JPS6217468A - メカニカルシ−ル用摺動材料 - Google Patents
メカニカルシ−ル用摺動材料Info
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- JPS6217468A JPS6217468A JP15410785A JP15410785A JPS6217468A JP S6217468 A JPS6217468 A JP S6217468A JP 15410785 A JP15410785 A JP 15410785A JP 15410785 A JP15410785 A JP 15410785A JP S6217468 A JPS6217468 A JP S6217468A
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- sliding
- sliding material
- low
- density
- mechanical seal
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、メカニカルシール用の摺動材料に関するもの
である。
である。
従来の技術
各種軸封技術分野において用いられるメカニカルシール
は、シャフト等の回転部材の動きに従動する一方の摺動
材と、ハウジング等の固定部、材に取付けられた他方の
摺動材との対向摺動面により被シール液の漏洩を阻止す
るものである。このようなメカニカルシールにおいては
、上記摺動面間間隙が小さいほど密封流体の漏洩量を少
なくすることができるが、該間隙が小さくなればなるほ
ど、乾燥摩擦になり易く、焼付き現象を起こして異常摩
耗の原因となる。一方、摺動面間間隙を比較的大きく設
定した場合は、該間隙に密封流体が侵入し易くなり、好
ましい潤滑状態を維持することができるが、常に少量の
漏液を生じることになる。メカニカルシールにおいては
上述のようにシール性能の向上の異常摩耗の防止という
両立させ難い課題が克服されなければならない。この課
題を解決するための工夫としては、従来、シール部摺動
材料の摺動面に渦巻き状または渦巻きの一部である形状
の浅い溝を形成するか他材料を埋設し、この摺動材料を
、摺動面間間隔を比較的大きくして使用する方法があっ
た(実開昭56−21653号、特開昭57−1613
8号等)。この方法は、充分な潤滑のための密封流体流
入を確保しなが呟上記溝等により生じる遠心力またはポ
ンプ作用により、漏洩しようとする密封流体を摺動面に
おいて逆流させるものである。しかしなが呟溝を設ける
方法は摺動面が摩耗するにつれて溝が浅くなるからその
効果が安定しないし、摩耗の影響を受けないほど大きな
溝を設けることは、摺動面面積を減らして静圧でのシー
ル性能を悪くするばかりか、摺動面の潤滑に必要な流体
膜を過度に破断して摺動面の寿命短縮と回転トルクの上
昇を招くという問題がある。また他材料を埋設する方法
によるものは、製作に手間がかかるだけでなく、摺動発
熱に基づく熱膨張の差により他材料が剥離したり亀裂を
生じたりしてシール性能が悪化し易いという問題がある
。
は、シャフト等の回転部材の動きに従動する一方の摺動
材と、ハウジング等の固定部、材に取付けられた他方の
摺動材との対向摺動面により被シール液の漏洩を阻止す
るものである。このようなメカニカルシールにおいては
、上記摺動面間間隙が小さいほど密封流体の漏洩量を少
なくすることができるが、該間隙が小さくなればなるほ
ど、乾燥摩擦になり易く、焼付き現象を起こして異常摩
耗の原因となる。一方、摺動面間間隙を比較的大きく設
定した場合は、該間隙に密封流体が侵入し易くなり、好
ましい潤滑状態を維持することができるが、常に少量の
漏液を生じることになる。メカニカルシールにおいては
上述のようにシール性能の向上の異常摩耗の防止という
両立させ難い課題が克服されなければならない。この課
題を解決するための工夫としては、従来、シール部摺動
材料の摺動面に渦巻き状または渦巻きの一部である形状
の浅い溝を形成するか他材料を埋設し、この摺動材料を
、摺動面間間隔を比較的大きくして使用する方法があっ
た(実開昭56−21653号、特開昭57−1613
8号等)。この方法は、充分な潤滑のための密封流体流
入を確保しなが呟上記溝等により生じる遠心力またはポ
