JPS62185737A - 導電性樹脂組成物および導電性床シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、自由に着色可能であって十分な帯電防止性能
を有する成形品を得ることができる導電性樹脂組成物、
およびこの樹脂組成物を利用した導電性床シートに関す
るものである。

［従来の技術］ ゴムあるいはプラスチック成形品において、静ＴＬ気の
帯電を防止する対策としては、成形品の電気抵抗を下げ
、摩擦によって生じた静”を気を素早く接地して逃がし
てやることである。

ゴムあるいはプラスチックの電気抵抗を下げる方法とし
ては次のようなものがこれまでに知られている。

（１）ゴムあるいはプラスチックに導電性の高い銀、銅
、ステンレス、ニッケル等の金属粉や繊維を添加する方
法。

（２）ゴムあるいはプラスチックにカーボンブラックや
カーボン繊維を添加する方法。

（３）ゴムあるいはプラスチックに帯電防止剤と呼ばれ
る界面活性剤やこれに類するものを添加する方法。

［発明が解決しようとする問題点］ （１）の方法は静電帯電防止には非常に効果的であるが
、自由な色に着色できず、メタリック色に制限される。

また、非常に高価であり経済性に欠ける。

さらに、成形品の電気１氏抗は低圧電気による感電の危
険性を防ＩＩ−するために一定の範囲以内であるのが望
ましいが、金属粉や金属１＆＆Ｉを用いてこのようなも
のを安定して製造することは非常に困難である。

（２）の方法では、特にカーボンブラックは安価な導電
性付与剤としてよく使用されているが、色相が黒色に制
限されてしまうという欠点がある。

また、この方法によっても低圧電気による感電の危険性
のない範囲の成形品を工業的に安定して製造すること困
難である。

（３）の方法は自由に着色できるという長所があるもの
の、ゴムやプラスチックとの相溶性が悪く、吸湿しやす
い界面活性剤を練り込み、これを表面にブリートさせて
表面ｌｉｔ抗を下げ、静電気を表面から逃がすことによ
って得られるもので、表面抵抗という環境条件に左右さ
れやすい電気抵抗に頼っており、帯電防止性能の安定性
に欠ける。特に、低湿度の環境では帯電防止効果が相当
に低下することになる。また、帯電防止性能の持続期間
が短い。

一方、近年ＩＣ，ＬＳＩなどの半導体部品や電子機器工
場等においては静電気の発生によるミクロン単位、サブ
ミクロン単位のチリやほこりの吸着による生産障害の発
生防止のため、またＯＡルーム等においては静電気によ
るコンピュータの誤動作、回路破壊防止のために導電性
床の使用が検討されてきている。

この場合、美観上から自由に着色できる（３）の方法に
よって得たシートの使用が好ましいが、静電気の帯電防
止性能に不安があり単独での使用は困難である。この対
策として（３）の方法によって得たシートを表側にし、
（１）または（２）の方法によって得た導電性を高くて
きるシートを裏側にして積層したシートの使用か考えら
れる。

このような積層シートでは、表側に帯電した静電気を裏
側の導電層にリークさせて接地させることになるが、こ
の場合表面抵抗よりも体積抵抗が重要であり、界面活性
剤やこれに類した帯電防１１：、剤と呼ばれるものを添
加した（３）の方法によるシートでは体積抵抗を低下で
きず、十分な帯電防止効果が得られないことになる。

本発明は上記に基いてなされたものであり、自由な色彩
に着色でき、しかも優れた帯電防止性能を有する成形品
を実現できる導電性樹脂組成物および優れた帯電防止性
能を有する導電性床シートの提供を目的とするものであ
る。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の導電性樹脂組成物は、塩化ビニルと分子内に親
水基ならびに反応性２重結合を有するモノマとの共重合
体に一般式 ％式％） （式中、Ｘは炭素数２〜８の脂肪族もしくは脂環式の二
塩基酸残基を、Ｒは同−又は異なってもよい炭素数３〜
１５の直鎖又は分岐のアルキル基を、Ａは炭素数２〜４
のアルキレン基をそれぞれ表し、ｒｒｌ、ｎは同−又は
異なってもよい１〜７の整数である。ただし、Ａ＋Ｒの
合計炭素数は５〜１７とする。） で表される可塑剤を含有せしめてなることを特徴とする
ものである。

また本発明の導電性床シートは、塩化ビニルと分子内に
親水基ならびに反応性２重結合を有するモノマとの共重
合体に一般式 ％式％ （式中、Ｘは炭素数２〜８の脂肪族もしくは脂環式の二
塩基酸残基を、Ｒは同−又は異なってもよい炭素数３〜
１５の直鎖又は分岐のアルキル基を、Ａは炭素数２〜４
のアルキレン基をそれぞれ表し、ｍ、ｎは同−又は異な
ってもよい１〜７の整数である。ただし、Ａ＋Ｒの合計
炭素数は５〜１７とする。） で表される可塑剤を含有せしめた樹脂組成物からなる第
１のシートと、ゴ１１またはプラスチックにカーボンブ
ラック、カーボン繊維、金属粉または金属繊維のうちの
少なくとも１種を含有せしめた樹脂組成物からなる上記
第１のシートよりも導電性が大きな第２のシートとを積
層してなることを特徴とするものである。

