JPS62195411A - 5サイクル内燃機関 - Google Patents
5サイクル内燃機関Info
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- JPS62195411A JPS62195411A JP3447086A JP3447086A JPS62195411A JP S62195411 A JPS62195411 A JP S62195411A JP 3447086 A JP3447086 A JP 3447086A JP 3447086 A JP3447086 A JP 3447086A JP S62195411 A JPS62195411 A JP S62195411A
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- Japan
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- exhaust
- stroke
- engine
- intake
- valve
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/028—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle five
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、自動車用ガソリン機関や自動車用ディーゼル
機関等として用いられる5サイクル内燃機関に関する。
機関等として用いられる5サイクル内燃機関に関する。
(従来の技術)
従来の内燃機関としては、例えば、「自動車工学全書4
巻ガソリンエンジン」 (昭和55年7月輛山海堂発行
)に記載されているようなものが知られている。
巻ガソリンエンジン」 (昭和55年7月輛山海堂発行
)に記載されているようなものが知られている。
この従来の内燃機関のうち、最も一般的であり現在多用
されている4サイクルガソリンエンジンは、機関が2回
転する間に、吸気行程→圧縮行程→爆発行程→排気行程
の4つの行程を行なうエンジンである。
されている4サイクルガソリンエンジンは、機関が2回
転する間に、吸気行程→圧縮行程→爆発行程→排気行程
の4つの行程を行なうエンジンである。
尚、前記排気行程では、ピストンが上昇行程に移ると同
時に排気弁が開き、膨張した燃焼ガスが排出される。
時に排気弁が開き、膨張した燃焼ガスが排出される。
(発明が解決しようとする問題点)
しかしながら、このような従来の4サイクルガソリンエ
ンジンでは、ピストンが上死点に達すると排気作用はほ
ぼ終ってしまい、上死点でのシリンダ空間内に燃焼ガス
が残り、この残留燃焼ガスにより、次の吸気行程に移っ
ても吸入混合気は残留燃焼ガスの分だけ減量され、機関
出力がその分低下してしまうという問題点があった。
ンジンでは、ピストンが上死点に達すると排気作用はほ
ぼ終ってしまい、上死点でのシリンダ空間内に燃焼ガス
が残り、この残留燃焼ガスにより、次の吸気行程に移っ
ても吸入混合気は残留燃焼ガスの分だけ減量され、機関
出力がその分低下してしまうという問題点があった。
尚、第4図に示すように、上死点でのシリンダ空間容積
Vυ(燃焼室容積とも呼ばれる)は、VIJ:VTX− ε VT;ピストンが下死点に達した時の シリンダ総容積 ε;圧縮比 となり、混合気の吸入有効容積V^(行程容積とも呼ば
れる)は、 VA=VT−Vυ となる。
Vυ(燃焼室容積とも呼ばれる)は、VIJ:VTX− ε VT;ピストンが下死点に達した時の シリンダ総容積 ε;圧縮比 となり、混合気の吸入有効容積V^(行程容積とも呼ば
れる)は、 VA=VT−Vυ となる。
そして、特に、排気系にコンバータやマフラ等のガス通
過抵抗(排気抵抗)の高い機器類が装着されるエンジン
では、排気抵抗による影響で残留燃焼ガスが充分に排出
されず従ってその密度も高まり、多くの燃焼ガスが残留
されることになる。
過抵抗(排気抵抗)の高い機器類が装着されるエンジン
では、排気抵抗による影響で残留燃焼ガスが充分に排出
されず従ってその密度も高まり、多くの燃焼ガスが残留
されることになる。
このため、排気系のマフラやコンバータは極力低抵抗に
なるように設計されているが、それでも抵抗値を低下さ
せるには限界があり、その為に例えば、自動車用機関で
の残留燃焼ガスによる機関出力の損失はその機関出力の
数%から10数%にも達してしまう。
なるように設計されているが、それでも抵抗値を低下さ
せるには限界があり、その為に例えば、自動車用機関で
の残留燃焼ガスによる機関出力の損失はその機関出力の
数%から10数%にも達してしまう。
このことを換言すれば、排気抵抗が機関出力の損失に直
接影響してしまうということになり、このために以下に
述べるような問題も派生していた。
接影響してしまうということになり、このために以下に
述べるような問題も派生していた。
(イ) 排気系マフラは各種の消音原理を組み合せて排
気騒音を低減させるようにしているが、いずれのマフラ
においても騒音の低減度合と排気抵抗の間には強い相関
があり、一般的に排気抵抗の高いマフラは排気騒音が低
い。しかも、近年は、騒音公害により一層静かな排気騒
音の車が求められるため、排気抵抗は高くなり勝ちで、
前述の残留燃焼ガスによる機関出力の損失は排気抵抗の
高まりと共に大きくなっていた。
気騒音を低減させるようにしているが、いずれのマフラ
においても騒音の低減度合と排気抵抗の間には強い相関
があり、一般的に排気抵抗の高いマフラは排気騒音が低
い。しかも、近年は、騒音公害により一層静かな排気騒
音の車が求められるため、排気抵抗は高くなり勝ちで、
前述の残留燃焼ガスによる機関出力の損失は排気抵抗の
高まりと共に大きくなっていた。
(ロ) 内燃機関の熱勘定において、注入エネルギの3
0%前後を排気に捨てている。従って、この排気エネル
ギを回収し、有効に利用することは省エネルギの面から
も大変有意義なことである。
0%前後を排気に捨てている。従って、この排気エネル
ギを回収し、有効に利用することは省エネルギの面から
も大変有意義なことである。
そこで、熱を回収するために排気系に排気ガスタービン
等を設けることが考えられるが、いずれの手段であって
も排気抵抗を高めてしまうことになり機関出力の損失に
つながるので、得られた回収エネルギ以上の機関出力の
損失を招き、排気エネルギの回収は実用上困難なもので
あった。
等を設けることが考えられるが、いずれの手段であって
も排気抵抗を高めてしまうことになり機関出力の損失に
つながるので、得られた回収エネルギ以上の機関出力の
損失を招き、排気エネルギの回収は実用上困難なもので
あった。
また、従来の内燃機関としては、例えば、前述の「自動
車工学全書4巻ガソリンエンジン」の第156ページ〜
第163ページや実開昭60−178329号公報等に
記載されているような、ターボチャージャを備えたター
ボ過給ガソリン機関が知られている。
車工学全書4巻ガソリンエンジン」の第156ページ〜
第163ページや実開昭60−178329号公報等に
記載されているような、ターボチャージャを備えたター
ボ過給ガソリン機関が知られている。
このターボ過給ガソリン機関は、排気ガスを利用してタ
ービンを回転させ、このタービンに同軸で取り付けられ
たコンプレッサにより吸気圧を高め、特に高速回転域で
機関出力を増大させるようにしたものである。
ービンを回転させ、このタービンに同軸で取り付けられ
たコンプレッサにより吸気圧を高め、特に高速回転域で
機関出力を増大させるようにしたものである。
しかし、このターボ過給ガソリン機関では吸気側に着目
して機関出力の増大を目指すものであるが、前述のよう
な残留燃焼ガスによる機関出力の損失に関しては全く同
様であり、しかも、この損失は排気系にタービンが設け
られることで排気抵抗が増し、この点ではターボチャー
