JPS6220180B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6220180B2
JPS6220180B2 JP7059078A JP7059078A JPS6220180B2 JP S6220180 B2 JPS6220180 B2 JP S6220180B2 JP 7059078 A JP7059078 A JP 7059078A JP 7059078 A JP7059078 A JP 7059078A JP S6220180 B2 JPS6220180 B2 JP S6220180B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
polystyrene
decomposition
gas
benzonitrile
Prior art date
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Expired
Application number
JP7059078A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS54161694A (en
Inventor
Hirosuke Suzuki
Koichi Shimo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP7059078A priority Critical patent/JPS54161694A/ja
Publication of JPS54161694A publication Critical patent/JPS54161694A/ja
Publication of JPS6220180B2 publication Critical patent/JPS6220180B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高分子化合物の分解方法に関する。 従来、化学的プロセスで生じた高分子化合物
(例えばポリスチレン)は、熱分解又は水添分解
してから廃棄している。ところが、これらの分解
方法は高温高圧での反応によるものであるから、
高エネルギーを消費し、設備費も高価であつて経
済性の面で問題があり、然も危険を伴う恐れがあ
る。その上に、分解生成物は複雑であつて、その
成分的な分離は事実上困難であり、再利用しにく
い欠点がある。 本発明はこのような実情を考慮してなされたも
のであつて、側鎖にベンゼン環を有する鎖状ポリ
マーから成る高分子化合物を液相状態とし、この
液相状態の高分子化合物に対してNH3とO2とを作
用させて、前記高分子化合物をアンモ酸化分解す
ることを特徴とする高分子化合物の分解方法に係
るものである。この方法によつて、スチレンのポ
リマー(ポリスチレン)やp−メチルスチレンの
ポリマー等のように側鎖にベンゼン環を有する鎖
状ポリマーを低コストにして安全に効率良く分解
し、然も分解生成物を再利用することが可能とな
り、環境浄化を効果的に図ることができる。 本発明は、スチレンのポリマー(ポリスチレ
ン)やp−メチルスチレンのポリマー等のように
側鎖にベンゼン環を有する鎖状ポリマーを液相で
OH3とO2との作用によりいわゆるアンモ酸化す
ることに特徴がある。この液相アンモ酸化反応は
非常に温和な条件(液相、常圧、低温)で行うこ
とができ、反応系も単純なものに構成できるか
ら、経済性及び安全性の面で極めて有利である。
然も高い分解率で再利用可能な分解生成物を得る
ことができ、その分離も容易である。従つて、従
来分解生成物を廃棄物として処理していたのに対
し、本発明では上述の鎖状ポリマーを再利用可能
な生成物に分解できるから、環境保全の面でも極
めて望ましいものとなる。 上述の鎖状ポリマーとしてポリスチレンを例に
とつて述べると、液相アンモ酸化に際してはま
ず、ポリスチレン、溶媒及び触媒(特に金属脂肪
酸塩系及び臭化物系)を基本組成とする溶液を調
製して反応溶器内に収容する。次いでこの反応器
内の空気をNH3とO2との混合ガスで置換し、更に
反応容器を常圧で加熱しながら反応させる。この
結果、ポリスチレンは高分解率(転化率)で分解
し、分解生成物としてベンズアミド、フタロニト
リル、ベンゾニトリル及びH2Oが得られる。これ
らの分解生成物は容易に分離でき、特にベンズア
ミドは加熱によつて容易にベンゾニトリルに転化
するので、この転化生成したベンゾニトリルは上
記の分解生成物として直接得られるベンゾニトリ
ルと共に、ポリスチレンの溶媒として再利用する
ことができる。 この液相アンモ酸化反応は概してこのようなメ
カニズムで起つているものと考えられる。 即ち、ポリスチレンの鎖状結合はO2によつて
酸化切断させ、更にNH3が作用することにより安
息香酸アンモニウム
【式】が生成され、 これが脱水してベンズアミド
【式】に変 化する。このベンズアミドは分解生成物のかなり