本発明において、塩化ビニルと共重合させる分子内に親
水基および反応性２重結合を有するモノマとしては、（
３−スルホプロピル）−アクリル−エステルカリウム塩
、（３−スルホプロピル）−メタアクリル酸エステルカ
リウム塩、ビス（３−スルホプロピル）−イタコン酸エ
ステルカリウム塩、Ｎ−（３−スルホプロピル）−Ｎ−
メタクロイルオキシエチル−Ｎ、Ｎ−ジメチル−アンモ
ニウム−ベタイン、Ｎ−（３−スルホプロピル）−Ｎ−
メタクロイルアミドプロピル−Ｎ、Ｎ−ジメチル−アン
モニウム−ベタイン、１−（３−スルホプロピル〉−２
−ビニル−ピリジニウム−ヘタイン等があげられる。

塩化ビニルと分子内に親水基および反応性２重結合を有
するモノマとの共重合体（以下「塩化ビニル共重合体」
という）における後者のモノマの含有量は、０．５〜２
０重量％の範囲とするのが好ましく、０．５重量％未満
であると良好な電気抵抗が得られにくくなる傾向にあり
、２０重量％を超えると可塑剤との相溶性が悪くなると
共に機械的強度が低下する傾向にある。かかる塩化ビニ
ル共重合体を得る方法は特に限定するものではなく、懸
濁重合法、乳化重合法のいずれでもよい。

本発明において、一般式 ％式％ で表される可塑剤は、炭素数３〜１５の直鎖又は分岐脂
肪族アルコールに炭素数２〜４のアルキレノキシドを１
〜７モル付加して得られるアルコールと、アルキレンオ
キシドの合計炭素数が５〜１７である末端ヒト［二１ギ
シル化合物と脂肪族もしくは脂環式二塩基酸との反応に
よる一般的なエステル製造法により容易に得ることがで
きる。

アルコールの炭素数、アルキレンオキシドのｆ′Ｊ加モ
ル数及びアルコールとアルキレンオキシドの合計炭素数
は、本発明で規定した範囲を外れると、可塑剤としての
効果あるいは電気抵抗の点で不十分となる。

上記一般式で示される可塑剤の例としては、プロパツー
ルにエチレンオキシド１〜７モル又はプロピレンオキシ
ド１〜４モル又はブチレンオキシド１〜３モル、ブタノ
ールにエチレンオキシド１〜゛６モル又はプロピレンオ
キシド１〜４モル又はブチレンオキシド１〜３モル、ヘ
キサノールにエチレンオキシド１〜５モル又はプロピレ
ンオキシド１〜３モル又はブチレンオキシド１〜２モル
、ヘプタツールにエチレンオキシド１〜４モル又はプロ
ピレンオキシド１〜３モル又はブチレンオキシド１〜２
モル、オクタツールにエチレンオキシド１〜４モル又は
プロピレンオキシドｌ−：（モル叉はブチレンオキシド
１〜２モル、ノナノールにエチレンオキシド１〜４モル
又はプロピレンオキシト１〜２モル又はブチレンオキシ
ド１〜２モル、デカノールにエチレンオキシド１〜３モ
ル又はプロピレンオキシド１〜２モル又はブチレンオキ
シド１モル、ドデカノールにエチレンオキシド１〜２モ
ル又はプロピレンオキシド１モル又はブチレンオキシＦ
’　１モル、テトラデカノールにエチレンオキシド１モ
ル又はプロピレンオキシド１モル、ペンタデカノールに
エチレンオキシＦ’　１モルを付加させた化合物等があ
げられる。

塩化ビニル共重合体に対する上記一般式で表される可塑
剤の添加量は、目的とする体積抵抗が得られれば特に制
限しないが、塩化ビニル共重合体１００１改部に対して
５〜１００重員部の重量が好ましい。５重量部未満では
目的とする体積抵抗率が得られにくくなり、１００重量
部を超えると相溶性の悪化、機械的特性の低下につなが
り、熱可塑性樹脂の分野とされる用途にはそぐわなくな
る可能性がある。

本発明においては、１記成分以外に当然のことながらＤ
ＯＰ等の可塑剤、その他の配合剤、例えば安定剤、酸化
防止剤、架橋剤、加硫剤、加硫助剤、滑剤、加工助剤、
難燃剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤等を適宜使用可
能であり、実用的に問題のない組成物にすることができ
る。

かくして得られた導電性組成物はシート成形して床ある
いは机上の帯電防止シートとして使用できる。また、カ
ーテン生地や壁紙とし′Ｃの使用が可能であり、更には
溶剤に溶解又は分散させて帯電防ＬＬ塗料として使用可
能である。

本発明の導電性組成物からなるシートは、従来から公知
の導電性シート、すなわちゴムまたはプラスチックにカ
ーボンブラック、カーボン繊維、金属粉、金属繊維等を
含有させて導電性を付与したシートと積層することによ
り、一層帯電防正性能を向上でき、しかも美観の向上に
役立つものである。

