JPS62205247A

JPS62205247A - 軸受用材料

Info

Publication number: JPS62205247A
Application number: JP4775286A
Authority: JP
Inventors: Yoshitomo Hitachi; 常陸　美朝
Original assignee: Daido Steel Co Ltd
Current assignee: Daido Steel Co Ltd
Priority date: 1986-03-05
Filing date: 1986-03-05
Publication date: 1987-09-09

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は軸受用材料に係り、特に粉末冶金法による焼結
軸受用材料に関する。

（従来の技術及び問題点）一般に、軸受用材料は所要成分の鋼を一旦溶解後、必要
に応じて真空アーク溶解法などによって再溶解し、鍛造
後、焼なまし、焼入れ・焼もどし等の熱処理を施すこと
により、製造されている。

このような鋼種としては、ＳＵＪ　１〜３、就中ＳＵＪ
　２（高炭素低クロム軸受！１１）が一般によく使われ
ている。しかし、高温強度が低いため、タービン用に使
えないという欠点がある。また、このような用途には高
速度鋼系であるＡＩＳＩ−Ｍ２Ｏや１４Ｃｒ系の４４０
Ｍなどの耐食・耐熱鋼も使用されている。

か＼る軸受鋼は、用途に応じて化学成分が調整されてい
るが、いずれも溶製材であるため、■巨大炭化物が出や
すく、熱処理のソーキング時でも消失しにくい、■偏析
を起こしやすい、（［有］熱間加工性がよくなく、特に
ヘッダー加工性が劣る、などの欠点があり、軸受材料と
して要求される高寿命化を低下させている。

（発明の目的）本発明は、上記従来技術が溶製材によるものであり、軸
受材料としての特性向」二に限界があることに鑑み、粉
末材として熱間並びに冷間加工性がよく、適度の大きさ
の微粒炭化物を有し、耐用寿命が大幅に向上し得る軸受
用材料を提供することを目的とするものである。

（発明の構成）上記目的を達成するため、本発明に係る軸受用材料は、
Ｃ：０．７０〜４．０％、ＳｉＳ２．０％。

Ｍｎ≦２．０％、　Ｃｒ：３．０〜２０％、Ｖ：０．１
〜６．０％を含み、更にＭｏ：１．０〜１０．０％及び
Ｗ：１．０〜２０．０％の１種又は２種と必要に応じて
ＣＯ≦２０．０％を含み、残部が実質的にＦｅからなる
ことを特徴とする焼結軸受用材料を要旨とするものであ
る。

以下に本発明を実施例に基づいて詳述する。

本発明に係る軸受用材料は所要成分を有する合金粉末を
粉末冶金法により製造されるものであり、具体的には１
例えば、所要成分に：ｇａした溶湯をガス噴霧によって
合金粉末とし、これを分級後、熱間熱水圧加工（ＨＩＰ
）で成形焼結し、更に熱間鍛造を行い、焼なまし、焼入
れ・焼もどしを施すことによって製造される。

従来は、熱間鍛造する素材を溶解−造塊−真空アーク溶
解（ＶＡＲ）などの再溶解により製造していたが、この
製造法では巨大炭化物が形成されやすく、偏析が生じや
すかった。

これに対し１本発明は粉末冶金法により焼結材とするの
で、従来の溶製材における欠点を解消することができる
。但し、そのためには、該焼結材の化学成分を以下に示
す如く特定の範囲に規制する必要がある。

Ｃ：Ｃは、焼ならし、焼入れ・焼もどしなどの熱処理後の組
織を約２μｌ程度の微細な炭化物が一様に分布している
ものにするべく、所要の炭化物を形成するために必要な
元素であり、また強度を確保するためにも必要である。

そのためには０．７０％以上を添加する必要がある。し
かし、多量であると炭化物量が増加しすぎて靭性の劣化
をもたらすので、４．０％を上限とする。

Ｓｊ：ＳＬは脱酸剤として、また基地を強化するのに有効な元
素であるが、多量であると靭性の劣化をもたらすので、
２．０％以下で添加する。

Ｍｎ：ＭｎはＳｉと同様に脱酸剤として添加し、また特に大物
の焼入れ性を改善するのに有効である。しかし、多量で
あると靭性の劣化をもたらすので、２．０％以下で添加
する。