ンプ作用により、漏洩しようとする密封流体を摺動面に
おいて逆流させるものである。しかしなが呟溝を設ける
方法は摺動面が摩耗するにつれて溝が浅くなるからその
効果が安定しないし、摩耗の影響を受けないほど大きな
溝を設けることは、摺動面面積を減らして静圧でのシー
ル性能を悪くするばかりか、摺動面の潤滑に必要な流体
膜を過度に破断して摺動面の寿命短縮と回転トルクの上
昇を招くという問題がある。また他材料を埋設する方法
によるものは、製作に手間がかかるだけでなく、摺動発
熱に基づく熱膨張の差により他材料が剥離したり亀裂を
生じたりしてシール性能が悪化し易いという問題がある
。
発明が解決しようとする問題点
本発明は、メカニカルシール用摺動材料における従来の
シール性向上手段が上述のような欠点を持つものであっ
たことに鑑み、使用の全期間を通じて高度かつ安定した
潤滑とシールを可能にし、製作も容易なメカニカルシー
ル用摺動材料を提供しようとするものである。
シール性向上手段が上述のような欠点を持つものであっ
たことに鑑み、使用の全期間を通じて高度かつ安定した
潤滑とシールを可能にし、製作も容易なメカニカルシー
ル用摺動材料を提供しようとするものである。
本発明は、上記従来の方法のいずれとも異なる手段によ
り上記課題を解決することに成功したものであって、下
記4種類のメカニカルシール用摺動材料を提供するもの
である。
り上記課題を解決することに成功したものであって、下
記4種類のメカニカルシール用摺動材料を提供するもの
である。
第−発明二角形渦巻き状もしくは多角形状で且つ摺動面
に垂直である帯状の低密度領域一または二基上を有する
ことを特徴とするもの。
に垂直である帯状の低密度領域一または二基上を有する
ことを特徴とするもの。
第二発明二角形渦巻き状もしくは多角形状で且っ摺動面
に垂直である帯状の低密度領域一または二基上および該
帯状の低密度領域と平行な方向に配向した繊維状もしく
は鱗片状の充填材を均一分散状態で含有することを特徴
とするもの。
に垂直である帯状の低密度領域一または二基上および該
帯状の低密度領域と平行な方向に配向した繊維状もしく
は鱗片状の充填材を均一分散状態で含有することを特徴
とするもの。
第三発明二角形渦巻き状もしくは多角形状で且っ摺動面
に垂直である帯状の高密度領域一または二基上を有する
ことを特徴とするもの。
に垂直である帯状の高密度領域一または二基上を有する
ことを特徴とするもの。
第四発明:角形渦巻き状もしくは多角形状で且っ摺動面
に垂直である帯状の高密度領域一または二基上および該
帯状の高密度領域と平行な方向に配向した繊維状もしく
は鱗片状の充填材を均一分散状態で含有することを特徴
とするもの。
に垂直である帯状の高密度領域一または二基上および該
帯状の高密度領域と平行な方向に配向した繊維状もしく
は鱗片状の充填材を均一分散状態で含有することを特徴
とするもの。
上記各発明において、「角形渦巻き状」とは、多角形(
好ましくは三角形および四角形)の各辺に沿って渦状に
巻いている形状を意味する。「多角形状」における多角
形も、好ましいのは三角形および四角形である。なお、
各“多角形”の中心は、摺動材料の回転軸挿通孔部分に
置かれる。
好ましくは三角形および四角形)の各辺に沿って渦状に
巻いている形状を意味する。「多角形状」における多角
形も、好ましいのは三角形および四角形である。なお、
各“多角形”の中心は、摺動材料の回転軸挿通孔部分に
置かれる。
上記各発明において、「低密度領域」および「高密度領
域」とは、摺動材料の大部分を占める他の領域との比較
において低密度または高密度である領域を意味し、密度
の絶対値を問題にするわけではない。またこれらの領域
は、単に密度が異なるだけでよく、その材質のいかんを
問わない。しかしながら、摺動材料全体の機械的強度に
対する影響を考慮すると、材質においては池の領域と実
質的に同一のものとするのが有利であり、異ならせると
しても同系の材料とすることが望ましい。密度差だけで
材質に大きな差異がないとき、「低密度領域」は「低硬
度領域」でもあり、「高密度領域」は「高硬度領域」で
もある。これらの領域と他の相対的に高密度または低密
度である領域との間には、密度が不連続的に変化する明
確な境界が存在する必要はなく、密度変化は連続的であ
って差支えない。