［実施例］ 第１表の各列に示すような配合割合に従い、電熱２本ロ
ールを用い一〇混練したコンパウンドを高圧蒸気プレス
で成形し、厚さ１ｍｍのシートを作製した。

このシートについて、体積抵抗率を測定した結果を第１
表の下欄に示す。

なお、体積抵抗率は日本ゴム協会標準規５ＲＩ５２３０
４およびその解説に基き測定した。

第１表°より、本発明の範囲にある実施例１〜４ではい
ずれも静電帯電を防止する上において十分な電気抵抗を
有する。

比較例１および２は、ポリ塩化ビニルおよび本発明の範
囲外の可塑剤を使用し、市販の帯電防１１−剤を添加し
たものであり、電気抵抗が大きく、静電帯電防ｒｈ効果
を期待できない。

実施例５ 第１図に示すように、カラー導電層ｌと導電層２を積層
したシートを作製した。

カラー導７ｔｔＦｉｌは、実施例１の組成に加えて緑色
の着色剤であるフタロシアニングリーンを１重量部配合
した組成物を電熱２本ロールで混練し、蒸気プレスを用
いて０．５ｍｍの厚さに成形して作製した。

導電Ｊ？ｊ２はポリ塩化ビニル樹脂１００重量部に、フ
タル酸ジオクチルを７０重置部、カーボンブラックを８
０重量部、その他安定剤等を５電気部配合した組成物を
カラー導？を層ｌの場合と同様にして２．５ｍｍの厚さ
に成形して作製した。

この導電Ｎ２の体積抵抗率は３Ｘ１０２Ω−ｃｍであっ
た。

次に、カラー導［ｊｌと導電Ｎ２とを蒸気プレスで積層
し、表面が着色された第１図に示すような積層シートを
作製した。

比較例３ カラー導電７！’１を、ポリ塩化ビニル樹脂１００Ｍ１
ｋ部に、フタル酸ジオクチル５０重量部、非イオン系帯
電防止剤（第１工業製薬（株）Ｕ、レジスタッ）１４１
）２ｆｌＥＩＩｔ部、その他安定剤等を〔３重量部配合
した組成物により作製した以外は実施例５と同様にして
ｆｆｆｆｆ−トを作製した。

実施例５および比較例３で作製した積層シートの電気抵
抗を測定した結果は第２表に示す通りである。

なお、電気抵抗の測定は第２図に示すようにして行った
。すなわち、導Ｔｉ、層２と接続している銅板４に直流
電源５てもって電圧を印加し、６０ｍｒｎφの電極３に
流れる主流をｔ流計７で測定し、オームの法則から電気
抵抗を計算した。６は電圧計である。

第　　２　　表 比較例３の積層シートは電気抵抗が高く、積層の効果が
発揮されていない。

［発明の効果］ 以上説明してきた通り、本発明によれば自由な色彩に着
色でき、しかも優れた帯電防止性能を有する成形品を実
現できる。

また、本発明の組成物から得られたシートを、カーボン
ブラック等を含有する導電性に優れた黒色の導電性シー
トと積層することにより、さらに優れた帯電防止性能を
有する着色シートを実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における積層シートの一実施例の説明図
、第２図は積層シートの電気抵抗の測定方法の説明図で
ある。 ｌ：導電性着色シート、２：導電性シート。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）塩化ビニルと分子内に親水基ならびに反応性２重
   結合を有するモノマとの共重合体に一般式▲数式、化学
   式、表等があります▼ （式中、Ｘは炭素数２〜８の脂肪族もしくは脂環式の二
   塩基酸残基を、Ｒは同一又は異なってもよい炭素数３〜
   １５の直鎖又は分岐のアルキル基を、Ａは炭素数２〜４
   のアルキレン基をそれぞれ表し、ｍ、ｎは同一又は異な
   ってもよい１〜７の整数である。ただし、Ａ＋Ｒの合計
   炭素数は５〜１７とする。） で表される可塑剤を含有せしめてなることを特徴とする
   導電性樹脂組成物。
2. （２）塩化ビニルと分子内に親水基ならびに反応性２重
   結合を有するモノマとの共重合体に一般式▲数式、化学
   式、表等があります▼ （式中、Ｘは炭素数２〜８の脂肪族もしくは脂環式の二
   塩基酸残基を、Ｒは同一又は異なつてもよい炭素数３〜
   １５の直鎖又は分岐のアルキル基を、Ａは炭素数２〜４
   のアルキレン基をそれぞれ表し、ｍ、ｎは同一又は異な
   ってもよい１〜７の整数である。ただし、Ａ＋Ｒの合計
   炭素数は５〜１７とする。） で表される可塑剤を含有せしめた樹脂組成物からなる第
   １の床シートと、ゴムまたはプラスチックにカーボンブ
   ラック、カーボン繊維、金属粉または金属繊維のうちの
   少なくとも１種を含有せしめた樹脂組成物からなる上記
   第１のシートよりも導電性が大きな第２のシートとを積
   層してなることを特徴とする導電性床シート。