JPS62160778A - 圧電アクチユエ−タの組立方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明はセラミック材料の有する圧電効果を利用した圧
電アクチュエータを組み立てる方法に関する。

〔従来技術とその問題点〕

材料に機械的応力を加えるとこの応力に比例した電気分
極を生ずることを圧電効果と言い、逆に電界を加えると
材料に機械的歪が生ずることを逆圧電効果と呼んでいる
。例えばチタン酸バリウム（ＢａＴｉＯｓ　）　＋チタ
ン酸鉛（ＰｂＴｉ　０３　）およびチタン酸鉛とジルコ
ン酸鉛の固容体であるジルコンチタン酸鉛（Ｐｂ　（Ｚ
ｒＴｉ　）　０３　）などのセラミック材料は、大きな
圧電性をもっているので、機械エネルギーを電気エネル
ギーに、逆に電気エネルギーを機械エネルギーに変換す
る素子として利用することができる。そのため、これら
圧電性セラミック材料は電気エネルギーを機械エネルギ
ー忙変換する逆圧電効果を利用して電気信号に応じた機
械的変位を取り出す電気機械変換素子、例えば変位量の
制御可能なアクチュエータとして用いられている。

従来電気エネルギーを機械エネルギーに変換するアクチ
ュエータの大部分はソレノイドコイルに代表される電磁
駆動方式である。しかし電気機械変換素子としては圧電
アクチュエータの方が電磁一式アクチュエータに比べて
実用上次の諸点で優れている。

（１）電気機械エネルギー変換効率が高いため消費電力
が少ない。

（２）熱および電磁ノイズをほとんど発生しない。

（３）固体であるため外部からの振動、衝撃に強い。

（４）小型化が容易である。

（５）材料が安価で自動化による量産が可能であるから
製品コストが低い。

（６）センサーとしての機能を兼備している。

ここで圧電セラミックアクチ、二一タの作動原理につい
て簡単に説明する。圧電セラミック材料は電気分極の方
向と平行に電界を印加すると、圧電効果により分極方向
く伸び、これと直角方向に縮む。前者を縦効果、後者を
横効果と呼んでいる。

印加電圧Ｂと発生ひずみ８との間には次式の関係が成立
する。

８　＝　ｄＢ　　　　　　　　（１） （１）式においてｄは圧電ひずみ定数であり、通常の圧
電セラミック材料ではｄの絶対値は縦効果の方が横効果
より約２倍大きい。したがって圧電セラミック材料をア
クチュエータとして用いるときは変位量を大きくとれる
という点で縦効果の方が有利であって、従来縦効果を利
用した圧電子クチ為エータとして第３図に示すような電
層構造のものが知られている。第３図はこの積層製圧電
アクチュエータの構成を説明するための模型図である。

第３図において薄板状の圧電セラミック１ａの間に図示
してない多数の電極が埋め適才れており、各電極は１層
おきに外部で電気的に並列接続されている。矢印Ｐは電
気分極の方向を表わす。電極の総数なｎと丁れば、Ｓな
る縦効果ひずみを発生させる電圧は、この積層体と同じ
厚さの単一圧電素子に比べて１／　　でよく、積層体構
造とする（ｎ−ｔ） ことにより、単体構造のものより低電圧で態動可能な圧
電アクチュエータが得られる。

このような積層体構造は例えば積層セラミ、クコンデン
サの製造技術を応用することができ、ドクターブレード
法を用いて圧電セラミックのグリーンシートを作製し、
その片側表面に内５ｎｃａとなる金属ペーストを印刷塗
布した後、所定枚数のグリーンシートを積層して焼成す
るという工程により製造されるものである。この方法に
よれば、内部電極間距離を０．０１〜０．１ｍｍ程度ま
で小さくすることができるから、積層体とした圧゛鑞ア
クチュエータの低電圧駆動に対して大きく寄与している
。

しかしながら、その反面この方法により製造される積層
体構造の圧電アクチエータタにも以下のような欠点があ
る。すなわち （１）製造工程で人体に対して有害な有機溶剤などを多
量に使用する。

（２）圧電セラミックと内部電極との密着強度が仲不十
分で駆動中に内部電極が剥離することがある。

（３）内部電極の端部が丁べて積層体の側面にｇＩｌｌ
：ｌシているため、電気的接続が生じてはならない個所
の内部電極上に絶縁物を設ける必要があり、この際素子
の厚ざが非常に薄いので絶縁物を的確な位置に形成する
のに多くの時間を要しまたそれが脱落しやすい。

などである。

これに対し、以上のような積層体構造の欠点を解決する
ために、本発明者らの発明により各圧電セラミックを積
み重ねることなく、互に絶縁板をはさんで平面的に並べ
各圧電セラミックを電気的に並列に接続し、積極的に圧
電横効果を利用して・同じ電圧でひずみ量を大きくする
ことができる積層屋に匹敵する低電圧駆動の可能な圧電
アクチ。