域」とは、摺動材料の大部分を占める他の領域との比較
において低密度または高密度である領域を意味し、密度
の絶対値を問題にするわけではない。またこれらの領域
は、単に密度が異なるだけでよく、その材質のいかんを
問わない。しかしながら、摺動材料全体の機械的強度に
対する影響を考慮すると、材質においては池の領域と実
質的に同一のものとするのが有利であり、異ならせると
しても同系の材料とすることが望ましい。密度差だけで
材質に大きな差異がないとき、「低密度領域」は「低硬
度領域」でもあり、「高密度領域」は「高硬度領域」で
もある。これらの領域と他の相対的に高密度または低密
度である領域との間には、密度が不連続的に変化する明
確な境界が存在する必要はなく、密度変化は連続的であ
って差支えない。
帯状に分布する“低密度領域”または“高密度領域”の
厚さは特に限定されるものではないが、約2〜5ml1
1である。本発明の摺動材料の材質にも制限はなく、炭
素質のもの(黒鉛質のものを含む)、熱硬化性樹脂をマ
トリックスとし炭素質微粉末等を骨材として含有する樹
脂質のもの、炭化ケイ素質のものなど、いずれであって
もよいが、炭素質のものが最も製造容易であり、好まし
い。
厚さは特に限定されるものではないが、約2〜5ml1
1である。本発明の摺動材料の材質にも制限はなく、炭
素質のもの(黒鉛質のものを含む)、熱硬化性樹脂をマ
トリックスとし炭素質微粉末等を骨材として含有する樹
脂質のもの、炭化ケイ素質のものなど、いずれであって
もよいが、炭素質のものが最も製造容易であり、好まし
い。
第二発明および第四発明において摺動材料全体に配向状
態で分散させる繊維状もしくは鱗片状充填材の具体例と
しては、炭素w1.m、金属繊維、炭化ケイ素i維、ボ
ロン繊維、針状コークス、鱗片状黒鉛などがある。
態で分散させる繊維状もしくは鱗片状充填材の具体例と
しては、炭素w1.m、金属繊維、炭化ケイ素i維、ボ
ロン繊維、針状コークス、鱗片状黒鉛などがある。
第1図は第一発明による摺動材料の一例(三角形状低密
度領域を有するもの)を示し、図中、1が摺動面、2が
回転軸挿通孔、3が低密度領域である。第三発明の摺動
材料は、第1図における低密度領域3が高密度領域に変
った構造のものである。
度領域を有するもの)を示し、図中、1が摺動面、2が
回転軸挿通孔、3が低密度領域である。第三発明の摺動
材料は、第1図における低密度領域3が高密度領域に変
った構造のものである。
第2図は第二発明による摺動材料の一例(四角形渦巻き
状低密度領域を有するもの)を示し、図中、4が摺動面
、5が回転軸挿通孔、6が低密度領域、7が炭素i維で
ある。第四発明の摺動材料は、第2図における低密度領
域6が高密度領域に変った構造のものである。
状低密度領域を有するもの)を示し、図中、4が摺動面
、5が回転軸挿通孔、6が低密度領域、7が炭素i維で
ある。第四発明の摺動材料は、第2図における低密度領
域6が高密度領域に変った構造のものである。
上述のような本発明の摺動材料の代表的な製造法を、炭
素質摺動材料の場合について次に説明する。
素質摺動材料の場合について次に説明する。
まず黒鉛、カーボンブラック等、炭素質摺動材料の製造
原料として通常使われるものと同様の炭素質材料を、(
第二発明および第四発明の場合はあらかじめ約10〜2
0%量の繊維状もしくは鱗片状の充填材と混合してから
)結合剤と混合するが、本発明の摺動材料を製造するた
めには、結合剤として、硬化した成形体を4jるのに必
要な熱硬化性樹脂やタール、ピッチなどのほかに、原料
混合物を可塑化してシート状に圧延可能にするための結
合剤を用いる。このために使うことのできる結合剤の例
としては、各種合成樹脂たとえばポリビニルブチラール
、ブタジェン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニル
アルコール等の高粘度溶液、あるいは乳化重合により得
られたV!+7フ化エチレン樹脂の水性分散液がある。
原料として通常使われるものと同様の炭素質材料を、(
第二発明および第四発明の場合はあらかじめ約10〜2
0%量の繊維状もしくは鱗片状の充填材と混合してから
)結合剤と混合するが、本発明の摺動材料を製造するた
めには、結合剤として、硬化した成形体を4jるのに必
要な熱硬化性樹脂やタール、ピッチなどのほかに、原料
