017-11-22 | Toray Industries, Inc. | Separation membrane support, method for producing same, and separation membrane and fluid separation element using separation membrane support |
US9539797B2 (en) | 2013-11-14 | 2017-01-10 | Rayven, Inc. | Traverse wound double-sided pressure sensitive adhesive tape |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5155468A (ja) * | 1974-11-09 | 1976-05-15 | Unitika Ltd |
-
1982
- 1982-07-22 JP JP57128081A patent/JPS5921766A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5155468A (ja) * | 1974-11-09 | 1976-05-15 | Unitika Ltd |
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JPH0229054U (ja) * | 1988-08-12 | 1990-02-23 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5921766A (ja) | 1984-02-03 |
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