JPS6219019Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、陰極線管デイスプレイまたは透過形
プロジエクシヨンテレビ等の画像表示体を複数個
組み合せて１個のスクリーンを構成する多面スク
リーン装置に関し、特に各画像表示体によつて表
示される画像の特定画像を指定表示する多面スク
リーン装置に関するものである。

多面スクリーン装置は、陰極線管デイスプレイ
または透過形プロジエクシヨンテレビ等の画像表
示体を複数個組み合せることによつて大画面を構
成するものであつて、多数の人が同一画像を見る
場合に適したものである。この場合、多面スクリ
ーン装置は上述したように複数の画像表示体を組
み合せて構成する関係上、各画像表示体の接合部
には非発光部分が生じてしまう。よつて、各画像
表示体にそれぞれ画像を表示させた場合には、こ
の非発光部分による黒いすじ状部分が各画像表示
体によつて表わされる画面の周囲を取り囲んだ状
態となる。

一方、多面スクリーン装置は、各画像表示体に
それぞれ異なつた画像を互いに独立して表示する
ことが出来る事から、各種画像の並設表示による
比較検討あるいは説明に際して極めて有効となる
ものである。

この場合、多面スクリーン装置は大型である関
係上、説明者は特定画面を直接的に指示すること
が出来ず、必然的に言葉を用いて特定画面の位置
を示さなければならない。しかしながら、多面ス
クリーン装置は４個、６個、９個等の画像表示体
を平面的に組み合せている関係上、画像表示体の
いずれかによつて表示されている画面を言葉によ
つて示す事は極めて繁雑であり、特に多数の表示
画面の中から２種を指定して比較する場合に於け
る説明は極めて繁雑なものとなつてしまう問題を
有している。

従つて、本考案による目的は、特定画面の指示
が容易に行なえる多面スクリーン装置を提供する
ことである。

このような目的を達成するために本考案による
多面スクリーン装置は、各画像表示体の接合部分
に沿つて発光体を設け、この発光体を選択して特
定画像を囲むように発光させることにより特定画
面の位置を示すものである。以下、図面を用いて
本考案による多面スクリーン装置を詳細に説明す
る。

第１図は本考案による多面スクリーン装置の一
実施例を示す正面図であつて、特に画像表示体と
しての透過形プロジエクシヨンテレビを９台組み
合せた場合について説明する。同図に於いて１ａ
〜１ｉは透過形プロジエクシヨンテレビであつ
て、平面的に３行３列に組み合されて１個のスク
リーンを構成し、その外周がフレーム２によつて
固定されている。そして、各透過形プロジエクシ
ヨンテレビ１ａ〜１ｉの各接合部分には、その構
造上（取り付け枠等の関係から生ずるデツトスペ
ース）から生ずる接合部３ａ〜３ｌが形成され
る。この場合、接合部３は第２図、第３図にその
拡大平面図および−断面図を示すように、各
透過形プロジエクシヨンテレビ１ａ〜１ｌの前面
に設けられているスクリーン４に対してほぼ同一
平面となるように凹レンズによつて構成されるフ
イルタ５を有する。そして、このフイルタ５の後
方には、ランプ６が並設されており、各接合部３
ａ〜３ｌ毎にそれぞれグループ化されて発光部６
ａ〜６ｌを構成している。第３図はランプ６の駆
動系を示す回路図であつて、７は特定画像を指定
する特定画像指定信号Ａ１ａ〜Ａ１ｉを入力する
と、この指定された画像の周囲に位置するランプ
６によつて構成される発光部６ａ〜６ｌを選択し
て駆動することにより、指定画像を取り囲んだ状
態に発光させて特定化する発光体選択駆動部であ
る。そして、発光体選択駆動部７は、特定画像指
定信号Ａ１ａ〜Ａ１ｉの入力端と各接合部３ａ〜
３ｌにそれぞれ設けられた発光部６ａ〜６ｌに接
続される出力端との各交点が、ダイオード７ａ〜
７ｘによつて選択接続されることによりダイオー
ドマトリクス回路が構成されている。

このように構成された多面スクリーン装置に於
いて、画面表示体としての透過形プロジエクシヨ
ンテレビ１ａ〜１ｉがすべて作動すると、９個の
画面が３行３列に平面的に組み合されて表示され
る。ここで例えば透過形プロジエクシヨンテレビ
１ａの画像を指定する場合には、この透過形プロ
ジエクシヨンテレビ１ａに対応した特定画像指定
信号Ａ１ａを第４図に示す発光体選択駆動部７に
供給する。