混合物を可塑化してシート状に圧延可能にするための結
合剤を用いる。このために使うことのできる結合剤の例
としては、各種合成樹脂たとえばポリビニルブチラール
、ブタジェン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニル
アルコール等の高粘度溶液、あるいは乳化重合により得
られたV!+7フ化エチレン樹脂の水性分散液がある。
四7ツ化エチレン樹脂の分散液は、粘性はほとんど示さ
ないが樹脂粒子がわずかな圧縮せん断力によりフィブリ
ル化するので、粉体原料に加えて混練するとフィブリル
化した樹脂が粉体に絡みつき、パテ状の可塑化物を与え
る。これらシート化に必要な結合剤樹脂の好ましい使用
量は、溶液として使用するものの場合で約10〜40%
、四7フ化エチレン樹脂の場合で約3〜10%である(
いずれも炭素質原料に対する重量%)。
ないが樹脂粒子がわずかな圧縮せん断力によりフィブリ
ル化するので、粉体原料に加えて混練するとフィブリル
化した樹脂が粉体に絡みつき、パテ状の可塑化物を与え
る。これらシート化に必要な結合剤樹脂の好ましい使用
量は、溶液として使用するものの場合で約10〜40%
、四7フ化エチレン樹脂の場合で約3〜10%である(
いずれも炭素質原料に対する重量%)。
次に、得られた可塑化原料混合物をローラーで圧延して
一定幅の長いシートにする(ii繊維状しくは鱗片状の
充填材は、この圧延の過程でシートの長さ方向に配向す
る)。得られたシートは第3図に示したような金型の四
角柱状のコア10を芯にして巻き上げ、周囲を円柱状に
削り落して第4図の状態にする。11は巻き付けられた
原料混合物のシートである。
一定幅の長いシートにする(ii繊維状しくは鱗片状の
充填材は、この圧延の過程でシートの長さ方向に配向す
る)。得られたシートは第3図に示したような金型の四
角柱状のコア10を芯にして巻き上げ、周囲を円柱状に
削り落して第4図の状態にする。11は巻き付けられた
原料混合物のシートである。
この後グイ12および加圧板13を第5図のようにセッ
トし、約140〜180℃に加熱しなが呟加圧板13の
上から好ましくは100 Kg/c糟2以上2以上で数
分間プレスすると、圧縮され且つ熱硬化性樹脂が硬化す
ることにより、全体が緻密な組織になって硬化するとと
もにシート同士が接着され、リング状成形物が形成され
る(冷間静水加圧装置を用いて成形してから熱処理して
もよい)。この成形物を、必要に応じて乾燥した後、真
空中または不活性雰囲気で約800℃以上に加熱すれば
、結合剤として加えられた有機物が炭化して炭素質摺動
材料が得られる。最後に、成形時のプレス面(またはそ
の反対側面)が平滑な摺動面となるように、芯部、摺動
面等の切削加工および研磨を施す。
トし、約140〜180℃に加熱しなが呟加圧板13の
上から好ましくは100 Kg/c糟2以上2以上で数
分間プレスすると、圧縮され且つ熱硬化性樹脂が硬化す
ることにより、全体が緻密な組織になって硬化するとと
もにシート同士が接着され、リング状成形物が形成され
る(冷間静水加圧装置を用いて成形してから熱処理して
もよい)。この成形物を、必要に応じて乾燥した後、真
空中または不活性雰囲気で約800℃以上に加熱すれば
、結合剤として加えられた有機物が炭化して炭素質摺動
材料が得られる。最後に、成形時のプレス面(またはそ
の反対側面)が平滑な摺動面となるように、芯部、摺動
面等の切削加工および研磨を施す。
この上うt二して、第2図の例のような複合摺動面を有
する摺動材料を製造することができる。
する摺動材料を製造することができる。
また上記製法において、金型として三角柱状のコアを有
するものを用い、三角形が完成するたびにシートを切断
して切断端を突き合わせながら巻き重ねると、第1図の
例のような複合摺動面を持つ摺動材料が得られる。
するものを用い、三角形が完成するたびにシートを切断
して切断端を突き合わせながら巻き重ねると、第1図の
例のような複合摺動面を持つ摺動材料が得られる。
なお上述の製法によれば、シート化のための結合剤とし
て溶液型のものを用いた場合はプレス工程において巻上
げ状態にあるシート同士の間に結合剤が浸出する傾向が
あるため、この部分が特に緻密な“高密度領域”になり
、したがって第三発明または第四発明の摺動材料が得ら
れる。また結合剤として四7フ化エチレン樹脂を用いた
