JPS62197293A - アルミニウム合金溶接材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はアルミニウム合金溶接材料に関し、さらに詳し
くは、ＭＩＧ溶接およびＴＩＧ溶接に使用することがで
きるアルミニウム合金溶接材料に関する。

［従来技術］ アルミニウム合金は、耐蝕性、溶接性の良好なこと、軽
量および強度等に優れた性質を有しているので、車輌、
橋梁、船舶、化学機器等に広く使用されている。そして
、これらの構造物の多くはＡｌ−Ｍｇ系合金であり、溶
接材料もＡ　Ｉ−Ｍｇ′Ｐ、合金が使用されている。

このＡｌ−Ｍｇ系合金はＭｇを含有することによって強
度を保持しており、Ｍｇ含有量が多くなるに従って強度
も増加している。このような性質を利用して、Ｍｇ含有
量を変化させた多数の母材と溶接材料が開発されている
。

しかして、Ｍｇ含有量が多い程強度は強いが、応力が高
く、また、腐蝕雰囲気で、かつ、温度が高い状態におい
て使用される場合、応力腐蝕割れの危険性が高いので、
母材および溶接材料のＭｇ含有量は少なくする必要があ
る。

そのため、溶接継手強度の低下および溶接材料、例えば
、溶接ワイヤの強度低下に伴なうワイヤ送給性の不良に
よる溶接トラブルが発生することがあり、また、Ｍｇ含
有量を少なくすることにより、溶接割れが発生し易くな
る等の問題があった。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は上記に説明したようなアルミニウム合金の溶接
材料としての種々の問題点に鑑み、アルミニラム合金の
優れた性質を保有し、かつ、耐応力腐蝕割れ性に悪影響
を与えることなく継手強度を向上させ、溶接材料の強度
を高くしてワイヤ送給性を改善し、さらに、溶接割れ性
をも改良することができるアルミニウム合金溶接材料に
ついて本発明者が鋭意研究を行なった結果、 （１）アルミニウム合金ｌこ種々の元素を含有させ、こ
の含有元素の固溶および結晶粒微細化による溶接継手お
よび溶接材料の強度を向上させ、かつ、溶接割れを防止
できること、 （２）溶接ワイヤの送給性は、溶接装置自体の送給ロー
ル、ライナー、チップ等の選択もあるが、溶接ワイヤの
強度に影＠されることが大きく、鉄製の溶接ワイヤとア
ルミニウム合金製の溶接ワイヤを比較すると、鉄製溶接
ワイヤは１．２φでもバーンバックすることは少ないが
、アルミニウム合金溶接ワイヤは１．６φでもバーンバ
ックを生じる割合が大きく、このことは溶接ワイヤ自体
の強度の差によることが大きいこと。

（３）溶接ワイヤの強度が高い程溶接装置の送給ロール
、ライナー、フンタクトチューブ等のワイヤ送給部を通
過する時、変形および座屈に抵抗することが可能になる
こと、また、溶接ワイヤ表面が硬くなって疵がつき難く
なること、 （４）アルミニウム合金の溶接ワイヤの強度を向上させ
るために線引による加工硬化を最大にすることが行なわ
れているが、同一成分では限界があること、 等を知見し、耐応力腐蝕割れ性に優れ、高温割れ感受性
が小さく、機械的性質が優れ、さらに、溶接ワイヤの送
給性に優れたアルミニウム合金溶接材料を開発したので
ある。

［問題点を解決するための手段１ 本発明に係るアルミニウム合金溶接材料の特徴とすると
ころは、 Ｍ８２．１〜２．９ｗｔ％、Ｍｎ　０．４−１，Ｏｗｔ
％、Ｚｒ　０．１０−０．３０ｕＩｔ％、Ｃｒ　０９１
０−０．３５ｗｔ％、Ｔｉｅ、０５〜０．２５ｗｔ％、
　　Ｂ　　０．００１〜０．０１１１Ｉｔ％を含有し、
残部Ａ１および不可避不純物よりなることにある。

３一 本発明に係るアルミニウム合金溶接材料について以下詳
細に説明する。

Ｍｇは強度上昇に効果があり、耐応力腐蝕割れ性を考慮
した含有量が２．１〜２．９ｗｔ％では強度が低いので
、他のＭｎ、Ｚｒ、Ｃｒ等の含有元素により固溶硬化を
行ない、Ｔｉ、Ｂは結晶粒微細化による強度」１昇効果
があり、割れに対しては、Ｚｒ。

Ｔｉ、Ｂが効果があり、この３種の含有元素がないと耐
割れ性が低下するのでこれら３種の元素は必須であり、
耐応力腐蝕割れ性についてはＭｎ、Ｃｒが特に効果があ
り、Ｚｒ、Ｔｉ、Ｂも結晶粒微細化による耐応力腐蝕割
れ性の向上効果がある。

本発明に係るアルミニウム合金溶接材料の含有成分およ
び成分割合について説明する。

Ｍｇは含有量が２．１ｕｓｔ％未満では溶接継手部の強
度が不足し、溶接ワイヤ送給不良となり、かつ、割れ易
くなり、また、２，９　ｗｔ％を越えて含有されると６
０℃以上における使用により応力腐蝕割れが発生し易（
なる。よって、Ｍｇ含有量は２．１〜２．９ｗｔ％とす
る。