ジャのない機関より残留燃焼ガスによる機関出力の損失
は大きくなる。しかしながら過給により得られる出力増
加のメリットが買われて実用化されているにすぎない。
して機関出力の増大を目指すものであるが、前述のよう
な残留燃焼ガスによる機関出力の損失に関しては全く同
様であり、しかも、この損失は排気系にタービンが設け
られることで排気抵抗が増し、この点ではターボチャー
ジャのない機関より残留燃焼ガスによる機関出力の損失
は大きくなる。しかしながら過給により得られる出力増
加のメリットが買われて実用化されているにすぎない。
(問題点を解決するための手段)
本発明は、上述のような問題点を解決すること、つまり
、残留燃焼ガスによる機関出力の損失をなくすことと、
排気抵抗による出力に対する影響を排除することを目的
としてなされたもので、この目的達成のために本発明で
は、吸気孔、吸気弁及び排気孔排気弁を備えた内燃機関
において、前記吸排気孔及び吸排気弁の他に、排気行程
の末期において残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧
空気をシリンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手
段による掃気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸
気行程→圧縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順
に5つの行程を行なうようにした。
、残留燃焼ガスによる機関出力の損失をなくすことと、
排気抵抗による出力に対する影響を排除することを目的
としてなされたもので、この目的達成のために本発明で
は、吸気孔、吸気弁及び排気孔排気弁を備えた内燃機関
において、前記吸排気孔及び吸排気弁の他に、排気行程
の末期において残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧
空気をシリンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手
段による掃気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸
気行程→圧縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順
に5つの行程を行なうようにした。
尚、給気手段とは、給気弁や給気ノズル等のように、加
圧空気をシリンダ内に噴射する手段をいう。
圧空気をシリンダ内に噴射する手段をいう。
(作 用)
従って、本発明の5サイクル内燃機関では、上述のよう
な手段としたことで、排気弁が開きピストンが上昇する
ことで燃焼ガスを排出する排気行程に引き続いて、加圧
空気をシリンダ内に噴射する給気手段により残留燃焼ガ
スを強制的に外部へ排出させる掃気行程が行なわれ、ピ
ストン上死点でのシリンダ空間には残留燃焼ガスに代え
て加圧空気が残り、その後の吸気行程ではシリンダ総容
積が混合気の吸入有効容積となり、残留燃焼ガスによる
機関出力の損失をなくすことができる。
な手段としたことで、排気弁が開きピストンが上昇する
ことで燃焼ガスを排出する排気行程に引き続いて、加圧
空気をシリンダ内に噴射する給気手段により残留燃焼ガ
スを強制的に外部へ排出させる掃気行程が行なわれ、ピ
ストン上死点でのシリンダ空間には残留燃焼ガスに代え
て加圧空気が残り、その後の吸気行程ではシリンダ総容
積が混合気の吸入有効容積となり、残留燃焼ガスによる
機関出力の損失をなくすことができる。
また、前述のように、強制的な掃気作用により残留燃焼
ガスが外部へ排出されることで、排気抵抗による機関出
力への直接影響を排除することができる。
ガスが外部へ排出されることで、排気抵抗による機関出
力への直接影響を排除することができる。
(実施例)
以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
尚、この実施例を述べるにあたって、自動車用エンジン
として用いられる5サイクルガソリンエンジンを例にと
る。
として用いられる5サイクルガソリンエンジンを例にと
る。
まず、実施例の構成を説明する。
実施例の5サイクルガソリンエンジンAは、第1図〜第
3図に示すように、シリンダ1、ピストン2、吸気管3
、吸気弁4、排気v5、排気弁6、給気管7、給気弁(
給気手段)8、ニアコンプレッサ9を主な構成としてい
る。
3図に示すように、シリンダ1、ピストン2、吸気管3
、吸気弁4、排気v5、排気弁6、給気管7、給気弁(
給気手段)8、ニアコンプレッサ9を主な構成としてい
る。
前記シリンダlは、シリンダブロック内に形成される円
筒形の気筒で、複数のシリンダを有する場合のシリンダ
配列としては、L形(直列形)。
筒形の気筒で、複数のシリンダを有する場合のシリンダ
配列としては、L形(直列形)。
V形、対向ピストン形等がある。
前記ピストン2は、前記シリンダ1内に往復移動可能に
設けられるもので、このピストン2はコンロッドlO及
びクランクアーム11を介してクランクシャフト12に
連結されている。
設けられるもので、このピストン2はコンロッドlO及
びクランクアーム11を介してクランクシャフト12に
連結されている。
前記吸気管3は、空気と燃料との混合気が吸い込まれる
管で、この吸気管3の吸気孔13は前記シリンダ1のシ
リンダヘッド部1aに開孔され、この吸気孔13の位置
にはカムシャフトの回転等に応じて開閉作動をする吸気
弁4が設けられている。
管で、この吸気管3の吸気孔13は前記シリンダ1のシ
リンダヘッド部1aに開孔され、この吸気孔13の位置
にはカムシャフトの回転等に応じて開閉作動をする吸気
弁4が設けられている。
前記排気管5は、爆発燃焼後の燃焼ガスを外部に排出さ
れる管で、この排気管5の排気孔15は前記シリンダ1
のシリンダヘッド部1aに開孔され、この排気孔15の
位置にはカムシャフトの回転等に応じて開閉作動をする
排気弁6が設けられている。
れる管で、この排気管5の排気孔15は前記シリンダ1
のシリンダヘッド部1aに開孔され、この排気孔15の
位置にはカムシャフトの回転等に応じて開閉作動をする
排気弁6が設けられている。
前記給気管7は、4サイクル内燃機関で言えば排気行程
の末期にあって、前記排気弁6が開いている時に、ニア
コンプレッサ9からの加圧空気をシリンダ1内に噴射す
る管で、この給気管7の給気孔17は前記シリンダlの
シリンダヘッド部laに開孔され、この給気孔17の位
置にはカムシャフト等の回転等に応じて開閉作動をする
給気弁8が設けられている。
の末期にあって、前記排気弁6が開いている時に、ニア
コンプレッサ9からの加圧空気をシリンダ1内に噴射す
る管で、この給気管7の給気孔17は前記シリンダlの
シリンダヘッド部laに開孔され、この給気孔17の位
置にはカムシャフト等の回転等に応じて開閉作動をする
給気弁8が設けられている。
尚、実施例では、吸気孔13.排気孔15及び給気孔1
7の配置を、第2図に示すように、排気孔15と給気孔
17とを近づけた三角形をなすように配置すると共に、
給気弁8に給気ガイドプレート81を設け、第2図及び
第3図の矢印に示すように、加圧空気の噴射経路をシリ
ンダ1の空間を内周面に沿って回りながらの経路とし、
燃焼ガスの掃気効率を高めている。
7の配置を、第2図に示すように、排気孔15と給気孔
17とを近づけた三角形をなすように配置すると共に、
給気弁8に給気ガイドプレート81を設け、第2図及び
第3図の矢印に示すように、加圧空気の噴射経路をシリ
ンダ1の空間を内周面に沿って回りながらの経路とし、
燃焼ガスの掃気効率を高めている。
前記ニアコンプレッサ9は、前記吸気管7の途中に設け
られ、残留燃焼ガスを短時間に充分排除するに足る圧力
と量による加圧空気を作り出す手段で、このニアコンプ