場合は、溶液型結合剤のような移動は全く起こらず、焼
成時の結合剤の炭化にともなうシートの厚さ方向収縮が
シート接合面部分のlI織を低密度にするから、第一発
明または第二発明の摺動材料が得られる。
て溶液型のものを用いた場合はプレス工程において巻上
げ状態にあるシート同士の間に結合剤が浸出する傾向が
あるため、この部分が特に緻密な“高密度領域”になり
、したがって第三発明または第四発明の摺動材料が得ら
れる。また結合剤として四7フ化エチレン樹脂を用いた
場合は、溶液型結合剤のような移動は全く起こらず、焼
成時の結合剤の炭化にともなうシートの厚さ方向収縮が
シート接合面部分のlI織を低密度にするから、第一発
明または第二発明の摺動材料が得られる。
熱硬化性樹脂を炭化させない樹脂質摺動材料の場合にも
、多くの場合、上記炭素質摺動材料の場合と同様、原料
可塑化のための結合剤を選択することにより、各発明の
摺動材料を製造することができる。
、多くの場合、上記炭素質摺動材料の場合と同様、原料
可塑化のための結合剤を選択することにより、各発明の
摺動材料を製造することができる。
上述のような原理ではシート巻上げ体のシート間に密度
差を生じ難い材料の場合は、最終的に密度の異なる硬化
体が得られるよう配合を異ならせた2種類の原料混合物
を可塑化して別々にシート化し、それらを重ね合わせた
ものを上記方法と同様にして成形し、熱処理すればよい
。
差を生じ難い材料の場合は、最終的に密度の異なる硬化
体が得られるよう配合を異ならせた2種類の原料混合物
を可塑化して別々にシート化し、それらを重ね合わせた
ものを上記方法と同様にして成形し、熱処理すればよい
。
本発明による摺動材料は、メカニカルシールにおける回
転軸に固定されて回転軸とともに回転する回転側密封要
素として使用するときその特長を最もよく発揮するが、
ハウジングの軸孔内周に担持される固定側密封要素とし
て使用することもで外る。
転軸に固定されて回転軸とともに回転する回転側密封要
素として使用するときその特長を最もよく発揮するが、
ハウジングの軸孔内周に担持される固定側密封要素とし
て使用することもで外る。
作用・効果
摺動面にその端部が現われる帯状の低密度領域または高
密度領域を有する本発明の摺動材料は、メカニカルシー
ルに使用した場合、摺動面における相対的に低密度(す
なわち低硬度)の領域が相対的に高密度(すなわち高硬
度)の領域よりも摩耗し易いため、筋状の、ごく浅い凹
溝を摺動面に生じる。
密度領域を有する本発明の摺動材料は、メカニカルシー
ルに使用した場合、摺動面における相対的に低密度(す
なわち低硬度)の領域が相対的に高密度(すなわち高硬
度)の領域よりも摩耗し易いため、筋状の、ごく浅い凹
溝を摺動面に生じる。
この凹溝は、摺動材料の回転方向のいかんにかかわらず
、摺動面に流入する密封流体を逆流させる作用と積極的
に吸込む作用の両方を同時に行う。すなわち、最も単純
な例として第6図に示したような正三角形状凹溝13を
生じた摺動面14(回転方向反時計針方向)にその外周
側から回転軸挿通孔15方向に密封流体が流れ込む場合
、凹溝13上のP点では、回転による摺動面14の移動
方向の接線方向に対して凹溝13の方向が角度αだけ前
傾しているので、この点における密封流体には外周方向
への力が働き、矢印16方向への流体の流れを生じる。
、摺動面に流入する密封流体を逆流させる作用と積極的
に吸込む作用の両方を同時に行う。すなわち、最も単純
な例として第6図に示したような正三角形状凹溝13を
生じた摺動面14(回転方向反時計針方向)にその外周
側から回転軸挿通孔15方向に密封流体が流れ込む場合
、凹溝13上のP点では、回転による摺動面14の移動
方向の接線方向に対して凹溝13の方向が角度αだけ前
傾しているので、この点における密封流体には外周方向
への力が働き、矢印16方向への流体の流れを生じる。
一方、Q点においては、回転による摺動面14の移動方
向の接線方向に対して凹溝13の方向が角度βだけ後傾
しているので、この点における密封流体には回転軸挿通
孔15方向への力が働き、矢印17方向への流体の流れ
を生じる。M点では摺動面14の移動方向と凹溝13の
方向とが一致しているので、凹溝13が密封流体に対し
半径方向の力を及ぼすことはない。したがって、三角形
