JPS6218481Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車輌におけるホイールのハブオーナ
メントの構成に係わるものである。特に近年自動
車等においては、安全性の確保や性能の向上を計
ると共に、外観的の装備面においても時代の要求
に合理的にマツチさせる注意が払われており、ホ
イールのハブオーナメントもその一例である。

従来、金属又は樹脂等で一体的に作られたハブ
オーナメントを、金属バネを用いてホイールに取
付けたものがみられたが、前記金属バネは帯状板
の主部に多数の異る突出部とか爪部等を設けたも
ので、形状が複雑で、成形、熔接等加工工数も多
くを必要とした。

本考案は、ハブオーナメント本体を樹脂製と
し、上下に分割しその間に簡易な金属バネを介在
せしめたもので、簡単な部材設置でオーナメント
本体をホイールに対し確実容易に着脱せしめ得ら
れ、また本体自体のデザイン上の多様化や標準化
にも貢献するハブオーナメントを提供するもので
ある。

以下、本考案の実施例を図に基づいて説明す
る。

１は、一般外装用樹脂製のセンタキヤツプで、
円筒の基部１１と有底の円錘部１２からなる。基
部１１には複数個（図示では４個）の突片部１３
が形成され、該突片部１３の端部外周には爪部１
４が夫々設けられる。また、各突片部１３の先端
は、センタキヤツプ１の軸周り即ちホイール４の
軸周りで且つセンタキヤツプ１の軸の半径方向に
沿つて平面状をしている。

２は、センタキヤツプ１の基部１１に沿うよう
に形成された円形の板バネで、その周縁はホイー
ル４の軸周りで且つ該ホイール４の軸の半径方向
を向いた座面２１とされている。第４図に示す断
面形状をみて明らかなように、座面２１から内径
方向にく字状に立上り、係止部２２が形成されて
いる。

３は環体で、センタキヤツプ１と同様に一般の
外装用樹脂材で作られ、下方に複数個（図示４
個）のホイール４の軸周りで且つ該ホイール４の
軸の半径方向を向いた受座３１及び内周面に一対
の突起部３２，３２′が４対設けられており、前
記突起部３２，３２′の間には爪溝３３が夫々そ
して、環体３の爪溝３３にセンタキヤツプ１の爪
部１３を係合させることで、環体３がセンタキヤ
ツプ１に係止された時、夫々ホイール４の軸周り
で且つ該ホイール４の軸の半径方向を向いている
から、環体３の受座３１とセンタキヤツプ１の突
片部１３との間に、円形バネ２の座面２１を狭持
するホイール４の軸周りで且つホイール４の軸の
半径方向に延在する係止溝が形成される。

本考案構成部品は、以上のものから成り立ち、
次に、その組付けと、ホイールへの装着について
述べる。

先ず、環体３の受座３１上へ板バネ２の座面２
１を載置する。（第４図参照）次に、前記環体３
の一対の突起部３２，３２′間の夫々に、センタ
キヤツプ１の突片部１３の夫々を位置合せして押
下し、突起部３２，３２′間へ突片部１３を挿入
せしめる。このことにより、センタキヤツプ１の
爪部１４は環体３の爪溝３３に係着し、該爪部の
上方への浮きは爪溝３３の上面で支えられ、爪部
下面で環体３の受座３１との間へ載置された円形
バネ２を押着座定せしめる。

以上のセンタキヤツプ１，円形バネ２，環体３
が夫々組合わされたものを、ホイール４に対し押
着して、円形バネ２の係止部２２を、ホイール４
の立上り部４１に設けた凹溝４２に係止装着せし
める。かくして、ハブオーナメントは簡単にホイ
ール４に装着でき、その取外しも反対方向に引張
ればよく確実な着脱を容易に行い得る。

第５〜７図は別の実施例を示す。（前例と同一
の物には同一符号を打つ）この実施例において
は、円形バネ２の回動防止手段を施したものであ
る。即ち、環体３の受座３１に上方へ向い夫々突
起３４を設け、円形バネ２の座面２１に前記突起
３４に嵌合する通孔２３を夫々設けたものであ
る。

従つて、円形バネ２はその通孔２３と前記突起
３４との係合により、組付後は如何なる場合も回
転方向の移動が阻止される。

本考案では以上説明したように、本体即ち、セ
ンタキヤツプと環体とを樹脂製で二分割とし、そ
の間にプレス工程で簡単にできる簡素型の円形バ
ネを介在組合せた上、ホイール装着したものであ
るから、簡易なバネ部品の介在で確実容易にその
組立ハブオーナメントとしてのホイールへの装着
脱を行い得ることができる。円形バネはプレス工
程も従来品に比べ容易であり、また、本体は二分
割としたので、環体はホイールに合せて標準化す
ることができ、センタキヤツプはそれ単体の形で
デザイン上多様化させることができるのでその効
用は多大である。

しかも、センタキヤツプと環体の間にホイール
の軸周りで且つホイールの軸の半径方向に延在さ
れた係止溝に円形バネを係止させている。従つ
て、センタキヤツプと環体とで形成されたハブオ
ーナメントに、該ハブオーナメントをホイールに
係止させる円形バネが、ハブオーナメントをホイ
ールに着脱する荷重に対して脱落する恐れなく確
実に取りつけられるようになると伝う利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜３図は、本考案ハブオーナメントのセ
ンタキヤツプ，円形バネ，環体夫々の外観斜視
図、第４図はその組立中央断面を示し、第５〜６
図は別実施例の円形バネ，環体夫々の外観斜視
図、第７図ではその組立中央断面を示す。 １……センタキヤツプ、１３……突片部、１４
……爪部、２……円形バネ、２２……係止部、２
３……通孔、３……環体、３１……受座、３２，
３２′……突起部、３３……爪溝、３４……突
起、４……ホイール、４２……凹溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装用樹脂材よりなるハブオーナメントが、該
   ハブオーナメントに取りつけられたバネの係止部
   を介してホイールに装着されてなる車輌のハブオ
   ーナメントにおいて、前記ハブオーナメントがセ
   ンタキヤツプと環体とからなり、該センタキヤツ
   プに該環体が係止されて、該センタキヤツプと該
   環体との間に前記ホイールの軸周りで且つ該ホイ
   ールの軸の半径方向に向いた係止溝を形成せしめ
   ると共に、前記バネが円形バネとされ、該円形バ
   ネの前記ホイールの軸周りで且つ該ホイールの軸
   の半径方向に向いた座面が、前記センタキヤツプ
   に前記環体が係止された時に、前記係止溝に挟持
   せしめられた車輌のハブオーナメント。