レッサ9はエンジン[1により駆動される。
られ、残留燃焼ガスを短時間に充分排除するに足る圧力
と量による加圧空気を作り出す手段で、このニアコンプ
レッサ9はエンジン[1により駆動される。
尚、ニアコンプレッサ9の駆動手段としては、他に排気
ガスタービン駆動や電動モータ駆動等が考えられる。
ガスタービン駆動や電動モータ駆動等が考えられる。
次に、実施例の作用を説明する。
まず、各行程について述べる。
(a)吸気行程
吸気弁4の開時に、上死点よりピストン2が下降し、混
合気がシリンダl内に吸入される。
合気がシリンダl内に吸入される。
(b)圧縮行程
次いで、下死点よりピストン2が上昇する。この時、吸
気弁4及び排気弁6は共に閉じており、混合気が圧縮さ
れてその温度と圧力が上昇する。
気弁4及び排気弁6は共に閉じており、混合気が圧縮さ
れてその温度と圧力が上昇する。
(C)爆発行程
圧縮行程路りの上死点の少し前で、点火プラグにより混
合気は点火される。そして、燃焼により生じた高圧ガス
はピストン2を下方に押して仕事をする。
合気は点火される。そして、燃焼により生じた高圧ガス
はピストン2を下方に押して仕事をする。
(d)排気行程
次のピストン2の上昇行程では、排気弁6が開き、膨張
した燃焼ガスが大気へ排出される。
した燃焼ガスが大気へ排出される。
(e)掃気行程
ピストン2の排気ストロークにおいて、ピストン2が上
死点近く、または上死点まで達すると、給気弁8が開き
、加圧空気がシリンダlの空間内に噴射されて、残留燃
焼ガスを強制的に外部へ排出する行程で、排気弁6が閉
じると共にこの掃気行程は終了する。
死点近く、または上死点まで達すると、給気弁8が開き
、加圧空気がシリンダlの空間内に噴射されて、残留燃
焼ガスを強制的に外部へ排出する行程で、排気弁6が閉
じると共にこの掃気行程は終了する。
尚、掃気行程によって混合気の吸入有効容積がシリンダ
総容積となる。此の時吸気行程では残留燃焼ガスに代え
て加圧空気が残留していることになるので、混合気は従
来よりも高濃度の混合気とし、シリンダl内に吸気され
た時点で従来と同じ濃度の混合気となるように燃料供給
系を調整するなる。
総容積となる。此の時吸気行程では残留燃焼ガスに代え
て加圧空気が残留していることになるので、混合気は従
来よりも高濃度の混合気とし、シリンダl内に吸気され
た時点で従来と同じ濃度の混合気となるように燃料供給
系を調整するなる。
次いで、出力利得と出力損失の理論計算について述べる
。
。
[装置]
2000cc6気筒ガソリンエンジン
圧縮比 8
最高出力 120Hp
前提として、負荷や回転数で異なるが、残留燃焼ガスに
より5%〜15%の出力損失があるとし、これらの損失
が解消すれば本エンジンでは126Hp〜140Hpの
出力になるものとする。
より5%〜15%の出力損失があるとし、これらの損失
が解消すれば本エンジンでは126Hp〜140Hpの
出力になるものとする。
[コンプレッサ所要動力の計算]
断熱ガス動力Ladは次式で計算できる。
N;中間冷却器の基数
(この場合、中間冷却器なしとしてN=0)K;比熱比
(ここでは、乾燥空気としてに= 1.4)Pt+ P
t2;コンプレッサ入口、出口の全圧(ここでは、動圧
が静圧に比較して小さいと考え、Pt+ 、Pt2の
代りに静圧を使用静圧P s + = l kg/am
” = 10000 kg/ゴ静圧P S 2 = 2
kg/ cm2= 20000 kg/ゴ)Q;体積
流量 m’/win (Vu)1.5倍とした)Q=
(1回転当りの掃気量)×(常用最高回転数) = 0 、937rn2/min 以上によりLadを計算すると、 Lad= 1 、17KW= 1 、6Hp[結論] 効率50%のニアコンプレッサを使用するとして、約3
Hpの駆動馬力を要することになる。
t2;コンプレッサ入口、出口の全圧(ここでは、動圧
が静圧に比較して小さいと考え、Pt+ 、Pt2の
代りに静圧を使用静圧P s + = l kg/am
” = 10000 kg/ゴ静圧P S 2 = 2
kg/ cm2= 20000 kg/ゴ)Q;体積
流量 m’/win (Vu)1.5倍とした)Q=
(1回転当りの掃気量)×(常用最高回転数) = 0 、937rn2/min 以上によりLadを計算すると、 Lad= 1 、17KW= 1 、6Hp[結論] 効率50%のニアコンプレッサを使用するとして、約3
Hpの駆動馬力を要することになる。
これをエンジン駆動にすれば、140Hpの出力は13
7Hpに減少するが、それでも17Hpの出力増加が見
込める。
7Hpに減少するが、それでも17Hpの出力増加が見
込める。
尚、ニアコンプレッサを排気タービン駆動すれば、3H
pもの減少はない。
pもの減少はない。
以上説明してきたように、実施例の5サイクルガソリン
エンジンAでは、給気管7及び給気弁8を設け、排気弁
6の開放時に残留燃焼ガスを強制的に外部に排出する、
すなわち掃気を行なうようにしたため、残留燃焼ガスに
よる機関出力の損失がなくなり、結果的には機関出力の
増大を図ることができる。
エンジンAでは、給気管7及び給気弁8を設け、排気弁
6の開放時に残留燃焼ガスを強制的に外部に排出する、
すなわち掃気を行なうようにしたため、残留燃焼ガスに
よる機関出力の損失がなくなり、結果的には機関出力の
増大を図ることができる。
また、強制的な掃気作用により残留燃焼ガスが外部へ排
出されることで、排気抵抗による機関出力への直接影響
を排除することができ、これによって、排気系の設計自
由度が大幅に増大し、排気音の低減装置や排気ガスエネ
ルギ回収装置等の付加を積極的に行なうことができる。
出されることで、排気抵抗による機関出力への直接影響
を排除することができ、これによって、排気系の設計自
由度が大幅に増大し、排気音の低減装置や排気ガスエネ
ルギ回収装置等の付加を積極的に行なうことができる。
さらに、実施例では給気孔17の配置と、給気弁8に設
けた給気ガイドプレート81によって、高い掃気効果を
達成できる。
けた給気ガイドプレート81によって、高い掃気効果を
達成できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があって
も本発明に含まれる。
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があって
も本発明に含まれる。
例えば、実施例では5サイクルガソリンエンジンを例示
したが、ディーゼルエンジンにも適用スることもできる
。しかし、一般にディーゼルエンジンではガソリンエン
ジンの2倍以上の圧縮比であるから、ガソリンエンジン
程の出力増大効果は望めない。
したが、ディーゼルエンジンにも適用スることもできる
。しかし、一般にディーゼルエンジンではガソリンエン
ジンの2倍以上の圧縮比であるから、ガソリンエンジン
程の出力増大効果は望めない。
また、従来の内燃機関では、例えば、前述の「自動車工
学全書4巻ガソリンエンジン」の第284ページ及び第
285ページに記載されている排気ガス再循環装置(E
GRという)を用いた自動車用エンジンが知られている
。
学全書4巻ガソリンエンジン」の第284ページ及び第
285ページに記載されている排気ガス再循環装置(E
GRという)を用いた自動車用エンジンが知られている
。
この排気ガス再循環装置は、空燃比が同じでも混合気中
の不活性成分を多くすれば単位発熱量あたりのガス量の
増加により燃焼温度が下がりNoxの発生が少なくなる
という原理を応用し、この不活性成分として排気の一部
を再び吸気系に戻して混合気に加える装置であり、混合
気の吸入有効容積VAは、第5図に示すように、再循環
ガス容積V EGRによりさらに小さくなる。
の不活性成分を多くすれば単位発熱量あたりのガス量の
増加により燃焼温度が下がりNoxの発生が少なくなる
という原理を応用し、この不活性成分として排気の一部
を再び吸気系に戻して混合気に加える装置であり、混合