の凹溝13のうちP、M、Qの各点が存在する辺上では
、M点よりP点側では密封流体が外周方向に逆流し、M
点よりQ点側では流入する密封流体が積極的に吸込まれ
ることになる(回転方向が時計針方向の場合は、密封流
体がQ点側で逆流し、P点側で吸込まれる。)。凹溝1
3の他の辺においても同様である。
向の接線方向に対して凹溝13の方向が角度βだけ後傾
しているので、この点における密封流体には回転軸挿通
孔15方向への力が働き、矢印17方向への流体の流れ
を生じる。M点では摺動面14の移動方向と凹溝13の
方向とが一致しているので、凹溝13が密封流体に対し
半径方向の力を及ぼすことはない。したがって、三角形
の凹溝13のうちP、M、Qの各点が存在する辺上では
、M点よりP点側では密封流体が外周方向に逆流し、M
点よりQ点側では流入する密封流体が積極的に吸込まれ
ることになる(回転方向が時計針方向の場合は、密封流
体がQ点側で逆流し、P点側で吸込まれる。)。凹溝1
3の他の辺においても同様である。
したがって、本発明による摺動材料は、漏洩しようとす
る密封流体を逆流させて高度のシール状態を保つと同時
に、メカニカルシールが高速で回転したときでも密封流
体を過度に逆流させて摺動面における流体膜切れ(つま
り潤滑切れ)を生じさせることがなく、低速回転から高
速回転まで、はぼ一様なトルクでの回転を可能にし、併
せて長寿命を約束する。
る密封流体を逆流させて高度のシール状態を保つと同時
に、メカニカルシールが高速で回転したときでも密封流
体を過度に逆流させて摺動面における流体膜切れ(つま
り潤滑切れ)を生じさせることがなく、低速回転から高
速回転まで、はぼ一様なトルクでの回転を可能にし、併
せて長寿命を約束する。
繊維状もしくは鱗片状の充填材を含有する場合における
これら充填材は、摺動面に現われているものが基材との
摩耗性の相違により早く摩耗して微細な凹溝を形成する
か摺動面に突出すること、およびそれらが低密度領域ま
たは高密度領域と平行な方向に配向していることにより
、上記凹溝と同様に作用して摺動性能を一層向上させる
。上述のような摺動面の凹溝および突起は、その生成原
理から明らかなように摺動面の摩耗の進行に応じて更新
され、常にほぼ一定の形状と大きさを保つか呟本発明の
摺動材料は長期間使用した後も初期のシール性能をよ(
維持している。
これら充填材は、摺動面に現われているものが基材との
摩耗性の相違により早く摩耗して微細な凹溝を形成する
か摺動面に突出すること、およびそれらが低密度領域ま
たは高密度領域と平行な方向に配向していることにより
、上記凹溝と同様に作用して摺動性能を一層向上させる
。上述のような摺動面の凹溝および突起は、その生成原
理から明らかなように摺動面の摩耗の進行に応じて更新
され、常にほぼ一定の形状と大きさを保つか呟本発明の
摺動材料は長期間使用した後も初期のシール性能をよ(
維持している。
x1廻
以下実施例を示して本発明を説明する。なお実施例中1
部」とあるのは重量部を意味し、「Hs」はショア硬度
単位をあられす。
部」とあるのは重量部を意味し、「Hs」はショア硬度
単位をあられす。
実施例 1
天然黒鉛20%、石油コークス30%、タールピッチ4
0%、フェノール樹脂10%からなる原料混合物100
部に四7ツ化エチレン樹脂5部および水50部を加えて
混練し、更にロールで圧延して、幅7ei、厚さ3mm
の長尺シート状に成形した。次いで得られたシートを、
第3図の金型を用いる前述の方法(但しコア10が三角
柱のものを用いる)により成形した。この場合、金型は
150℃に加熱し、プレス圧力は1 t/am2とした
。得られた成形体を真空中で1200°Cに加熱して焼
成したのち、プレス面が摺動面になるように切削加工し
て、第1図に示した例と同様の、三角形状の薄い低密度
領域(硬度70 Hs)を有するメカニカルシール用炭
素質摺動材料Aを得た。なお低密度領域以外の部分の硬
度は80Hsであった。
0%、フェノール樹脂10%からなる原料混合物100
部に四7ツ化エチレン樹脂5部および水50部を加えて
混練し、更にロールで圧延して、幅7ei、厚さ3mm
の長尺シート状に成形した。次いで得られたシートを、
第3図の金型を用いる前述の方法(但しコア10が三角
柱のものを用いる)により成形した。この場合、金型は
150℃に加熱し、プレス圧力は1 t/am2とした
