JPS6218374Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、基布の表面に砥粒を設け又は設け
ない研磨布の多数枚をその研磨面を回転方向へ斜
めに向けた状態で環状に配列したタイプの研磨輪
に関する。

本考案者は、さきに研磨布の１枚又は複数枚重
合した束を瓦ぶき状に順次一部重合してらせん状
に積層し、該らせん状積層体の内側周縁部分を綴
着した構造のものを提案した（実願昭56−
166732）。

本案は、これをさらに改良し、製作が一段と容
易にできるように構成したものである。以下図面
を参照して本案の詳細を説明する。

第１図の研磨輪Ａに使用する研磨布１は、布、
紙等の基布の片面に砥粒を接着してなる研磨布粗
材から、第２図示のように一例として円の12等分
に相当する扇形の切頭扇形に裁断したもので、こ
切頭扇形研磨布１の10〜20板を重ねて研磨布束２
が形成される。

一方、環状の板の環状面をクラウン歯車面のよ
うに12等分の連続段部４…に屈曲すると共に各段
部を鋸歯状に形成してなる一対の環状締着板３，
３を使用し、この一対の締着板３，３が互の段部
４…，４…を対向させて同心的に重ねられ、それ
により両締着板の段部４…，４…間に形成される
空間内に上記研磨布束２…の狭巾基部がそれぞれ
挿入され、そして第１図示のように両締着板３，
３及び各研磨布束２…が各段部４…においてリベ
ツト、ボルトナツト等の綴着具５…により綴着さ
れて各研磨布束２…が環状に配列固定されてい
る。

使用においては、第３図示のように上記研磨輪
Ａの多数個を１本の回転軸Ｓに被嵌して互に重合
し、その際隣り合う研磨輪Ａ，Ａの締着板３，３
の鋸歯状段部４…，４…を互にかみ合わせると、
その研磨布束２…，２…も互に食いこみ合う状態
となる。このようにして形成された広巾研磨輪を
回転させ、その外周面をもつて金属板等の研磨を
行うと、セクシヨンラインを生じることなく金属
板面を均一に研磨することとなる。

第４，４ａ図に示す他の実施例は、円形の研磨
布粗材を10〜20枚重合し、この重合物の中心部分
を小円弧に沿つて縫着６ａすると共に、該重合物
に上記縫着６ａ線より若干外側の位置から外周に
至る放射状の切り目７ａ…を等角度間隔で切り込
み、それにより狭巾基部で互に連結された10〜20
枚の切頭扇形研磨布１ａ…からなる研磨布束２ａ
…が形成され、この連結研磨布束２ａ…の中央部
分両面に、第４ａ図示のように連続段部４ａ…が
鋸歯状であつて且中心から外周方向へ次第に高く
傾斜している環状締着板３ａ，３ａが当接される
と共に綴着具５ａ…で固定された構造である。

この考案の研磨輪によれば、さきに提案した研
磨輪のように研磨布を瓦ぶき状に順次一部重合し
つつらせん状に積層する面倒な作業を省略し、扇
形研磨布束を一対の環状締着板の間の空間に挿入
固定するだけの極めて簡単な作業ですむことにな
り、従つて安価に量産できるものであつて、実用
上極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は斜面
図、第２図は研磨布の斜面図、第３図は広巾研磨
輪の略線正面図、第４図は他の実施例の連結研磨
布束の斜面図、第４ａ図は同上研磨輪の斜面図で
ある。 １，１ａ……研磨布、２，２ａ……研磨布束、
３，３ａ……環状締着板、４，４ａ……段部、
５，５ａ……綴着具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 環状板の環状面をクラウン歯車面状の連続する
   複数段部に屈曲すると共に各段部を鋸歯状に形成
   してなる一対の環状締着板が同心的に重合され、 上記一方の締着板の段部と他方の締着板の段部
   との間に形成される空間に、複数枚の扇形研磨布
   を重合してなる研磨布束の狭巾基部が挿入されて
   両締着板に締着された、 研磨輪。