JPS6219268Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は切替環状のキー取付用リングを、その
切欠部に近接植立した回動軸を介して、該軸との
係止機構及びその解除機構を組込んだ切欠矩形ブ
ロツクと連結してなり、かつ該切欠矩形ブロツク
の下端部に止め環の機構を付加した新規なタイプ
の自動ロツク並びに自動アンロツクタイプのキー
ホルダーに関するものである。

〔従来の技術および考案が解決すべき問題点〕

本考案の特徴はキー取付用リングのキー着脱用
切欠部に近接して植立した自動ロツク用縦軸と切
欠矩形ブロツク内の横穴の奥部に組込まれたキー
固定保持用スプリングを収容する筒体とを、該ブ
ロツクの横穴に組込まれた横軸の作用により同ブ
ロツク内で弾性的に２段階に切替係合させること
によりロツク及びアンロツクの切替を自動的に操
作しうるようにしたことである。

本考案の他の特徴はロツク時にはリングのキー
着脱用切欠部を含む部分がブロツク上面の弧状切
欠面に沿つて設けた凹溝内に係合保持され、縦軸
を回動軸とするリングとブロツクとの捩り方向の
回転を阻止しており、又アンロツク時にはリング
は該凹溝上に浮上り保持され、リングとブロツク
との捩り方向の回転を許しその結果両者をそれら
の面が直交する位置まで捩つておけば、ブロツク
の面外に出るリングの切欠部を通してキーの着脱
が行いうるようにしたことである。

本考案の更に他の特徴は切欠矩形ブロツクの横
穴内に組込んだ横軸の先端が自動アンロツク用の
押しボタンを形成し、この押しボタンを押して該
横軸の他端を該横穴の奥部に内装したキー固定保
持用スプリングを収容する筒体に当接して押すこ
とにより、スプリングを収容する該筒体によるキ
ー固定保持機能を解消せしめると同時に、同じく
ブロツク内の中央部縦穴に組込んだキー固定解除
用スプリングの復元を許し、これにより前記のア
ンロツク操作を自動的に行なわせ、又アンロツク
状態のリングの自動ロツク用縦軸をキー固定解除
用スプリングに抗してブロツク内に押し込むこと
により該スプリングによるキー固定解除機能を解
消せしめると同時にキー固定保持用スプリングを
収容する筒体の復元を許し、これにより前述のロ
ツク操作を自動的に行なわせている。更に本考案
の今１つの特徴は切欠矩形ブロツクの下端部に装
着したコ字状把持部の開放端を、該ブロツクの側
面のＴ溝に嵌挿されてスプリングにより付勢され
る摺動部材の上下動によつて開閉することにより
止め環の機構を付加したことである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の要旨とする所は長手方向上端部の弧状
切欠面に沿つて凹溝を有し、かつ該凹溝の長手方
向中央部に開口して下方に貫通する縦穴及び１側
に開口しかつ該縦穴と交わる横穴を有すると共に
該横穴の開口側には凹溝から横穴に抜ける縦孔
を、又横穴の開口側とは反対側側面には下方に達
するＴ溝を、更に又長手方向下端部には別個のＴ
溝を夫々有する切欠矩形ブロツクと、この切欠矩
形ブロツクの長手方向下端部のＴ溝に上記側面の
Ｔ溝の側にその開放端を向けて上片が嵌挿装着さ
れるコ字状把持部と、キー着脱用切欠部に近接し
て上記中央部の縦穴に摺動可能に挿入されかつ中
間に順次径の縮小された小径部および中径部を有
する自動ロツク用の縦軸を植立した切欠環状のキ
ー取付用リングと、有底の筒体に収容されて上記
の横穴の奥部に押圧されて挿入されるキー固定保
持用スプリングと、上記の横穴に摺動可能に挿入
されかつ先端が上記縦軸の小中径部を跨いで有底
の筒体に圧合して自動アンロツク用の押しボタン
部を形成している横軸と、上記中央部の縦穴の奥
部に受け部材に支承され押圧されて挿入されるキ
ー固定解除用スプリングと、前記縦孔に挿着され
かつ横軸の中間に設けた上向き凹部に遊嵌するピ
ンと、上記のコ字状把持部の下片の端部に下端部
を当接し上記側面のＴ溝に摺動可能に嵌挿される
摺動部材とこれに支承されて上記の側面のＴ溝に
押圧されて挿入されるスプリングとを備え、前記
のキー固定保持用スプリングを収容する筒体への
縦軸の切替係合によつてキー取付用リングを切欠
矩形ブロツクの凹溝に係合保持し、又はこの係合
を解除すると共に、前記側面のＴ溝に挿入される
スプリングを支承する摺動部材を上下に摺動させ
て前記コ字状把持部の開放端を開閉することによ
り、該コ字状把持部に止め環を形成するように構
成したことを特徴とするキーホルダーに存するも
のである。