Ｍｎは継手および溶接ワイヤの強度向上と耐応力腐蝕割
れ性を改善する元素であり、含有量が０．４ｕｔ％未満
ではこの効果は小さく、また、１．０＋ｌＩｔ％を越え
て含有されると加工性が劣化する。よって、Ｍｎ含有量
は０．４〜１．０…ｔ％とする。

Ｚｒは継手および溶接ワイヤの強度向上と耐溶接割れ性
を改善する元素であり、含有量が０．１０１１Ｉｔ％未
満ではこの効果は小さく、また、０．３０ｗｔ％を越え
て含有されると加工性が劣化する。よって、Ｚｒ含有量
は０．１０〜０．３０集ｔ％とする。

Ｃｒは継手および溶接ワイヤの強度向上と耐応力腐蝕割
れ性を改善する元素であり、含有量が０、１０ｗｔ％未
満ではこの効果は小さく、また、０．３５ｗｔ％を越え
て含有されると加工性が劣化する。よって、Ｃｒ含有量
は０．１０−０．３５ｗｔ％とする。

ＴｉおよびＢは同時に含有されることによって相剰効果
を発揮するもので、何れか１種では効果を発揮すること
ができず、そして、Ｔｉ、Ｂを同時に含有させることに
より結晶粒の微細化ができ、継手および溶接ワイヤの含
有を向上させ、耐応力腐蝕割れ性と耐溶接割れ性を改善
することができ、Ｔｉ含有量０．０５ｗｔ％未満、Ｂ含
有量０，００１す１％未満ではこのような効果は小さく
、また、Ｔｉ含有量０．２５ｗｔ％、Ｂ含有量０．０１
．ｗｔ％を夫々越えて含有されると効果は飽和する。よ
って、Ｔｉ含有量０．０５−０．２５ｕ１ｔ％、Ｂ含有
量０．００１〜０．０１ｗｔ％とする。

［実施例］ 本発明に係るアルミニウム合金溶接材料の実施例を説明
する。

実施例 第１表に本発明に係るアルミニウム合金溶接材料および
比較材の含有成分および成分割合を示す。

これらのアルミニウム合金を通常の溶製法により溶解後
鋳造し、さらに、溶接ワイヤに成形した。

そして、ＭＩＧ溶接、ＴＩＧ溶接に使用した。

しかし、一部の材料は加工性が悪く溶接ワイヤに成形で
きなかった。

試験に使用した母材はＭｇ２．７ｉｕｔ％含有のＡ３４
５４アルミニフム合金であり、その板厚は、割れ試験で
はフィッシュボーン型割れ試験には３ｍｍｔ（Ｔ　Ｉ　
Ｇ溶接）、ギャップ付きＴ型隅肉割れ試験では１８　ｍ
ｍｔ（Ｍ　Ｉ　Ｇ溶接）とした。

溶接継手は６ｍｍｔ両面各１パス溶接（ＭＩＧ溶接）に
より作製し、この継手は応力腐蝕割れ試験にも使用した
。

第２表に割れ試験結果を示す。

この第２表から、本発明に係るアルミニウム合金溶接材
料は、比較材と同等またはそれ以上の優れた割れ率を示
していることがわかる。

第３表に溶接ワイヤの引張強さと継手強度を示す。

この第３表から溶接ワイヤ強度は本発明に係るアルミニ
ウム合金溶接材料は比較材と同等またはそれ以上であり
、また、継手強度は比較材の何れよりも優れていること
がわかる。

溶接後、１２０℃×７日の加熱を行ない、応力腐蝕割れ
を起し易くし、通電法によって応力腐蝕割れ試験を行な
った結果を第４表に示す。この第４表よりＭｇ含有量が
多い比較材Ｎｏ、３およびＮｏ。

４の場合には割れが発生したが、本発明に係るアルミニ
ウム合金溶接材料では全べてに割れの発生はないことが
わかる。

第５表に本発明に係るアルミニウム合金溶接材料および
比較材の種々の性能をまとめ、総合評価を行ない、その
結果、本発明に係るアルミニウム合金溶接材料が全べて
の性能において優れていることがわかる。

本発明に係るアルミニウム合金溶接材料は、ＭＩＧ溶接
においては、電極ワイヤとして、また、ＴＩＧ溶接では
溶加ワイヤとして使用することができる。

）Ｉｆｌ：ｎ＝３の平均 第　４　表 ［発明の効果］ 以上説明したように、本発明に係るアルミニウム合金溶
接材料は上記の構成であるから、耐応力腐蝕割れ性に優
れ、高温割れ感受性が小さく、機械的性質に優れ、さら
に、ワイヤの送給性に優れているという効果を有してい
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　Ｍｇ２．１〜２．９ｗｔ％、Ｍｎ０．４〜１．０ｗｔ
   ％、Ｚｒ０．１０〜０．３０ｗｔ％、Ｃｒ０．１０〜０
   ．３５ｗｔ％、Ｔｉ０．０５〜０．２５ｗｔ％、Ｂ０．
   ００１〜０．０１ｗｔ％を含有し、残部Ａｌおよび不可
   避不純物からなることを特徴とするアルミニウム合金溶
   接材料。