の部分を占めるが、一部は更に脱水して溶媒とし
て再利用可能なベンゾニトリル
【式】に変化 する。またこのような反応以外にも、上述の臭化
物系触媒の作用も無視できない。即ち、ポリスチ
レンの酸化切断時に触媒中の臭素が切断部分(ベ
ンゾラジカル)に結合し、これにNH3が反応して
ベンジルアミン
【式】及びNH4Brが生成 し、ベンジルアミンが更にベンゾニトリルに変化
する。またこの過程でフタロニトリルも生成す
る。 本発明において使用可能な溶媒はポリスチレン
等の側鎖にベンゼン環を有する鎖状ポリマーを溶
解するものであればよいが、分解生成物の再利用
という点からはベンゾニトリルを使用するのが望
ましい。また上述の触媒のうち金属脂肪酸塩とし
てはCr、Mn、Fe、Co、Ni等の脂肪酸塩が使用
可能であり、この脂肪酸には炭素原子数1〜30の
もの、例えばギ酸、酢酸、酪酸、吉草酸、カプロ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、2−エチルヘキサン酸、ナフテ
ン酸が挙げられる。またこれと共にNH4Br、
NaBr、KBr、HBr、LiBrをはじめ、Cr、Mn、
Fe、Co、Ni等の遷移金属の臭化物を使用するこ
とが望ましい。触媒として脂肪酸の金属塩だけで
は高分子化合物の分解率が低下するが、上記の臭
化物を併用すれば高分解率の反応を起させること
ができる。 上述の反応溶液にはまた一定の望ましい成分比
が存在する。例えば、溶媒100重量部に対してポ
リスチレンは20重量部以下であるのが望ましい
が、これよりポリスチレンが多いと溶液が高濃度
になりすぎて撹拌が困難となり、分解率が低下す
るからである。また金属脂肪酸塩(触媒)はポリ
スチレン100gに対して0.1〜0.005モルであるの
が望ましく、臭化物(触媒)はポリスチレン100
gに対して0.1〜0.001モルであるのが望ましい。
これらの触媒は、上記範囲から外れてあまり少な
くなると触媒作用に乏しく、またあまり多すぎる
と酸化反応が進行しすぎて却つて反応阻害物質が
生成され易くなる。 またNH3とO2との流量比は、NH3/O2=1/8〜
2(容積比)であるのが望ましいが、この範囲を
外れてO2が少なくなりすぎると分解反応が進行
し難くなり、また多すぎると酸化反応が起りすぎ
て不要な分解生成物が生成するからである。 本発明による分解反応は密閉系で行うのが望ま
しいが、この場合、反応容器内にNH3とO2との混
合ガスを所定時間毎に間欠的に導入し、毎回の反
応後の残留ガスを反応容器から抜いてから上記混
合ガスを導入するのが望ましい。即ち、特に反応
の後半の段階で生成する残留ガスにはCO2、CO
等の反応を阻害すると思われる物質が含まれてい
るので、この残留ガスを望ましくは毎回抜かない
と分解率が低くなつてしまう。また分解反応を低
温、低圧で行えることが本発明の特徴であるが、
反応温度は140〜180℃が望ましく、また圧力は常
圧で十分であるが、圧力を高くすれば反応時間を
短縮し得るものの、反面、危険性や経済性の面で
望ましくないものと考えられる。 次に、本発明を実施例に付き更に詳細に説明す
る。 第1図に示すような耐圧ガラス製反応容器1を
使用した。この反応容器は容積100mlであつて、
ガスの流量調節用のニードルバルブ2を具備して
いる。そして、下記の組成からなる溶液350mlを
反応容器1内に入れた。 ポリスチレン(平均分子量約150000) 2.5g ベンゾニトリル(溶媒) 47.5g 酢酸マンガン(触媒) 0.13g NH4Br(触媒) 0.65g NH3とO2との混合ガス4は反応容器1内の空気
と置換して反応容器1内に充し、このまま所定
温度の油浴(図示せず)に浸漬し、振盪(撹拌)
しつつ反応させた。反応条件は下記の通りであつ
た。 温度(油浴温度) 170℃ 圧 力 常圧(大気圧) NH3:O2 1:2 反応時間 40時間 この反応においては、1時間おきに混合ガス4
を導入し、毎回の反応により生成したガスを反応
容器1からその都度抜いてから所定量の混合ガス
4を間欠的に導入した。この混合ガスの導入量
(消費量)は合計で1200c.c.に達し、反応開始から
終了迄に要した総反応時間は40時間であつた。な
お反応の結果、反応容器1内はガスの消費により
減圧状態になつたが、溶液3の容積は変化しなか
つた。 反応中に、G.P.C.によりポリスチレンの平均
分子量を測定し、また反応生成物を蒸留、抽出に
より分離及び定量し、ガスクロマトグラフイー
(GC)、赤外線吸収スペクトル(IR)及び融点測
定により分析した。結果は下記の通りであつた。 ポリスチレンの分解率 100% 反応生成物: ベンズアミド 82重量% m−フタロニトリル 10重量% ベンゾニトリル及びH2O 8重量% この結果によれば、ポリスチレンをアンモ酸化
にて高分解率で分解することができ、分離容易な
上記の各生成物(低分子量化合物)が得られるこ