〔実施例および考案の効果〕

以下に本考案を図面に示す実施例によつて詳述
する。

第１図に示すように切欠矩形ブロツクＡはその
長手方向の上端部を円弧状に切欠し、この切欠面
に沿つて凹溝１を設けると共にこの凹溝１の長手
方向の中央部に開口して下方に貫通する縦穴２及
び側面に開口する横穴３を設けてある。又横穴３
の開口側とは反対側の側面には下方に達するＴ溝
４が刻設されている。そしてこの切欠矩形ブロツ
クＡ下端部にはＴ溝５が刻設されており、このＴ
溝５に沿つてコ字状把持部Ｂの上片６が嵌挿さ
れ、この上片６の上面には前記縦穴３に臨む部分
に縦穴３の径と同一長さの上向きの凹部７が設け
られている。切欠環状のキー取付用リングＣはキ
ー着脱用切欠部８に近接してリング外面に半径方
向に延びる縦軸９を植立しているが、この縦軸９
はその下端の円周鍔部１０を残してその上方に順
次径の縮小された中径部１１と小径部１２が形成
してある。横軸Ｄは一方の端部の押しボタン部１
３に続いた箇所の上面を段状に切欠して上向き凹
部１４を形成し、中間部１５を隔てて他方の端面
から中間部１５へ軸方向に延びかつ縦方向にも抜
けている切込み１６が設けられている。又切欠矩
形ブロツクＡに縦穴３に隣接して凹溝１から横穴
３に抜ける縦孔１７があけてあり、ここに横軸Ｄ
の上向き凹部１４に遊嵌するピンＥを挿着するよ
うにしている。一方横穴３の奥部に挿入されるキ
ー固定保持用のスプリング１８は正六角柱状の外
側面をもち底部１９を有する筒体Ｆに収容されて
おり、前記把持部Ｂの凹部７を底面とする縦穴３
の底部には受け部材Ｇに支承されてスプリング２
０が内装されている。又側面のＴ溝４にはコ字状
把持部Ｂの下片２１の端部上面にその下端部を当
接する摺動部材Ｈが摺動可能に嵌挿されている。
この摺動部材Ｈは上部内側が切り欠かれて外側が
板状となつており、この切欠部２２にスプリング
２３が支承されてＴ溝４に内装されている。

なお、前記縦軸９の小径部１２の長さは横軸Ｄ
の切込み１６の相対する二辺間の距離に等しいか
これより僅かに大きくしてあり、又切込み１６の
巾は縦軸９の中径部１１の外径より大きいが円周
鍔部１０の外径より小さくしており、その軸方向
の長さは中径部１１の外径より僅かに大き目に設
定されている。

矢印に示すように摺動部材Ｈを切欠矩形ブロツ
クＡの側面のＴ溝４にスプリング２３の圧縮下に
嵌挿すると同時に、コ字状把持部Ｂを該ブロツク
Ａの下端部のＴ溝５に沿つて嵌挿して挿着し、そ
の下片２１の端部上面に摺動部材Ｈの下端部を当
接させる。ついで矢印に示すようにまず横穴３の
奥部にスプリング１８を収容した筒体Ｆをスプリ
ング１８の圧縮下に挿入すると共に、キー取付用
リングＣの縦軸９を受け部材Ｇに支承されたスプ
リング２０の圧縮下に縦穴２内に挿入してリング
本体を凹溝１内に嵌合させると、小径部１２が丁
度横穴３に臨むようになつているので前記筒体Ｆ
の底部１９を小径部１２に係合させ、ついで横穴
３に横軸Ｄを挿入する。挿入すると横軸Ｄの切込
み１６内に小径部１２が入り込むようになつてお
り、切込み１６のある方の横軸Ｄの右側端部が筒
体Ｆの底部１９に当接した位置で横軸Ｄの上向き
凹部１４の右端側が縦孔１７と一致するようにな
つているので縦孔１７に凹部１４の係合深さまで
ピンＥを打込むことにより第２図及び第３図の如
く組立てられる。この状態で横軸Ｄの先端の押し
ボタン部１３はブロツクＡ外側面と面一ないしは
これより僅かに突出した状態となつており、又前
述したように縦軸９の小径部１２にスプリング１
８の復元力により筒体Ｆの底部１９が係合してい
る。

この第２図及び第３図の状態ではリングＣはそ
のキー着脱用切欠部８を含むリング本体部分が凹
溝１内に嵌合し、しかもその縦軸９の小径部１２
が筒体Ｆに係合しているので、キーを取付けたリ
ングＣはこの位置でブロツクＡに対し固定的に保
持される（ロツク状態）。

