JPS62170848A - ガスクロマトグラフでの試料の熱分解方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明はガスクロマトグラフでの高周波誘一一 導加熱コイルを用いた試料の熱分解方法に関する。

（従来の技術） ガスクロマトグラフでの高周波誘導加熱コイルを用いた
試料の熱分解方法としては、試料を強磁性金属体のワイ
ヤーに付着させ、高周波誘導加熱コイルで加熱される熱
分解室内に入れて熱分解する方法が会知である。

（発明が解決しようとする問題点） 上記従来方法では試料はワイヤーに付着して保持できる
粘稠な試料しか熱分解することができない。そして、熱
分解できるとは言っても、熱分解時に試料は爆発的に分
解してワイヤーから飛散するので、うまく熱分解が進行
しなかったり、致命的には熱分解室内を熱分解生成物（
ガス）が凝縮するのを防止するためガスクロマトグラフ
の試料導入部と同様な温度に保って置くため、熱的に不
安定な生物試料の場合は上記温度に曝されて変化ないし
劣化し、生のまへで熱分解したのとは異なるデータしか
得られない−ｊ　− という問題点がある。

（問題点を解決するための手段） そこで本発明は上記従来例と同様に高周波誘導加熱コイ
ルで強磁性金属体を誘導加熱して試料を熱分解するので
はあるが、熱分解すべき試料を強磁性金属体の箔に包み
込んで包装体を作り、上方が低温雰囲気の低温室内に突
入し、下方が上記密封包装体の強磁性金属箔をキュリー
濁度に急速加熱する誘導加熱コイルで囲まれ、下端がガ
スクロマトグラフの分離カラムに通じた試料管の前記低
温室内に突入した上方内部に前記包装体を磁石で保持し
、上記磁石を包装体から遠去けることにより上記包装体
を試料管の下方内部に落下させると共に、前記誘導加熱
コイルを駆動して包装体を誘導加熱することを特徴とす
る。

（作　用） 試料は強磁性金属箔に包み込み、試料管の低温室内に突
入した上方内部に磁石で保持するため、誘導加熱コイル
で囲まれた下方内部の凝結防止の高温の影響を受けない
。磁石を包装体から遠去けることにより包装体は試料管
中を誘導加熱コイルで囲まれた下方内部にスムースに落
下すると共に、誘導加熱コイルは駆動され、包装体の強
磁性金属箔は即時にキューリ温度に達して内部の試料を
加熱し、熱分解する。試料は強磁性金属箔で包まれてい
るため熱分解時、爆発飛散することがない。

（実施例） 図示の実施例において、／は熱分解すべき試料−を強磁
性金属箔３で包み込んだ包装体、ダはガラス製試料管を
示す。

試料管ｌの上方ダαは低温室Ｓ内に下から突入し、下方
ｌｌｂは保温用ヒータ６で加熱される加熱室り内に上か
ら突入し、室内に配置した誘導加熱コイル８の内周で囲
まれる。そして、試料管ｌの細径下端部ｌ′は加熱室７
から外に出て、周知のガスクロマトグラ７デの分離カラ
ム１０に連通する。

前記包装体／の強磁性金属箔３は例えば厚さｓＯｐＳ− のＦ、−Ｎ７箔を用い、これを第２図に示す様に三層に
重ねて折畳む際に試料−を第１層５−　■と第２層Ｊ−
１１の間に挟み、第３層３−１［を第１層上に重ねる。

必要ならばこうして重ねて折畳み、その間に試料−を挟
んだ包装体／の一端／′は折返し状に曲げてもよいが、
少くとも一方の端部は熱分解ガスとなったときに折り重
ねた層間の隙間から噴出できる様にして置く。尚、包装
体／の長さｔは約〃雪、幅Ｗは約Ｊｌ１１ｍｌである。

そして、前記低温室Ｓは電子冷却を利用して室温θ℃の
低温雰囲気に保ち、これにより試料管の上方内部を約θ
℃にする。又、加熱室り内は保温用ヒーＩＡ＆により約
／ｊ？０〜３００℃に保ち、熱分解生成物であるガスが
凝縮するのを防ぐ。

尚、試料管ｌは細径下端部グ′を除く太さないし内径が
約／ｃｒｎ、低温室に突入した上方の端部と、加熱室内
に突入した下方の端部間の高さは約７６ｍである。

前記低温室Ｓ内には磁石／ｌを試料管の上方４（αに６
一 対し接近させたり、遠去けたりすることができる様に設
けると共に、磁石／ｌを遠去げたときＯＮに作動するス
イッチ／、２を設ける。このスイッチ／２は磁石で作動
されるアクチュエータを備えたマイクロスイッチでも、
磁石の接近で作動するリードスイッチでもよい。そして
、このスイッチ／２をタイマー／３を介して誘導加熱コ
イルＳの電源／弘に接続する。尚、タイマー／３は熱分
解の時間制御のためのものである。