気の吸入有効容積VAは、第5図に示すように、再循環
ガス容積V EGRによりさらに小さくなる。
しかし、排気対策上、EGRが必要であるとじても、少
なくともピストン上死点でのシリンダ空間容積Vuに残
留する燃焼ガスによる機関出力の損失はなくすことがで
き、出力増大が期待できるし、もし掃気により残留燃焼
ガスが排出された分だけEGRを余分にかけなければ排
気対策に支障をきたす場合には、出力増大を多く望めな
いが、少なくとも排気抵抗による直接影響は排除できる
。
なくともピストン上死点でのシリンダ空間容積Vuに残
留する燃焼ガスによる機関出力の損失はなくすことがで
き、出力増大が期待できるし、もし掃気により残留燃焼
ガスが排出された分だけEGRを余分にかけなければ排
気対策に支障をきたす場合には、出力増大を多く望めな
いが、少なくとも排気抵抗による直接影響は排除できる
。
また、実施例では、給気手段として給気管及び給気弁に
よる手段を示したが、空気噴射ノズル等であってもよい
。
よる手段を示したが、空気噴射ノズル等であってもよい
。
また、実施例では、給気時期の終期を排気弁の閉じる時
期までとしたが、排気弁が閉じた後も給気弁が開き統は
給気を続けることで過給効果を期待することもできる。
期までとしたが、排気弁が閉じた後も給気弁が開き統は
給気を続けることで過給効果を期待することもできる。
また、本発明の適用によりノック(異常燃焼)現象が増
加する場合は、ニアコンプレッサの後に加圧空気を冷却
するクーラを設けることが有効である。
加する場合は、ニアコンプレッサの後に加圧空気を冷却
するクーラを設けることが有効である。
さらに、ニアコンプレッサの種類や駆動方法により加圧
空気が脈動を呈したり、またエンジンの回転数等により
発生する加圧空気の圧力が変動する場合には、ニアコン
プレッサとエンジンとの間にアキュムレータを設けるこ
とが好ましい。
空気が脈動を呈したり、またエンジンの回転数等により
発生する加圧空気の圧力が変動する場合には、ニアコン
プレッサとエンジンとの間にアキュムレータを設けるこ
とが好ましい。
(発明の効果)
以上説明してきたように、本発明の5サイクル内燃機関
にあっては、吸排気弁の他に、排気弁開放時に残留燃焼
ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリンダ内に噴射
する給気手段を設け、該給気手段による掃気行程を加え
て、機関が2回転する間に、吸気行程→圧縮行程→爆発
行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行程を行なうよ
うにしたため、残留燃焼ガスの強制掃気がなされ、残留
燃焼ガスによる機関出力の損失がなくなり、機関出力の
増大を図り得る。
にあっては、吸排気弁の他に、排気弁開放時に残留燃焼
ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリンダ内に噴射
する給気手段を設け、該給気手段による掃気行程を加え
て、機関が2回転する間に、吸気行程→圧縮行程→爆発
行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行程を行なうよ
うにしたため、残留燃焼ガスの強制掃気がなされ、残留
燃焼ガスによる機関出力の損失がなくなり、機関出力の
増大を図り得る。
また、強制的な掃気作用により残留燃焼ガスが外部へ排
出されるため、排気抵抗による機関出力への直接影響を
排除でき、これによって、排気系の設計自由度が大幅に
増大し、排気抵抗の増大をそれ程気にすることなく排気
音の低減装置や排気ガスエネルギ回収装置等の付加を積
極的に行ない得る。
出されるため、排気抵抗による機関出力への直接影響を
排除でき、これによって、排気系の設計自由度が大幅に
増大し、排気抵抗の増大をそれ程気にすることなく排気
音の低減装置や排気ガスエネルギ回収装置等の付加を積
極的に行ない得る。
第1図は本発明実施例の5サイクルガソリンエンジンを
示す概略図、第2図は実施例エンジンの平面図、第3図
は第2図I−I線による部分断面図、第4図はエンジン
のシリンダ容積説明図、第5図はEGR付エフェンジン
リンダ容積説明図である。 A・・・5サイクルガソリンエンジン (5サイクル内燃機関) l・・・シリンダ 2・・・ピストン 4・・・吸気弁 6・・・排気弁 8・・・給気弁(給気手段) 13・・・吸気孔 15・・・排気孔 特 許 出 願 人 日本ラヂヱーター株式会社 手続補正書(自発) 昭和61年4月23日 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 :」1、事件
の表示 昭和61年特許願第34470号 2、発明の名称 5サイクル内燃機関 3、補正をする者 事件との関係 特 許 出 願 人 名 称 (476)日本ラヂヱーター株式会社4
、代理人 住 所 東京都目黒区下目黒1丁目5番19号明細書
の「発明の名称の欄」、「特許請求の範囲の欄」、「発
明の詳細な説明の欄」、「図面の簡単な説明の欄」 6、補正の内容 / 、:、!
、’zへ別紙の通り 161.A、2
′1゜ 明細書 1、発明の名称 5サイクル内燃機関 2、特許請求の範囲 1)吸気孔、吸気弁及び排気孔、排気弁を備えた内燃機
関において、 前記吸排気孔及び吸排気弁の系統とは別に、排気弁開放
時に残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリ
ンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手段による掃
気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸気行程→圧
縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行
程を行なうようにしたことを特徴とする5サイクル内燃
機関。 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用ガソリン機関や自動車用ディーゼル
機関等として用いられる5サイクル内燃機関に関する。 (従来の技術) 従来の内燃機関としてiよ、例えば、「自動車工学全書
4巻ガソリンエンジン」 (昭和55年7月株山海堂発
行)に記載されているようなものが知られている。 この従来の内燃機関のうち、最も一般的であり現在多用
されている4サイクルガソリンエンジンは、機関が2回
転する間に、吸気行程→圧縮行程→爆発行程→排気行程
の4つの行程を行なうエンジンである。 尚、前記排気行程では、ピストンが上昇行程に移ると同
時に排気弁が開き、膨張した燃焼ガスが排出される。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の4サイクルガソリンエ
ンジンでは、ピストンが上死点に達すると排気作用はほ
ぼ終ってしまい、上死点でのシリンダ空間内に燃焼ガス
が残り、この残留燃焼ガスにより、次の吸気行程に移っ
ても吸入混合気は残留燃焼ガスの分だけ減量され、機関
出力がその分低下してしまうという問題点があった。 尚、第4図に示すように、上死点でのシリンダ空間容積
Vu(燃焼室容積とも呼ばれる)は、Vu=VrX− ε vT;ピストンが下死点に達した時の シリンダ総容積 ε;圧縮比 となり、混合気の吸入有効容積VA(行程容積とも呼ば
れる)は、 ■^=Vr−Vu となる。 そして、特に、排気系にコンバータやマフラ等のガス通
過抵抗(排気抵抗)の高い機器類が装着されるエンジン
では、排気抵抗による影響で残留燃焼ガスが充分に排出
されず従ってその密度も高まり、多くの燃焼ガスが残留
されることになる。 このため、排気系のマフラやコンバータは極力低抵抗に
なるように設計されているが、それでも抵抗値を低下さ
せるには限界があり、その為に例えば、自動車用機関で
の残留燃焼ガスによる機関出力の損失はその機関出力の