。得られた成形体を真空中で1200°Cに加熱して焼
成したのち、プレス面が摺動面になるように切削加工し
て、第1図に示した例と同様の、三角形状の薄い低密度
領域(硬度70 Hs)を有するメカニカルシール用炭
素質摺動材料Aを得た。なお低密度領域以外の部分の硬
度は80Hsであった。
実施例 2
鱗片状黒鉛10部を更に加えたほかは実施例1と同様に
して、メカニカルシール用炭素質摺動材料Bを製造した
。得られた摺動材料は、第2図に示した例と同様、四角
形渦巻き状の薄い低密度領域(硬度728s)を有し、
且つ配合された鱗片状黒鉛が低密度領域に平行に配置さ
れたものであった。
して、メカニカルシール用炭素質摺動材料Bを製造した
。得られた摺動材料は、第2図に示した例と同様、四角
形渦巻き状の薄い低密度領域(硬度728s)を有し、
且つ配合された鱗片状黒鉛が低密度領域に平行に配置さ
れたものであった。
なお低密度領域以外の部分の硬度は80Hsであった。
比較例
実施例1の場合と同様の原料混合物(四7)化エチレン
樹脂を含まない)を上記巻上げ法によらない通常の方法
により成形したのち焼成することにより、摺動面全体に
わたり一様な硬度82Hsを有する摺動材料Xを得た。
樹脂を含まない)を上記巻上げ法によらない通常の方法
により成形したのち焼成することにより、摺動面全体に
わたり一様な硬度82Hsを有する摺動材料Xを得た。
上記三つの摺動材料について、プロセス用メカニカルシ
ール試験機を用いて次のような条件で摺動試験を行なっ
た。
ール試験機を用いて次のような条件で摺動試験を行なっ
た。
回転数: 1000,2000,3000rpm密封流
体:タービン油#32(温度40°C)圧力変化: 2
v 5. 10+ 20 Kg/cm2密封流量:
8e/Hr 運転時間:圧力2 Kg/cJで11000rp、20
0Orpm、3000rpmと10分ごとに回転数を上
げ、以下同様にして圧力および回転数を上げて20 K
g/cn+2X 3000rpmX 10分までの運転
を行う。
体:タービン油#32(温度40°C)圧力変化: 2
v 5. 10+ 20 Kg/cm2密封流量:
8e/Hr 運転時間:圧力2 Kg/cJで11000rp、20
0Orpm、3000rpmと10分ごとに回転数を上
げ、以下同様にして圧力および回転数を上げて20 K
g/cn+2X 3000rpmX 10分までの運転
を行う。
トルク測定:荷重変換器を用いて測定
その結果、摺動材料AおよびBは、前者が2 Kg/c
+++2X3000 rpmの試験条件でにじみ程度の
漏れを生じたほかは全く漏れを生じなかったのに対し、
摺動材料Xは、試験条件20 Kg/cta2X 20
00 rpH1=同300Orpmで5〜8 cc/H
rの漏れを生じた。運転中のトルク測定結果は第7図お
よび第8図に示したとおりで、本発明による摺動材料は
高速回転時にもトルク上昇がほとんどないか、あっても
きわめて僅かであり、摺動面に安定した流体膜が形成さ
れることがわかる。
+++2X3000 rpmの試験条件でにじみ程度の
漏れを生じたほかは全く漏れを生じなかったのに対し、
摺動材料Xは、試験条件20 Kg/cta2X 20
00 rpH1=同300Orpmで5〜8 cc/H
rの漏れを生じた。運転中のトルク測定結果は第7図お
よび第8図に示したとおりで、本発明による摺動材料は
高速回転時にもトルク上昇がほとんどないか、あっても
きわめて僅かであり、摺動面に安定した流体膜が形成さ
れることがわかる。
第1図:第一発明の摺動材料を示し、A図は平面図、B
図は断面図。 第2図:第二発明の摺動材料を示し、A図は平面図、B
図は断面図。 第3図〜第5l:本発明の摺動材料の製造法の説明間第
6菌二本発明の摺動材料の作用説明図第7図、第8図:
実施例の摺動材料の摺動試験におけるトルク測定結果を
示すグラフ 1.4,14 :摺動面 2,5.Is :回転
軸挿通孔3.6:低密度領域 7:充填材(炭
素繊維)13:溝
図は断面図。 第2図:第二発明の摺動材料を示し、A図は平面図、B
図は断面図。 第3図〜第5l:本発明の摺動材料の製造法の説明間第
6菌二本発明の摺動材料の作用説明図第7図、第8図:
実施例の摺動材料の摺動試験におけるトルク測定結果を
示すグラフ 1.4,14 :摺動面 2,5.Is :回転