とは非常に注目に値する事実である。これらの反
応生成物は夫々再利用可能なものであり、利用価
値の高いものである。例えば主成分であるベンズ
アミドは有機合成原料として、m−フタロニトリ
ルは金属フタロシアニン(顔料)の原料として、
ベンゾニトリルはこの反応系におけるポリスチレ
ンの溶媒として再利用できる。また反応生成物の
主成分であるベンズアミドは、ガス状態において
加熱することにより脱水して、ベンゾニトリルに
簡単に転化する。即ち、例えば、 という反応を簡単に起こすので、反応生成物であ
るベンズアミドからベンゾニトリルを生成し、こ
のベンゾニトリルをポリスチレンの溶媒として再
び使用することができる。従つて上述のアンモ酸
化における溶媒消費量を節減でき、経済的であ
る。 なお、第1図において、反応容器の構成、ガス
の供給方法等は種々変更することは勿論可能であ
る。 次に、上述のアンモ酸化において、NH3とO2
の混合比を変えた場合の影響を調べたところ、下
記表−1に示す結果が得られた。但、この場合、
反応容器の反応生成ガスは上述したようには抜か
ずに(即ちNH3とO2との混合ガスと置換せずに)
操作し、反応ガスが消費されなくなる迄分解反応
を行つた。その他の反応条件は上述したものと同
様であつた。
【表】 この結果から明らかなように、反応生成ガスを
置換せずに分解反応を行つた場合、NH3とO2との
混合比を変えてもポリスチレンを低分子量化合物
にまで完全に分解することができず、またその分
解率にも大差がない。第2図には、NH3:O2
1:5にして実験した場合(実験No.1)の反応時
間による分解生成物(ポリスチレンオリゴマー)
の平均分子量の変化が示されている。これによれ
ば、反応時間が5時間の時点で平均分子量が急激
に減少しているが、反応時間が15時間を過ぎると
平均分子量は殆んど変化しなくなり、反応がそれ
以上進行しないことが分る。これは、ガス置換を
行わないために、反応を阻害する物質が容器内に
生成したからであると思われる。 そこで、上述したように反応容器内の残留ガス
を抜いてから反応ガスを導入(ガス置換)した場
合の影響を調べたところ、下記表−2に示す結果
が得られた。
【表】 この場合も、反応ガスが消費されなくなる迄反
応を行い、他の条件は上述したものと同様にして
操作したが、ガスを置換しない場合(実験No.2)
は上記と同様の原因からオリゴマー(分解生成
物)の平均分子量は高く、反応ガスの消費量が少
ないことが分る。従つて反応はある程度迄しか進
行しないが、ガスを置換した場合(実験No.3)に
は、分解反応が十分に進行して反応ガスの消費量
が著しく増え、ポリスチレンは低分子量化合物に
迄完全に分解する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明をポリスチレンのアンモ酸化に適
用した実施例を示すものであつて、第1図は反応
時の反応容器の断面図、第2図はガスを置換しな
い場合の反応時間によるポリスチレンの分解生成
物の平均分子量の変化を示すグラフである。 なお図面に用いられている符号において、1…
…耐圧ガラス製反応容器、3……反応容液、4…
…NH3とO2との混合ガス、である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 側鎖にベンゼン環を有する鎖状ポリマーから
    成る高分子化合物を液相状態とし、この液相状態
    の高分子化合物に対してNH3とO2とを作用させ
    て、前記高分子化合物をアンモ酸化分解すること
    を特徴とする高分子化合物の分解方法。
JP7059078A 1978-06-12 1978-06-12 Decomposition of high polymer Granted JPS54161694A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7059078A JPS54161694A (en) 1978-06-12 1978-06-12 Decomposition of high polymer

Applications Claiming Priority (1)

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JP7059078A JPS54161694A (en) 1978-06-12 1978-06-12 Decomposition of high polymer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS54161694A JPS54161694A (en) 1979-12-21
JPS6220180B2 true JPS6220180B2 (ja) 1987-05-06

Family

ID=13435914

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