数%から10数%にも達してしまう。 このことを換言すれば、排気抵抗がa!関出出力損失に
直接影響してしまうということになり、このために以下
に述べるような問題も派生していた。 (イ) 排気系マフラは各種の消音原理を組み合せて排
気騒音を低減させるようにしているが、いずれのマフラ
においても騒音の低減度合と排気抵抗の間には強い相関
があり、一般的に排気抵抗の高いマフラは排気騒音が低
い。しかも、近年は、騒音公害により一層静かな排気騒
音の車が求められるため、排気抵抗は高くなり勝ちで、
前述の残留燃焼ガスによる機関出力の損失は排気抵抗の
高まりと共に大きくなっていた。 (ロ) 内燃機関の熱勘定において、注入エネルギの3
0%前後を排気に捨てている。従って、この排気エネル
ギを回収し、有効に利用することは省エネルギの面から
も大変有意義なことである。 そこで、熱を回収するために排気系に排気ガスタービン
等を設けることが考えられるが、いずれの手段であって
も排気抵抗を高めてしまうことになり機関出力の損失に
つながるので、得られた回収エネルギ以上の機関出力の
損失を招き、排気エネルギの回収は実用上困難なもので
あった。 また、従来の内燃機関としては、例えば、前述の「自動
車工学全書4巻ガソリンエンジン」の第156ページ〜
第163ページや実開昭60−178329号公報等に
記載されているような、ターボチャージャを備えたター
ボ過給ガソリン機関が知られている。 このターボ過給ガソリン機関は、排気ガスを利用してタ
ービンを回転させ、このタービンに同軸で取り付けられ
たコンプレッサにより吸気圧を高め、特に高速回転域で
機関出力を増大させるようにしたものである。 しかし、このターボ過給ガソリン機関では吸気側に着目
して機関出力の増大を目指すものであるが、前述のよう
な残留燃焼ガスによる機関出力の損失に関しては全く同
様であり、しかも、この損失は排気系にタービンが設け
られることで排気抵抗が増し、この点ではターボチャー
ジャのない機関より残留燃焼ガスによる機関出力の損失
は大きくなる。しかしながら過給により得られる出力増
加のメリットが買われて実用化されているにすぎない。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上述のような問題点を解決すること、つまり
、残留燃焼ガスによる機関出力の損失をなくすことと、
排気抵抗による出力に対する影響を排除することを目的
としてなされたもので、この目的達成のために本発明で
は、吸気孔、吸気弁及び排気孔排気弁を備えた内燃機関
において。 前記吸排気孔及び吸排気弁の系統とは別に、排気弁開放
時に残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリ
ンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手段による掃
気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸気行程→圧
縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行
程を行なうようにした。 尚、給気手段とは、給気弁や給気ノズル等のように、加
圧空気をシリンダ内に噴射する手段をいう。 (作 用) 従って1本発明の5サイクル内燃機関では、上述のよう
な手段としたことで、排気弁が開きピストンが上昇する
ことで燃焼ガスを排出する排気行程に引き続いて、加圧
空気をシリンダ内に噴射する給気手段により残留燃焼ガ
スを強制的に外部へ排出させる掃気行程が行なわれ、ピ
ストン上死点でのシリンダ空間には残留燃焼ガスに代え
て加圧空気が残り、その後の吸気行程ではシリンダ総容
積が混合気の吸入有効容積となり、残留燃焼ガスによる
機関出力の損失をなくすことができる。 また、前述のように、強制的な掃気作用により残留燃焼
ガスが外部へ排出されることで、排気抵抗による機関出
力への直接影響を排除することができる。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。 尚、この実施例を述べるにあたって、自動車用エンジン
として用いられる5サイクルガソリンエンジンを例にと
る。 まず、実施例の構成を説明する。 実施例の5サイクルガソリンエンジンAは、第1図〜第
3図に示すように、シリンダ1、ピストン2、吸気管3
、吸気弁4、排気管5、排気弁6、給%管7、給気弁(
給気手段)8、ニアコンプレッサ9を主な構成としてい
る。 前記シリンダ1は、シリンダブロック内に形成される円
筒形の気筒で、複数のシリンダを有する場合のシリンダ
配列としては、L形(直列形)。 V形、対向ピストン形等がある。 前記ピストン2は、前記シリンダl内に往復移動可能に
設けられるもので、このピストン2はコンロンド10及
びクランクアーム11を介してクランクシャフト12に
連結されている。 前記吸気管3は、空気と燃料との混合気が吸い込まれる
管で、この吸気管3の吸気孔13は前記シリンダ1のシ
リンダヘッド部1aに開孔され、この吸気孔13の位置
にはカムシャフトの回転等に応じて開閉作動をする吸気
弁4が設けられている。 前記排気管51オ、爆発燃焼後の燃焼ガスを外部に排出
される管で、この排気管5の排気孔15は前記シリンダ
1のシリンダヘッドgBIaに開孔され、この排気孔1
5の位置にはカムシャフトの回転等に応じて開閉作動を
する排気弁6が設けられている。 前記給気管7は、4サイクル内燃機関で言えば排気行程
の末期にあって、前記排気弁6が開いている時に、ニア
コンプレッサ9からの加圧空気をシリンダl内に噴射す
る管で、この給気管7の給気孔17は前記シリンダ1の
シリンダへ・ンド部1aに開孔され、この給気孔17の
位置にはカムシャフト等の回転等に応じて開閉作動をす
る給気弁8が設けられている。 尚、実施例では、吸気孔13.排気孔15及び給気孔1
7の配置を、第2図に示すように、排気孔15と給気孔
17とを近づけた三角形をなすように配置すると共に、
給気弁8に給気ガイドプレート81を設け、第2図及び
第3図の矢印に示すように、加圧空気の噴射経路をシリ
ンダlの空間を内周面に沿って回りながらの経路とし、
燃焼ガスの掃気効率を高めている。 前記ニアコンプレッサ9は、前記吸気管7の途中に設け
られ、残留燃焼ガスを短時間に充分排除するに足る圧力
と量による加圧空気を作り出す手段で、このニアコンプ
レッサ9はエンジン駆動により駆動される。 尚、ニアコンプレッサ9の駆動手段としては、他に排気
ガスタービン駆動や電動モータ駆動等が考えられる。 次に、実施例の作用を説明する。 まず、各行程について述べる。 (a)吸気行程 吸気弁4の開時に、上死点よりピストン2が下降し、混
合気がシリンダ1内に吸入される。 (b)圧縮行程 次いで、下死点よりピストン2が上昇する。この時、吸
気弁4及び排気弁6は共に閉じており、混合気が圧縮さ
れてその温度と圧力が上昇する。 (c)爆発行程 圧縮行程路りの上死点の少し前で、点火プラグにより混
合気は点火される。そして、燃焼により生じた高圧ガス
はピストン2を下方に押して仕事をする。 (d)排気行程 次のピストン2の上昇行程では、排気弁6が開き、膨張
した燃焼ガスが大気へ排出される。 (e)掃気行程 ピストン2の排気ストロークにおいて、ピストン2が上
死点近く、または上死点まで達すると、給気弁8が開き
、加圧空気がシリンダ1の空間内に噴射されて、残留燃
焼ガスを強制的に外部へ排出する行程で、排気弁6が閉
じると共にこの掃気行程は終了する。 尚、掃気行程によって混合気の吸入有効容積がシリンダ
総容積となる。此の時吸気行程では残留燃焼ガスに代え
て加圧空気が残留していることになるので、混合気は従
来よりも高濃度の混合気とし、シリンダl内に吸気され
た時点で従来と同じ濃度の混合気となるように燃料供給
系を調整するなる。 次いで、出力利得と出力損失の理論計算について述べる