Ｃｒ：Ｃｒは焼入れ性を改善すると共にＣｒＣなどの炭化物を
形成するために必要な元素であり、更には耐食性、耐熱
性、耐酸化性を高めるのにも効果がある。そのためには
３％以上を添加する必要がある。しかし、多すぎると靭
性の劣化をもたらすので、上限を２０％とする。

Ｖ： ■はＶＣ炭化物を形成するために必要な元素であり、耐
摩耗性を向上する効果がある。そのためには０．１％以
上を必要とする。しかし、過度に添加しても効果が飽和
すると共に靭性の劣化をもたらすので、６．０％を上限
とする。

Ｍｏ、Ｗ：Ｍｏ及びＷは炭化物を形成するために少なくとも１種を
添加する必要があるが、多すぎると靭性の劣化をもたら
すので、Ｍｏ：１．０〜１０．０％、Ｗ：１．０〜２０
．０％の範囲とするが、ＭｏはＷの１／２量で同等の効
果があるので、これを添加目安とする。なお、ＭＯは焼
入れ性向上の効果を有する。

Ｃｏ：Ｃｏは高温強度を高めるのに有効であるので。

必要に応じて添加することができる。しかし、多量に添
加するとコスト高をまねくので、２０．０％以下で添加
する。

（実施例）第１表に示す化学成分（ｗｔ％）の供試鋼を溶製し、こ
れをガス噴震によって合金粉とし、−６０メツシユに分
級後、１１００℃Ｘ　２０００ａｔｍＸ２ｈｒの条件で
熱間静水圧加工を行った０次いで、７０ｍｍφに鍛造後
、焼なましを施し、第２表に示す条件で焼入れ、焼もど
しを行って同表に示す硬さに調整した後、軸受鋼耐久性
試験に供した。

また、比較のため、第１表に示す化学成分（ｗｔ％）の
供試鋼を１を真空誘導溶解炉（ＶＩＰ）で溶解し、５０
０ｋｇポールに造塊後、真空アーク溶解炉（ＶＡＲ）で
再溶解した。次いで、７Ｑａ＋ｍφに鍛造後、焼なまし
を施し、第２表に示す条件で焼入れ、焼もどしを行って
同表に示す硬さに調整した後、軸受鋼耐久性試験に供し
た。

軸受鋼耐久性試験は、ヘルツ応カニ　５００ｋｇｆ　／ｍｍ”、回　転　数：
　１８００ｒｐｍ。

使用ボール：　３／８’　５ＵＪ２製の条件で行い、破損確率１０％（ＢＸ。）の繰返し数で
評価した。その荀果を第３表に示す。

第３表第３表から明らかなように、本発明鋼はいずれも軸受鋼
耐久性試験によってＢ　ｌｆｌ寿命〉１４Ｘ］−０７回
の結果が得られ、１ＯＸ１０’回に達する目標値を大幅
に上まわっている。これに対し、溶製材である比較鋼は
いずれもＢ１゜寿命がせいぜい２．５Ｘ１．０７回程度
しか得られていない。特に比較ｔｌｌ　Ｎｕ　ｇ、９，
１１は本発明の成分範囲内であるにも拘わらず、耐久性
が本発明鋼に比べ著し２く劣っており、溶製材と焼結材
の違いを如実に表わしている。

（発明の効果）以上詳述したように１本発明によれば、特定成分組成の
焼結材としたので、偏析がなく、微粒の炭化物が分布し
た極めて高寿命の軸受用材料を提供することができる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重量％で（以下、同じ）、Ｃ：０．７０〜４．０
％、Ｓｉ≦２．０％、Ｍｎ≦２．０％、Ｃｒ：３．０〜
２０％、Ｖ：０．１〜６．０％を含み、更にＭｏ：１．
０〜１０．０％及びＷ：１．０〜２０．０％の１種又は
２種を含み、残部が実質的にＦｅからなることを特徴と
する焼結軸受用材料。
（２）Ｃ：０．７０〜４．０％、Ｓｉ≦２．０％、Ｍｎ
≦２．０％、Ｃｒ：３〜２０％、Ｖ：０．１〜６．０％
を含み、更に、Ｍｏ：１．０〜１０．０％及びＷ：１．
０〜２０．０％の１種又は２種とＣｏ≦２０．０％とを
含み、残部が実質的にＦｅからなることを特徴とする焼
結軸受用材料。