軸挿通孔3.6:低密度領域 7:充填材(炭
素繊維)13:溝
Claims (10)
- (1)メカニカルシール用摺動材料において、該摺動材
料が、角形渦巻き状もしくは多角形状で且つ摺動面に垂
直である帯状の低密度領域一または二以上を有すること
を特徴とするメカニカルシール用摺動材料。 - (2)摺動材料が炭素質のものである特許請求の範囲第
1項記載のメカニカルシール用摺動材料。 - (3)メカニカルシール用摺動材料において、該摺動材
料が、角形渦巻き状もしくは多角形状で且つ摺動面に垂
直である帯状の低密度領域一または二以上および該帯状
の低密度領域と平行な方向に配向した繊維状もしくは鱗
片状の充填材を均一分散状態で含有することを特徴とす
るメカニカルシール用摺動材料。 - (4)摺動材料が炭素質のものである特許請求の範囲第
3項記載のメカニカルシール用摺動材料。 - (5)繊維状もしくは鱗片状の充填材が炭素繊維または
鱗片状黒鉛である特許請求の範囲第3項記載のメカニカ
ルシール用摺動材料。 - (6)メカニカルシール用摺動材料において、該摺動材
料が、角形渦巻き状もしくは多角形状で且つ摺動面に垂
直である帯状の高密度領域一または二以上を有すること
を特徴とするメカニカルシール用摺動材料。 - (7)摺動材料が炭素質のものである特許請求の範囲第
6項記載のメカニカルシール用摺動材料。 - (8)メカニカルシール用摺動材料において、該摺動材
料が、角形渦巻き状もしくは多角形状で且つ摺動面に垂
直である帯状の高密度領域一または二以上および該帯状
の高密度領域と平行な方向に配向した繊維状もしくは鱗
片状の充填材を均一分散状態で含有することを特徴とす
るメカニカルシール用摺動材料。 - (9)摺動材料が炭素質のものである特許請求の範囲第
8項記載のメカニカルシール用摺動材料。 - (10)繊維状もしくは鱗片状の充填材が炭素繊維また
は鱗片状黒鉛である特許請求の範囲第8項記載のメカニ
カルシール用摺動材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15410785A JPS6217468A (ja) | 1985-07-15 | 1985-07-15 | メカニカルシ−ル用摺動材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15410785A JPS6217468A (ja) | 1985-07-15 | 1985-07-15 | メカニカルシ−ル用摺動材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6217468A true JPS6217468A (ja) | 1987-01-26 |
Family
ID=15577074
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15410785A Pending JPS6217468A (ja) | 1985-07-15 | 1985-07-15 | メカニカルシ−ル用摺動材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6217468A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8700281B2 (en) | 2009-05-27 | 2014-04-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle including a wheel stopping determination unit |
-
1985
- 1985-07-15 JP JP15410785A patent/JPS6217468A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8700281B2 (en) | 2009-05-27 | 2014-04-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle including a wheel stopping determination unit |
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