JPS6217223Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、従来のものより高い精度で射出成形
をすることができる射出成形機の金型取付装置に
関するものである。

従来の射出成形機の金型取付装置にあつては、
第１図および第２図に示すように、移動側の金型
３と可動盤１′とは、アダプタープレート２′を介
して一体に結合され、固定側の金型４はハウジン
グ５に固定された固定盤６と一体に結合されてい
る。

したがつて両金型３，４のタツチ面の平行度
は、可動盤１′、アダプタープレート２′およびハ
ウジング５の固定盤６の加工精度の良否に左右さ
れている。

このため、第３図で示すように、両金型３，４
のタツチ面の平行度が保証されないまま射出成形
が行われているので、これが製品精度に大きな影
響を与えている。

本考案は、このような従来の金型取付装置を改
良し、そのタツチ面の平行度を比較的簡単な操作
で精確に維持させんとするものである。

これを第４図ないし第７図について説明する。

可動盤１には凹状の球状接触面１０を形成す
る。アダプタープレート２は凸状の球状接触面１
０′を形成し、両者を合着せしめる。同面１０，
１０′の球半径はＲである。

可動盤１、アダプタープレート２および金型３
はボルト７で一体的に固定される。

固定側の金型４は、ハウジング５に固定された
固定盤６に固定される。

９は開口部でここより成形品を落下せしめる。
今、アダプタープレート２に仮止めした可動側の
金型３と固定側の金型４とを、第５図に示すよう
に、しつかり平行度を合わせた後ボルト７を締め
付けて可動盤１、アダプタープレート２、金型
３、の３者を一体的に固定する。

これで、固定側の金型４と可動側の金型３と
が、関係部分の加工精度誤差などによつて斜めに
なり、第６図の状態のようにその心が合つていな
い場合でも、可動盤１とアダプタープレート２の
合着面が、互いに凹凸の球状接触面１０，１０′
を形成しているので、可動側の金型３は固定側の
金型４の傾斜によく追従し、両金型３，４のタツ
タ面はしつかりと合わさつた状態となる。

なお本考案においては、アダプタープレート２
と可動側の金型３との合着面に互いに凹凸の球状
接触面１０，１０′を形成するようにしても差支
えない。

本考案はこのように金型と可動盤との間に互い
に凹凸の球状接触面を形成したことにより、繰返
し行われる両金型のタツチ面に常時平行度を維持
させることが可能となり、製品精度に大きな効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の正面図、第２図は同じくそ
の両金型がタツチした状態の正面図、第３図は同
じくその両金型が斜状にタツチしたことを示す正
面図、第４図は一部切欠いて示した本装置の正面
図、第５図は同じく両金型がタツチした状態を示
す正面図、第６図はその両金型タツチの状態を説
明する正面図、第７図は第４図Ａ−Ａ線断面図で
ある。 １……可動盤、３……可動側の金型、４……固
定側の金型、６……固定盤、１０……凹状の球状
接触面、１０′……凸状の球状接触面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定盤６に固定されている固定側の金型４に対
   応して可動側の金型３を設け、可動側の金型３は
   可動盤１に、互いに凹凸状の球状接触面１０，１
   ０′を介して固定するようにした射出成形機の金
   型取付装置。