エータが同一出願人により提案されている（特願昭６０
−１７２１７２号参照）。

しかしながら、その後の研究により、上記圧電アクチュ
エータは圧電セラミックと絶縁板を接着剤を塗布して固
定しているために、交互に並べる圧電セラミックと絶縁
板の数が増し、薄くなるにつれて、接着剤の塗布に要す
る工数も長くなり、しかも接着剤の使用は圧電アクチュ
エータのひずみ量と信頼性に大きな影響を与えることか
ら、その使用璽をかなり厳密に定めて管理する必要があ
り、この圧電アクチュエータをｔ産丁様合など鯖剤を用
いる組里方式は必ずしも適当でないことが判明した。

したがって圧電横効果を利用し、多くの圧電セラミック
を絶縁板と交互に並べて固定するとき、より効果的な方
法を用いることが望まれる。

〔発明の目的〕

本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目
的は圧電横効果を利用した圧電アクチュエータを組み豆
でる際に、圧電セラミックと絶縁板を接着剤を用いるこ
となく、圧電セラミックと絶縁板とが十分に密着して固
定され、微小な変位を精度よく制御することができる圧
電アクチュエータの組文方法を提供することにある。

〔発明の要点〕

本発明は上下両面に電極を設けた薄板状の圧電セラミッ
クをその長手方向側面に接する絶縁板を介在させて絶縁
板と交互に複数個配列し、各圧電セラミックの上下両面
の電極にそれぞれ極性の異なる電圧な印加できるように
、各圧電セラミックを電気的に並列に接続した構造とし
、圧電セラミックと絶縁板が交互に露出している両端面
をチャンネル状ガイドに嵌め込み、圧電セラミックまた
は絶縁板の露出する両端面備は枠片をチャンネル状ガイ
ドに嵌合するようにして全体！固定するが、その際砕片
と対向する面の一方のみ、圧電セラミックまたは絶縁板
と整合するマーカ付ガラス板を配設しておき、このガラ
ス板と枠片との間に弾性体などを介在させてその押圧力
により全体の圧電アクチュエータを固定するものである
。

〔発明の実施例〕

以下本発明を実施例に基づき説明する。

まず例えばチタン酸ジルコン酸鉛（Ｐｂ（Ｚｒ。

Ｔｉ）　Ｏｓ　）を主成分とする圧電セラミック材料の
予焼粉末に有機バインダーを混合したものを有機溶剤で
分散させてスリ、ブとし、これをドクターブレード法を
用いて０．１〜０．１５龍の厚さのグリーンシートを作
襄する。次にグリーンシートを乾燥後中２　ａｓ長さ１
０１ｍの大きさの長方形に切断し、上下両主表皿にそれ
ぞれ白金ペーストを印刷し、電極を形成した後、約１２
００℃の温度で焼成することにより圧電セラミック素子
板を得ることができる。

かくして得られた圧電セラミックを用いて横効果凰の圧
電アクチュエータを組み文でるが、第１図はその組豆方
法を説明するための分解斜視図である。第１図において
１は圧電セラミック板であり、２は絶縁板である。絶縁
板２は淳さと長さが圧電セラミック板とほぼ同じであっ
て適当な幅寸法をもった例えばアルミナ製のものを用い
るのがよい。圧電アクチュエータの組み又てははじめに
プラスチ、りまたはセラミックなどからなる二つのチャ
ンネル状ガイド３ａと３ｂの一端面に枠片４ａを図示し
てないねじなどでとりつけコ字状の枠をつくっておく。

このときチャンネル状ガイド３ａと３ｂの溝の底面の距
離が、各圧電セラミ。

り板１と各絶縁板２の長さ寸法とほぼ同じか僅かに大き
くなるように枠片４ａのとりつけを設定する。

次にこの；字状粋の開口部から圧区セラミック板１と絶
縁板２を交互にそれらの長さ方向端面がガイド３ａおよ
び３ｂの溝に沿って滑動するように順次挿入して配列す
る。このようにコ字状枠に圧電セラミック板１と絶縁板
２とを交互に所定数配列した後、簀終端として圧電セラ
ミック板１または絶縁板２のいずれかに変位測定用のマ
ーカーを付したガラス板５を挿入する。次いでガラス板
５と枠片４ｂとの間にコイルばね６を挿入して、枠片４
ｂをコ字状枠のガイド３ａと３ｂの開口部に、図示して
ないねじなどで固定することにより、交互に並べた圧電
セラミック板１と絶縁板２の全体を、ガイド３ａ＋３ｂ
と枠片４ａ＋４ｂで形成された補強枠の中に、コイルば
ね６の圧縮により密着状態で収めることができ゛る。こ
の際コイルばね６の圧縮力が強過ぎないよう圧電セラミ
ック板１と絶ｌｊ＆板２とが互に密着している程度にコ
イルばね６の線径、ピッチなどを設定しておく必要があ
る。

最後に電気的に並列接続となるように、リード線７で配
線し、各圧電セラミックに電界を印加できるようにする
。

以上のようにして本発明では交互に並べた圧電セラミッ
ク板１と絶縁板２を補強枠に入れてこれらの一側方から
押圧するが、圧電セラミック板１と絶縁禮２を密着状態
にするための抑圧手段はコイルばね６に限ることなく、
例えばゴムなど弾性部材で目的に合うものであれば何を
用いてもよい。