尚、磁石／／は低温室３内に設けた揺動レバー／３の上
端に固定し、上記揺動レバー１５をバネ／６で一方向に
弾圧して磁石／／を試料管の上方化の管壁に押付け、磁
石／／には低温室Ｓの外に突出する操作釦／りを取付け
、この操作釦／７を操作してバネ／６に抗し揺動レバー
／Ｓを逆方向に揺動させ、試料管から遠去ける様にする
ことができる。この場合、操作釦／りと磁石／／の取付
部が移動するスリットを低温室Ｓに開設するが、このス
リットはモヘアなどで上記取付部を移動可能にシールす
るとよい。又、押釦／７の代りに磁石／／と吸−ツー 引する磁石を低温室外に配置し、室外の磁石で室内の磁
石ｌ／を磁力で試料管ダに対し接、離方向に移動させる
様にしてもよい。

包装体／は試料管グの上端を塞ぐ、低温室外に露出した
栓／８を外して試料管の上方内部に入れ、試料管に接近
した磁石／ノの磁力で包装体ｌを試料管の上方内部に保
持しく第１図破線）、栓／８を閉じる。分析を行うには
磁石／／を試料管から遠去ける。これにより包装体／は
試料管内を落下して誘導加熱コイル８で囲まれた管の下
方ｌｌｂに到達し、同時に磁石／／はスイッチ／コを作
動し、電源／４！は電力を誘導加熱コイルｇに印加する
（第１図実線）。

前述の規模の設備で、密封包装体／が試料管ダの上方内
部から誘導加熱コイル８で囲まれた下方内部に落下する
所要時間はＯ−１秒であり・誘導加熱コイルｇが強磁性
金属箔（Ｆｇ　　Ｎｊ箔）のキューリ濁度ダコ３℃にま
で上昇させる所要時間はＯｏ−秒であった。

こうして、試料は強磁性金属箔Ｊで包まれた内部で熱分
解し、爆発、飛散することがないと共に、試料は例え粘
稠な液状又はゼリー状であっても前配箔で包まれている
ため試料管の上方内部から下方内部にスムースに落下し
て熱分解する。

そして、強磁性金属箔３内で熱分解した試料の熱分解ガ
スは箔の層間から噴出するのでキャリアガスで分離カラ
ム１０に搬送し、解析する。尚、残った金属箔３は試料
管の上端の栓／８を外し、先端に磁石を取付けた回収用
の棒を試料管内に降し、下方内部から取出す。

第６図は本発明により誘導加熱コイルで加熱した強磁性
金属箔の発熱速度を実測した一例を示すオツシロ写真の
図であり、測定条件は金属箔のキューリ温度１Ｉ２３℃
、熱電対は直径ｏ、ｉ、のクロメル−アルメル、図でＸ
軸の／目盛は０１７秒、Ｙ軸の／目盛はｊ　ｍ　Ｖであ
る。

これにより立上り時間０６１秒で電圧は／７ｍＶになり
、温度に換算して４１．２４℃に加熱されたことが判る
。

一デー 尚、試料を強磁性金属箔に包み込む際は試料がなるべく
広い面積で金属箔に接触する様に薄（伸ばしフィルム状
にすることが好ましい。

（発明の効果） 本発明によれば試料を強磁性金属箔に包み込み、試料管
の低温室内に突入した上部内方に磁石の磁力で保持して
置き、試料管の下方内部の保温熱の影響を受けさせない
。そして、磁石を試料管から遠去けることにより試料と
、これを包んだ強磁性金属箔を試料管の下方内部に瞬間
的に落下させ、同時に誘導加熱コイルに通電して即時に
試料を熱分解させる。従って、加熱によって熱的に履歴
を生、乾燥、炭化それから熱分解と変化する不安定な生
物試料であっても、生の状態で熱分解を行わせ、正しい
データを得ることができ、例えば細菌の菌種を、熱分解
したガスクロマトグラフのパターンから解析するのに適
する。

勿論、生物試料に限らず、他の試料に付いても試料を金
属箔に包み、誘導加熱コイルの磁場に落下させるので、
落下の途中に管壁に試料が粘着して止まったり、誘導加
熱の際に試料が爆発飛散し、その後の熱分解が良好に進
まない等の従来の誘導加熱方法の問題点を完全に解消で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施する装置の一実施例の説明図、第
２図は試料を強磁性金属箔で包んだ密封包装体の一部を
欠截した斜視図、第３図は上記金属箔の発熱状況を示す
図表で、図中、／は包装体、コは試料、３は強磁性金属
箔、ダは試料管、Ｓは低温室、Ｓは誘導加熱コイル、り
はガスクロマトグラフ、ＩＯはその分離カラム、７ノは
磁石を示す。 第２図 第３図 ０．１０，２０，３０．４０．５０，６０．７０．８（
ｓｅｃ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 熱分解すべき試料を強磁性金属箔に包み込んで包装体を
   作り、上方が低温雰囲気の低温室内に突入し、下方が上
   記包装体の強磁性金属箔をキューリ温度に急速加熱する
   誘導加熱コイルで囲まれ、下端がガスクロマトグラフの
   分離カラムに通じた試料管の前記低温室内に突入した上
   方内部に前記包装体を磁石で保持し、上記磁石を包装体
   から遠去けることにより上記包装体を試料管の下方内部
   に落下させると共に、前記誘導加熱コイルを駆動して包
   装体を誘導加熱することを特徴とするガスクロマトグラ
   フでの試料の熱分解方法。