次にリングＣにキーを着脱する場合には第４図
に示すように、横軸Ｄの押しボタン部１３を矢印
方向に指先ないし爪先で押し込むと横軸Ｄの右端
部がスプリング１８に抗して筒体Ｆの底部１９を
押すので筒体Ｆと小径部１２との係合が外れ、縦
軸９はスプリング２０の復元力により上方に移動
し、中径部１１が切込み１６の側部２４，２４と
筒体Ｆの底部１９間に係合保持される。これと同
時にリングＣも押し上げられ、その切欠部８は凹
溝１外に浮上つた状態に保持される（アンロツク
状態）。そこで第５図のようにリングＣを回動し
て切欠部８よりキーを着脱することができる。

他方第４図のアンロツク状態から第２図及び第
３図のロツク状態にするにはリングＣをスプリン
グ２０に抗して凹溝１に嵌合する位置まで押し下
げるだけでよく、これにより筒体Ｆの底部１９の
係合が縦軸９の中径部１１から小径部１２へ切換
えられることになる。

又第２図及び第３図に示すようにスプリング２
３の復元力により摺動部材Ｈの下端部をコ字状把
持部Ｂの下片２１の端部上面に当接させ、又スプ
リング２３に抗して第４図の矢印方向にそれを押
し上げて該コ字状把持部Ｂの開放端を開閉させる
止め環の機構により、ズボンのベルト通しその他
にキーホルダーを連結させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案キーホルダーの分解説明図、第
２図は本考案キーホルダーのロツク状態を示す断
面図、第３図イは同上の左側面図、同図ロは同上
の平面図、同図ハは同上の右側面図を示し、第４
図イは本考案キーホルダーのアンロツク状態を示
す断面図、同図ロは第４図の−断面図、同図
ハは第４図イの−断面図、第５図は本考案キ
ーホルダーのキー着脱時の側面図である。 Ａ……切欠矩形ブロツク、Ｂ……コ字状把持
部、Ｃ……キー取付用リング、Ｄ……横軸、Ｅ…
…ピン、Ｆ……筒体、Ｇ……受け部材、Ｈ……摺
動部材、１……凹溝、２……縦穴、３……横穴、
４，５……Ｔ溝、６……上片、７，１４……凹
部、８……キー着脱用切欠部、９……縦軸、１０
……円周鍔部、１１……中径部、１２……小径
部、１３……押しボタン部、１５……中間部、１
６……切込み、１７……縦孔、１８，２０，２３
……スプリング、１９……底部、２１……下片、
２２……切欠部、２３……側部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長手方向上端部の弧状切欠面に沿つて凹溝を有
   し、かつ該凹溝の長手方向中央部に開口して下方
   に貫通する縦穴及び１側に開口しかつ該縦穴と交
   わる横穴を有すると共に該横穴の開口側には凹溝
   から横穴に抜ける縦孔を、又横穴の開口側とは反
   対側側面には下方に達するＴ溝を、更に又長手方
   向下端部には別個のＴ溝を夫々有する切欠矩形ブ
   ロツクと、この切欠矩形ブロツクの長手方向下端
   部のＴ溝に上記側面のＴ溝の側にその開放端を向
   けて上片が嵌挿装着されるコ字状把持部と、キー
   着脱用切欠部に近接して上記中央部の縦穴に摺動
   可能に挿入されかつ中間に上方より小径部および
   中径部を順次形成した自動ロツク用の縦軸を植立
   した切欠環状のキー取付用リングと、有底の筒体
   に収容されて上記の横穴の奥部に押圧されて挿入
   されるキー固定保持用スプリングと、上記の横穴
   に摺動可能に挿入されかつ先端が上記縦軸の小径
   部又は中径部を跨いで有底の筒体に圧合する自動
   アンロツク用の押しボタン部を形成している横軸
   と、上記中央部の縦穴の奥部に受け部材に支承さ
   れ押圧されて挿入されるキー固定解除用スプリン
   グと、前記縦孔に挿着されかつ横軸の中間に設け
   た上向き凹部に遊嵌するピンと、上記のコ字状把
   持部の下片の端部に下端部を当接し上記側面のＴ
   溝に摺動可能に嵌挿される摺動部材とこれに支承
   されて上記の側面のＴ溝に押圧されて挿入される
   スプリングとを備え、前記のキー固定保持用スプ
   リングを収容する筒体への縦軸の切替係合によつ
   てキー取付用リングを切欠矩形ブロツクの凹溝に
   係合保持し、又はこの係合を解除すると共に、前
   記側面のＴ溝に挿入されるスプリングを支承する
   摺動部材を上下に摺動させて前記コ字状把持部の
   開放端を開閉することにより、該コ字状把持部に
   止め環を形成するように構成したことを特徴とす
   るキーホルダー。