発光体選択駆動部７は特定画像指定信号Ａ１ａ
が供給されると、ダイオード７ａ，７ｂを介して
発光体６ａ，６ｃのみが選択されて発光駆動され
る。そして、この発光駆動された発光体６ａ，６
ｃは、第１図に示す接合部１ａ，１ｃの部分に位
置する関係上、投写形プロジエクシヨンテレビ１
ａによる表示画面は発光体６ａ，６ｃによる線状
の発光によつて取り囲まれることになり、これに
よつて該部分は指定画像であることが容易に判明
される。従つて、説明者は発光体６ａ，６ｃによ
る発光色が例えば赤であつた場合には、「赤い線
で囲まれた画面」なる説明を行なうのみで多数の
画面中の１画面を容易に指定することが出来る。
このように、目的とする画面に対応する特定画像
指定信号Ａ１ａ〜Ａ１ｉを選択して発光体選択駆
動部７に供給するのみで、目的とする画像が発光
体６ａ〜６ｌによる線状の発光によつて取り囲む
ことが出来、画面の指定が容易にかつ確実に行な
えることになる。なお、上記実施例に於いては、
全発光体６ａ〜６ｌの発光色を同一とした場合に
ついて説明したが、各画面の取り囲み毎に発光色
を異ならせておけば、指定画面が複数の場合に於
ける説明が容易になる。ただし、この場合には隣
接する画像を同時に指定できない部分が多少生ず
ることになる。

第５図は本考案による多面スクリーン装置の他
の実施例を示す正面図であつて、特に発光体の配
置例を示すものである。同図に於いて第１図と同
一部分は同一記号を用いて示しており、第１図と
の相違点は発光体を表示画面の接合部毎に分離す
るものではなく、各画面毎に取り囲むように発光
体８ａ〜８ｉを設けたことである。このように発
光体８ａ〜８ｉを設けた場合には、第１図の場合
のように目的とする画面の周囲に位置する発光体
を選択して取り囲む必要はなく、発光体選択駆動
部は目的とする画面の外周に位置する発光体をた
だ単に選択して駆動するのみで良く、その回路構
成は極めて簡単なものとなる。そして、この場合
に於いては、各画面に対する指定色をそれぞれ独
立に変えることが出来るとともに、隣接する画面
をそれぞれ指定することも出来るために、その取
り扱いおよび機能が大幅に向上される。

なお、第１図に示す実施例に於いては、各接合
部単位に設けられている固定発光色の発光体を選
択駆動させた場合についてのみ説明したが、各発
光体を赤、青、緑を発光する発光素子の混合体に
よつて構成し、指定画面および色指定に対応して
選択駆動動させれば、その都度目的とする発色の
線によつて特定画面を取り囲んで指し示すことが
出来る。

以上説明したように、本考案による多面スクリ
ーン装置は、画像表示体の接合部に沿つて発光体
を設け、この発光体を選択駆動することにより特
定画像を線状の発光で取り囲むことにより、接合
部を有効に利用して指定画面を指し示すことが出
来る優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による多面スクリーン装置の一
実施例を示す正面図、第２図は第１図の要部拡大
図、第３図は第２図の−断面図、第４図は発
光体の制御系を示す回路図、第５図は他の実施例
を示す正面図である。 １ａ〜１ｉ……透過形プロジエクシヨンテレ
ビ、２……フレーム、３ａ〜３ｌ……接合部、４
……スクリーン、５……フイルタ、６……ラン
プ、６ａ〜６ｌ……発光体、７……発光体選択駆
動部、７ａ〜７ｘ……ダイオード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 陰極線管デイスプレイおよび透過形プロジエク
   シヨンテレビ等の画像表示体を複数個組み合せて
   １個の表示面を構成する多面スクリーン装置に於
   いて、前記画像表示体の各接合部に沿つて設けら
   れた発光体と、この発光体を外部指令信号に対応
   して選択発光させる発光体選択駆動部とを設け、
   発光体選択駆動部は外部指令信号によつて指定さ
   れた画像表示体を囲むように発光体を選択駆動す
   ることにより特定画像を指定することを特徴とす
   る多面スクリーン装置。