。 [装置] 2000cc6気筒ガソリンエンジン 圧縮比 8 最高出力 120Hp 前提として、負荷や回転数で異なるが、残留燃焼ガスに
より5%〜15%の出力損失があるとし、これらの損失
が解消すれば本エンジンでは126Hp〜140Hpの
出力になるものとする。 [コンプレッサ所要動力の計算] 断熱ガス動力Ladは次式で計算できる。 N;中間冷却器の基数 (この場合、中間冷却器なしとしてN=0)K;比熱比 (ここでは、乾燥空気としてに= 1.4)Pt+ P
t2;コンプレッサ入口、出口の全圧(ここでは、動圧
が静圧に比較して小さいと考え、Pt+ 、Pt2の
代りに静圧を使用静圧P s + = 1 kg/ c
+o” = 10000 kg/ rrj静圧P S
2 = 2 kg/ cm2= 20000 kg/
m’)Q;体積流量 m’/ff1in (■uの1
,5倍とした)Q=(1回転当りの掃気量)×(常用最
高回転数) = 0 、937rn’/win 以上によりLadを計算すると、 Lad= 1 、17KW= 1 、6Hp[結論] 効率50%のニアコンプレッサを使用するとして、約3
Hpの駆動馬力を要することになる。 これをエンジン駆動にすれば、140Hpの出力は13
7Hpに減少するが、それでも17Hpの出力増加が見
込める。 尚、ニアコンプレッサを排気タービン駆動すれば、SH
pもの減少はない。 以上説明してきたように、実施例の5サイクルガソリン
エンジンAでは、給気管7及び給気弁8を設け、排気弁
6の開放時に残留燃焼ガスを強制的に外部に排出する、
すなわち掃気を行なうようにしたため、残留燃焼ガスに
よる機関出力の損失がなくなり、結果的には機関出力の
増大を図ることができる。 また、掃気系を燃料供給系(吸気管3等)とは別系統に
設けたため、第1に、掃気空気量、圧力及び掃気のタイ
ミングを最も効率よく設定でき、高い掃気効果を望める
。第2に、燃料の噴射機関、気化器機関にかかわらず容
易に適用できる。 第3に、掃気は空気のみで行なわれるため、混合気で掃
気するのとは異なり燃料の損失がない。第4に、吸気系
と掃気系を一系統とした場合には両者に供給する混合気
等の流量制御をバルブ開閉等により行なわなければなら
ないのに対し、吸気系と掃気系の相互間の制御を必要と
しない。 また、強制的な掃気作用により残留燃焼ガスが外部へ排
出されることで、排気抵抗による機関出力への直接影響
を排除することができ、これによって、排気系の設計自
由度が大幅に増大し、排気音の低減装置や排気ガスエネ
ルギ回収装置等の付加を積極的に行なうことができる。 2さらに、実施例では給気孔17の配置と、給気弁
8に設けた給気ガイドプレート81によって、高い掃気
効果を達成できる。 以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があって
も本発明に含まれる。 例えば、実施例では5サイクルガソリンエンジンを例示
したが、ディーゼルエンジンにも適用することもできる
。この場合には、普通の排気行程の末期に過給を加えた
吸気系により吸気弁を普通よりはやく開いて掃気すれば
可能である。しかし、一般にディーゼルエンジンではガ
ソリンエンジンの2倍以上の圧縮比であるから、ガソリ
ンエンジン程の出力増大効果は望めない。 また、従来の内燃機関では、例えば、前述の「自動車工
学全書4巻ガソリンエンジン」の第284ページ及び第
285ページに記載されている排気ガス再循環装置(E
GRという)を用いた自動車用エンジンが知られている
。 この排気ガス再循環装置は、空燃比が同じでも混合気中
の不活性成分を多くすれば単位発熱量あたりのガス量の
増加により燃焼温度が下がりNoxの発生が少なくなる
という原理を応用し、この不活性成分として排気の一部
を再び吸気系に戻して混合気に加える装置であり、混合
気の吸入有効容積V八は、第5図に示すように、再循環
ガス容積V EGRによりさらに小さくなる。 しかし、排気対策上、EGRが必要であるとしても、少
なくともピストン上死点でのシリンダ空間容積Vuに残
留する燃焼ガスによる機関出力の損失はなくすことがで
き、出力増大が期待できるし、もし掃気により残留燃焼
ガスが排出された分だけEGRを余分にかけなければ排
気対策に支障をきたす場合には、出力増大を多く望めな
いが、少なくとも排気抵抗による直接影響は排除できる
。 また、実施例では、給気手段として給気管及び給気弁に
よる手段を示したが、空気噴射ノズル等であってもよい
。 また、実施例では、給気時期の終期を排気弁の閉じる時
期までとしたが、排気弁が閉じた後も給気弁が開き続は
給気を続けることで過給効果を期待することもできる。 また1本発明の適用によりノック(異常燃焼)現象が増
加する場合は、ニアコンプレッサの後に加圧空気を冷却
するクーラを設けることが有効である。 さらに、ニアコンプレッサの種類や駆動方法により加圧
空気が脈動を呈したり、またエンジンの回転数等により
発生する加圧空気の圧力が変動する場合には、ニアコン
プレッサとエンジンとの間にアキュムレータを設けるこ
とが好ましい。 (発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の5サイクル内燃機関
にあっては、吸排気弁の他に、別系統として排気弁開放
時に残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリ
ンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手段による掃
気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸気行程→圧
縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行
程を行なうようにしたため、残留燃焼ガスの強制掃気が
なされ、残留燃焼ガスによる機関出力の損失がなくなり
、機関出力の増大を図り得る。 また、強制的な掃気作用により残留燃焼ガスが外部へ排
出されるため、排気抵抗による機関出力への直接影響を
排除でき、これによって、排気系の設計自由度が大幅に
増大し、排気抵抗の増大をそれ程気にすることなく排気
音の低減装置や排気ガスエネルギ回収装置等の付加を積
極的に行ない得る。 4、図面の簡単な説明 第1図は本発明実施例の5サイクルガソリンエンジンを
示す概略図、第2図は実施例エンジンの平面図、第3図
は第2図I−I線による部分断面図、第4図はエンジン
のシリンダ容積説明図、第5図はEGR付エフェンジン
リンダ容積説明図である。 A・・・5サイクルガソリンエンジン (5サイクル内燃機関) l・・・シリンダ 2・・・ピストン 4・・・吸気弁 6・・・排気弁 8・・・給気弁(給気手段) 13・・・吸気孔 15・・・排気孔 特 許 出 願 人 日本ラヂヱーター株式会社
示す概略図、第2図は実施例エンジンの平面図、第3図
は第2図I−I線による部分断面図、第4図はエンジン
のシリンダ容積説明図、第5図はEGR付エフェンジン
リンダ容積説明図である。 A・・・5サイクルガソリンエンジン (5サイクル内燃機関) l・・・シリンダ 2・・・ピストン 4・・・吸気弁 6・・・排気弁 8・・・給気弁(給気手段) 13・・・吸気孔 15・・・排気孔 特 許 出 願 人 日本ラヂヱーター株式会社 手続補正書(自発) 昭和61年4月23日 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 :」1、事件
の表示 昭和61年特許願第34470号 2、発明の名称 5サイクル内燃機関 3、補正をする者 事件との関係 特 許 出 願 人 名 称 (476)日本ラヂヱーター株式会社4
、代理人 住 所 東京都目黒区下目黒1丁目5番19号明細書
の「発明の名称の欄」、「特許請求の範囲の欄」、「発
明の詳細な説明の欄」、「図面の簡単な説明の欄」 6、補正の内容 / 、:、!