またこの押圧手段として弾性部材のほかに例えば永久磁
石を用いることもできる。第２図はコイルばねの代りに
永久磁石を用いた場合を第１図に倣って分解斜視図で示
したものであり、第１図と共通部分を同一符号で表わし
である。第２図ではマーカー付きのガラス板５と枠片４
ｂとの対向する面にそれぞれ同一形状の永久磁石８ａ＋
８ｂをとりつけである。永久磁石８ａＩ８ｂは同じ位置
で対向するように設けるが、互に向い合う面の極性なＮ
同志もしくはＳ同志となるように同じ極性とし、枠片４
ｂがガイド３ａ＃３ｂに固定されて永久磁石８ａと８ｂ
が近接したときに反撥力を生じさせるよう配量する。力
１くして前述のように補強枠を完成したとき、交互に並
べた圧電セラミック板ｌと絶縁板２とは永久ａ石８ａと
８ｂの発撥力によって押され互に密着させることができ
る。

したがってこのとき用いる永久磁石の磁気特性や二つの
磁石間に形成されるギヤ、プなどをこの目的に適うよう
に選定することが必要である。

以上のごとく本発明では圧電セラミックと絶縁板との好
ましい接触状態を得るために接着剤などを用いることな
く確実に組み文てを行なうことができる。

〔発明の効果〕

上下両面に電極を設けた長方形の圧電セラミ。

り板な同形の絶縁板と交互に複数個並べ各圧電セラミッ
ク板の上下両面の酩ルに極性の異なる電圧を印加する圧
電横効果を利用した圧電アクチュエータを組み豆てる際
に、各圧電セラミック板と各絶縁板との良好な接触状態
を保つために、これらを接着剤を用いて固定すると明文
工数も長く、圧電アクチュエータとしての信頼性にも悪
い影響を与えるという問題に対して、本発明では実施例
で説明したように、圧電セラミック板と絶縁板が交互に
露出てる両側面をそれぞれチャンネルガイド溝に挿入し
て所定数賃並べ他の側面では一方ン砕片で両ガイド端に
固定し、他方は終端の圧電セラミック板または絶縁板に
とりつけたマーカー付ガラス板とガイド他端に固定する
枠片との間に弾性材や磁石などを介在させて圧電セラミ
ック板と絶縁板全体を軽く押圧して、補強枠の中に複数
個の圧電セラミヴク板と絶縁板とが互に密着して配列さ
れた圧電アクチュエータを構成することにより、接着剤
を用いないようにしたために、接着剤の使用に起因する
圧電アクチュエータとして必要なひずみ量の緩和などの
問題もなく信頼性を高めるとともに、接着剤の量を厳密
に定めて塗布するという大きな明文工数が短縮された極
めて効盈がよく歩留の高い１１４文方法を得ることがで
きた。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の組宜方法を説明するためにコイルハね
を用いたときの圧電アクチュエータの分解斜視図、第２
図は同じく永久磁石を用いたときの圧電アクチュエータ
の分解斜視図、第３図は従来の積層型圧電子クチ、エー
タの構成を示す模型図である。 １．１ａ・・・圧電セラミック板、２・・・絶縁板、３
ａ　、　３ｂ・・・ガイド、４ａ、４ｂ・・・枠片、５
・・・ガラス板、６・・・コイルばね、７・・・１１−
ド線、８ａ、８ｂ・・・永久磁石。 第１図 第２区

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）表裏両面の全域に電極を設けた長方形圧電セラミッ
   ク板とほぼ同形状の絶縁板を交互に長側面を接して所定
   の枚数ほぼ同一平面上に配列し、各セラミック板の有す
   る一対の電極はそれぞれ表裏両面で少なくとも２個並列
   接続されて極性の異なる電圧印加回路を備えた圧電アク
   チュエータを組み立てるに際し、 （ａ）一端が第１の枠片で固定された二つのチャンネル
   状ガイドからなるコ字状枠の溝部に、各圧電セラミック
   板と各絶縁板の両短側面が挿入されるように順次圧電セ
   ラミック板と絶縁板とを交互に所定数配列し、配列終端
   にマーカー付ガラス板を挿入する工程、 （ｂ）前記ガラス板とガラス板に対向配置される第２の
   枠片との間に、各圧電セラミック板と絶縁板とが長側面
   から軽く押圧される手段を介在させた後、第２の枠片を
   前記コ字状枠の開口部を閉じるように固定して全体の補
   強枠を形成する工程とを有することを特徴とする圧電ア
   クチュエータの組立方法。 ２）特許請求の範囲第１項記載の方法において押圧手段
   としてガラス板と第２の枠とが対向する面に当接する弾
   性部材を用いることを特徴とする圧電アクチュエータの
   組立方法。 ３）特許請求の範囲第１項または第２項記載の方法にお
   いて弾性部材としてコイルばねを用いることを特徴とす
   る圧電アクチュエータの組立方法。 ４）特許請求の範囲第１項記載の方法において、押圧手
   段としてガラス板と第２の枠片に同じ磁極を対向させて
   設けた永久磁石を用いることを特徴とする圧電アクチュ
   エータの組立方法。