、’zへ別紙の通り 161.A、2
′1゜ 明細書 1、発明の名称 5サイクル内燃機関 2、特許請求の範囲 1)吸気孔、吸気弁及び排気孔、排気弁を備えた内燃機
関において、 前記吸排気孔及び吸排気弁の系統とは別に、排気弁開放
時に残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリ
ンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手段による掃
気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸気行程→圧
縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行
程を行なうようにしたことを特徴とする5サイクル内燃
機関。 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用ガソリン機関や自動車用ディーゼル
機関等として用いられる5サイクル内燃機関に関する。 (従来の技術) 従来の内燃機関としてiよ、例えば、「自動車工学全書
4巻ガソリンエンジン」 (昭和55年7月株山海堂発
行)に記載されているようなものが知られている。 この従来の内燃機関のうち、最も一般的であり現在多用
されている4サイクルガソリンエンジンは、機関が2回
転する間に、吸気行程→圧縮行程→爆発行程→排気行程
の4つの行程を行なうエンジンである。 尚、前記排気行程では、ピストンが上昇行程に移ると同
時に排気弁が開き、膨張した燃焼ガスが排出される。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の4サイクルガソリンエ
ンジンでは、ピストンが上死点に達すると排気作用はほ
ぼ終ってしまい、上死点でのシリンダ空間内に燃焼ガス
が残り、この残留燃焼ガスにより、次の吸気行程に移っ
ても吸入混合気は残留燃焼ガスの分だけ減量され、機関
出力がその分低下してしまうという問題点があった。 尚、第4図に示すように、上死点でのシリンダ空間容積
Vu(燃焼室容積とも呼ばれる)は、Vu=VrX− ε vT;ピストンが下死点に達した時の シリンダ総容積 ε;圧縮比 となり、混合気の吸入有効容積VA(行程容積とも呼ば
れる)は、 ■^=Vr−Vu となる。 そして、特に、排気系にコンバータやマフラ等のガス通
過抵抗(排気抵抗)の高い機器類が装着されるエンジン
では、排気抵抗による影響で残留燃焼ガスが充分に排出
されず従ってその密度も高まり、多くの燃焼ガスが残留
されることになる。 このため、排気系のマフラやコンバータは極力低抵抗に
なるように設計されているが、それでも抵抗値を低下さ
せるには限界があり、その為に例えば、自動車用機関で
の残留燃焼ガスによる機関出力の損失はその機関出力の
数%から10数%にも達してしまう。 このことを換言すれば、排気抵抗がa!関出出力損失に
直接影響してしまうということになり、このために以下
に述べるような問題も派生していた。 (イ) 排気系マフラは各種の消音原理を組み合せて排
気騒音を低減させるようにしているが、いずれのマフラ
においても騒音の低減度合と排気抵抗の間には強い相関
があり、一般的に排気抵抗の高いマフラは排気騒音が低
い。しかも、近年は、騒音公害により一層静かな排気騒
音の車が求められるため、排気抵抗は高くなり勝ちで、
前述の残留燃焼ガスによる機関出力の損失は排気抵抗の
高まりと共に大きくなっていた。 (ロ) 内燃機関の熱勘定において、注入エネルギの3
0%前後を排気に捨てている。従って、この排気エネル
ギを回収し、有効に利用することは省エネルギの面から
も大変有意義なことである。 そこで、熱を回収するために排気系に排気ガスタービン
等を設けることが考えられるが、いずれの手段であって
も排気抵抗を高めてしまうことになり機関出力の損失に
つながるので、得られた回収エネルギ以上の機関出力の
損失を招き、排気エネルギの回収は実用上困難なもので
あった。 また、従来の内燃機関としては、例えば、前述の「自動
車工学全書4巻ガソリンエンジン」の第156ページ〜
第163ページや実開昭60−178329号公報等に
記載されているような、ターボチャージャを備えたター
ボ過給ガソリン機関が知られている。 このターボ過給ガソリン機関は、排気ガスを利用してタ
ービンを回転させ、このタービンに同軸で取り付けられ
たコンプレッサにより吸気圧を高め、特に高速回転域で
機関出力を増大させるようにしたものである。 しかし、このターボ過給ガソリン機関では吸気側に着目
して機関出力の増大を目指すものであるが、前述のよう
な残留燃焼ガスによる機関出力の損失に関しては全く同
様であり、しかも、この損失は排気系にタービンが設け
られることで排気抵抗が増し、この点ではターボチャー
ジャのない機関より残留燃焼ガスによる機関出力の損失
は大きくなる。しかしながら過給により得られる出力増
加のメリットが買われて実用化されているにすぎない。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上述のような問題点を解決すること、つまり
、残留燃焼ガスによる機関出力の損失をなくすことと、
排気抵抗による出力に対する影響を排除することを目的
としてなされたもので、この目的達成のために本発明で
は、吸気孔、吸気弁及び排気孔排気弁を備えた内燃機関
において。 前記吸排気孔及び吸排気弁の系統とは別に、排気弁開放
時に残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリ
ンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手段による掃
気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸気行程→圧
縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行
程を行なうようにした。 尚、給気手段とは、給気弁や給気ノズル等のように、加
圧空気をシリンダ内に噴射する手段をいう。 (作 用) 従って1本発明の5サイクル内燃機関では、上述のよう
な手段としたことで、排気弁が開きピストンが上昇する
ことで燃焼ガスを排出する排気行程に引き続いて、加圧
空気をシリンダ内に噴射する給気手段により残留燃焼ガ
スを強制的に外部へ排出させる掃気行程が行なわれ、ピ
ストン上死点でのシリンダ空間には残留燃焼ガスに代え
て加圧空気が残り、その後の吸気行程ではシリンダ総容
積が混合気の吸入有効容積となり、残留燃焼ガスによる
機関出力の損失をなくすことができる。 また、前述のように、強制的な掃気作用により残留燃焼
ガスが外部へ排出されることで、排気抵抗による機関出
力への直接影響を排除することができる。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。 尚、この実施例を述べるにあたって、自動車用エンジン
として用いられる5サイクルガソリンエンジンを例にと
る。 まず、実施例の構成を説明する。 実施例の5サイクルガソリンエンジンAは、第1図〜第
3図に示すように、シリンダ1、ピストン2、吸気管3
、吸気弁4、排気管5、排気弁6、給%管7、給気弁(
給気手段)8、ニアコンプレッサ9を主な構成としてい
る。 前記シリンダ1は、シリンダブロック内に形成される円
筒形の気筒で、複数のシリンダを有する場合のシリンダ
配列としては、L形(直列形)。 V形、対向ピストン形等がある。 前記ピストン2は、前記シリンダl内に往復移動可能に
設けられるもので、このピストン2はコンロンド10及
びクランクアーム11を介してクランクシャフト12に
連結されている。 前記吸気管3は、空気と燃料との混合気が吸い込まれる
管で、この吸気管3の吸気孔13は前記シリンダ1のシ
リンダヘッド部1aに開孔され、この吸気孔13の位置
にはカムシャフトの回転等に応じて開閉作動をする吸気
弁4が設けられている。 前記排気管51オ、爆発燃焼後の燃焼ガスを外部に排出
される管で、この排気管5の排気孔15は前記シリンダ
1のシリンダヘッドgBIaに開孔され、この排気孔1
5の位置にはカムシャフトの回転等に応じて開閉作動を
する排気弁6が設けられている。 前記給気管7は、4サイクル内燃機関で言えば排気行程
の末期にあって、前記排気弁6が開いている時に、ニア
コンプレッサ9からの加圧空気をシリンダl内に噴射す
る管で、この給気管7の給気孔17は前記シリンダ1の
シリンダへ・ンド部1aに開孔され、この給気孔17の
位置にはカムシャフト等の回転等に応じて開閉作動をす
る給気弁8が設けられている。 尚、実施例では、吸気孔13.排気孔15及び給気孔1
7の配置を、第2図に示すように、排気孔15と給気孔
17とを近づけた三角形をなすように配置すると共に、
給気弁8に給気ガイドプレート81を設け、第2図及び
第3図の矢印に示すように、加圧空気の噴射経路をシリ
ンダlの空間を内周面に沿って回りながらの経路とし、
燃焼ガスの掃気効率を高めている。 前記ニアコンプレッサ9は、前記吸気管7の途中に設け
られ、残留燃焼ガスを短時間に充分排除するに足る圧力
と量による加圧空気を作り出す手段で、このニアコンプ
レッサ9はエンジン駆動により駆動される。 尚、ニアコンプレッサ9の駆動手段としては、他に排気
ガスタービン駆動や電動モータ駆動等が考えられる。 次に、実施例の作用を説明する。 まず、各行程について述べる。 (a)吸気行程 吸気弁4の開時に、上死点よりピストン2が下降し、混
合気がシリンダ1内に吸入される。 (b)圧縮行程 次いで、下死点よりピストン2が上昇する。この時、吸
気弁4及び排気弁6は共に閉じており、混合気が圧縮さ
れてその温度と圧力が上昇する。 (c)爆発行程 圧縮行程路りの上死点の少し前で、点火プラグにより混
合気は点火される。そして、燃焼により生じた高圧ガス
はピストン2を下方に押して仕事をする。 (d)排気行程 次のピストン2の上昇行程では、排気弁6が開き、膨張
した燃焼ガスが大気へ排出される。 (e)掃気行程 ピストン2の排気ストロークにおいて、ピストン2が上
死点近く、または上死点まで達すると、給気弁8が開き
、加圧空気がシリンダ1の空間内に噴射されて、残留燃
焼ガスを強制的に外部へ排出する行程で、排気弁6が閉
じると共にこの掃気行程は終了する。 尚、掃気行程によって混合気の吸入有効容積がシリンダ
総容積となる。此の時吸気行程では残留燃焼ガスに代え
て加圧空気が残留していることになるので、混合気は従
来よりも高濃度の混合気とし、シリンダl内に吸気され
た時点で従来と同じ濃度の混合気となるように燃料供給
系を調整するなる。 次いで、出力利得と出力損失の理論計算について述べる
。 [装置] 2000cc6気筒ガソリンエンジン 圧縮比 8 最高出力 120Hp 前提として、負荷や回転数で異なるが、残留燃焼ガスに
より5%〜15%の出力損失があるとし、これらの損失
が解消すれば本エンジンでは126Hp〜140Hpの
出力になるものとする。 [コンプレッサ所要動力の計算] 断熱ガス動力Ladは次式で計算できる。 N;中間冷却器の基数 (この場合、中間冷却器なしとしてN=0)K;比熱比 (ここでは、乾燥空気としてに= 1.4)Pt+ P
t2;コンプレッサ入口、出口の全圧(ここでは、動圧
が静圧に比較して小さいと考え、Pt+ 、Pt2の
代りに静圧を使用静圧P s + = 1 kg/ c
+o” = 10000 kg/ rrj静圧P S
2 = 2 kg/ cm2= 20000 kg/
m’)Q;体積流量 m’/ff1in (■uの1
,5倍とした)Q=(1回転当りの掃気量)×(常用最
高回転数) = 0 、937rn’/win 以上によりLadを計算すると、 Lad= 1 、17KW= 1 、6Hp[結論] 効率50%のニアコンプレッサを使用するとして、約3
Hpの駆動馬力を要することになる。 これをエンジン駆動にすれば、140Hpの出力は13
7Hpに減少するが、それでも17Hpの出力増加が見
込める。 尚、ニアコンプレッサを排気タービン駆動すれば、SH
pもの減少はない。 以上説明してきたように、実施例の5サイクルガソリン
エンジンAでは、給気管7及び給気弁8を設け、排気弁
6の開放時に残留燃焼ガスを強制的に外部に排出する、
すなわち掃気を行なうようにしたため、残留燃焼ガスに
よる機関出力の損失がなくなり、結果的には機関出力の
増大を図ることができる。 また、掃気系を燃料供給系(吸気管3等)とは別系統に
設けたため、第1に、掃気空気量、圧力及び掃気のタイ
ミングを最も効率よく設定でき、高い掃気効果を望める
。第2に、燃料の噴射機関、気化器機関にかかわらず容
易に適用できる。 第3に、掃気は空気のみで行なわれるため、混合気で掃
気するのとは異なり燃料の損失がない。第4に、吸気系
と掃気系を一系統とした場合には両者に供給する混合気
等の流量制御をバルブ開閉等により行なわなければなら
ないのに対し、吸気系と掃気系の相互間の制御を必要と
しない。 また、強制的な掃気作用により残留燃焼ガスが外部へ排
出されることで、排気抵抗による機関出力への直接影響
を排除することができ、これによって、排気系の設計自
由度が大幅に増大し、排気音の低減装置や排気ガスエネ
ルギ回収装置等の付加を積極的に行なうことができる。 2さらに、実施例では給気孔17の配置と、給気弁
8に設けた給気ガイドプレート81によって、高い掃気
効果を達成できる。 以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があって
も本発明に含まれる。 例えば、実施例では5サイクルガソリンエンジンを例示
したが、ディーゼルエンジンにも適用することもできる
。この場合には、普通の排気行程の末期に過給を加えた
吸気系により吸気弁を普通よりはやく開いて掃気すれば
可能である。しかし、一般にディーゼルエンジンではガ
ソリンエンジンの2倍以上の圧縮比であるから、ガソリ
ンエンジン程の出力増大効果は望めない。 また、従来の内燃機関では、例えば、前述の「自動車工
学全書4巻ガソリンエンジン」の第284ページ及び第
285ページに記載されている排気ガス再循環装置(E
GRという)を用いた自動車用エンジンが知られている
。 この排気ガス再循環装置は、空燃比が同じでも混合気中
の不活性成分を多くすれば単位発熱量あたりのガス量の
増加により燃焼温度が下がりNoxの発生が少なくなる
という原理を応用し、この不活性成分として排気の一部
を再び吸気系に戻して混合気に加える装置であり、混合
気の吸入有効容積V八は、第5図に示すように、再循環
ガス容積V EGRによりさらに小さくなる。 しかし、排気対策上、EGRが必要であるとしても、少
なくともピストン上死点でのシリンダ空間容積Vuに残
留する燃焼ガスによる機関出力の損失はなくすことがで
き、出力増大が期待できるし、もし掃気により残留燃焼
ガスが排出された分だけEGRを余分にかけなければ排
気対策に支障をきたす場合には、出力増大を多く望めな
いが、少なくとも排気抵抗による直接影響は排除できる
。 また、実施例では、給気手段として給気管及び給気弁に
よる手段を示したが、空気噴射ノズル等であってもよい
。 また、実施例では、給気時期の終期を排気弁の閉じる時
期までとしたが、排気弁が閉じた後も給気弁が開き続は
給気を続けることで過給効果を期待することもできる。 また1本発明の適用によりノック(異常燃焼)現象が増
加する場合は、ニアコンプレッサの後に加圧空気を冷却
するクーラを設けることが有効である。 さらに、ニアコンプレッサの種類や駆動方法により加圧
空気が脈動を呈したり、またエンジンの回転数等により
発生する加圧空気の圧力が変動する場合には、ニアコン
プレッサとエンジンとの間にアキュムレータを設けるこ
とが好ましい。 (発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の5サイクル内燃機関
にあっては、吸排気弁の他に、別系統として排気弁開放
時に残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリ
ンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手段による掃
気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸気行程→圧
縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行
程を行なうようにしたため、残留燃焼ガスの強制掃気が
なされ、残留燃焼ガスによる機関出力の損失がなくなり
、機関出力の増大を図り得る。 また、強制的な掃気作用により残留燃焼ガスが外部へ排
出されるため、排気抵抗による機関出力への直接影響を
排除でき、これによって、排気系の設計自由度が大幅に
増大し、排気抵抗の増大をそれ程気にすることなく排気
音の低減装置や排気ガスエネルギ回収装置等の付加を積
極的に行ない得る。 4、図面の簡単な説明 第1図は本発明実施例の5サイクルガソリンエンジンを
示す概略図、第2図は実施例エンジンの平面図、第3図
は第2図I−I線による部分断面図、第4図はエンジン
のシリンダ容積説明図、第5図はEGR付エフェンジン
リンダ容積説明図である。 A・・・5サイクルガソリンエンジン (5サイクル内燃機関) l・・・シリンダ 2・・・ピストン 4・・・吸気弁 6・・・排気弁 8・・・給気弁(給気手段) 13・・・吸気孔 15・・・排気孔 特 許 出 願 人 日本ラヂヱーター株式会社
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1)吸気孔、吸気弁及び排気孔、排気弁を備えた内燃機
関において、 前記吸排気孔及び吸排気弁の他に、排気行程の末期にお
いて残留燃焼ガスを排出するのに充分な加圧空気をシリ
ンダ内に噴射する給気手段を設け、該給気手段による掃
気行程を加えて、機関が2回転する間に、吸気行程→圧
縮行程→爆発行程→排気行程→掃気行程の順に5つの行
程を行なうようにしたことを特徴とする5サイクル内燃
機関。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3447086A JPS62195411A (ja) | 1986-02-19 | 1986-02-19 | 5サイクル内燃機関 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3447086A JPS62195411A (ja) | 1986-02-19 | 1986-02-19 | 5サイクル内燃機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62195411A true JPS62195411A (ja) | 1987-08-28 |
Family
ID=12415136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3447086A Pending JPS62195411A (ja) | 1986-02-19 | 1986-02-19 | 5サイクル内燃機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62195411A (ja) |
-
1986
- 1986-02-19 JP JP3447086A patent/JPS62195411A/ja active Pending
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